陸上

【陸上競技】箱根駅伝直前特集 第1回 坪田監督、足羽主将、林主務

2016年12月12日(月)
千葉県富津市

いよいよ箱根駅伝が間近に迫ってきた。今回は、今月前半に行われていた合宿期間中に監督、選手に箱根への意気込みや思いを語っていただいた。
第1回は坪田智夫駅伝監督、足羽純実駅伝主将。林照幸駅伝主務。チームをまとめる方々からお話を伺った。

※この取材は12月12日に行ったものです。

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箱根への意気込みを語る坪田監督

監督・選手コメント

坪田智夫駅伝監督

ー今の心境は
いよいよ来たのかなという感じですね。  

ーチームの状態については、どのように見ていますか
非常に良い状態だと思います。昨年は、この時期、丁度16人のエントリーメンバーの中で何人かけがという状態でした。今年に関しては、16人故障者はないですし、その16人も20数名の中から選べたので、力のある16名が選ばれたのかなと思っています。  

ー合宿では、どのような取り組みに力を入れていますか
もうけがのないようにと思っていまして。強化練習というよりも残り約3週間ですので、ロードの走り方など感覚をつかむトレーニングにしています。  

ー具体的には
本当にオーソドックスな練習でしかないのですが、あまり長い距離はもう踏まずにレースペースでロングインターバルを組み込みながら。あとはペース走を入れながらとやっています。  

ーエントリー16人については、どのような基準で選考されたのでしょうか
もちろん直前の結果というのもありますが、やはり昨年から変わらず選考の理由としては、1年間しっかり練習をやってきて、試合でもある程度コンスタントに結果を出せる選手を選びました。駅伝というのは良い走りというか突拍子もない走りはするけれども、もしかしたら走れないというのでは使いようがないので、しっかりアベレージでこっちが走ってほしいくらいの記録でコンスタントに走っている選手を16名選ばせてもらいました。  

ー前回箱根を走った選手が全員エントリーに入ったことについて、どのように感じていますか
1回だけなのですが経験のある選手を組み込みましたので、昨年はつなぎのところも含めて走ったのですが、今年はある程度主要区間に入るかなと思います。  

ー足羽主将について、足羽主将自身は昨年の箱根での走りをとても悔しい思いをしたと振り返っています。そんな足羽主将を、監督ご自身はどのようにこの1年間見てきましたか
彼だけの責任ではないと私は思っていて、もちろん1区の流れは作ってほしかったのですが。彼だけの責任ではなくて、チーム全体として支えきれなかったというのはあると思います。非常に責任感が強い子なので、今年の春先の流れというのも、キャプテンをやらなければならない、また昨年の借りを返したいという気持ちが強くて上手く回らなかったのかなというのはあります。ようやくここにきて、ちょっと落ち着いて箱根というものを目指せているのかなと感じています。  

ー足羽主将は、春先に血液の状態があまり良くなかったということですが
6月末には原因がはっきりしました。なので、休ませて回復させれば戻ってくるということがわかったので、そういったところで本人も私も安心できたのかなと思います。  

ーやはり見た目ではわからないものなのでしょうか
練習はある程度最低限できてはいました。決して悪い状態ではないなと思っていたのですが、それでもごまかしてある程度力で持ってきた部分がありました。結局練習で全て力を使いきってしまって。例えば全日本の予選会などは、本当は血液の状態が良ければ同じタイムでもある程度余力を持ってこなせたのですが、悪い状態だったので、こなせてはいるのですがそこで使いきってしまうという部分がありました。7月に回復さえしてしまえば、ある程度夏合宿に間に合うなと思っていました。  

ー足羽主将を含め、ポイントとなる選手や区間は
箱根20チーム同じだと思うのですが、やはり1,2区の流れというのが非常に大事かなと思います。それはたぶん優勝を狙うチームであっても、3番狙うチームであっても、我々みたいにシードを狙うチームであっても、とにかく1,2区前半の区間で遅れたくないという、駅伝は流れが大事になってくる競技ですので、そこは外せないなというのはあります。そうはいっても10人で走るので、誰ということはなく、例えば足羽が一番大事かといったらそうではなくて、10人全員がしっかりした仕事をしないとシードまでは持ってこれないと思っています。なので、ポイントとなる選手を1人挙げるのではなくて、やはり全員、10人だけではなくて、16人がとにかく良いコンディションで持ってくるというのが大事だと思います。

ー前回箱根を経験した選手については、同じ区間ということは考えずに、違う区間での起用も考えているのでしょうか
そうですね。もしかしたらほぼほぼ別の区間になるかなというところがあります。今、私の中で思い描いている区間では、同じ区間というのはたぶん誰もいないのかなという状況ですね。  

ーシードを狙うにあたって、大事なことは
とにかく良い状態で当日を迎えることだと思っています。これから力というのはたぶん急激には上がってこないと思いますし、私も上げようとはしていないです、正直。予選会の力というのを出しきれれば必ず10位というのはたどり着けると思います。そこまでの力があるチームなので、いかに故障者なく、体調不良を出さずというのが大事になってくるかなと思います。  

ー選手たちにいつも言っていることなどは何かありますか
このような大きな大会のときには必ず言うのですが、コンディション上げをしようとするのでなく、いかに自分の持っている力を100%出すか。例えばコンディション絶好調の選手が100とするとそういう選手も中にはいると思いますけど、あと7,8割くらいの選手、調子が上がりきっていない選手もいます。そういった選手たちは、体調が絶好調というときは自分たちでわかっていますが、そこに近づけるのではなくて、今、7,8割でも良いのでそこで持っているものをいかに100出すかという、そこで上げようとするとまた練習の流れなどを無理してしまったり、余計なことをしてしまうので、そうではなくて、持っているものをとにかく100%出しなさいと。そのような話は常々、箱根予選会の前であったりとか、全日本の予選会の前であったり、チームでやるときにはよく言いますね。  

ー改めて、箱根での目標を
あくまでやるからにはシード、昨年は19位と非常に悔しい結果を受けていますので。勝負したいなと思っています。10位以内を目指して1月2、3日戦いたいと考えています。  

ー最後に、応援してくださるファンに向けて
必ずシードを取ると、チームはそこを目指します。その後押しを少しでも、現地に来てくださいというのはなかなか難しいかと思うのですが、テレビでもラジオでも良いので、そのエネルギーを我々に届けていただければ、必ず選手たちはその力を走りにかえてくれると思っていますので、少しでも応援していただければなと思います。    

(取材:羽根田萌)

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坪田智夫(つぼたともお)
77年6月16日生まれ。兵庫県・神戸甲北高-法大出身。法大時代は第76回で2区区間賞に輝くなど、エースとして活躍。卒業後はコニカミノルタに進み、日本代表として世界選手権にも出場。2010年から法大のコーチに、13年から駅伝監督に就任。

足羽純実駅伝主将

―現在のコンディションは  
故障もなく練習を積めているので良い状態だと思います。

―チーム全体のコンディションは
10000m記録挑戦会でもほとんどのメンバーがベストを更新していて、シードが具体的な目標になってきた感じはあります。    

―昨年と比べても良い状態ですか  
そうですね。シードも手に届く位置にきて、みんなが自信を持っています。    

―12月10日にエントリーが発表されましたが、過半数が下級生です  
勢いが2年生にはあると思いますね。それでも経験があるなどは上級生のほうが上なので、下級生の勢いというも生かしていければなと思います。    

―箱根が法大のユニフォームを着て走る最後の大会になります
総合10位。シード獲得をこの1年間目指してやってきたので、そこは胸を張って終れればと思います。    

―1年次の出雲駅伝・全日本大学駅伝の好走は現在に生きていますか  
1年次が1番良かったと言われないように、しっかりその経験を4年の箱根に上手くつなげていきたいです。    

―2・3年次は苦しまれていたイメージがあります
チーム状況自体が非常に迷走していましたね。    

―強かった西池和人選手(平26年度卒=コニカミノルタ)の代が抜けて、下級生のころから主力としてチームを引っ張っている印象がありました  
自分がやらなければという思いは強かったですね。客観的にみても自分自身がやらなければという雰囲気はありました。

―主力としてチームを引っ張っていく上で苦労したことは
年々レースで外すことが多くなってきて、下級生のころは安定感があったのですが。実力はついてきているのに試合までの調整や練習の積み方などがいまいち理解できていなかったです。    

―2015年になってから立て続けに3種目でベストを更新しましたが  
飛躍のきっかけはつかみつつあったのですが、それでも不安定さはあったので2016年はこの年の経験が生きていると思いますね。選手としてはまだまだという部分が自分の中で大きいですね。    

―エースとして挑んだ昨年の予選会は個人12位という結果でした  
立川はラスト5㎞がきついところで、その中で自分のペースで押していってラスト上げる走りができたので。自分のペースで中盤は走って、ラスト上げる走りが自分自身得意なのでそういった意味でも立川のコースは相性がいいと思います。    

―そういった意味ではハイペースのレースには苦手意識はありますか  
そうですね。あまりそういった練習をしてないのが大きいと思います。    

―前回の箱根は悔しい結果になりました  
チーム全体で戦っているので、非常に悔しかったですね。箱根に前回の仕返しをしたいという思いはあります。    

―今年、シーズン前半は苦しまれているイメージがありましたが、後半に好転したきっかけは  
上半期は貧血で無理やりレースに出ていたので、貧血が治ったからですね。    

―貧血は2・3年次もあったのでしょうか   
いや、久しぶりですね。高校時代ぶりにですかね。    

―11月に行われた記録挑戦会の結果については  
28分代は絶対出るなという感覚はあるんですけど、失敗してしまったなという感じです。    

―失敗の原因は  
ポジション取りも悪かったですし、入りのペースが速かったかなと思います。    

―坂東選手が28分48秒を出しましたが  
選手として負けたくないというのが本音ですね。勝ち続けて終わりたいというのはあるのですが、部としての後任も生まれましたしチームを引っ張っていってほしいです。また、自分と比べて2年生ですので、後輩にもより近い存在として憧れみたいな存在になっていってほしいですね。    

―今回の箱根について、希望する区間はありますか  
2区ですね。自分が走るのが今のチームでは妥当かなという感じです。    

―最後に箱根に向けて意気込みをお願いします  
走れなかった40人の思いも含めて、総合10位。シード獲得を目標に、個人も含めてリベンジを果たしたいと思います。

(取材:濱口隆太)

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足羽純実(あしわあつみ)
95年2月2日生まれ。176cm・62kg。鳥取県・米子松蔭高出身。現代福祉学部4年。
自己記録:5000m、14分1秒85。10000m、29分9秒66。ハーフマラソン、1時間3分37秒。
前回の成績は1区、区間20位。最後の箱根路となる今回はエースとしてもチームを引っ張っていく。

林照幸駅伝主務

ー今の心境は
もう箱根まで1ヵ月もないので、先週は調整だけとなっていたのですが、そういうところで選手の気持ちを高めたりとか体調管理としても、マネージャーとしても気をつけていかなければと思っています。

ーチームの雰囲気については、どのように見ていますか
結構雰囲気は見るようにしていて、その雰囲気によって集中力がちょっと足りてなかったら、ミーティングをやった方がいいかなとか雰囲気が良いままだったらこれ以上何もすることはないなどを考えているようにしています。

ーミーティングはどのようなタイミングで開かれるのでしょうか
いつ開くかは特に決めてはいません。監督に開くように言われたら開いたりしますが、基本的には主将の足羽と話してそろそろやっておいた方がいいかなというタイミングがあれば開きます。チームが良い状態のときはやらないので、夏明けからはほぼしていないですね。

ーチーム状態については、どのように感じていますか
昨年は予選会を通って、本戦が2年ぶりだったということで、ちょっと満足して気が緩んでしまったところがあったと思います。今年は、悔しさを忘れないということでやってきたので、選手も気を抜かずにやっていますし、結果も予選会後の記録会や上尾ハーフなどでも上がってきています。全員大きなけがもなく、1人大きなけがをしてしまうと他の選手も大丈夫かなと不安になると思うのですが、今のところそういうのもないですし、主力の足羽、坂東などが調子も落とさずやってこれているので、そこが大きいかなと思います。

ー大学とは違う場所で行ってる合宿での選手たちの取り組みを見ていていかがですか
合宿になるとやっぱり少なからず緊張感というか雰囲気が変わっているので、箱根を意識する機会にはなっているかなと思います。

ー先日、エントリー発表がありました。発表直前の時期は選手たちも緊張感はあったのでしょうか
そうですね。多少はあったかと思います。結構最後の上尾ハーフと10000m記録挑戦会の結果を見て決めるというのもあったので、上尾ハーフでは鹿嶋が良い走りをしてメンバーの16人に入りましたし。記録会で記録が出たけど、年間を通して見て外れた選手もいるので、その16人のボーダー辺りの選手はやはりあったと思います。

ー駅伝主務を務めることにあった経緯は
僕はずっと選手をやっていて、今年に入る前くらいからけがをして、そこからけがが長引いて、もう辞めるか辞めないかまでいきました。しかし、今年の全日本の予選会の走りを見て、このまま辞めるわけにはいかないなというのを感じました。選手として箱根を走るのはたぶん無理だなと思ったので、6月くらいだったのですが、自分ができることをしたいなと思ってマネージャーになりました。

ーマネージャーになることについて、どなたかと相談などは
学年が仲良いので、学年の中でも足羽とか城越とか他にも何人かと相談をしました。自分の中では辞めるか辞めないかのどっちかっていう感じだったのですが、選手からやってほしいと結構言われてそれが決め手じゃないですけど、そういうのがありました。

ー最後の箱根を駅伝主務として迎えることになりますが、どんな箱根にしていきたいですか
結局選手としては箱根を走れなかったのですが、4年生としても陸上としても集大成になるので、目標である10位以内というのを達成して有終の美で終わりたいなと思います。

(取材:羽根田)

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林照幸(はやしてるゆき) 
94年6月2日生まれ。171cm・56kg。大阪府・清風高校出身。社会学部4年。
選手として入部するが、今年マネージャーに転向し、駅伝主務を務める。

 

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