陸上

【陸上競技】第99回日本陸上競技選手権リレー競技大会 マイルは惜しくも早大に敗れ、2年連続の準優勝に

第99回日本陸上競技選手権リレー競技大会
2015年10月23日(金)~25(日)
日産スタジアム

前日の予選を1位通過し、優勝を狙った男子4×400mリレー(マイル)。
この大会3連覇中の早大と接戦となるが、僅差で敗れ目標の頂点へあと1歩届かなかった。

hyosyodai R2位で表彰を受けるマイルメンバー

試合結果

種目別結果

種目名前記録順位
男子4×400mリレー予選 片山雄斗(スポ1) 3分6秒64 1組1着
猪口悠太(経4)
伊藤健太(経3)
矢野琢斗(スポ3)
同決勝 片山 3分7秒59 準優勝
猪口
伊藤
矢野
 

戦評

 昨年は、下馬評を覆す2位という結果を残した法大マイル。今年はエントリーランキング1位で大会に臨み、4継との2冠が期待された。

 予選では、1走の片山雄斗(スポ1)がラストで伸びを欠き、4位で2走の猪口悠太(経4)へとバトンをつなぐ。猪口は前半から積極的な走りを見せ一時は2位まで順位を上げる。しかし後半失速し順位は変わらず、3走の伊藤健太(経3)へ。伊藤は先頭集団3チームの後ろにぴったりとつくと、200m過ぎで3位に浮上し、ラストの追い上げで2位と並ぶ。アンカーの矢野琢斗(スポ3)はバックストレートで先頭に立つと、最後の直線で住友電工の猛追に遭うも競り勝ち、1着でフィニッシュ。決勝進出を決めた。IMGP06337 R
猪口は大学最後のマイルを走った

  全体1位のタイムで予選を通過し臨んだ決勝。1走の片山がやや出遅れ、5位で2走の猪口へ。猪口は混戦の中で粘るが、順位を上げることはできないまま3走の伊藤にバトンパス。バックストレートで3位に浮上するも先頭との差はあまり詰まらないまま、アンカーの矢野へバトンを託す。矢野はみるみる先頭との差を詰め、200m手前でついに先頭に躍り出たが、ゴール直前で早大にかわされ惜しくも2位。悲願達成とはならなかった。

 歓喜の2位となった昨年と異なり、今年は悔しい2位となった。片山が「最後に勝ちきれず申し訳ない」と語るなど、予選で良い走りができていたからこそ、悔しさの残る結果であった。また、チームをけん引してきた猪口にとって、最後のマイルとなった今大会を優勝で飾ることはできなかった。。

 だが、来季はメンバーの3人が残り、今年の強さに劣ることはないだろう。無冠に終わったが、矢野は「最高の環境で最高のチームメートと一緒に練習しているので、日本一を取れないわけがない」と意気込み、もうすでに先を見据えている。悔しさを胸に、マイルチームはまた走り出す。(小島雄太)

 

選手コメント

苅部俊二 監督

―今大会の総括をお願いします
優勝と準優勝ということで、去年と同じ結果なので結果的には傍から見れば良い結果ですけど、マイルもできれば勝ちたかったなと。去年は2位で良かったな、という感じだったのですが、今年は悔しい結果だったので、去年よりは成長しているなと感じています。

―4継は大会新記録で連覇しました
十分だと思いますよ。選手が力を発揮してくれました。小さいミスはいくつかありましたけど、大会記録を狙っていて、しかも38秒7という世界的なレベルの記録です。レベル的にはかなり高いことで、そんな簡単に出る記録ではないので、立派だと思います。それを狙って出せるというのは、力がついたなと感じますね。

―昨年この大会で優勝してから、なかなか4継で勝てませんでしたが
そうですね、中大さんがやはり強くて駒が揃っていますよね。うちは大瀬戸、長田という2枚看板がいて、西垣というスタートのスペシャリストがいて、あと1枚足りないのですよね。川辺という1年生を使っていましたが、まだ1年生で入ったばかりですし、中大のアンカーと比べて0.3秒くらい100mのタイムが違うので、そこで比べてしまうのは可哀想だとも思いますし、中大さんの方が1枚も2枚も上でした。ただ今回、中大さんは出ていませんが、勝つために矢野を使いました。矢野はやはり力のある選手なので、優勝と中大さんに勝つことと、記録を出すというのを目標にやってきました。中大さんが出なかったので、直接対決で勝ちたかったというのが残念だったのですが、恐らく出ていても勝ったと思いますし、優勝して記録を出すこともできたと思うので、力つけてくれたなと思いますね。インカレも矢野を使っていれば勝ったかもしれないですが。ただ今度は西垣が抜けて、矢野も400mの選手なので、またインカレで矢野を使えるかわからないので、新しいチームをまた作っていかないと、インカレで勝つのは難しいです。来年の1年生と今いる選手がしっかり力をつけて、両インカレに勝つ、日本選手権も勝つ。そうしたいですね。

―決勝で矢野選手を起用されましたが、いつ頃から決まっていたのですか
矢野は200mも強いですし、もともと強いのはわかっていたのですが、機会がなかったということなんですよね。400mとマイルとあるので、インカレの時は被っていますし、両方やるのはなかなか厳しいなと。今回リレーしかないので、総力戦で、という気持ちがありました。国体の時に矢野はすごく良い走りをして、そこでこれはいけるな、という感触が確実なものになって、矢野でいくぞと。国体終わって今月に入ってから急きょやろうとなりました。  

―今回が引退レースとなった西垣選手については
西垣は高校の頃はインターハイの決勝に残るような選手ではなかったのですが、その頃から抜群にスタートが良かったですね。最初から1走以外使ってないくらいの、スーパー1走といった感じで、本当によくやってくれましたね。去年冨田がチームを引っ張ってくれたのと同じように今年は西垣がチームを引っ張ってくれました。インカレで本当は勝ちたかったのですが、その分をここでという思いがあったはずですし、引退レースだったので、去年の冨田のようにきれいな形で終われたと思います。本人も100mでは10秒4で、もう少し出したかったというのはあったと思うのですが、最後日本一で終われて良い競技人生だったのじゃないかなと思います。それをやらせてあげられてよかったです。  

―今後指導者の道も考えていると西垣選手は言われていましたが
まだまだ指導者としては勉強することがあると思いますし、今すぐになれるかと言われれば難しいと思います。ですが、彼もすごく真面目な選手ですし、熱心に後輩にも声がけをしていて、そういうことをできる子なので、良い指導者になれると思いますね。まだまだ勉強することはありますが、そちらの方でも力を発揮してほしいなと思います。  

―ここからマイルについて伺います。やはり今年の2位は昨年の2位とは違うということでしょうか
昨年は2位で満足というわけではないのですが、それよりも2位に入れたという安堵感の方が勝っていたと思います。ですが今回は悔しいという気持ちの方が勝っているという感じですね。去年の2位とは意味合いが違う、悔しい2位だったという感じですね。でもこういった満足の2位と、悔しい2位というのはモチベーションが違ってきますし、これを必ず来年に繋げてほしいですね。またこれでチームも結束もするし、もっと良いチームができると思いますね。  

―昨年のこの大会で2位になるまで、なかなか結果がでていませんでしたが、今年は結果を残してきました。チームが成長した理由は
やはり今の法大の短距離全体で雰囲気も良いですし、世界陸上も2人行きましたし、勢いがありますよね。各大学の短距離の中でもうちは今すごい勢いがあります。選手たちの一人一人のモチベーション、向上心があって、それが良い形になっていると思います。以前は決勝に残るのが目標だったのですが、今は決勝で勝負していますし、世界へ目を向けている選手もいます。かなり上を目指している選手が多いですね。だから高いレベルの意識で競技ができているという感じはします。だから今結果が出ていると思います。決勝で1番、2番取るのが当たり前だと本人たちも思っていますし、4継に関しては優勝するのが当たり前だと思っていますし、そういう意識の違いがあると思います。昔は強かったのですが、勝負弱かったですね。記録は持っているけど、力を発揮できていませんでした。でも今は速いし、強いですね。速くても弱い選手はいますから。強さが出てきましたね。これは駅伝とかでも同じで、タイムを持っていても弱かったら意味がないので、強い選手づくり、というのは必要だと思いますね。それが今短距離に関してはできていると思います。

―来季の4継、マイルに期待することは
インカレで勝つということと、日本選手権でも勝てればいいかなと思います。あとは学生記録を狙っていきたいと思いますね。38秒5ですかね。ただその記録を出すと、世界リレーとか世界陸上出てもおかしくない記録なので、本当にレベルの高い記録なのですが、それを狙っても良いかなと。来年も良い選手が入ってくるので、しっかりと引き継いでくれると思うのですごく楽しみです。  

 

 猪口悠太 主将

―今大会を振り返って
最後のマイルリレーということで、楽しくやらせてもらえたと思います。

―タイムと順位についてはいかがでしたか
予選を走って、優勝できるような立ち位置だったので、勝ちにいきたかったのですが、後手に回るレースになってしまいました。後輩が頑張ってくれたのですが。結果は2番ですけど悔しいですね。満足はしていないですけど、最後に走れたので良かったです。  

―前日の予選は全体トップでの通過でした。優勝の自信もあったのでは
僕自身全員がそのまま走れば勝てるとは思っていたので、自信はありました。チーム自体が4継も勝って良い方向にいっていたのもあります。  

―予選決勝と2走を務めましたが、ご自身の走りは
予選は監督から最初からいけと言われていて、後半少し垂れてしまいましたが、指示通りの走りはできたかなと思います。決勝は前に人がいて、思うような走りができなかったのが、チームの敗因かなと感じています。  

―決勝のレース後、矢野選手が悔しそうな表情をしていましたが、どんな言葉をかけられましたか
今まで一緒に走ってくれてありがとうと。僕はいないのですが、来年は強いと思うので、今年以上の結果を日本選手権リレーに限らず、関カレ、全カレと残して、日本一になってもらいたいなと思います。

―法大での4年間はご自身にとってどのようなものでしたか
幸せな4年間でしたね。多くの試合に出させてもらって、ある程度結果も残せましたし。最後も2番ですけど、こういう形で終われて、良かったのかなと思います。  

―猪口選手にとってマイルメンバーはどういった存在でしたか
プライベートでも仲良くさせてもらって、良いメンバーです。  

―今年は主将も務めましたが、主将としてこの1年を振り返って
不甲斐ない部分も多くありましたが、同期も後輩もみんなが協力して着いてきてくれました。頼りない部分ばかりだったのですが、1年間終われて良かったなと思います。  

―来年の後輩へ期待することは
今年以上の結果を残してほしいです。今年は関カレも全カレも後輩が全部頑張ってくれて、良い結果を残しているので、今年以上というのはなかなか難しいかもしれませんが。特にリレーは強いので関カレも全カレも勝って、良いところを見せてほしいなと思います。  

―来季の主将は
大瀬戸くんがなります。  

―大瀬戸選手にはどんな主将を期待されますか
素晴らしい結果を残してきているので、走りで、背中で引っ張れる選手だと思います。主将としての素質もありますし、特に何も求めることはないですね。  

―今後も競技は続けられますか
実業団で続けようと思っています。  

―実業団ではどんな結果を残したいですか
やはり大学4年間でできなかった日本一、またジャパンをつけるような選手になって苅部監督に恩返しをしたいなと思います。

 

 伊藤健太

―2位という結果で終えましたが、今のお気持ちは
悔しいです。

ータイムについては、3分7秒59と予選よりも遅いタイムでしたが
全員出し切ったと思うので、タイムは仕方ないと思います。ただ予選の走りができたならと思いますね。

―今日のご自身の走りは
自分がもらったときに5番で、しかも前が2つに離れていて2・2・1くらいだったので、前の2人は絶対に抜いて、さらにその前の2人も抜けたらなと思っていました。前半飛ばして後半のことはあまり考えずに走りました。

―4選手とも少し前まで調子があまり良くなかったとのことですが、今日の調子はいかがでしたか
みんな何にも言わなかったですが、たぶん昨日の疲れは多少あったと思います。それでも、そんなに走れないというほどではなかったので、みんなちゃんと合わせてこれたなとは思っています。

―猪口主将と走る最後のマイルでしたが
猪口さんと岡田さんが最後なので、勝って最後終わりたかったですが、それができなくて本当に悔しかったですね。

―昨年の優勝チーム、早大にはやはり意識はしていましたか
そうですね。早大と住友電工は意識していました。去年も全く同じ結果だったので。早大に勝ちたかったですね。

―これから冬季に入りますが、どのようなことを中心に練習していきますか
けがをしないような身体作りを目指していけたらなと思っています。今季はけがが多くてそれに悩まされたので、けがをしないような身体を作って春にスピードつけて、今年以上に来年戦えるようにしたいなと思います。 

 

 矢野琢斗

―今の率直な気持ちを
悔しいですね。もうひたすら悔しいです。もうちょっとちゃんと走れたかなって。それだけです。  

―今日のタイムについては
予選より落ちているので、そこが弱さというか、ちゃんと勝てるところで勝ちにいけない弱さっていうのがまだ法政にはあるのかなっていう感じですね。

―自身の走りについては
4継を1本走っているので、後半勝負を仕掛けるより前半から行っちゃったほうがいいかなと思っていました。前半勝負を決めに行こうかなという気持ちで最初からいたので、攻めた結果これだったっていうような感じですね。

―昨日2本走った疲れは
すごく感じたわけではなかったので、自分でも行けるって思っていました。もし疲れていたらもっと守りのレースをしていたかもしれないですけど、行けるし行ってしまおういう感じでした。

―猪口選手とは最後のマイルでしたが
4走だったので、なんとしても1番でゴールして優勝というのをチームで喜び合いたかったです。3年間僕たちを引っ張ってきてくれて、本当にありがとうございますといった感じですね。恩返しができなかったっていうのが、本当に悔いが残るというか、すごい申し訳ない気持ちです。

―エントリーランキングでは1位でしたが
1走の片山くん以外はこの試合までに怪我や不調があったので、全盛期のベストの時に比べたらタイム的には悪いのですけど、むしろここまでよく上げられたなという感じはありますね。昨日の予選はもっと速いタイムで走っているので、それを更に超えるというのが1番理想的ではあったのですが。練習あるのみというか、まだまだやることはいっぱいあるなという感じですね。

―2年連続で早大に敗れての2位でしたが
去年は2位で喜んでいたというか、チーム自体も「すごい2位だ」という雰囲気だったのでした。ですが今年は勝つつもりでいたので、2位という結果もそうですし、早稲田に2回も負けているということも、不甲斐なかったかなという感じですね。悔しいです。

―関大戦の8継でアジア記録を狙うと聞きましたが
今アジア記録は早稲田が持っているので、ぶち抜いてやろうかなと。アジア記録出しにいってやろうかなと思っています。そこで本当の本当に猪口さんとは最後のリレーになるので、最後に結果を出したいですね。本当はそこじゃなくて、今大会や関カレ、全カレで結果を出したかったのですが。最後に名前を刻んで終われたらなと思います。

 ―冬季はどのようなことを意識していきますか
うちは他の強豪校とは違って(人数が)集まっていない感じがするので、本田圭佑じゃないですけど個の力を上げて、誰でもマイル走れるという状態にしたいですね。今のメンバーはだいたい1年生の時から戦ってきていて、チーム内でも次のメンバーはあの4人だろうと決まってきています。そうではなくて、全員でマイルメンバーを狙いにいくとか、誰が走っても予選くらい通るというチーム全体の底上げをしていきたいですね。4年生になるので、チーム力、チーム全体の底上げということにこだわりたいです。それと僕自身まだまだ弱いところもありますし、経験もまだまだ浅いので、個人種目で結果を残して、チームを引っ張っていけるような、シーズンで結果を残すような練習をしていきたいと思います 

 ―来年への意気込みを
個人でもリレーでも日本一を、やるからには狙っていきたいです。最高の環境で最高のチームメートと一緒に練習しているので、日本一を取れないわけがないと思うので、欲張って1位を狙いにいきたいと思います。

 

片山雄斗

―今のお気持ちは
優勝を狙っていたので、すごく悔しいです。

―3分7秒59というタイムについて
予選が3分6秒で、決勝で1秒落ちてしまってそこはやはりだめだなと思いました。

―1秒落としてしまった要因は
やはり僕が1走で良い流れでレース展開していたら、先輩方も前でレース展開ができたと思います。予選はまだ上位だったので、すっといけたのですが、僕が今日は下位で渡してしまって、良い流れが作れなかったことが要因だと思います。

―今日のご自身の走りはいかがでしたか
ラップタイムは昨日より少し良かったのですが、それでも昨日から体があまり動いていなかったので、ベストな走りではなかったです。特に後半が少しいつもより落ちてしまったので、そこがタイムが落ちた要因かなと思います。

―体が動いていないとのことでしたが、調子は良くなかったということでしょうか
調子はあまり良くはなかったです。昨日が悪くて、それに比べたら今日は昨日一本走ったので、体の状態は上がったのですが、それでも一番良い状態のときではなかったです。

―今大会は、猪口主将と臨む最後のマイルでしたが
猪口さんが最後ということで、僕ら3人は絶対勝ちたいなという気持ちがありました。すごく勝ちたかったのですが、最後勝ちきれなくて本当に申し訳ないという気持ちはあります。

―これから冬季に入りますが、片山選手はどのような練習を中心に行っていきますか
もっときれいな良いフォームを身につけて、技術的なところを修正しつつ体力の底上げをしたいです。来年は46秒前半から45秒台にかけて走れるくらいの選手になれたらいいなと思います。

 

フォトギャラリー

  • hyosyodai R2位で表彰を受けるマイルメンバー
  • IMGP06337 R猪口は大学最後のマイルを走った
  • katayama2 R1走を任された片山
  • IMGP06567 R3走で追い上げを見せた伊藤
  • IMGP07057 Rゴール直前に早大に抜かれる矢野
 

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