【陸上競技】第93回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路 全区間粘りの走りを見せ、シード圏内へあと一歩、勝負は復路へ!!
第93回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路
2017年1月2日(月)
東京・大手町~神奈川・芦ノ湖
チームとして定めた目標は「シード獲得」。足羽純実主将(現4)をはじめ、区間一桁順位の坂東悠汰(スポ2)や土井大輔(経2)など全メンバーが今持てる力を全て出しきり総合12位で復路につないだ。シード獲得という今季最後にして最大の目標を達成するための戦いが始まった。
試合結果
往路成績
順位 | 大学名 | 記録 |
---|---|---|
優勝 | 青山学院大 | 5時間33分45秒 |
2位 | 早稲田大 | 5時間34分18秒 |
3位 | 順天堂大 | 5時間36分9秒 |
4位 | 東洋大 | 5時間36分25秒 |
5位 | 駒澤大 | 5時間37分46秒 |
6位 | 神奈川大 | 5時間38分11秒 |
7位 | 中央学院大 | 5時間38分20秒 |
8位 | 上武大 | 5時間39分13秒 |
9位 | 創価大 | 5時間39分25秒 |
10位 | 日本大 | 5時間39分55秒 |
以上10大学がシード獲得圏内 | ||
11位 | 帝京大 | 5時間40分6秒 |
12位 | 法政大 | 5時間40分18秒 |
13位 | 日本体育大 | 5時間40分29秒 |
14位 | 拓殖大 | 5時間40分36秒 |
15位 | 東海大 | 5時間41分44秒 |
16位 | 山梨学院大 | 5時間41分56秒 |
17位 | 明治大 | 5時間44分42秒 |
18位 | 大東文化大 | 5時間45分29秒 |
19位 | 國學院大 | 5時間46分52秒 |
20位 | 国士舘大 | 5時間54分57秒 |
OP | 関東学生連合 | 5時間49分45秒 |
※関東学生連合はオープン参加のため順位はつかない。
個人結果
区間 | 名前 | 記録 | 通過順位 | 区間順位 |
---|---|---|---|---|
1区 | 坂東悠汰(スポ2) | 1時間4分19秒 | 9位 | 9位 |
2区 | 足羽純実(現4) | 1時間9分48秒 | 13位 | 14位 |
3区 | 坂田昌駿(スポ4) | 1時間4分52秒 | 11位 | 11位 |
4区 | 土井大輔(経2) | 1時間5分45秒 | 8位 | 9位 |
5区 | 生澤佑樹(経4) | 1時間15分34秒 | 12位 | 10位 |
戦評
1区を任されたのは坂東悠汰(スポ2)。服部弾馬(東洋大)やスーパールーキー鬼塚翔太(東海大)をはじめスピードランナーがひしめき合った。レースは、ここ最近では珍しくスローペースで進行していく。なるべくトップから離されたくなかった坂東は終盤まで上位集団と走行。ラストは少し遅れるも食らいついていき9位でフィニッシュ。シード獲得に向け好スタートを切った。
続く「花の2区」を走るのは足羽純実主将(現4)。前回は初の箱根で1区を担当したが、結果は20位と悔し涙を流した。この悔しさを胸に挑んだ今回は、1区から順位を4つ下げ、区間記録は14位という成績。決して好走とは言えないかもしれないが、学生トップ選手のそろう区間で粘りの走りでこの区間を走り抜けキャプテンの意地を見せた。
次の3区を走った坂田昌駿(スポ4)もこの良い流れを力にする。区間順位11位と目標とした「区間5位以内」を達成できなかったが、終盤に前の選手をとらえ、総合順位を2つ上げて11位で4区土井大輔(経2)へと襷をつないだ。
4区の土井は、実力者が集う区間でも物怖じすることなく好走をみせた。平塚中継所時点では前を走る10位との差が38秒あったが、区間9位となる走りで徐々にその差を縮め集団となる。一時は前と引き離されるも最後は8位で小田原中継所へ到着した。
そして舞台は5区へ。法大の5区は常に山のことを考え練習していた生澤佑樹(経4)。最初で最後の箱根に挑んだ生澤は、往路最終区という復路への流れも左右されるプレッシャーの中、後ろから迫る選手に追いつかれるも、踏ん張りを見せた。総合順位は12位と4区から4つ順位を落とすも、初めての大舞台で区間10位の結果を残し、復路へつなげる走りを見せた。
「私の求めるレースプラン通り」だったと坪田駅伝監督。明日に向け「8番までは十分射程圏内で狙える位置」と視界は良好だ。復路にも往路と同じ戦力となる選手が多数配置されている。彼らが往路同様、持てる力を出しきればシード獲得は現実のものとなる。(羽根田萌)
監督、選手コメント
坪田智夫 駅伝監督
ー今日の総括をお願いします
本当によく走ってくれたと思います。100点まではいかないですけど、今日の5人に関しては合格点をあげられるかなと思いますね。
ー1区はスローペースの中でのレースでしたが、坂東選手の走りはいかがでしたか
テレビがなくて内容自体を全く見れなかったのですが、彼の役目というのは区間10番で、悪くてもトップが見えるところで行ってくれよと。全く見えない状況だと厳しいので、見えるとこで頼むよという話はしていて。それで9番ですので、本当に彼が初日の流れをぐっと引き寄せていたと思います。
ースローペースというのは予想されていましたか
オーダー見た限りではたぶんこれは昨年みたいにどんと逃げるレースはできないなと思っていました。それは坂東にも指示をしていて、たぶん揺さぶられるけどもそれに焦ってついていかないようにということだけは言っていました。
ー2区の足羽選手の走りについてはいかがでしたか
目標タイム以上のものを出してくれましたし、自分のペースをしっかり守って後半まとめてくれました。あそこで区間20番とかになると完全に1区の流れも切れますし、往路の流れも切れるので、区間順位としては14番と数字的には悪くみえるのですが、しっかりまとめたキャプテンらしい走りをしてくれたかなと思います。
ー3区の坂田選手は区間11位の走りでしたが
本当はもう少しタイムを稼いでくれるかなという部分はあったのですが、本当に最低限の走りをしてくれましたし、最後もラスト5kmでぐっと前を詰めてくれて土井と生澤に楽な走りをつなげてくれたかなと思います。
ー4区の土井選手は好走を見せてくれました
本人は5,6番の力はあるよと言っていたのですが、若干ちょっと入りが遅すぎたのか、なかなか勇気を持って入れる気象コンディションではなかったので。それでも自分のリズムで力持っているものをしっかり出しきってくれたので良かったです。
ー5区の生澤選手は初めての箱根で区間10位の成績でした
立派としか言えないですね。本当にプレッシャーかかったと思うんですよね。4年間全く大舞台の経験なく最後の箱根駅伝というところで、たぶんプレッシャーに押し潰されてもおかしくない状況でこれだけの走りをしてくれたので、本当に明日につながる、勇気づける走りを生澤が最後締めてくれました。
ー今回、1区から5区はどのような作戦でエントリーを組まれましたか
とにかく1区2区で流れに乗って、うちとしては3区で勢いつけて4区で往路のところは勝負ポイントだと思っていたので、作戦通りと。5区は手堅く、練習通りの力を発揮してくれればなと考えていたので、本当に私の求めるレースプラン通りの、終わって順位は往路12位ですが、8番までは十分射程圏内で狙える位置にいます。復路のメンバーに関しても、今日と同等くらいの力の持っている子たちを配置していますので、明日も自信を持って、今日5人がこれだけしっかり走ってくれたので、復路5人も自信を持って臨めると思いますし、私も送り出せるので、なんとか明日シード圏内に入れるように頑張りたいと思います。
ー最後に、改めて目標を
ここまできたら最後に大手町で悔しい思いはしたくないので、応援してくださる皆さんにもしてもらいたくないので。しっかり自分たちの力を出しきれば十分シード圏内に入ってこれると思うので、シードを取ってみんなで喜びたいと思います。
坂東悠汰
ー1区を走ってみて
坪田監督からも10番前後の順位で帰ってこいと言われていて、タイムも63分〜64分に設定していたんですけど、スローペースということもあったので、64分ちょっとと。先頭も見える位置でしたし、9位ということでシード獲得に向けて、いい流れで襷をつなげることができたと思います。
ー途中、服部弾馬選手(東洋大)のスパートなどに焦りは感じませんでしたか
坪田監督からも服部選手はスパートするだろうということは言われていましたし、スパートされても冷静に落ちついて走ればいいとも言われていたので、自分のペースは乱さず、地道に追いかけることに専念しました。
ー最近はどのような調整をされていましたか
調子があまりよくなかったので、全体とは流れの違う練習をしていました。12月末からやっと調子が戻ってきたので、坪田監督とも相談して短い距離を走って調整してきました。
ー坪田監督からはどういった指示が
レース中は集団で声を掛けられるような状況ではなかったですが、試合前に後半の5kmからが勝負だぞと言われていたので、指示通りにしっかり走ることができました。
ー箱根1区、どのような気持ちで走られましたか
自分の中では、すごく走りたいと思っていた区間でしたし、自分がしっかりシード獲得に向けての流れを作れるような走りを心がけました。
ーこれから走るチームメイトに伝えたいことは
自分が最初にいいスタートが切れたと思うので、チームの目標でもあるシード獲得に向けて、チーム一丸となって、自身も復路の応援はもちろんしますし、みんながしっかり走ったらシード獲得は達成できると思うので、頑張ってほしいです。
足羽純実 駅伝主将
ー本日のレースを振り返って
2区は、客観的にみても監督の指示からしても、選手のレベルの桁が違い、自分より一枚も二枚も上手の選手が集う区間でした。その中で自分の役割は稼ぐというよりどれだけ耐えられるかという、いわゆるストッパーとしてこの先の区間が走りやすいようにタイム差を広げない走りを心がけ、周りの集団と走るというより、自分の力で単独走で押していくレースを意識して走りました。
ー実際に走ってみていかがですか
去年はハイペースにのまれて走れなかったというのもあり、それを教訓にして2,3km地点で集団のペースが上がりましたが、落ち着いて下がってペースを打つことができたので、昨年の反省をいかした走りができたと思います。自分のフィールドに持ち込んでレースを展開でき満足しています。
ー目標のタイムは
坪田さんは70分30秒を切るくらいでいってくれれば良いと仰っていて、結局69分48秒ということで設定より早く走れたかなと思います。
ー14位という区間順位については
厳しいラインにはなってくると思ったのですが、15番よりは上にいっておきたいと思っていたので、最低限の仕事ができたと思います。
ー4年生として2回目の箱根を走り終えての感想は
今回の箱根は1人で走っている気がしなかったです。周りの人の応援であったり、同期や後輩たちをしっかり支えて、全員で戦うことを意識してやってきた1年間だったので、走っているときも周りに誰かいるような感覚で楽しく走れました。
ー坂東選手から9位で襷を受け取ったときの気持ちは
ほんとにやってくれたというのとあとは任せろという気持ちでした。坂東は間違いなく現時点で法政のエースはれると思いますし、この先も法政を背負っていく存在で。自分が背負えたかわからないですが、仮にもエースと言われていた自分が次期エースから襷をもらった以上は自分の仕事をエースとして最後果たさなくてはいけないとやる気がわきました。
ーどういった気持ちで同期の坂田選手に襷を渡しましたか
ラストはめちゃくちゃきつくて、しゃべれないくらいきつかったのですが、頑張れという思いは伝わったと思います。。ほんとにきつくて、声はかけられなかったので、念じました。
ー2区の中で最もきつかったところは
ラスト1kmがめちゃくちゃきつかったです。ずっとイーブンのペースで作っていたので、権太坂までは大丈夫だったのですが、ほんとにラストはこれはまずいと地獄を見ました。
ー中盤ではいくつかの大学を抜くシーンも見られました
想定内で、先頭の集団が速かったので、権太坂あたりで数人は抜けるなと考えて走っていました。
ー監督からはどういった声かけを
序盤は「設定通りいってるぞ」や「体動いているぞ」という作戦指示でしたが、最後は主務の林が1度辞めかけて、そこから主務になってくれたということで、「林が主務になってくれて今のお前があるんだからしっかり報いる走りをしろ」や最後は優しく「ここまで頑張ってきてくれたから、ラストしっかりもう一度頑張ろう、最後の仕事をやろう」と励ましてくれて、心強く走れました。
ー足羽選手が好きなアイドルの寺嶋さんも応援に駆けつけていたとのことですが力になりましたか
そうなんですよね、ゆっふぃーが。めちゃくちゃ嬉しいです。わざわざ会いに来てくれるアイドルは寺嶋由芙さんしかいないと思うので、是非みなさんCD発売中なので買ってください(笑)。3月には新曲も出されるそうなので。とてもきつくて、ゆっふぃーに気づくことはできなかったですが、頭の中では若干ゆっふぃーが応援してくれていると思いながら走っていました(笑)。ばっちり宣伝しといてください(笑)。
ー残りの8人の選手たちへメッセージはありますか
僕が走っていて感じたのはレースは1人であってもほんとの応援といった意味では決して1人ではないので、周りに誰かいると思い、僕はきつかったですが楽しく走れたと思うので、みんなにも箱根路をしっかり楽しんで走ってきてほしいです。
坂田昌駿
11月末の10000m記録挑戦会から少し調子が良くなかったですが、徐々に今日まで調子を上げることができました。坪田監督から「坂田と土井で順位を上げる作戦だぞ」と言われてました。自分はその役割を全うしただけです。結果的に順位を上げられて良かったです。
―去年はコンディション不良が走りに悪い影響を及ぼしました。今大会のコンディションは
去年は体調不良とシンスプリントが原因で、あまりコンディションを合わせられませんでした。しかし、今大会は体調を崩さない、ケガをしないことを徹底してやれたことが、1歩シードに近づけた走りという結果に繋がったと思います。
―1時間4分52秒という自身の記録について
坪田監督からは1時間4分半から5分くらいで走れれば良いと言われてました。その目標タイム範囲内なのですが、個人的には4分半を切らなければいけなかったかなと思ってます。
―監督にどのような声をかけられましたか
最後の箱根だぞ、これで終わりだぞ、出し切れと言われました。
―去年は3区を走りたかったとおっしゃっていましたが、7区を走りました。今回2年越しに夢がかないました。3区に対する思いは人一倍強かったと思いますが
そうですね。去年から自分はチームの主力として走ってきたなかで、7区を走ったことはチームの柱になれなくて悔しかったです。今大会で主要区間の3区を走れたことは、主力になれたことでもあるのでとても嬉しいです。
―3区の対策は
序盤は遊行寺坂等下り坂が続くので、突っ込みすぎないように意識しました。後半に余力を残すために、序盤は余裕を持って、後半に繋げるということを意識してました。
―1区坂東、2区足羽各選手が去年とは違って良い流れで襷を繋いでくれました。襷を受け取った時の心境は
1、2区が最低限の走りをしっかりしてくれました。足羽も去年の結果をしっかり挽回して繋げてくれたので自分がやるしかないという心境でした。
―4区の土井選手に襷を渡すときにかけられた言葉は
「絶対にシードを獲るぞ」と。1年間の僕たちの目標を再認識させるために言いました。
―3区には同じ高校の後輩の下史典選手(駒大)がいましたが、意識はしましたか
やっぱり年下なので、意識は結構しましたね。相手も強い選手ですけど、先輩として負けられなかったです。区間記録(19秒差)で負けてしまったので、悔しい気持ちはありますね。
―3区で強い選手とは誰を挙げられますか
秋山雄飛選手(青学大)や平和真選手(早大)です。長距離界のトップの選手達と走れる機会を得られて、自分も成長出来たかなと思います。今後の競技生活にも繋がると思います。
―4年生最後の箱根でしたが
最初はケガに苦しみましたが、2,3年ぐらいから練習できるようになって、チームの主力になれました。法政大学で力をつけることもできた良い4年間でした。最後箱根も走れて良かったと思います。
―今後の競技生活は
実業団に入るので、春から強い選手の中で、しっかりもまれながら、大学4年間のように成長出来たらなと思います。
―12月の合宿時の取材で「今まで支えてくれた人に恩返しが出来るように頑張る」と言っていましたが、今誰に1番恩返ししたいですか
母親の存在がとても大きくて。僕の家庭は母子家庭で、母親が支えてきてくれたので、感謝の気持ちを伝えたいですね。
―これから走る選手に向けて一言お願いします
この1年間シード獲得という目標に向かって、全員で団結してこれたと思うので、あとは力を出し切ってほしいです。しっかりみんなでシードを獲って、3日大手町で喜びたいです。
土井大輔
ーレースを終えて
とりあえずシードに向けて自分の役割は果たせたかなと思います。
ー4区を走ると決まったのは
区間エントリー発表の前日ですね。今年のチーム状態とか調子とかを考えたら4区かなと正直思っていて。今年から距離も伸びて重要視されていて比較的きついところだと坪田さんからよく言われていたので自分の中で走るのかなと思っていました。
ーその重要区間を任された気持ちは
テレビでは準エース区間みたいに言われていて、実際メンバーもタイムだけみたらすごいのが集まっていたので。荷が重いのは正直ありましたけど、任された仕事はしっかりしようと思っていました。
ー走る前の状態は
11月が1番調子良くて、12月はそれに比べたら良くはなかったですけど、ここ1週間でしっかり調子を上げられました。アップも動きが良かったので、自信を持って走るだけでした。
ー前の1区から3区の選手について
1区はホテルで見て、中継所に着くぐらいに坂東が襷を渡しているとこで区間9位でつないでくれたので同級生としても刺激になりました。足羽さんも頑張ってくださって、シードが見える位置で来てくれたので。3区は情報が入っていたので、前の展開はしっかり頭に入ってました。坂東が1区でしっかりと仕事をしてくれましたし、前の4年生の2人が最後になるんですけど、全てをぶつけて走ってくれたと思うので、そういう姿を見て力になったし気合が入りました。
ー平塚では坂田選手が何か声をかけられましたか
いや、そこまでは(笑)。声はかけられてないとは思いますけど、手応えのある走りをしてくれて。雄叫びじゃないですけど、笑顔で勢い良く渡してくださったのでよし行くぞって気持ちになったし、最後に東海大と中央学院大の選手と競っていて、最後に前に来てくれたのがすごく大きくて、入りをすごくゆとりを持つことができましたね。坂田さんのラストの頑張りのおかげで今日は走れました。
ー4区を実際に走ってみて
目は通していたんですけど、細かいアップダウンはあるし、海沿いは風が強くて特に伸びた最後の2kmは登り坂がきつかったです。もう簡単にひっくり返る区間なので、序盤はしっかり抑えて、後半勝負を心がけました。
ー序盤は他大学とも競る展開だったと思われますが
自分のペースでまずは入って、追いつかれたら考えようと思っていました。監督からもそういった指示もあったので。風も強かったので周りの力を使った方が楽に走れるので、様子見て走ってたんですけど、序盤は東海大が引っ張ってくれたけど、遅くて前を追いたかったので、自分でペース作って上手くレースを運べたかなと思います。
ー途中からシード圏内の大東大や日大も見えてきたと思いますが
僕自身のラップが想定より遅くて「俺ブレーキになってるかも」と思ってましたけど前が追いついていて、でも並走してた2校も別に攻めてこないので、走りづらいコンディションなんだと分かりました。それに10位以内で渡したかったので、前に追いついたら俄然元気になって、走りながらリズムに乗れたかなと思います。1度下り坂で中央学院に仕掛けられて離されましたけど、結構落ち着けて走れたのが大きくて、すぐ追いついて大東とか日大を上手く拾えたので。坪田監督からは20km通して戦おうと言われていたのでそういう走りができたのは今回は充分合格点だと思います。
ー最後は抜け出して8位で中継所に入りました
ラスト勝負っていっても20km走ってきてどれだけ粘りきれるかだったので。最後の坂もきついですし。でも駒澤の選手も落ちてきて拾えたのも大きくて。正直体は全然動いてなかったですけど、しっかり粘りきれたかなと思います。最後抜け出せたのは去年の悔しさがあったし、坪田監督からも去年の悔しさをぶつけようと後ろから声をかけていただいて今頑張らないと思ったし、区間で4年生に挟まれていて最後なんで、絶対シード取りたくて頑張りました。
ー最後運営管理車に監督から「よく頑張った」とねぎらわれましたが
嬉しかったですね。
ー区間9位という結果については
区間10位以内も最低の目標にしていて、4区に強い選手が集まった印象があったので弱気になって10位ぐらいかなと思ってた中での9位なので。それでも100点とはいかなくて、今の自分の力だったらこんなものかなとは正直思いますけど、もっと強くならないといけないなとも感じてます。
ーレース展開自体はとても良い内容だったと思われます
そうですね。今回に関しては区間順位とかタイムはよくないとは思いますけど、レースの流れの中で20kmを上手く走って順位を上げて山に流れを作れて復路の選手も楽にしてあげたかったので、そういう点においては良かったと思います。
ー復路の選手に期待することは
僕が言うのもあれですけど、正直復路はかなり強いんじゃないかと。いいメンバーも揃ってるし、往路そこそこ流れはできてると思うのでシードに向けて最後全員出し切ってほしいと思います。
ー去年は目の前が襷が途絶えて涙を流されましたが、今年はいい形で襷をつなぐことができました
そうですね。前回スポホウの取材で色紙にも書きましたけど、笑顔で襷渡しは絶対したいと思っていて。生澤さんに渡すとき、笑顔だったよと周りに言われて良かったかなと思うし、大手町でしっかり嬉し涙を流せたら最高かなと思います。
ー最後にファンへのメッセージをお願いします
昨年の19位から結果が出ないときも法政大学をずっと応援してくだってる人がいて、その応援のおかげで選手みんながやってこれたと思うし、箱根の結果っていうのが1番恩返しするにはいいと思うのでみんなで喜べるように応援よろしくお願いします。
生澤佑樹
ー今日のレースを振り返って
区間10位という結果ですが、後ろから抜かれてしまったので悔しさの残るレースとなってしまいました。
ーコンディションは
調子は良かったですね。自信もありました。
ー目標タイムは
74分台が目標でしたが、風などが影響して届きませんでした。
ー前に選手が見えない中でのレースでした
そうですね。ひらすら自分のペースを押していくことだけを考えていました。
ー最初で最後の箱根駅伝となりました。走った後の率直な気持ちは
最後で走ることができて幸せでしたが、やはり手強かったですね。
ー明日の復路の選手に向けてエールを
今年の法大は復路にも強力な選手を控えていて、総合力で勝負していくことのできるチームです。1人1人が全力を出し切ればシードは取れると思うので、頑張ってほしいですね。