陸上
 

【陸上】第90回東京箱根間往復大学駅伝競走 ―坪田智夫駅伝監督コメント―

第90回東京箱根間往復大学駅伝競走
2013年12月16日
法政大学多摩キャンパスグラウンド

箱根駅伝までいよいよあと1日。今シーズン、法大陸上競技部は三大駅伝の全てに出場する。今回は坪田智夫(00年社卒)駅伝監督のインタビューをお送りする。
今年度から法大陸上競技部駅伝監督に就任。この1年間チームを見てきた坪田駅伝監督に、チーム状況、箱根駅伝にむけての思いを伺った。


※この取材は12月16日に行われたものです

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取材に応じる坪田駅伝監督

「いい経験」となった伊勢路

―今シーズンを振り返っていかがですか
前回シード権を獲ってから、いい流れがきてるので、その流れを途切れさせないで1年間やっていこうっていうことをずっと話してまして。最初から力があったと言われるとちょっと疑問点が残るのですが、いい流れに乗って、徐々に力がついてきたチームだと思います。ここに、1年間の継続というか、いい流れに乗った選手というのは、自力もついてきたと思いますし、それに伴って選手の層も厚くなってきてはいます。

―全日本大学駅伝で4年生は不本意な結果となってしまいました
全日本の結果は確かに厳しいものになりました。でもいい刺激になったというか、ずっといい成績を残していて、得てして自信が過信に変わりかねない時期だったので、逆に失敗すれば自分たちの力がこういうもんだよっていうのがわかったと思うので、あれはあれでいい刺激になったと思います。

―その4年生の現在の調子はいかがですか
4年生の調子自体は非常にいいと思います。高校時代は今の3年生に比べれば、今の全学年で比べれば一番実績の低い学年だったのですが、しっかり4年間努力してきた選手たちで、それにともなって力もついてきているので、非常に状態もよくなってきていますね。

―中でも田子選手は監督から見てどのようなキャプテンですか
非常にプレッシャーもあったと思います。というのも、下の学年に西池いたり、関口がいたり、力のある学年が下で、なかなか難しいポジションだったにもかかわらず、下の選手たちによく声をかけてくれるところを見ますし、ミーティングでも非常に厳しいことも言ってくれますし、見てきて私の理想に近いキャプテンになってきています。理想に近いキャプテンであり、理想に近いチームになってきていますので、彼は頑張ってくれていると思います。

―田子選手をキャプテンに任命した理由というのは
下のときから発言力もありましたし、学連選抜ですけど箱根に出たという実績もあるので、特に迷うことなく決めました。

―昨年はけがで試合に出場することはできずに苦しいシーズンだったと思いますが、監督から見てそのときの田子選手というのはいかがでしたか
予選会の直前まで結局(骨が)折れている状況だったんですね。動き見てても明らかにおかしくて、これは引きずってるだろうって話してて。彼には「予選会はやめよう」と言ったのですが、「チームの為に出たい」と泣きながら話をしてくれて。やっぱり箱根への思いが強いので、自分が走りたいって言ってくれたんですけど、今の状態だと厳しいということで外しました。

―非常に思いの強い選手なんですね
今長距離部員が56名いるんですが、キャプテンということもあるんでしょうけど、56名のうち、彼が1番箱根の思いが強いと思います。それは、前々大会は学連選抜というで箱根駅伝に出場することはできたんですが、単独チームとしては出られなかったので。やっぱりチームとして出るのと、個人として出るのはまた違うと思うので、そういう意味でも今年はかなり強かったと思うんですよね。そういうのは1年間ずっと感じていましたし、最後結果を残してくれるんじゃないかなって思いますね。

関口の強みは「ハート。折れない気持ちを持っている」

―箱根でキーとなってくる選手というのは
西池と関口で間違いないと思います。彼らにその話をしてもその責任を全うしてくれる選手なので、今年1年間そういうプレッシャーもありながら走ってくれましたし、そういう話をしても潰れる選手ではないと思っていますので、彼ら2人がキーになると思います。

―関口選手は前回8人抜きを見せました
あそこまで貯金を作れて勝負できる選手というのは山ではなかなかいないです。西池の1区2区というのはいろいろといじれる区間ではあると思うのですが、あの山では、対シードだとあそこで5分差をつけることも可能なので、そこは絶対に外せないですね。

―関口選手の強みというのは
去年配置して、正直あそこまで走ってくれるとは思ってなくて。区間1ケタで走ってくれればいいという話は彼にもしてましたし、うちは本当に対シード校なので、シードを目指す大学なので、もしかすると区間下位だと3、4分あいてしまうので、そこのことだけを考えて区間配置しましたし、あとレースを捨てない選手なので。平地の区間だと気持ちが切れてもなんとかたどりつけるんですが、山で気持ちが切れてしまうと、10分の借金を作りかねないので。こちらが言った通りに昨年もレース展開してくれたので。走り方で山に適性があるとは私はあんまり思ってないんですけど、気持ち的な部分で山に適性はあるのかなと思います。

―よく新聞や雑誌では走り方に適性があると書かれていますが
よく言われているんですけど、私は山に関しては適性というのはたぶん(拳で胸を突きながら)こっちだと思うんですね。ハートの部分だと思います。どんな走り方でも、気持ち切らさずにしっかり走れる選手、きついところで自分を鼓舞できる選手というのが山に適性があるのかなと思います。関口に去年言われたんですが、僕が関口に「お前山は絶対ないから」って以前言ったみたいで。私全然記憶にないんですけどね(笑)

―それではすごい気持ちが強い選手なんですね
そうですね、折れない選手です。走り方は陸上関係者のスタッフと話していて、「すごい走り方してるね」っていう話をするんですけど、それも長距離の走り方の素質の1つだと思うので。西池みたいなきれいな走り方、彼も心は強いんですけど、彼のばねのある走り方も1つの素質だと思います。でも、走り方云々前に長距離として1番大事なものを持っているのかなと思います。

「走る10人が与えられた仕事をしっかりすれば、シードも狙える」

―今年初めて監督として箱根を迎えられますが、去年と違う点というのはありますか
特にはないですね。多少は緊張しますけど、スケジュール見たり、選手の状況を見たりっていうのは変わらないので。監督になったからといって、プレッシャーっていうのはあまり感じないですね。

―10日にエントリー発表がありましたが、この16人に決めた理由というのは
合宿だけではないのですが、今年1年間のレースの流れと、合宿の直前にあった上尾ハーフ、法大で行われた1万m記録会の結果、秋のレースの結果ですね。あとは出雲と全日本の結果を見ながら16人は選びました。

―ベストな16人を選んだということですか
今のチームの状況というよりも、今年のチームでベストメンバーが組めたんじゃないかと思います。

―どのようなレース展開を考えていますか
うちはそんなにいい選手がいるわけではないので、復路に大砲を持ってきたりすることは出来ないと思うので、往路で昨年と同じ流れがとれればなと考えています。往路で山が1つの武器となると思うので、往路で作った貯金を我慢しながら、復路まで戻ってくるという。走る10人が自分の与えられた仕事をしっかりすれば、シードも狙えると思うので。シードというか、8位以内を目標としているので、自分たちの力を100%発揮できれば十分可能な順位だと思います。

―昨年と同じようなレース展開ということでしょうか
そうですね、もう変わったことはできないので9区とか7区に逆転できる大砲がいればいいんですけど、そこまで駒数がいないので、復路のメンバーは本当に刻んで、区間10番前後のレース展開となるんじゃないかなと思います。とにかく、今年だと記念大会ということで、23校出るので、区間20番台を出さないということが復路はキーになってくると思います。

―現在のチームの調子はいかがですか
多少の故障者はいるのですが、層も厚くなりましたし、去年は10名11名という状況のなかで、最後けが人が多くて、力のない選手を使わないといけなくてですね。本当に11、2名くらいで、メンバーの替えというのはできなかったんですが、今年は16人で10人を選べるっていうのが可能なので、主要区間というのはそこまでいじるということでできないのですが、つなぎの区間で最後まで状態を見れるので。だから非常に楽しみであり、いい意味で悩んでいるところです。

―改めて箱根駅伝への意気込みをお願いします
昨年は風の影響もあったり、たまたま関口だったり黒山だったりが好走しての結果で、たまたま転がりこんできた結果なので、今年はそこを勝ち取りにいきたいと思っています。何としても去年の9位がたまたま運がよかったからっていうことは言われたくないので、是が非でも8位以内をもぎとりたいと思います。

◎プロフィール
坪田 智夫(00年社会学部卒)
兵庫県出身
在学時に第76回箱根駅伝において、花の2区で区間賞を獲得。卒業後はコニカミノルタに入社。03年には世界陸上パリ大会の1万m代表に選ばれる。10年に法大陸上競技部長距離ブロックのコーチに就任し、今年度からは駅伝監督を務める。

 

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