フェンシング

【フェンシング】第67回全日本選手権大会3日目(団体戦) 男子サーブル5冠の夢ならずも見事な準優勝!女子エペは2年連続4強へ

第67回全日本フェンシング選手権大会(団体戦)
2014年28日(金)~30日(日)
和歌山ビックウェーブ

全日本学生選手権大会(以下インカレ)で優勝ラッシュに沸いた法大は、全国の勇者が集う第67回全日本選手権大会(以下全日本)の戦いへ挑む。中学高校大学の他に、社会人チームを含めた大会でも狙うは頂点だ。4年生にとって最後の団体戦となる全日本で有終の美を飾ることはできたのか。最終日に登場した男子サーブルと女子エペは、順当に準々決勝を突破し激戦の準決勝を繰り広げた。

全日本の舞台で堂々の準優勝となった男子サーブル

試合結果

種目出場選手試合詳細順位
男子サーブル  吉田健人(法4)丹代翔(国4)安藤光平(法3)大崎葵一(営2)  決勝●35-45NEXUS 準決勝○45-43警視庁 準々決勝○45-19中大 2回戦○45-13島根クラブ  準優勝 
女子エペ  大石栞菜(法4)小林未来(文3)池田五月(文2)  準決勝●43-45日大 3位決定戦●40-45岐阜クラブ 準々決勝○41-39朝日大 2回戦○37-27青山クラブ  4位 
 

戦評 

男子サーブル

 学生タイトル制覇。これ以上ない好成績で全日本を迎えた男子サーブル団体。強豪ひしめく全日本の舞台で学生王者は日本一の栄冠を手にできたのか。
 2回戦から登場した法大はエース吉田健人(法4)を筆頭に丹代翔(国4)、安藤光平(法3)、大崎葵一(営2)らベストメンバーで初戦の相手島根クラブと対戦した。終始法大のペースで試合が展開され最後は丹代、吉田が10点連取し45-13で島根クラブを下した。
 準々決勝はインカレでも対戦した中大。インカレでは法大が10点差で下した相手なだけに今回も接戦が予想されたが、終わってみれば45-18の大差でなんなく準決勝進出を決めた。
 準決勝の相手は前回大会準優勝の警視庁。強敵相手に法大は苦戦を強いられた。第1セットは吉田の剣が冴え渡り、5点連取で最高の立ち上がり。しかし続く第2セットで丹代が8連続失点を許し8-10と逆転される。その後安藤がなんとか一点リードすると、第4セットは丹代に代わり大崎がピストへ。二年生ながら大人相手に臆することなく果敢に攻め5点連取。法大に流れを取り戻す。40-33で迎えた最終第9セットは吉田に託された。順調に3点獲得し43-35で勝利は目前だったが、ここでまさかの7連続失点。しかしこれまで多くの修羅場を越えてきた吉田は焦らなかった。一呼吸置いて剣を握り直すと、落ち着いて残り2点を決め試合終了。念願の決勝進出を決める。
 決勝の相手は前回大会優勝のNEXUS 株式会社。日本一を懸けた大一番が始まる。先陣を切ったのは安藤。相手のエース宮山に5-3でリードすると、続く吉田はこのリードを守りきれず9-10で逆転を許す。大崎も1点しか奪えず一回り目を終える。第4セットで好調の安藤が18-20と2点差まで追い上げるが、第5、6セットの大崎と吉田は依然としてアタックが冴えない。途中、相手のプレーに納得できず審判に抗議するが逆に得点は相手チームに。徐々に法大に不穏な空気が流れ始める。第8セットで安藤が相手選手を場外に押し出す気迫のプレーを見せるも32-40の8点ビハインドで最終第9セットを迎える。逆転を信じ最後のピストに上がったのは頼れるエース吉田。しかし、前回大会の王者も簡単には攻撃の手を緩めない。吉田が1点とると相手は2点取り返す。最後も2点連取され35-45で勝負あり。春リーグから通して初の敗戦を喫した法大は準優勝で最後の団体戦を終えた。
 決勝では最後までリズムを掴めなかった法大。選手達は5冠というプレッシャーを感じすぎたか。しかし日本一には届かなかったが、準優勝も十分胸を張れる結果だ。来年は吉田、丹代の主軸が抜けるが新リーダー安藤のもと同じ全日本の舞台で先輩達の無念を晴らして欲しい。(竹内大将)

女子エペ

 関カレとインカレ共にベスト8と厳しい戦いが続いている女子エペだが、昨年の全日本では準優勝を獲得しているだけにこの大舞台で巻き返しを狙う。
 初戦となる2回戦は青山クラブと激突。大石栞菜(法4)、小林未来(文3)、池田五月(文2)がそれぞれ役割を果たしリードして最終セットを迎えると、大石栞が15点を奪い37-27と快勝のスタートを切る。朝日大との準々決勝は序盤均衡した展開で進んでいくが、4セット目となる池田の場面で7連続シングルを喫し、一時6点の先行を許す。鬼門の準々決勝突破へ暗雲が漂ったが、上級生二人が巻き返しを見せる。小林が4点差を2点に縮め流れを引き戻すと、大石栞は冷静に相手を見極め得点を重ね一気に逆転に成功。小林と池田もこのリードを守り抜くと、最後は大石が点を取り合う激しい競り合いに耐え41-39で準決勝進出を決めた。
 次の相手はインカレ王者の日大となった。第1セットの大石栞が5-5と互角の試合を演じると、この展開は中盤まで続き5セットを終え18-18と拮抗する。しかし、この日調子の上がらない池田が直後に大量得点を浴び4点のビハインドを抱えると、中々悪い流れを断ち切れず最終セットを残し30-36と劣勢に立たされてしまう。万事休すかと思われたが、頼りの大石栞が猛烈な追い上げを見せていく。このセットの序盤は点数が交互に入ったが、37-43の場面から大石栞が決死の4連続得点。すべてシングルで奪いここで2点差に詰め寄る。1点ずつ取り合った後、再び法大側のランプが灯り43-44と相手の背中をとらえようとした。しかし、あと一歩追い上げ及ばず日大に45点目を奪われ、悔しい幕切れへ。
 岐阜クラブとの3位決定戦も40-45と惜しくも敗れ4位で大会を終えた。表彰台には届かなかったが、全日本でこの順位は自信を持てるものだ。フルーレとエペの2種目で大車輪の活躍をした大石栞の準決勝での気迫は後輩の目に焼き付いているだろう。この全日本での戦いを忘れずにまずは来年、2部に甘んじているリーグ戦で昇格を果たしてもらいたい。(宮城風子)

選手のコメント

吉田健人

準優勝に終わった今のお気持ちはいかがでしょうか
優勝を狙っていたので悔しいです。

決勝戦前に宗像監督からお話を受けていましたが
(自分たちが)警視庁に勝って満足している感じに監督には見えたので一喝入れてもらいました。

決勝戦の試合内容について
自分が2セット目でNEXUSに流れを与えてしまった印象があるので、そこが悔やませます。

追いかける展開で6セット目、吉田選手はストップをかけましたが試合続行しポイントが連続で奪われる場面がありました
自分としては試合開始の合図がある前に相手が動いてしまったと思って、手を止めたんですけど試合は継続で、自分もそこで普通にやればよかったんですけど止めることにこだわって2本同じことをやってしまって。1回目で切り替えができなかったのが悪かったと思います。

NEXUSの印象について
社会人チームとしてやっているので自分たちより技術は上だとは感じたんですけど、自分たちの良さを出し続ければ、ペースも作ってポイントも取れて、もしかしたら勝てたのじゃないかと思いました。

NEXUS戦で感じた法大の足りなかったことはなんだと思いますか
審判がとってくれないフレーズで今までポイント取れていたんですけど、取れなくなって他の技で取ろうとして取れなかったのが相手と自分たちの技術の差で足りなかったところです。

準決勝の警視庁についてはいかがでしょうか
法政OBである田中(瞬)先輩がケガで急遽出られなくなったみたいで、それで勝てる確率が上がったと感じました。その中で一人、全日本チャンピオンの島村(智博)先輩がポイント取ってきたので自分たちが5本取るまでにいかに抑えられるか、が大事でプレッシャーのかかった試合でした。

最終セット、吉田選手は相手の猛攻を受けて苦しい展開でしたがそのときの心境は
本当に辛かったです。怖かったですけど45本取りきればチームが勝てるのと、今までみんなが取ってきたポイントを自分もつなげたいと思って必死に頑張りました。

警視庁に勝った瞬間はどんなお気持ちでしたか
自分が学生の中では初めての決勝進出だったので、すごい喜びでした。

今回の全日本振り返ってご自身のプレーはいかがですか
学生相手だと自分の良さが出せたかなと思うんですけど、社会人のように自分より上の選手に対して少し良さが出し切れないところがあったと感じました。

今後、格上の選手相手に良さを出すために何をやっていきたいですか
気持ちで何とかなる部分があり、また気持ちじゃなんとかならない部分があるので技術面の向上で補っていきたいと思います。

チームメイトのプレーはいかがですか
決勝の安藤はすごくいいプレーをしていて、後輩にも助けられました。同期の丹代にも助けられた部分がありますけど、最後(決勝)出られなかったのでもっと頑張ってほしかったと思いました(苦笑)。

全日本で吉田選手にとって最後の法政としての団体戦が終わりました
試合前とか試合しているときは最後という意識はなかったですけど、決勝で負けてから最後という実感が湧いてきて、終わったあとに寂しいような感じがありました。

決勝後に流した涙は悔しさも寂しさも詰まっていたんですね
悔しさのほうが強かったですけど寂しさもありました。

1年間、男子サーブルのキャプテンとして振り返ってどんな1年でしたか
学生の試合ではいい結果で終われてよかったです。5冠目の全日本が獲れなかったのは悔やまれますが、来年も安藤、大崎が頑張ってくれると思うので期待しています。

今年の試合で印象に残った試合はありますか
最近だからかもしれないですけど、インカレの団体の決勝で活躍できたのが印象に残っています。

来年残るサーブルチームの後輩たちへメッセージお願いします
個々の力を出し切ればどの大学にも負けないと思うので、ぜひ連覇目指して頑張ってください。

全日本個人戦の目標を教えてください
目標はベスト8で、上手くいってベスト4に入れればいいですね。

丹代翔

全日本団体を終えて今のお気持ちは
4年間終わったなと。自分がもう少し団体戦に強ければと思いました。

準決勝の警視庁戦は途中交代となってしまいましたが
警視庁の島村先輩に思い切りぶつかっていこうという気持ちでいたんですけど、やってみるとびびってしまって、連続ポイントを許したりと中途半端なプレーになってしまいました。やられるにしても、もっと思い切りのいいプレーをしたかったですね。悔いが残りました。

―全日本では3位が続いていましたが準決勝に懸ける思いは強かったですか
警視庁にもう一人強い人がいるんですけどその方がけがをして出られなくて、自分たちはチャンスがあると臨みました。実際気持ちは決勝でNEXUSと対戦するというものだったので(準決勝は)通過点だと考えていました。

決勝戦では出場機会がありませんでしたがどのように見ていましたか
NEXUSは3人とも強くて、過去にインカレチャンピオンになっているような人たちで自分は必死に応援しました。(吉田)健人や安藤、大崎とみんな頑張ってプレーしてくれていました。試合に出たかったというのはありましたけど、チームが勝てればそれで良かったと思います。でも悔しかったですね。

全日本で見つかった課題は
格上に対してどうプレーするかということを考えさせられました。

格上の選手に対してどう対戦していきたいですか
中途半端にするのではなくしっかり決めて、途中に変に考えたりせずに思い切りいきたいです。全日本個人戦もあるので、空回りしないということを日々練習でやっていけたらなと思います。

4年間の団体戦を終えて
やっぱり苦手でしたね。独特の雰囲気というか・・・。点を取らなければいけないと思ってしまいました。通常の五本勝負と一緒と考えるようにはしているんですけど、個人戦とは違いました。一本取られた時のショックがあって「あ、やばい」と。難しいなと思いました。引退してからですけど国体とか出る時も五本勝負と考えて、自分はもう国体だけしか出ないと思いますが、団体戦で成長できればいいです。

―団体を共に組んできた同期の吉田選手の存在というのは
大学1年からずっと続けてサーブルを始めて二人でやってきて、思うことはたくさんあります。あと自分がいじられ役で健人がいじり役なんですけど(笑)、たくさんいじられて、それに反応してというそういう生活ももう終わりなんだなと思うと寂しいですね。健人に対しては「4年間ありがとう」という気持ちです。

―全日本個人戦に向けて
全日本個人は自分が、法政大学の丹代翔として出られる最後の試合なので、悔いのないように思い切りできたらなと思います。

安藤光平

準優勝という結果について
優勝するなら今年しかないぐらいのチャンスだったのでちょっと悔しいです。勝てないこともなかったので。

NEXUS には去年の準優勝で敗れていますが当時に比べて今回の印象は
相手は主要メンバーが一人抜けていたので、去年に比べれば戦力的には劣っていて、自分達もこの一年で相当強くなったので勝てるかなと思っていました。

―敗戦の要因は
どっちのチームもいい試合をしていたので、結局最後に地力の差が出たのかなと思います。あと一歩及ばなかったです。

試合中に審判に抗議する姿が何度か見られましたが
審判が相手選手が完全に静止していない状態で試合開始の合図を出したので(吉田)健人先輩が抗議していました。そこで無駄なポイントが増えてしまったので、流れが悪くなりましたね。

春リーグから通して団体戦は初の敗戦でしたが
簡単に勝てるとは思っていませんでした。学生の試合は4冠獲って嬉しいんですけど、今回も普通に試合を運べれば勝てる相手だったので、「負けちゃったな」という感じです。あと一歩届かなかったという悔しさです。

4年生との団体戦は最後でしたが
自分が入部してからずっと切磋琢磨してきた仲なので、先輩は先輩ですけど堅苦しい関係ではなくて、団体戦で自分がやられた時は4年生二人が助けてくれたりしたので、頼もしくて良い先輩だったと思います。

4年生が抜けた後は安藤選手がサーブルのキャプテンを務められますがその意気込みは
4年生二人が抜けるのは戦力的に辛い部分があるんですけど、今の1、2年生も良いポテンシャルを持っているので、そこを引き出してあげられるような先輩になれたらいいなと思っています。

次の全日本個人戦の目標は
今日戦った社会人の方々を倒して優勝を目指したいです。

大崎葵一

準優勝という結果について
優勝して5冠を狙っていたので悔しいです。

NEXUSの印象は
自分は去年から本格的にサーブルを始めたので、今回ちょっとでも通用するようになったのは嬉しいですし、もっと頑張りたいと思いました。

決勝戦での役割は
勝っている場合には確実に5点を取ってつなげれば良い仕事ですし、最後周りで相手の3番手との対戦でどれだけ点数を稼げるかが重要なポジションだと思います。

春リーグから通して初めての敗戦でしたが
やっぱり悔しいですね。インカレで負けるよりも悔しいです。

インカレ後から全日本に向けて準備してきたことは
特別に準備してきたことはないですけど、5冠がかかっていたので気持ちを落ち着かせることに集中しました。

4年生との団体戦は最後でしたが
やっぱり4年生の存在は大きいですね。健人先輩にはエースとして支えて頂いてたし、自分が入った時から最後までやっていたので思い入れはあります。丹代先輩は一緒に3番手の選手として競いあってきたのもあってライバル的な存在でした。

次の全日本個人戦の目標は
去年は2回戦敗退だったので、今年はベスト8に入れるように頑張って、まだ2年生なので来年につなげられる試合をしていければと思います。

大石栞菜

学生最後の団体戦を終えて
フルーレはとにかく悔しくて、エペもやりきった感じではなくて・・・。来年に向けていいチーム作りの一つになればと思いました。                                           

ベスト4を懸けた朝日大戦は大石選手が逆転してそのまま逃げ切りましたが、逆転した場面を振り返って
試合中に「ここいけるな」と思ったところをしつこく狙って、相手が何を狙っているのか考えてうまく(相手を)誘ってできたので良かったと思います。

準決勝はインカレ王者日大との対戦となりましたがどのような対策を
今日は最初から、一人一人役割を決めさせて、マックス(点を)取れる時は取って、取れない時は少しでも点数を低く回すということでした。今日はどうしてもどこかしら、がっつり点を取られてしまいました。最初にもう少し点を離したり、中盤で自分も勝って回せたらと思いました。でも、最後頑張れて楽しかったです。

最終セットでは6点差を1点にまでつめましたが
5本差ならいけるなと思ったんですけど、6,7本差はきついなと。時間もなくて、相手が同じことしかしてこなかったのでそこを上手く狙いたかったんですけど、ポイントが入りませんでした。個人的な反省点はたくさんあります。

―団体戦ではエペとフルーレの二種目に出続けました
高校の時よりも団体戦が好きになりました。

団体を組んできた後輩の選手にメッセージを
悔いの残ることがないように一日一日を大切に、全日本優勝してくれたらいいなと思います。

―全日本個人戦に向けて
もう一回気持ちを切り替えて優勝目指して頑張ります。

フォトギャラリー

  • 全日本の舞台で堂々の準優勝となった男子サーブル
  • 警視庁との熱戦を制し決勝に導いた吉田
  • 格上相手に奮闘を見せた安藤
  • 途中出場で流れを呼んだ大崎
  • 本来の力を発揮出来なかった丹代
  • エペでもチームの中心を担った大石栞
  • 大石栞(右)は団体戦を楽しかったと振り返る(左は池田五月)
  • 来年は最上級生として優勝を果たしたい小林
 

 

 

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