フェンシング

【フェンシング】 関東学生リーグ戦5、6日目 男子団体総合7連覇!男子エペは連覇が途切れる

関東学生フェンシングリーグ戦
5月23日(木)、24日(金)
駒沢屋内球技場

リーグ戦最後に行われたのは、男子エペと女子サーブル。昨年安定した戦いで多くのタイトルを獲得した男子エペは、現在リーグ戦5連覇中。今年も狙うは頂点ただ1つだ。一方の女子サーブルは主力を欠き、1部残留を守れるかに注目が集まった。

ガッツポーズする鈴木

試合結果

総合成績

種目出場選手試合詳細結果
男子エペ 鈴木理来④、吉田玲④、吉沢有紀③、加藤祥③、村越優希② ●法大40-41早大、●法大39-45日大、○法大45-28中大、○法大45-32日体大、○法大45-37専大 3位
女子サーブル 栗本ひかる②、中島春世②、久良知美帆②、緒方渚① ●法大22-45専大、○法大45-23日体大、●法大20-45日大、●法大30-45日女体大、●法大20-45早大 5位

男子エペ 予想外の連敗スタート…辛くも王座へ

 主力選手が卒業しなかった男子エペ団体。厳しい試合を乗り越えた中で獲得した、チームの団結力は、ベンチワークの良さは法大チームの中でも随一。昨季唯一逃した王座決定戦のタイトル奪取、そして学生タイトルの総なめに向け、リーグ戦6連覇で弾みをつけたいところだ。
初戦の早大戦は序盤からリードを広げ、その後追い上げにあうも第7セット終了時点で6点差をつけた。だがここから状況は暗転する。吉田玲に代わって出場した加藤が相手の決死の反撃に押され、1点差まで詰め寄られると、最終セットの吉沢も流れを止められず、ついに逆転を許す。残り数十秒からは吉沢も積極的に前に出て、1点差の息詰まる攻防となったが、最後まで早大のエース・津江からリードを奪えずタイムアップ。優勝したように喜びを爆発させる相手を横目に、法大は初戦で手痛い金星を許してしまった。
悪い流れは続く日大戦でも続いた。昨年まで高校総体の男子エペ個人を2連覇した山田擁する日大に、序盤からリードを許す我慢の展開。何とか接戦で終盤戦を迎えたが、相手の正確な突きに最後までリードを奪え得ないまま、39-45で敗れた。3戦目の中大戦では快勝したものの、初日の時点で5年間続いていたリーグ優勝の可能性がほぼ消滅し、王座決定戦出場へ1つも落とせない状況となった。
運命の2日目、初戦の日体大戦は序盤から着々とリードを広げていき、全く危なげなく45-32で快勝した。そして迎えた最終戦、相手は昨年何度も法大を苦しめてきた専大。勝ったチームが王座決定戦の出場権を得る天王山で、法大はようやく真価を発揮する。第2セット、吉沢は相手のエース・上原と対戦。これまで苦手にしてきた相手にひるまず積極的にシングル(自分だけ点を取ること)を狙う姿勢を見せ、同点でこのセットを乗り切る。これで勢いに乗ったのか、その後は相手にドゥブル(エペのみにあるルールで、お互いに得点が入ること)も許さない怒涛の攻撃で相手を圧倒し、第6セットまでに12点の大差をつけ、試合をほぼものにした。最終セットこそアンカーの鈴木が大きく追い上げられてしまったが、それでも最後は45-37と、負けられない一戦をしっかりとものにした。
優勝を逃した以上、王座決定戦に進めるとはいえ手放しで喜べる結果ではない。特に早大戦の逆転負けは、今後に向けて教訓としていかなければならないだろう。しかし、専大戦のように相手に合わせず、自分たちの戦い方を貫くことが出来れば、リベンジは十分可能だ。昨年準決勝で敗れた王座の舞台で、必ずや雪辱を果たす。

女子サーブル 主力不在を乗り越え、意地の1部残留

 シーズン前に大黒柱の木村が今季中の復帰が絶望となる大けがを負い、さらに主将の大石栞も海外遠征中で不在の女子サーブル。今季公式戦初戦を前に、新チームは早くも正念場に立たされた。昨年レギュラーとして試合に出続けた栗本とサーブル専任の中島を中心に、「1部残留」という明確な目標を胸にリーグ戦に挑んだ。
 初戦の専大には力の差を見せつけられる展開になる。人数不足により急遽メンバー入りした久良知は、慣れないサーブルの動きにぎこちなさが拭えず、中島もプレーに精彩を欠いた。頼みの栗本も流れを変えられず、22-45とダブルスコアをつけられる展開で初戦を落とした。
 しかし2戦目の日体大戦では、第1セットで中島が5-1と好スタートをきると、栗本、久良知もこれに続き、第4セットを終え20-3と大量リードを奪う展開に。その後やや追い上げられたが、久良知に変わって出場した緒方が、こちらもサーブルの経験はほとんどない中、フルーレ仕込みのリポスト(相手の剣を払いつく技)で何とか凌ぎきる。中島もしっかり5点を取り切り、最後はエース栗本へ。初めてアンカーを任されたが、勝利への重圧をはねのけ、5連続ポイントを奪い、小柄な体から勝利の雄たけびを上げた。残留の目標へ大きな1勝を挙げ、試合後のベンチは大いに盛り上がった。なお、続く日大戦は20-45の大差で敗れた。
翌日の日女体大戦では、各上相手に栗本、久良知が奮闘し、序盤20-13とリード。しかし、4日連続の団体戦に疲れを隠せない久良知が、第5セットに一気に逆転されてしまうと、その後は一方的な展開となり、30-45で敗戦。最終戦の早大戦も、今リーグ戦王者相手に接戦に持ち込む力はなく、20-45で敗れ、リーグ戦を終えた。
1勝4敗と成績は奮わなかったが、メンバーの半分がサーブルをほぼ未経験ということを考えれば、十分すぎる結果とも言えよう。苦しい事情の中得た結果を自信を胸に、特に栗本と中島の2人には、今後さらなる成長を遂げてもらいたい。
 

リーグ戦総括

男子団体

今リーグ戦でフルーレ2位、サーブル優勝、エペ3位の結果を収めた男子は、7年連続30回目となる総合優勝を成し遂げた。優勝した種目はサーブルのみで、昨年から1種目減ってしまった。とはいえ、近年力をつけてきた日大や早大を抑えての優勝は、改めて大学フェンシング界における「常勝」ぶりを見せつけたと言える。しかし、6日間の激闘から体を休める暇もなく、1週間後には全日本学生王者決定戦が控えている。今年から各種目3位以上が出場できることもあり、全種目が王座決定戦出場の権利を得た。凌ぎを削った関東のライバル校だけでなく、関西の実力校とも対戦することになるが、「学生王者」の地位を明け渡すつもり微塵もない。リーグ連覇を達成したサーブルはもちろん、他校の後塵を拝したフルーレ、エペを含めた3種目全てで頂点に立ち、男たちは初夏の京都にオレンジ旋風を巻き起こす。

女子団体

フルーレ4位、サーブルは5位、エペは2部2位の結果に終わった女子団体。男子の強さと比較すれば、勿論納得のいく成績ではない。しかし、主力を担う大石栞や木村を海外遠征や怪我で欠いた中、種目の垣根を越えた団結力を武器にチームは奮闘し、その中で収穫も見られた。まずは2年生の活躍。小林、栗本はそれぞれエペ、サーブルの中心として奮闘し、久良知はメンバーが揃わないチームで全種目に出場。サーブルの中島を含め、昨年1年間の団体戦を戦い抜いた彼女達の成長は、今後にむけて大きな意味を持つものだった。もう1つは新入生が試合の中で貴重な経験を積んだこと。真田と池田は早くもそれぞれの種目で欠かせない役割を担い、緒方は久良知同様全種目でメンバー入りを果たす献身ぶりを見せた。主将の大石や期待の新入生・柳岡が万全の状態で出場出来るであろう秋は、男子に負けない成績を残してくれるに違いない。

試合後の選手のコメント

鈴木理来(文4)

ーエペ最上級生としてチームを引っ張る立場になりましたが
去年とメンバーは変わっていないので、あんまりそういう意識はなかったですね。いつもと同じようにやっていこうって感じです。

ーほぼ全試合アンカーを務めましたが
去年1年で慣れていたっていうか、そんなに緊張はしなかったです。

ー早稲田戦は途中までリードしていましたが
途中までは作戦通りで7点くらいリードしてて良かったんですけど、最後詰めが甘かったっていうか気持ち緩んでひっくり返されちゃったので、王座行けるのでそういうところをしっかり調整し直して王座は優勝したいです。

ーリーグ戦6連覇を逃してしまいました
6連覇はそんな意識しないようにしてたんですけど、したかったので残念です。これから後輩達に記録を作ってもらいたいです。

ー専大戦は王座がかかっていましたがどんな気持ちで臨みましたか
王座行きたかったので絶対勝とうってやる気がありました。

ー王座に向けて
リーグ戦は本当、色々な課題が残った試合だったので王座まで時間ないですけど、しっかりそこを直して王座では借りを返せるように頑張りたいと思います。

吉沢有紀(文3)

―リーグ戦が終わりましたが、振り返って
最初の1試合目と2試合目が、全員が本来の動きが出来てなくて、でもそこから切り替えて残りの試合を全勝できたのはいいことだと思います。勝ってる試合と同じことを最初の2試合でやりたかったです。

―昨年と役割にチーム内の変化などは
特に変わってないんですけど、やる前にこっちのチームの誰かが相手のチームで得意だみたいなのを楽に取れるっていう考えがあって、結果的に悪い方向に行ってしまったんで。後半はちゃんと自力で勝とうって考えで行けたんで、相性的な問題があっても楽しては勝てないって思いました。

―初戦の早大戦は追い上げられたところでアンカーを任されましたが
最初1点リードだったんですけど、もうほんと負けられないって思って、自分から欲しがって攻めたところで相手に逆転されたので、もっと時間を使ってれば、競ってる部分があったので。

―残り時間数十秒の時には積極的に突きに行ってましたが
ほんと後何秒かあれば同点に出来たとは思います。

―日大戦では世界ジュニア選手権のメンバーだった山田選手との対戦もありましたが
強いんで、でも1年生なんで、プレッシャーもあると思うし、団体戦なんで勝てないわけでもないんで、そんなに大きく負けることはないだろうって思ってました。

―初日に2敗して、今日は気持ちを切り替えることが出来ましたか
最初朝の時点で優勝はなかったんで、残念な感じでしたけど、王座目指して頑張ろうって思いました。

専大戦は王座決定戦行きが掛かる試合でしたが、何か戦略は立てましたか
向こうのエースの上原君が、自分はあんまり得意じゃないんで、最初で当たって、あとは最後の理来先輩までに点差を広げようって感じでした。

―その上原選手との対戦はいかがでしたか
去年は結構思うように動けなかったんですけど、去年よりは向こうのプレッシャーに負けないでやれたと思います。

―3月に行われたアジアジュニア選手権と、4月の世界ジュニア選手権に出場されていましたが
アジアは前回の大会で銅メダル取れてて、団体は銀だったんですけど、今回は金メダル欲しくて、前回勝った相手に負けてしまって。団体戦は優勝出来たんで、とりあえず良かったです。世界ジュニアは最後のジュニア世代の大きな大会で、それを目標にして頑張って来たんですけど、トーナメント1回戦目で負けてしまって、団体戦もダメだったんで、まあしょうがないなと。経験として今後の試合に生かせればいいと思います。

―海外の選手とあたって、何か収穫はありましたか
試合の運び方が上手い人は、結構1本1本ちゃんと時間掛けて取りに行くんですけど、自分は比較的に点差離されたらすぐ全部取り返さなきゃいけないみたいな考えないで、そこで急がないで、残り時間で1本ずつ取っていくスタンスを取れればいいかなと思います。

―王座決定戦に向けて一言
王座は去年も優勝出来てなかったんで、今年はリーグ戦不甲斐なかったんで、優勝したいと思います

栗本ひかる(社2)

ーサーブルアンカーを務めましたが
初めての最後周りで、どうなるか自分でも分からなかったんですけど、自分が出しきれる実力を出そうと思いました。

ー木村選手、大石選手がいない状況でしたがどうでしたか
先輩がいないのは、すごい影響が大きかったんですけど、リーグ戦だけじゃなくて来年もあるのでそれに向けて経験を積んでいこうと思っていました。

ーリーグ戦の目標は何でしたか
とりあえず2部に落ちないことでした。

ー勝った日体大戦を振り返って
日体大しか勝てなかったんですけど、やっぱ日体大戦に全力を注いで自分の力を出し切って、かつチームの力を出せたかなと思います。

ーリーグ戦の収穫は
今回、色々自分の中で焦っちゃって最後周りっていう責任感とかプレッシャーとかすごいあったので、焦らないとか緊張しないとか無理なんですけど、そこは自分でコントロール出来るようにすることが課題だな、っていう収穫ですかね(笑)

ー久良知選手、緒方選手は本職がサーブルではなかったですが
久良知も、緒方もエペとフルーレも出て3種目って体力的にも精神的にも凄い疲れている中、サーブルやるって言ってくれて、やったことないのに自分たちのためにやってくれるっていうのが、それだけでも嬉しかったので本当に頑張ってくれました。

ー2年生はどんな存在ですか
同期の中で種目は違っても、良い意味でライバルとして競い合っていける仲だと思っているので、同期がいるから自分を高めていける、そんな存在です。

ー秋の試合に向けて
とりあえず今回は焦り過ぎていたので、もっとちゃんと自分で練習して実力をつけて自信をもってプレーしていきたいです。
 

久良知美帆(法2)

―今日の3試合を振り返って
自分自身がサーブルの試合が初めてで点を取れなくて。最初の回りで点数を離されることが多くて、そこを明日は無くして、一回り目で自分たちのペースに持っていけたらいいなと思います。

―大石、木村両選手を欠いての試合でしたが
難しい部分もあるんですけど、これからのことを考えたらそんなことを言ってもしょうがないので。一人ひとりがこれからもっと練習していかなければいけないと思います。

―リーグ戦全ての種目に出場されていますが疲れはありますか
正直、びっくりするくらいキツイです。息が整わなくてびっくりしました。自分の体じゃないのかなって感じで。

―昨日のエペについては
昨日のエペは、最後の試合を勝ちたかったんですけど。これが今の自分たちの実力かなと思います。

―明日の試合に向けてお願いします
明日は最後なので、一つ勝ちにいきたいです。

 

フォトギャラリー

  • チームに欠かせない存在の吉田玲
  • 吉沢は得点源として活躍
  • 勝利に沸く女子サーブルベンチ
  • 栗本の活躍が勝利を呼び込んだ
  • 4日連続の団体戦に、久良知は疲れを見せる場面も
  • 初の団体戦出場の中島
  • リーグ戦閉幕!
 

 

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