フェンシング

【フェンシング】全日本学生王座決定戦 明暗分けた日大戦...男子フルーレ、4年ぶりの頂点!

全日本学生学生フェンシング王座決定戦
6月2日(日)
大山崎町体育館
 

関東と関西のリーグ戦上位校が一堂に会し、「春の王者」を決める今大会。今年は各種目で出場できるチーム数が東西で1校ずつ増えたこともあり、男子は3種目全てで出場。狙うはもちろん、全3種目制覇。しかし各種目の「日大戦」で、運命が左右される結果となった。

喜びに沸く男子フルーレチーム

試合結果

総合成績

種目出場選手試合詳細結果
男子フルーレ 山田祥大④、辻慶謙④、吉田玲④、長島徳幸②、小久保航汰② 1回戦 ○法大45-19愛工大 2回戦 ○法大45ー23朝日大 決勝 ○法大45-34日大 優勝
男子サーブル 斉藤采④、吉田健人③、丹代翔③、安藤光平② 2回戦 ●法大42-45日大 3位決定戦 ○法大45-40朝日大  3位
男子エペ 鈴木理来④、吉田玲④、吉沢有紀③、村越優希② 1回戦 ○法大45ー同大 2回戦 ●法大44-45日大 3位決定戦 ○法大45-26愛工大 3位

男子フルーレ 王座奪回!常勝の誇り取り戻す

長年低迷が続いた男子フルーレであったが、4年ぶりに出場したこの王座で「常勝軍団」法政が帰ってきたことを告げた。
リーグ戦で2位通過で王座に乗り込んだ法大は1回戦で愛工大と対戦。序盤から圧倒的な実力差を見せつけ1度もリードを許さず、45―19と完勝。法大はこれで勢いに乗った。2回戦は関西王者・朝日大であったが、トップの長島がいきなり5連続ポイントで試合の主導権を掴む。1回戦未出場であった吉田玲も王座への順調な仕上がりを見せ、リードを広げていく。終わってみれば45-23と圧勝。この2試合で登録されている山田、辻、吉田玲、長島、小久保の全員が出場し、万全な状態で決勝進出を決めた。
迎えた決勝、相を枚得るのは日大。2回戦では早大との激戦を演じ、結晶の舞台に乗り込んできた。法大としてもリーグ戦で敗れているだけあって苦戦は必至。激戦の幕が開けた。
第1,2セットはお互い互角であったが、試合が動いたのは第3セット目、小久保が次々とアタックを決めていく。ポイントをとるたびに気迫あふれる雄叫びをあげ、チームを盛り上げる。小久保自身「調子がよかった」と安定感溢れるプレーで15-8と大きくリードを奪うことに成功した。次からは粘りのフェンシング。日大も食い下がり、リード差は広がらないまま試合は終盤へ。しかし、着実にポイントを重ねる上で日大にプレッシャーをかけていったのは一目瞭然であった。優勝へ向け大きく前進させたのはエース格に成長した長島であった。第8セット、抜群の安定感を誇る2年生はアタック、リポストとともにしっかり決めていく、40点目を決めたときは12点の差をつけて、アンカー・吉田玲にバトンを渡した。吉田玲は鋭い踏み込みでアタック、相手との鍔迫り合いを制し、点を重ね、いよいよマッチポイント。危なげなく45点目を決めると喜びに浸るような表情を見せてから、歓喜の輪に入っていった。
法大フェンシング部の中でも、特に伝統あるフルーレ種目での優勝は特別であろう。苦しみぬいたここ数年。なんとか勝ち抜いたリーグ戦を経て、ついに栄冠をつかんだ。2年生の両輪と4年生の力が合わさったこの優勝。再びフルーレに法政の時代が来ることを予感させるときであった。(芳野 史征)

男子サーブル 伏兵にまさかの敗北 王座4連覇ならず

法大フェンシング部において現在、もっとも強さを誇っているといっても過言ではないであろう男子サーブル。リーグ戦も全勝で優勝し、この盤石の強さに不覚なし、と思われたが・・・
シード権のため、準決勝から登場した法大。初戦の相手はリーグ戦で完勝した日大であった。トップの丹代がまずリードして、吉田健に繋ぐと、吉田がリードを広げていき、まずまずの出だしを見せる。しかし、第3セットの安藤がピリッとしない。いきなり、5連続ポイントを許し、逆転されてしまう。ここで試合の序盤、流れを日大に掴まれてしまった。まず、1点ずつとって同点に追いつきたいところであったが、リード差を詰めるどころか逆にリード差を広げられてしまう苦しい展開。3点差、4点差、5点差・・・。リーグ戦で覚醒した吉田健も相手の細かい精密なプレーに翻弄され、自分のリズムをつかめない。全選手、形を作ることなく、ついに最終セットを迎えてしまう。
しかし、エースがここで魅せる。アンカーの吉田健は5点差の状態でピストに立つと、いきなり3連続ポイント。相手に1ポイント取り返されるも、またも3連続ポイントであっという間に同点に追いついた。苦しみぬいたが、ついに逃げる日大を捕まえた。先に勝ち越されるも、すぐさま同点。42-42。勢いで勝る法大が優位だと思われた。が、勝ち急いだか、悲劇がここから始まった。鋭い突きに対抗できず、連続ポイントでマッチポイントとなってしまう。もう後がない・・・。日大・今井が攻めたてる。返しを試みるも弾かれてしまい万事休す。45点目のランプが日大サイドに点った時、法大3連覇の夢は儚く砕け散った。
3位決定戦では終盤押し込まれるもなんとか逃げ切り、3位を決めた。しかし、サーブルチームに笑顔はない。「絶対王者」として挑み、5冠へ向けて負けるわけにはいかなかった。準決勝終了後、うなだれ、茫然と立ち尽くし、顔をあげられない、涙を見せる選手もいた。全てが終わったわけではない。団体戦はこれから関東インカレ、インカレ、全日本選手権と続く。この京都の地で刻まれた敗北の悔しさを取り返す機会は残っている。もう一度覇権をとりもどすため・・・。再びサーブルチームは立ち上がる。(芳野)

男子エペ すり抜けた逆転勝利…秋にリベンジを

最後に出場したのは、リーグ戦を3位で終え、なんとか王座出場を決めた男子エペ。とはいえ、地力と経験は上位校にも決して引けを取らず、2年ぶりの頂点へ期待が高まった。
初戦の相手は、関西リーグ戦2位の愛工大。第1セットこそ村越が0ー5とストレートで敗れる波乱の幕開けとなるが、第3セットで吉沢が次々と得点を決め逆転に成功する。その後は村越に代わって出場した吉田玲、鈴木、吉沢のレギュラー3人が少しずつリードを広げていき、相手に反撃を許さず45-33で快勝スタートを見せた。
 迎えた2回戦の相手は、リーグ戦で苦杯を舐めた関東の優勝校・日大。フルーレ、サーブルに続く日大戦に、決勝進出を懸けることになった。先手必勝と行きたいところであったが、リーグ戦王者の前に精度の高い攻撃に押され、序盤の一回りを終えて8-14と大きくリードを許す。いきなり暗雲が立ち込めたが、ここで慌てなかった。中盤以降各選手が相手の攻撃に食らいついていき、リードを少しずつ縮めていく。そして第8セット。吉田玲が日大の新人・山田から次々とシングルランプを点灯させ、37-36とついに逆転に成功。これを受けたアンカーの鈴木も、昨年何度も修羅場を乗り越えた経験を生かし、焦る相手を上手くいなして得点を重ね、44-41とマッチポイントを握る。目前まで来た勝利―しかし、ここから相手のエース・北村の意地の猛攻になかなか得点を決められず、再度同点に追いつかれてしまう。まさかの延長戦。心理面で劣勢に陥った法大に、一本勝負で勝利を告げるランプが灯ることはなかった。リーグ戦に続く敗戦に、試合後鈴木はしばらくベンチから動くことが出来ず、悔しさを滲ませる。3位決定戦は鈴木に代わりフル出場した村越の活躍もあり、愛工大に45-26で勝利を収めるたが、サーブル同様、戦いを終えた選手たちの顔に笑顔はなかった。
昨年に続き、3位に甘んじる結果となったが、チームの実力は優勝した日大にも決して劣っていない。秋の大会に再度雪辱を期す為に、より個人の実力の強化が望まれる。チームの核である吉田玲、鈴木の4年生が有終の美を飾るためにも、関東インカレ、インカレでは必ずやタイトルの奪回を果たしたい。(田中 宏樹)

長島徳幸(法2)、小久保航汰(法2)

―優勝おめでとうございます
ありがとうございます!

―今のお気持ちはいかがですか
長島:この王座に出場したのも4年ぶりで・・・それで優勝もできたのでとてもうれしいです。
小久保:最高です!

―優勝が決まった瞬間は
2人:いや、なんか「勝っていくんだ」という実感がじわじわにきてて、興奮してて、でも、気を抜かずにやらなきゃって思って、それが出来てよかったです。なんかまだ実感がありませんね(笑)。前期の大会をいい感じに締められてホッとしました。

―1、2回戦については
2人:関西の大学が相手で、特に朝日大は関西優勝なので、気を引き締めて、しっかり攻められたのがよかったです。

―決勝進出後、準決勝での早大日大戦の時はどんな気持ちでしたか
長島:早稲田よりも日大来たら勝率あがるかな、って思っていたら、本当に日大来てくれて(笑)。
小久保:最初は早稲田くるかな、って思ってたんですけど、気持ちが高ぶってて、どっちきても優勝する、って気持ちでした。

―やっぱり早稲田には苦手意識がありましたか
2人:早稲田はやっぱあの2強(北川隆之介、鬼沢大真。共に学生屈指の実力を持つ)がいるので。きついですね。

―決勝はリーグ戦で敗れている日大が相手でしたが対策などを立てて挑んだんですか
小久保:いや、もう今日の調子で、勢いでいきました。

―決勝のキーポイントはなんでしたか
相手チームの4年生二人を僕らが抑えて、とるところはとっていって、3番手以降に繋いで、しっかりポイントをとっていく感じですね。苦手な相手でもポンポンと抑えることができました。

―長島選手は去年のインカレに続く優勝ですね
去年いた4年生の先輩たちが抜けて、今年は自分が最後回りとかエース的ポジションをやらせてもらって、まぁ、自分たちの力でいけたので自信がつきましたね。

―小久保選手はインカレ優勝時はベンチで見る形でしたが、今年は自らも大活躍で優勝に貢献しました。喜びも格別じゃないですか
そうですね。本当にうれしいです。今日は寝れないです(笑)。

―小久保選手をアン・リニュ(剣先をを相手より先に見せて突く技)を試合でよく披露していましたが、得意技なんですか
いや、全体的に何も考えずに体が勝手に動きました。タイミングも凄い合っていて、気持ちよかったです。

―チームでのお二人の役割を教えてください
長島:(小久保:エースです。)・・・まぁ、自分は他がとられても、自分は動じず、しっかり仕事をして、点をとっていく感じですね。
小久保:リーグ戦と変わらず、チームを盛り上げて、盛り上げて、どんどん盛り上げて、雰囲気作りです。

―今日お互いによかったところを言ってみてください
長島:特に・・・(笑)。(小久保:爆笑)なんか、いつもより安定してて、見れたというか、今日はノッていて、いいプレーしてポイントがとれていたので。それがよかったです。
小久保:長島君はもううちのエースなので、(長島:いやいや)安定の強さなので、(長島:そんな・・・)長島君がいたおかげで、この勝利があったのかなーと思います。長島君はいなきゃ法政はないです。法政フルーレはないです!(長島:言い過ぎ(苦笑))ユニバ代表ですし!(長島:恥ずかしいです・・・。)

―今後に向けて一言お願いします
長島:この結果で満足せずに後期、関カレ、インカレがあるので、そこでも「チーム法政」で優勝したいと思います。
小久保:関カレ、インカレ、全日本、残り全部の大会で勝ちたいです。それと、今のチームに3年生がいないので、来年は自分らが柱にならなければいけないので、いい感じに来年につなげられたらいいと思います。

 

吉田 玲(文4)

―2種目を戦い終えて、今のお気持ちは
フルーレ終わって、エペも取れるかなと思ってたんですけど、そんなに甘くないかなと。自分体力ないんで、後半だましだましやってて、体力面に不安はあったんですけど、みんな気を使ってくれてたんで、気を使われないようにもっと体力をつけたいなとも思いました。

―フルーレ、エペともにリーグ戦で優勝を逃しましたが、何か修正はありましたか
フルーレは練習不足とメンバーの固定が出来てなかったのが大きな課題だったんで、練習不足は一週間しかなかったんですけど、走って、練習凄い頑張って、一週間一日漬けみたいな感じでやってきました。メンバーの固定については事前に特にエペに関しては結構練って、これがベストっていうメンバーで行ったんですけど、足りなかったですね。実力的は負けてないんで、運的なものもあるんですけど、もうちょっと考えてやれれば良かったと思います。

―フルーレの日大戦については
とにかく最後周りの3人の組み合わせを重点的に今までは見てて、相性の良い3人で終わらせようとしてたんですけど、それだと前半はある程度捨てて、後半は巻き返すっていう形で前までは結果が出なくて、そうじゃなくて前半にリードすれば相手も変わってきちゃうっていうのを今更なんですけど切り替えました。フルーレは今言った相性の組み合わせをずらしたっていうのと、自分が日大戦苦手なんで、下手に3試合出ないで、辻に最初任せることで、負担を減らしたっていうのもありました。

―今回は長島選手や小久保選手の2年生の活躍が光りましたが
リーグ戦の時は自分が取ろう取ろうって行った部分が結構あったんですけど、今回は2年生を立てることに徹して、自分は最後周りなんですけど、そこは最後締めるだけで、後は2人をいきいきとさせてあげるっていう風に割り切れたのは結構今回でかいと思います。

―決勝ではアンカーを務めていましたが
いや、あんまり経験なかったんで、緊張しましたね。上にいっぱい仲間がいて、両親も来てたんで、大丈夫だよって言ってくれてたんで、なんとか。最後は今回めちゃくちゃ点数あったんで、あんまり不安はなかったんですけど、これが(例えば)インカレでトントンで回ってきて、40対40で回ってきたらどうなるかなってのは自分でもわからなかったんで、そこは練習の気持ちで行きました。

―優勝が決まった瞬間の気持ちは
いや以外に叫ぶかなって思ったんですけど、そうでもなくて、あ、って感じで。以外にあっけないと言うか。実感はなかったです。今になってちょっと嬉しいかなってぐらいで。

―エペはリーグ戦で敗れた日大との試合でしたが、戦ってみていかがでしたか
今回上手くいきすぎたのもあるかなと。負けたのは。だから負けたのも誰のせいでもないんですけど、今回上手くいってた分最後に来ちゃったのかなってかんじです。手ごたえは…まだわかんないです!次どうなるかもわかんないんで、次はもっと厳しい試合になるかもしれないので、手ごたえはあんまりないですね。

―8セット目は逆転に成功しましたが
フルーレの後のエペなんで、全然違うんですよ。なのでやっと間に合ったかなって言うのと、8セット目は集中しすぎて体力切れて、あれは上手くいったなあと。最後勝てませんでしたけど、それは結果論だと思うので。

―秋に向けて意気込みを
自分ももっと練習したいなと思います。いつも不完全燃焼なんで、自分の中でもっと出来ると思うんで、最後の年ぐらいやろうかなと思います。目指すはフルーレとエペの2冠なんで、頑張りたいと思います。

吉田健人(法3)

―今日の試合を振り返って
本当に悔しいです。

―リーグ戦と今大会で、日大に変化はありましたか
リーグは自分たちがペースを作っていって、日大を追い込んでる感じがしたんですけど、王座では逆に日大に追い込まれて、それで点差がどんどん開いていって、苦しい試合展開になってしまったと思います。

―日大戦では斉藤主将が出場せず、チームを引っ張る立場にあったと思いますが
リーグは勝って回って勝って回って、たまに負けて来てって感じだったんですけど、今回は負けて回ってきて負けて回って、最後も一番最後のセットで負けてる状態が初めて回ってきて、自分で取らなきゃ取らなきゃみたいに焦って、自分らしいプレーが出し切れなかったかなと思います。

―ご自身のプレーの課題は
焦りを切り替えて、追いついてほっとするのではなく、今後の課題として、点差気にせず一個一個自分のプレーを集中してやっていきたいと思います。

―秋の団体戦へ意気込みを
この悔しさをバネにして、また結果出せるように、自分の力を今後の試合で出していきたいです。

 

フォトギャラリー

  • 各試合で得点を量産した長島
  • 小久保の貢献も光った
  • フルーレ、エペともに大活躍の吉田玲
  • 日大に敗戦後の男子サーブルチーム
  • 吉田健の奮闘も実らず
  • 粘り強く戦った鈴木
  • 一本勝負を見守る男子エペメンバー
 

 

 

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