フェンシング

【フェンシング】全日本学生選手権(4日目) 男子サーブル団体、宿敵撃破で涙の覇権奪回!

全日本学生フェンシング選手権大会
日時:2013年11月11日(月)~15日(金)
会場:駒沢屋内球技場

インカレ(全日本学生選手権)も終盤に差し掛かった4日目。この日行われたのは男子サーブルと女子エペの団体戦だ。優勝候補筆頭と呼べる圧倒的な実力を持ちながら、過去2回の大会で日大に優勝を奪われた男子サーブル団体。戦士たちのプライドを取り戻すための「絶対に負けられない戦い」の火ぶたが切って落とされた。

日大に勝利し涙の男子サーブルチーム

試合結果

試合結果

種目出場選手名試合詳細順位
男子サーブル団体 斉藤采、吉田健人、安藤光平、大崎葵一 1回戦 ○法大45-18関学大 準々決勝 ○法大45-22明大 準決勝 ○45-27専大 決勝戦 ○法大45-33日大 優勝
女子エペ団体 大石栞菜、小林未来、久良知美帆、池田五月 1回戦 ○法大40-34 準々決勝 ○法大38-31 準決勝 ●法大38-45日体大 3位決定戦 ●法大32-33早大 4位

戦評 

男子サーブル

春のリーグ戦で全勝優勝し、悲願の大学の団体戦4冠へ好スタートを見せた男子サーブル団体。しかしその後の王座決定戦、関カレといずれも日大に敗れ、優勝を逃していた。インカレは昨年唯一タイトルを逃した悔しい思いをした舞台。他の種目以上に、今大会に掛ける思いは強かった。
 初戦の関学大戦を大差で勝利すると、準々決勝の明大戦は途中追い上げれたが、その後突き離しまたも快勝。準決勝の専大戦は一番手で出場した吉田健人(法3)が5-0と完璧な立ち上がりを見せると、主将の斉藤采(法4)、安藤光平(法2)も続き、5戦目終了時で25-10と大差をつけた。吉田と安藤の2人のエースが着実に点差を広げ、最上級生の斉藤が安定した戦いでバトンを渡す。チームとしての戦いが機能し、決勝進出を決める。準決勝のもう1試合は、宿敵日大が中大との死闘を制し決勝へ。雪辱への舞台は整った。
 「絶対に優勝する」―過去の大会の試合とは、試合前の選手たちの顔つきは明らかに違っていた。迎えた決勝戦、一番手の吉田健が5-3と勝ち越してバトンを渡すと、続く斉藤は個人戦3位の今井(日大)との4年生対決で圧巻のプレーを見せ、10-3とリードを広げる。上級生の奮闘に下級生の安藤も応え、3戦目終了時点で15-3と試合の大勢を決めた。しかし、優勝への強い気持ちを持っていた今日の法大は、大差がついても一点を取ることに集中し気持ちを切らすことは無く、6戦目終了時に30-15とさらに点差を広げる。7戦目の斉藤は苦しみながらも35-23で役目を終えると、続く安藤も気迫を前面に押し出し40-29でアンカーの吉田健に繋ぐ。
 勝負を託された吉田健には、関カレ決勝戦でも最後を任されながら、8点差を逆転されまさかの敗戦を喫した苦い記憶があった。この日も早々とマッチポイントを掴みながら、相手に連続得点を許しなかなか最後の一本が決まらない。それでも、「健人頑張れ!」「強気に行け!」とベンチ、観客席の仲間からの大歓声を力に変え、最後はキレのあるアタックで決勝点をもぎ取った。45-34。終わってみれば宿敵相手に大差をつけた、文句のつけようのない優勝劇だった。
 勝利の瞬間、マスクを脱ぎ雄たけびをあげた吉田健は真っ先に主将・斉藤へと抱き着き、2人で歓喜の男泣きに浸った。安藤もベンチにうずくまり嬉し涙を流した。「勝って当たり前」のプレッシャーを浴びながら、期待に応えることが出来なかった一年間。最後の大舞台を最高の形で締めくくった。重圧から解放された戦士たちの目からは、今まで味わった悔しい思い、そして渇望していた勝利への達成感が溢れ出た。

女子エペ

 関カレでベスト8止まりだった女子エペ。昨年収めた3位という好成績、そしてその先を目指す戦いが繰り広げられた。
 1回戦では関学大と対戦。関西の強豪相手に、僅差ではあったが終始リードを保ち、試合を優位に進める。関カレエペ個人優勝の大石栞菜(法3)が前日のフルーレ団体で3試合をこなした疲れを見せずチームに勢いをもたらすと、初のインカレ出場の池田五月(文1)、さらにアンカーを任される小林未来(文2)もそれに続き、40-34で勝利した。続く準々決勝では日女体大と対戦。中盤までビハインドを背負うも、第6戦目の大石栞、続く池田の活躍もあり逆転に成功した。最後の小林も必死に突きにくる相手を上手くいなし、リードを保ったまま38-31と勝利。昨年に続きベスト4進出を決めた。
 準決勝の相手は、関カレで敗れた日体大。個人戦準優勝の堀川、4位の大迫を擁する女子エペ団体屈指の強豪だ。第1戦目の大石栞、2戦目の小林は何とか同点で凌いだが、3戦目の池田が堀川からリードを奪われると、この後は点差が開き38-45敗戦。関カレの雪辱はならなかった。それでもチームは気持ちを切らさず、早大との3位決定戦へ回る。この試合では大石栞がベンチに下がり、久良知美帆(法3)が出場した。法大は小林、池田の2人の活躍と、久良知が上手く時間を使って試合を終わらせる役割をこなし、4点リードで最後の小林に試合を託す。ところが、試合終了数十秒前に同点に追いつかれると、この後の一本勝負にも敗れ、惜しくも入賞を逃した。敗戦後、小林はピストにしゃがみ込み、悔しい結果にうなだれた。
 リーグ戦を2部で戦い、入れ替え戦出場を逃したことから始まった今季。大石栞という柱が復帰し、最後のインカレでベスト4まで勝ち進んだのは見事だ。しかし、大石栞の本職はフルーレ。来年以降さらに上を目指すには、一年間中心的存在として活躍した小林、そして1年生ながら主力になった池田の2人に、より一層の成長を望みたい。(田中 宏樹)

試合後の選手のコメント

吉田健人

―優勝おめでとうございます。改めて今のお気持ちは
とても嬉しいです。

―決勝は関カレで破れた日大との対戦でしたが
絶対倒すつもりでいて、気合を入れて臨みました。

―リベンジしたい気持ちが強かったですか
王座、関カレと日大に(優勝を)取られて悔しい思いがあったので、インカレでは絶対に取らせないというリベンジ精神でした。

―決勝は一番手を任されましたが
最初に勝って、流れをつかもうと思ったので、最初のセットでリードできたのは良かったです。

―最終セットに入るときの心境は
関カレは自分が最終セットで(点差を)まかれてしまったので、本当に気を引き締めて5本勝負をしっかりやろうという気持ちでいました。

―マッチポイントを奪ってから連続失点を許してしまいましたが
後ろのベンチも、すごい「大丈夫、大丈夫」とか励ましの言葉が色々あって、自分でもマスクを取ったり、剣をならしたり相手の流れを変えるような、自分の流れに持ってくるような感じにすることを意識していたので、それができて本当に良かったです。

―45点目を取った瞬間のお気持ちは
もう本当にすごい喜びで、あんまり覚えてないんですけど、とりあえず後ろにいる(斉藤)采先輩に抱きついたのは鮮明に覚えてます(笑)

―関カレでの悔しい敗戦から、インカレに向けてどのようなことに取り組みましたか
どんなに点差があっても油断しない意識を持つことと、自分の良かったプレーを今までの試合を思い出してやっていました。今まで反省点を直そうとしていたんですけど、良いところを試合で出せるようにしていきました。それが試合前にできたのが良かったと思います。

―他にインカレで良かった点は
全ての試合で集中力が途切れることなくできたことが良かったです。

―サーブルチームの主将を務める斉藤さんはどんな存在ですか
普段は馬鹿みたいなことばっかりして面白い先輩なんですけど(笑)、試合では自分の役割を果たしてくれた、とても良い先輩です。

―個人戦を振り返って
優勝するつもりでいたので、ベスト16という結果は不満足なんですけど、団体戦で優勝できたのが嬉しかったので来年頑張ります。

―全日本選手権団体戦に向けて
優勝目指して頑張りたいと思います。

安藤光平

―サーブルの団体優勝の気持ちを教えて下さい
最高です。感無量です。先輩たちが泣いているのを見て、堪えられなくて自分も泣いてしまいました。

―試合前には選手の方から気迫が感じられました
関カレがあと一歩のところで逆転負けし、屈辱的だったのでやり返してやろうと思ってました。

―決勝の相手の日大にリベンジするという気持ちがあったわけですね
それしか考えてなかったです。

―関カレからは具体的にどのような調整をされてきましたか
関カレの決勝で負けたのは弱気になって下がってしまったからなので、下がらずに何回引き分けになってもいいという気持ちで、自分から攻撃しようと意識付けをしてきました。

―個人戦だけではなく、団体戦でも強さが見られるようになりました
団体戦に慣れてきたというのと、関カレから個人戦の結果もついてきて、自信がついてきたからだと思います。

―決勝でアンカーの吉田選手にリードした状況で回ってきました
正直ヒヤヒヤした気持ちで見てました(笑)。前回リードしていたのを逆転された場面が頭に浮かび、緊張しました。

―全日本団体戦への意気込みをお願いします
警視庁、Nuxusといった格上が出てくるので、チャレンジャーの気持ちで頑張ります。

 

フォトギャラリー

  • 笑顔を見せる吉田健(左)と涙の齊藤(右)
  • 決勝戦で流れを呼び込んだ斉藤主将
  • 重圧に打ち勝った吉田健
  • 堂々としたプレーを披露した安藤
  • 年間通してチームを引っ張った小林
  • エペでもエース格の大石栞
  • 池田のさらなる活躍に期待!
 

 

 

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