硬式野球
 

【硬式野球】「秋季リーグ開幕直前特集~逆襲の秋へ」 第1回 神長英一監督

「秋季リーグ開幕直前特集~逆襲の秋へ」
取材日:2013年9月10日

春はあと一歩のところで優勝を逃した法大。あれから3ヶ月――。春は逃したリーグ優勝、日本一を目指し、厳しい練習を積んできた。ことしの春から指揮を執る神長英一監督に現在のチーム状況や投手起用について語っていただいた。

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秋に向けて意気込みを語る神長監督

選抜することで競争意識が向上

―ここまでのオープン戦を振り返って
投手陣は比較的安定した力を発揮してくれている感はありますね。攻撃陣は相手の投手のレベルが上がるとそう簡単には点が取れないので、ここというところで一本出るかとういことを課題としてやっていますけど、今のところ投手主導かな。

―今年は8年ぶりに北海道東北遠征が行われましたが
夏の強化合宿と遠征試合という両面なんですが、人数を絞って合宿に行って強化を行うということをメインに行いました。遠征に行けたのは33名のみなんです。だから約3分の1の選手が遠征に行って、3分の2の選手が川崎に残って練習したということです。久しぶりに行われたので選手を抜粋、選抜していくということに重きを置いた感はあります。いったメンバーと残ったメンバーのメンタル的な部分の違いであるとか、もちろん遠征に行ったメンバーの技術的なものの向上というのもあるんですが、それ以上に選ばれた人の心境、選ばれなかった人の心境が、11日間の遠征が終わり戻ってきたときにどのように融合するかを見たいと思っていました。だから一回チームを離すところに主眼点を置いて、比較してみました。ただ最後に東北で終了したというのは復興支援という気持ちもあったので、関係者の方にご尽力いただいて、気仙沼で小中学生の野球教室を行いまして、みんなが喜んでくれている姿を見たのでやらせていただいて良かったなと思います。最後の締めくくりとしては譲れない部分があり、それもきちっと外でできたので。北海道から入って北海道で2試合、花巻、仙台で3試合の計5試合と強化練習のミックスされた遠征だったと思うんですよね。すごく良い遠征ができたなというのと私の体制になって初めての夏だったのでチーム自体を動かしたいというのがありました。目標が何かというより、まず動こうというところが遠征を行った経緯ですね。

―今年はプロアマ交流戦も行われ、法大は千葉ロッテマリーンズと福岡ソフトバンクホークスと試合がありましたが
ロッテさんが二軍、ソフトバンクさんが三軍だったんですけど、特別プロを相手にしている意識ではなくて、オープン戦の中の一つに過ぎなかったことは事実なんですよね。ただプロの世界に身を置いている人たちのプレーというのは、何か参考になるかなというのもありますし、刺激になっておもしろい部分もあるのかなと思って、プロと行った二試合は見ていました。ここ1、2年はこのような機会はなかったので、久しぶりに行いました。基本的には数試合のオープン戦の中の1つに過ぎないことは事実ですが、その中でプロとやるときはプロの世界に身を置く人のプレーを間近で見られて、そこのプラスアルファの効果は期待していますね。

先発は充実!

―例年以上にB戦も多く行われましたが、台頭してきた選手はいらっしゃいましたか
昨日(9月9日)は途中から今日(9月10日)は初めてスタメンで使った智辯和歌山出身の嶌直弘(法1)であったり、今日先発した玉熊将一(法1)が十分な働きをしてくれているので、春にはまだ間に合っていなかった部分が夏を経て、この秋には間に合ったかなという感はあります。やはり玉熊でしょうね。春のメンバーから見たときに一番出てきたというのは1年生の玉熊だと思いますね。あとは結果を残しているのは西浦直亨(営4)、河合完治(法4)、大城戸匠理(法4)、木下拓哉(人4)とみんなやってもらわないといけない、経験値がある選手なので。台頭しているのは玉熊でしょうね。投手も船本一樹(営4)、納富秀平(文4)、石田健大(営3)、その次には玉熊もきていると思います。ですから投手の順番をお伝えするのであれば、玉熊は先発要員の一人に食い込んだことは間違いないです。先発4人を考えていて、船本、納富、石田、そこに玉熊が入ってきたのは大きいかなと思います。今日も5回を無失点できちっと抑えて帰ってきたので、あと残り2試合なのでおそらくこの秋に向けての先発は最後だったと思うんですけど、完全に4人の先発陣の中に名を連ねることはできるなと確信しましたね。

―中継ぎ陣なども含め、これからの投手起用についてはいかがですか
本当は一人が1試合投げ切ってくれるというのが一番簡単なんですけど、なかなかそうはいかないので、今1イニング、2イニングずつ投げさせているので、わずかなイニングかもしれないですけど、3つのアウト、6つのアウトをきちっと取れるようにみんなが準備をしてくれたら、継投策もうまくいくと思いますので、理想は完投なんですけど、なかなか難しいと思うので、完投を目指しながら、継投になったときにどういう力を発揮してくれるかなということを期待しながら使っています。今日は5人投げて、昨日も4人投げていますから、そこの準備はしています。理想は先発が一人で最後まで行ってくれることが一番だと思いますし、なかなか難しいと思うので、あとから行った人が仕事をして、合計のイニングが9回になっていくこともいいと思います。

経験を積んだ4年生に期待

―大城戸選手がオープン戦終盤からファーストとして出場していますが
大城戸はいずれにしてもチームでは外せない存在であることは、私自身も決めていることなので、大城戸をどこで使うかということの前提に外野手の中で使いたい選手がいる。そうなれば大城戸はファーストもできるということで、外野手を余計に使いたいということで大城戸にファーストに行ってもらったということですね。外野手の動きがあったから大城戸が動いたということです。

―この秋がラストシーズンになる4年生に期待することは
格好よく言えば、最後の秋に大きな仕事をしてもらいたいと思いますけど、どこの大学にもラストシーズンの人はいるので。特別最後だからというわけではなく、もちろん優勝して終わってもらいたいといのはありますけど、レギュラーで出ている4年生も多く、経験値もあるので、自分たちで最後に目指す天皇杯を取るための努力をしなよと言いたいですし。投手の船本、二遊間、大城戸というのはガチガチの外れないメンバーでしたから、そういう人たちがいるというのはチームにとっては落ち着きがあり、頼りがいがあるので、他の人たちが安心して思い切ってプレーできるような空気を作ってもらいたいですよね。最後活躍してもらいたいというのは当然なんですけど、下級生たちの活躍を誘発してもらいたいですね。自分のこともあるんですけど、全日本代表として選ばれたり、人への目配せができるくらい経験しているので、自分のことだけでは足りないかなと思います。チームトータルとして目配せをしないといけない立場の最上級生たちだと思いますね。

理想は打ち勝つ野球

―秋の初戦は立大ですが
立教の投手は春に防御率が良かったという結果が出ているので、点を取りたいということよりも、最初の節というのは春の東大戦もそうだったんですけど、まずはちゃんと守って試合をしたいと。だからディフェンスからの崩壊だけは絶対に避けないといけないなというのがあるので、投手中心にミスのないディフェンスをしていくということ。そこで攻撃陣がどこかで少ないチャンスでしょうけど、タイムリーが出れば良いですね。春は打ち勝つということを言ってきて、理想はそうなんですけど、立大に限ってどういう心境で入るかといったら、いきなり打ち勝とうなんていう気を持つのも危険なのかなと思います。まずはしっかり守って、少ないチャンスを誰かがものにしてという感覚のほうがまだ現実味があるのかなと思いますね。理想は打ち勝ちたいと思いますけど、それには投手陣を崩さなくてはいけないので、しっかり守って。多分最初はロースコアになると思います。ロースコアの中で無駄な点をやらない、ここというところの1点を何とかとる。そういった1点のせめぎ合いになる気がしますね。ミスのないというと一見守りだけにありがちなんですけど、攻撃でもスコアブックには表れないミスもあるので、トータルで攻撃も守りも含めて当たり前のことしっかりやっていくということが出だしとしては必要かなと思います。最初はみんな固いと思います。だからこそ当然のことを当然にやっていく。ミスをしないで試合をしていけば、勝機は必ず出てくると思うのできちっと最初はやっていきたいなと思います。

―秋のリーグ戦へ向け意気込みをお願いします
本当は春の借りと言いたいところなんですけど、秋は秋として捉えているので、この夏の練習の成果というのを発揮しなくちゃいけないというプレッシャーはありますね。今年は秋で終わると考えて、春から夏にかけての期間という時間を費やしてきたので。勝ち負けなので勝たないと効果というかたちでは認めることはできないじゃないですか。秋は夏やってきたことを確かめるためにも負けらない、勝ちたいという気持ちが春以上に強いですね。

―法大野球部を応援してくださる方々へ一言お願いします
優勝回数で早稲田に1回上回っていて、まだ六大学トップの優勝回数を保てているので、そこは一つでも伸ばしたいと思いますね。その中にこの秋に優勝することがリンクしているんですけど、優勝回数が気にならないというと嘘になりますので、なんとかここでいきたいなというのはありますね。再来年、法大は創部100周年なので、勢いをつけるためにも、年間一度は勝ちたいなと思います。春落としましたから、秋ということになるので結果を出したいという気持ちがすごく強いですね。

(取材:鷲尾 祐貴)

プロフィール

神長英一(かみなが ひでいち
1960年6月24日生まれ
群馬県出身・作新学院高校→法政大学→日本通運

11年1月より法政大学野球部のコーチ、12年1月に助監督転任、さらに13年4月に監督に転任。

連載予定

「秋季リーグ開幕直前特集~逆襲の秋へ」 第2回以降では選手へのインタビューをアップしていく予定です。
連載予定選手:河合、西浦直、大城戸、石田、船本、木下、納富、六信、伊藤諒、齊藤秀、岡崎、吉澤、皆川、佐藤竜、細川、青木勇、畔上、若林、蔵桝、本多、的場、鈴木翔、金子、玉熊、谷川、森川

 

フォトギャラリー

  • 201309111秋に向けて意気込みを語る神長監督
  • 201309112冷静にチームを分析する
  • 201309113監督から期待されている玉熊

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