硬式野球
 
 

6回に集中打で逆転!三嶋のリーグ戦初完投で慶大に連勝!!

東京六大学野球秋季リーグ戦 第4週
VS 慶大 第2回戦
10月3日(日)
会場:会場名

昨日の1回戦では接戦に粘り勝ち、その勢いに乗って連勝に持ち込みたい今日の試合。法大の連勝を予感させるかのように心配された雨も保ち、秋の冷たい空気の中試合は行われた。

法大の先発マウンドを任されたのは、先日の立大戦で好投を見せた三嶋。対する慶大は三嶋と同じく2年生投手の福谷だ。

試合は序盤から動く。2回、大学日本代表でも主砲を務めた強打者、4番・伊藤にソロアーチを浴び、先制を許してしまう。その裏、6番・建部が右越三塁打を放つと、続く7番・今村は四球を選び1死1、3塁。この回得点には至らなかったが、流れは法大に引き寄せられる。そして3回、1番・中尾が中前安打で出塁すると、すかさず盗塁を決め、2番・難波の進塁打で1死3塁。ここで前日2号2ランを放ち、打撃絶好調の3番・長谷川の左前適時打で試合を振り出しに戻す。しかし4回、またしても4番・伊藤に中越二塁打を浴び、続く5番・松尾の右越二塁打、6番・山崎錬への四球で無死満塁とされる。三嶋は7番・竹内一の犠牲フライで1点を奪われるも、後続を連続三振に打ち取り、ピンチをしのいだ。

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6回にタイムリーで本塁へ生還した難波(右)

試合結果

トータル試合結果

 123456789R
慶大 0 1 0 1 0 0 0 0 1 3
法大 0 0 1 0 0 3 0 0 X 4

(慶)●福谷、山形、只野―長崎
(法)○三嶋(1勝)―廣本
【本】(慶)伊藤(2回ソロ=三嶋)、青山(9回ソロ=三嶋)

なんとしてもこの1点を取り返したい法大、反撃の火蓋は6回に切って落とされた。先頭の2番・難波は右前安打で出塁し、捕逸で2塁まで進む。続く3番・長谷川の左前安打で無死1、3塁とすると、4番・多木が右前適時打を放ち、同点となる。ここで慶大は山形にマウンドを託す。5番・河合が四球を選び、無死満塁とすると、続く6番・建部の中前適時打で、さらに1点を追加。なおも無死満塁のチャンスが続くが、併殺打の間の1点のみに終わった。だがこの回、法大は3点を奪い、逆転に成功する。

5回以降安定したピッチングを見せていた三嶋は9回、1死から8番代打・青山にソロアーチを浴びてしまう。しかし後続をしっかり抑え、初の完投勝利を飾った。2本の本塁打を許したものの、ピンチで後続を三振に打ち取る粘りの投球は見事であった。

昨季の王者慶大に2連勝し、貴重な勝ち点を上げた法大。現時点で順位を1位とし、「優勝」の2文字を射程圏内にとらえた。1、2回戦ともに1点差を争う接戦であったが、春の雪辱を果たすため夏に取り組んだという、厳しいトレーニングによるメンタル面の強化が、この接戦を勝ち取った要因となったのは言うまでもない。今日は難波、長谷川、多木、建部がそれぞれ2安打を放つなど、打撃陣の好調も、残りの試合に向けた明るい材料だ。来週の明大戦で勝ち点を挙げることは、優勝への絶対条件となる。接戦が予想されるが、鍛え上げられた精神力と「つなぐ野球」で、一気に頂点へと勝ち進みたい。

(新實 舞奈)

選手・監督の試合後のコメント

三嶋投手(先発投手・今季初勝利がリーグ戦初完投勝利、9回3失点)

―今日の試合を振り返ってお願いします
今日は9回まで投げ切れたことが自分でも嬉しいです。

―今シーズン初勝利を見事完投で飾られましたが、今の気分を聞かせてください
2年生になって1回も勝てなくて今年迷惑を掛けたので、完投して嬉しかったですね。

―今日は直球より変化球主体のピッチングだった印象がありますが、この点はいかがですか
(変化球が)決まっていたのはキレが良かったからです。左打者のインコースに鋭く変化していました。(三振も多く奪っていました。)球速よりもキレが良かったです。

―監督・廣本捕手が駆け寄る場面が何度か見られましたが、どのような言葉を掛けられましたか
「大丈夫か」、「楽にいけ」…そうですね、そのような言葉でした。

―4回と9回のピンチの場面を振り返ってください
最小失点に抑えられたんですけど、ピンチを作ったのも自分ですし、ピンチを作らないピッチングを理想としているので…

―慶大の4番・伊藤選手との対戦について率直に教えてください
やっぱり、打たれたくなかったので伊藤選手には。力んでしまい自分の思った球がいかなかったです。

―今日は大八木主将を中心にベンチが盛り上がっていましたが、この点についてはいかがですか
雰囲気がめっちゃ良かったですね。「三嶋を勝たせろ」とか言ってもらいました。

―6回の逆転場面はどのような心境で見つめていましたか
とりあえず1点でも勝ち越してもらって良かったです。

―最後に、次回登板に向けて意気込みをお願いします
次もまだ優勝がゼロでないので、優勝するために2連勝します。明治も強いので1週間調整して、明治戦に臨みたいです。

建部選手(6回に勝ち越し打、2安打1打点)

―今日の試合を振り返って
いつも3戦目にもつれ込んでいたので連勝して終わろうと決めていた。勝てて良かった。

―どんな気持ちで試合に臨んだか
先発の三嶋投手とは普段から仲が良いので打って点を取ってあげられたらと思っていた。

―チームで最初に安打を放たれましたが
つなごうという気持ちがその事につながったんだと思います。

―2安打で打点も挙げましたが調子はいいですか
調子は悪くないです。

―競った試合展開でしたがチームの雰囲気はどうでしたか
負ける感じはしなかった。点を取られても雰囲気は良く押せ押せムードだった。

―今日登板した投手全てと対戦しましたが慶大の投手陣の印象は
福谷投手とは前回対戦した時4打数無安打だったので安打が打てて良かった。只野投手は高校時代最後の大会で彼らに負けて甲子園に行けなかったから打ちたかったが打てなくて残念だった。

―今季初の連勝での勝ち点となりましたが
監督からチームの雰囲気が良いと言われていた。そういうこともあって連勝できたのだと思う。

―次の明大戦への意気込みをお願いします
やることは一緒、できることを1つ1つやって勝利につなげたい。

長谷川選手(3回に同点タイムリー、2安打1打点)

―今日の試合を振り返って
負けられない試合だったので、絶対勝つという気持ちで臨みました。

―昨日は3回に2ランを放たれましたが、その感触は今日も残っていましたか
そういうことは忘れて、昨日は昨日、今日は今日という気持ちでした。

―今日も2安打、1打点の大活躍でしたね
はい。大活躍ではないと思います(笑)

―好調の秘訣を教えてください
絶対負けられないという気持ちです。

―レフト方向の打球が目立ちますが、意識されているんですか
自然にレフトに飛んでいるので、意識はしてないです。

―3番という打順に特別な思いはありましたか
なかったです。チャンスでは特に、今までやってきたことをやるだけです。

―慶大に2連勝して、優勝も見えてきましたか
そうですね。負けずに連勝するだけなんで、1試合1試合頑張ります。

―来週の明大戦に向けて、意気込みをお願いします
2連勝できるように、絶対勝ちたいと思います。

多木選手(6回に同点タイムリー、2安打1打点)

―今日の試合について
春は勝ち点を取れなかったので、連勝で借りを返せた。

―ヒット2本の活躍でしたが
いい場面だったので、打てて良かった。

―6回にタイムリーが出ました
2三振の後で迷惑をかけていたので、取り返せて良かった。

―2三振の後の2安打でしたが、修正できましたか
修正はしなかったが、打ててホッとした。

―慶大の投手陣について
下級生主体で自分も2年生なので、負けたくなかった。

―打撃の調子はどうか
調子は悪いが、チームに貢献できたらと思う。

―最近一塁を守ることが多いと感じますが
長谷川さんが調子いいので最近一塁が多いが、無難にこなせていると思う。

―次の明大戦へ向け一言お願いします
優勝の可能性も出てきたので、一週間練習や研究をしていきたい。

難波選手(2安打)

―今日の試合を振り返って
勝てて良かったです。

―今日2安打を打ちましたが調子はいかがですか
ボールがよく見えて、良い結果につながったと思います。

―福谷投手の印象は
まっすぐと変化球と、バランスが良くいいピッチャーだと思います。でも勝てて良かったです。

―6回に逆転しましたがチームの雰囲気はいかがでしたか
負けてても負けているような雰囲気はありませんが、良い雰囲気が来ていて良かったです。

―慶大打線の印象は
バッティングは良くて、ピッチャーがよく抑えてくれました。

―2連勝して勢いがついたのではないですか
まだ終わりじゃないので明治戦に向けて頑張りたいです。

―次の試合に向けての意気込みをお願いします
負けられないので、必ず勝ちたいです。

廣本選手(スタメンマスク)

―今日の試合を振り返って
今日は三嶋もよく頑張って投げていて、バッターも逆転してくれたので自分的にはすごくいい試合でした。

―初完投した三嶋選手をリードしていてどうだったか
最初のほうはエンジンがかかっていない感じもしたのですが、最後らへんはいいボールを放っていてよかったです。

―あたっている渕上や伊藤に対しては
長打が怖かったので、甘いところには投げさせないように低め低めを意識してリードしました。

―バッティングではチャンスでの1本がでませんでしたね
確かにそこ(2回と6回)で1本出たら投手を楽にさせられたのですが…もっと練習してチャンスで打てるようにしたいです。個人的にはバッティング面に課題が残ります。

―次の試合に向けての意気込みをお願いします
まだやらなくてはいけないことが個人にもチームにもあると思うので、頑張りたいです。

金光監督

―今日を振り返って
三嶋が前半ちょっと悪かったんですけど、2点目を取られても粘り強く後半までつないでくれたんでね、6回の3点につながったのかなと思います。

―三嶋投手は初完投ですが
初完投ですね。本人には最後マウンド行ったときに、表情を見て最後加賀美に代えることも少し頭に入れていたんですが、表情もしっかりしていたし、本人も最後まで行くという強い気持ちが伝わってきたんで。あそこはもう結果論ですから、とにかく行けと、行かせました。

―多木選手は2安打を放ち、復調の兆しは見えてきたのでしょうか
タイムリーがいい薬になって本来のバッティングを取り戻してくれたらいいんですけどね。

―福谷投手の対策
思った以上に変化球のコントロールがいいんで、変化球を攻略するっていうのが1つのテーマでしたね。今日は簡単には打てないと思ったので、打順もしぶとく足のある選手を中心に、足でなんとかせめて攻略の糸口が見えてくるんじゃないかと思いました。そういう意味でよくつないでくれたんじゃないですかね。

―昨日、今日とキャッチャーは廣本選手でしたが
廣本が4年生最後のシーズンで非常に落ち着いてやってるし、昨日はあそこで暴投したんでね、代えようかなというのも頭にあったんですが、もう1回チャンスを与えました。それと慶応のバッターの特徴をきちんとつかんでいるのが廣本なので、キャッチャーによるピッチャーの影響も考えて、対慶大におけるまずディフェンスを固めようということで、廣本にいかせました。

―6回の長谷川選手の打席のときに監督はベンチから出てきましたが
ファーストの牽制のときに、ランナーがベースから戻ってきてなくて、ボークじゃないかと。でも審判がすぐベースに戻ってましたと言ったんで、それはしょうがないですね。一応ベースに戻ってないというふうに見てたんでね。要するにボーク、遅延行為にあたるんじゃないかと思って出ていきました。

―長谷川選手を今日3番に起用しましたが
非常に気持ちが乗っていますし、夏季オープン戦も彼は非常にいい状態だったので。右ピッチャーの逃げるボールに対して少し難があったんですが、本人の昨日の決勝ホームランというゲームを決めるホームランを打っているので、右ピッチャーでくるのは分かっていたんですが、思い切って先発させました。徐々に本来の彼の思い切りのよさが出てきてますね。

―来週に向けて
うちにもまだチャンスがあると思いますし、早稲田さんもそう簡単に全カード取るっていうふうにはいかないと思うので、うちができることは勝ち点を1つずつ取り4にしておくっていうようにやらせていくってことですね。

明大戦展望

慶大から2連勝で勝ち点を奪い勢いに乗る法大。残すカードは2つとなった。今季勝ち点を落としていない早大につき、8試合を終え現在2位。優勝への望みを最終戦まで繋げるべく、次なる明大戦も連勝で勝ち点を奪いたい。

今季の明大には、注目すべき新たなキーマンがいる。ファーストを守る4年の西だ。これまでの明大には、ファーストそして4番にはパワーヒッターの謝敷が座っていた。謝敷ほどのパンチ力はないものの、西はコツコツと安打を重ね、今季6割を越える打率を叩き出している。ラストシーズンで輝きを放つ4年の新戦力に警戒が必要だ。今季、こじんまりとした印象の法大打線も負けてはいられない。これまで同様、小技や足を利かせたプレーで法大らしく点を奪いにいきたい。

また、投手陣に関しては明大は苦戦を強いられているように見える。エース野村は、早大戦に2試合とも登板するも、苦渋を味わう結果に。継投策が好機していない中で、死四球も少なく1番安定しているのは西嶋であろう。早いうちに西嶋を攻略し、マウンドから降ろしたい。

対して法大投手陣は加賀美を筆頭に奮起している。加賀美の次が…と懸念されていた2戦目も、三嶋が慶大戦で初完投をみせ、波に乗る。このままいけば明大戦も少ない失点でものにできるはずだ。

法大、明大ともに勝ち点を落とした一方が優勝争いから離脱することとなる。まさに血の法明戦。ここが正念場である。

(服部 鮎美)

フォトギャラリー

  • 2010100416回にタイムリーで本塁へ生還した難波(右)
  • 201010042加賀美(中)に勝利を祝福される先発・三嶋(右)

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