硬式野球

【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 対早大展望

東京六大学野球春季リーグ戦 対早大
2015年5月9日(土)~
神宮球場

※取材日
2015年3月24日(火)
早稲田大学野球部寮

いよいよ始まる天王山。互いに勝ち点を積み重ねてきた首位攻防戦は、意地と意地のぶつかり合う激しい展開になりそうだ。ここまで無敗の強敵相手にどんな戦いを見せてくれるのか。その一投一打に優勝へのカウントダウンが始まる。

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早大・高橋広監督

展望

 ここまですべてのカードで勝ち点を奪っている両チーム。白熱の首位攻防戦は優勝を懸けた今季の大一番となるだろう。

 法大は先発の座を不動のものにしている熊谷拓也(キャ2)、森田駿哉(営1)両投手の先発が見込まれる。熊谷は先週の明大戦でも先発、中継ぎとフル回転の投球でチームを幾度となく救ってきた。大黒柱として覚醒しつつある2年生右腕は、この天王山にどんな投球を見せてくれるだろうか。一方の森田は開幕戦の勝利以降は早い回での降板が目立ち、やや不安定さが目立つ。チーム一の登板数を重ね、今や中継ぎエースに成長した玉熊将一(法3)や川名健太郎(営4)、宮本幸治(営2)らへの継投のタイミングが大きなポイントになりそうだ。

 ここ2試合で合計27安打と調子を上げてきた打線をけん引するのは蔵桝孝宏(営4)。ここまでリーグ最多の13安打を記録する安打製造機のバットに懸かる期待は大きい。1番に定着した田中彪(法4)や、安定感のある守備も光る若林晃弘(営4)も打率を3割に乗せ、つながりのある打線を形成している。若林は明大2回戦での負傷の影響が心配されるが、代役にも俊足の大崎拓也(法2)やルーキーながらシュアな打撃が持ち味の川口凌(人1)らが控え、選手層は厚い。復調の兆しを見せた畔上翔(キャ4)の完全復活が「強打の法政」復活の最後のピースとなりそうだ。

 一方、ここまで勝率10割と勢いに乗る早大。チーム打率.333と絶好調の攻撃陣の中心は、ラストイヤーに闘志を燃やす4年生たちだ。3、4番に座る茂木栄五郎、丸子達也はともに長打力を兼ねる強打者。今季正捕手の座をつかんだ道端俊輔は5割を超える打率で打線を引っ張っている。重信慎之介、河原右京の俊足1,2番コンビをいかに封じるかが鍵となる。

 初戦の先発が有力視されるのは左腕の大竹耕太郎。昨秋の開幕戦、法大相手に先発デビューを飾り、初勝利をつかんだ投球は記憶に新しい。今季もここまで抜群の安定感を発揮し、エースとして成長しつつある。2戦目の先発が予想される竹内諒や、中継ぎで存在感を見せるルーキー小島和哉ら”対左腕”への対策が不可欠だ。

 勝者が優勝へ大きく近づく一戦。法大は勝ち点奪取で完全優勝へ大きく前進することになる。いよいよ佳境を迎える春季リーグ戦、法大の真価が問われる。(遠藤礼也)

 

早大寮取材

就任1年目ながらここまで順調にチームを率いる高橋広監督。高校野球の名将は大学野球にいかにして挑もうとしているのか。シーズン前にお話を伺った。

高橋広 監督 

―就任からここまでを振り返って
まだ3か月ほどではありますが、チームは沖縄キャンプ、オープン戦を経て状態は良くなっているとは思います。まだリーグ戦を戦っていないのでどのくらいの位置にいるのか、力があるのかという部分は私自身が未知数でもあるので、戦ってみなければ分からない状況だとは思います。チームとしてはかなり良くなってきていると思います。ただチームとしては、ここにきて茂木という中心選手がユニバーシアードの選考合宿で腰を痛めてしまいまして、ここまでは順調に故障なくきていたんですけど、彼の回復が心配ですね。(※第3週からスタメン復帰)

―再び母校のユニフォームに袖を通された実感は
歴史・伝統のあるユニフォームですから非常に重責を感じていますが、まだ実際にリーグ戦を戦っていないので、これから本当の勝負が始まってくると思っています。ただ、ユニフォームを着ただけでも重みというものは感じています。

―ご自身の指導理念は
野球、人間性いずれもですが、基本に忠実にこなせる人間であるということが大事だと思っています。

―目指すチーム像は
スター選手は作らず、チーム力で勝つ。1点をいかに取り1点をいかに守るかということに全員で取り組んでいって、勝利につなげていけるような野球をしたいと思っています。

―昨年までは高校野球の監督を務められていましたが、指導の面で大学野球と異なる点などは
高校であろうと大学であろうと学生野球であることに違いはありませんので、指導者としてのスタイルはまったく変わりません。ただ、高校生に比べて大学生は体力がありますので、野球のスピード感が違いますね。走力、肩の力、投手の球の速さにしてもスピード感があるので、その部分の対応がまだ少し不十分かなと。その対応に関して、監督して私自身が早く大学生のレベルにならないといけないなと感じています。

―現役時代は捕手というポジションでしたが、そこから影響する部分などは
監督をやる上で最適なポジションだったと思います。プロで大成された監督は捕手出身の方が多いですしね。投手を指導するときも捕手目線から教えますから、投手の投げる感覚などは分かりませんが、野手目線とはまた違う目線で投手を育成できると思います。

―今季の早大はどのようなチームでしょうか
去年の投打の中心(有原航平=現日本ハム、中村奨吾=現ロッテ)がドラフト1位でいなくなりましたし、クリーンアップも抜けた状況ではありますが、突出した選手はいなくてもまとまりのある、チーム力、チームの和で勝っていくチームだと思います。私の目指すチームとして最適な集団だと思います。投打の中心として「これ」と言って目立つ選手はいないと思うんですけど、全員の力で勝つというもとにおいては良いチームだと思っています。

―主将の河原選手について
彼は二遊間を守り打線でも上位を打ちますので、投打共に中心の存在ですね。経験もありますから、主将としてもそれを生かして引っ張ってくれたら良いなと思っています。

―ここまでのオープン戦の手応えは
社会人チーム相手になると打線が弱いかなと思いますね。投手も主戦と考えているメンバーは、ある程度安定した投球をしてくれています。何せまだリーグ戦を戦っていないので、東京六大学野球における現在の早稲田の位置というものはちょっと測れないですね。それだけがちょっと不安な部分ですね。他大学は去年のメンバーが残っているチームが多いので、その点早稲田は投打の中心が抜けているだけにやや不利だという声が聞こえてきますが(笑)、それは比べようがないですね。

―選手たちの仕上がり具合は順調でしょうか
状態は非常に良くなってきています。沖縄でキャンプをやって、その帰りに関西で同大と定期戦をやりましたが、良い状態で帰ってきたなと思ったところで茂木のけがなんですよね。それも、選考合宿で張り切りすぎたことがあだとなってけがにつながっているので。軽傷で済めば良いですけどね。4月18日の早稲田の開幕日に間に合うかどうかは今のところ不透明なので、それは不安ですね。それ以外は順調だと思います。

―投打のキーマンを挙げるとすれば
打線は茂木、河原、重信らといった1~3番あたりを打つ選手は経験もありますし、ある程度の力は出してくれると思っています。4番を考えている丸子がポイントでしょうね。丸子がどれくらいやってくれるのかがポイントになってくると思います。投手は左の竹内、大竹あたりは安定していますが、4年になりました吉永や内田ですね。右の2人がどの程度復調しているのかが、投手のポイントだと思います。

―法大の印象は
法大も監督が替わられて早稲田と同じような状況ではあると思うんですけど、優勝回数(※法大44回、早大43回)はぜひ早く追い付きたいなと。それが印象としては強いです。

―高校野球の監督を務められている際にも東京六大学野球を気に掛けることはございましたか
今の4年生にも教え子がいますし、3年前の明大の主将も教え子だったものですから、日程が合ったときには上京して早明の対戦を観たりだとかはありました。もちろん母校の戦いぶり
は気にしていましたから、実際に観に来たのは最近が多かったですけど、新聞等でずっと気に掛けてはいました。

―神宮球場に訪れた際に、ご自身の現役時代からの変化などは感じられましたか
我々の時代は法大に江川卓投手がいたりして、非常に観客が多かったですね。それから比べると少し寂しいかなという感じはします。

―改めて今季の目標を
投打の中心が抜けたとは言いながらも、もちろん目指すのは優勝です。

―春季リーグ戦への意気込みを
早稲田の宿命でもあります早慶戦に勝って、東京六大学を制し、大学選手権でも優勝したいなと思います。

(取材:遠藤礼也)

 

早大予想オーダー 

  

打順 位置 選手(学年=出身校)   率
  1  (9) 重信(4=早稲田実)  .261   0   0 
  2  (4) 河原(4=大阪桐蔭)  .368   1   6 
  3  (5) 茂木(4=桐蔭学園)  .500   2   4 
  4  (3) 丸子(4=広陵)  .476   1   5 
  5  (6) 石井(3=作新学院)  .250   0   3 
  6  (2) 道端(4=智辯和歌山)  .526   0   4 
  7  (8) 中澤(3=静岡)  .278   0   2 
  8  (7) 川原(4=掛川西)  .333   0   3 
  9  (1) 大竹(2=済々黌)  .571   1   3 
           
 
 
 

早大 主な投手陣

 

選手(学年=出身校)    回   防
大竹(2=済々黌)  2  2  0    16 12 1.13
吉永(4=日大三)  2  1  0      7  9 2.57
内田(4=早稲田実)  2  0  0  1 1/3  1 6.75
竹内(3=松阪)  2   1   0  11 1/3  5 1.59 
吉野和(3=日本文理)  2   0   0   4 2/3  1 1.93 
小島(1=浦和学院)  3   0   0   4 2/3  4 0.00 
             
 
 
(※記録はいずれも5/3現在の成績です)
 
 

フォトギャラリー

  • mogi昨秋首位打者を獲得し、今季も好調の茂木
  • maruko4番に座る丸子は遅咲きの大ブレーク
  • michibata5割を超える打率を残す道端
  • ohtake大竹は防御率1点台前半と安定感抜群だ
 

 

 

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