硬式野球
 

【硬式野球】4年生特集 第5回 大城戸匠理、高木智大

東京六大学野球秋季リーグ戦 対明大2回戦
2013年10月28日(月)
神宮球場

春は開幕9連勝、秋は開幕2カードを落とす苦しい立ち上がりで優勝の可能性が消えかけるが、そこから粘り、第7週の明大戦に優勝の可能性を残して挑む。しかし明大に敗れ、5位という結果に終わった。チームの中心となってプレーし、感動を与えてくれた4年生はこの日で引退となった。それぞれの進路進む4年生に法大野球部での4年間について振り返っていただいた。第5回は大城戸匠理選手、高木智大選手です。

201311121
大城戸匠理#9

選手のコメント

大城戸 匠理

―4年間を振り返って
最終戦のときに、1年生のときの4年生の部屋長が来ていらっしゃったんですけど、その人に「(4年間)早かったか」と聞かれて「早かったです」と答えたんですけど、ちょっと前まで自分が(4年生を)送っていた側なのに、逆に1年生のときの部屋長に迎えられたことで「ああ、終わったんだな」と実感しました。

―最終カードはベンチを外れましたが、どのような気持ちで試合を見ていましたか
メンバーには入っていたんですけど、朝の練習で神長さんに(けがの状況を考え、試合に出られないということを)言いに行って、正直悔しかったので涙ぐんでいたんですけど、そこで神長さんが「2つ勝てば、もう1回チャンスは巡ってくるから諦めんなよ」と声を掛けてくれて、自分は本当にみんなを信じて、スタンドで応援していたという立場だったんですけど、最後まで(勝つか負けるか)分からない試合をしてくれていたので、良かったなと思います。

―神長監督はどんな存在でしたか
自分のことを、大学野球界で名前を上げてくれたし、日本の代表とか色んな経験をさせてもらえたのも全て、あの人の指導から始まったことだと思います。最後、4年生の意地として期待されていたと思うんですけど、それに応えられなかったということは、申し訳なかったと思うし、どうしても胴上げしたかったというのがあったので、今度それを違うステージでもう1回結果を出して、神長さんに良い報告ができるようにしたいなと思います。

―4年生の存在は
入った頃はやっぱり、すごい選手というイメージがあったので、「この中でやっていけるのかな」と思いつつも、「この選手たちに負けたくない」という気持ちが入り混じって、自分を成長させてくれる中では最高の4年生だったなと。一人プロに行きましたけど、プロ野球に入るためには次どうしたら良いのか、まだまだこれからも刺激しあっていける仲じゃないかなと思います。

―印象に残っている出来事は
やっぱり、春の明治との優勝決定戦かな。象徴しているように、自分が打てなかったことで負けたかなと思うし、あの試合が自分にとってもチームにとっても、歴史的になるところだったのをなれなかったところが、まだまだ自分に弱いところがあるなと。この試合が4年間で1番印象に残っていますね。

―春は首位打者とベストナインに輝きましたが
やっと六大学の中で、しっかり野球ができたなという感じです。これを1回で満足することは絶対なくて、「首位打者、2回獲る。ベストナインも2回獲る」と最低2回というのも目標に1年間始めたんですけど、秋ひどいことになってしまって。現状に満足は絶対してなかったし、1年間首位打者を獲るつもりでいたけど、それができなかったということは、まだまだレベルが足りてないということだと思います。さらに上のレベルで獲れるような選手になりたいです。安定した結果を残すというのは、難しいなと改めて痛感しました。

―期待している後輩はいらっしゃいますか
僕は、2年の若林(晃弘)に期待しています。あいつの野球センスはすごいものがあります。実力があるのに、いまひとつ結果が出なくて苦しんでいるというのは見ていて分かるので、あいつがチームの中心になるようなプレーヤーになったときは、法政もまたすごい打線になってくるだろうし、いずれにしろあいつが中心になってくるチームにならないとダメかなと思います。

―これからの目標教えて下さい
やっぱり、2年間。僕は、2年間という時間の中で社会人野球をやるつもりでいます。同じ91年組の人がプロの世界で活躍しているけど、そこに肩を並べるように、そこをさらに越すような選手になるために、2年間の時間を利用していきたいなと思います。

高木 智大

―4年間をふりかえって一言お願いします
とても良い4年間だったと思います。

―1番印象に残っていることは
今年の春の明治戦で優勝を逃したことです。

―大学生活の中で戦った投手で1番印象に残っている投手は
福谷選手です。無理です(笑)

―大学4年間の中で得たものとは
野球の奥深さを知ることが出来ました。

―今後の進路について
社会人野球のJR西日本でやります。

―同期の人たちはどのような存在でしたか
苦しい時も励ましてくれたり、良い存在でした。

―後輩に向けてメッセージをお願いします
ぜひ優勝してもらいたいと思います。

プレイバック

大城戸 匠理

大城戸匠理(法4)にとって、神長監督はとても大きな存在だった。「監督を胴上げしたい」。この一心で、1年間過ごしてきた。

今春、1番打者を任された大城戸は、開幕から好調を維持。一時、足をけがして欠場するが、復帰戦では同点HRを放つ。見事に法大打線を引っ張った。惜しくも優勝は逃したが、打率4割8分8厘を記録し、初の首位打者とベストナインに輝いた。しかし、「賞をいただいたことは素直に嬉しいけど、優勝を成し遂げられなかったことが本当に悔しい」と本人は振り返った。

秋の開幕前、「チームでは外せない存在」と大城戸について語った監督。この期待に応えるためにも結果を残したかったが、まさかの打撃不振に陥る。けがも重なり、早大1回戦を最後にベンチに入ることはなく、最終戦となった明大2回戦も、応援席から仲間の姿を見守った。 「どうしても胴上げをしたかった」と閉会式の後、こう口にした。1年間、目標としてきたことは叶わなかったが、大城戸の勇姿は監督の心にいつまでも残るだろう。

もうひとつ、大きな存在がある。4年間、切磋琢磨してきた同級生だ。 高校時代から有名な選手が、数多く入学したこの世代。自身も3年夏に甲子園出場を果たすも、「やっていけるのかな」と不安に思った入学当初。それでも、「この選手たちに負けたくない」と強い気持ちで練習に励んできた。その努力が実を結び、3年春からレギュラーに定着する。主将の河合完治(法4)からは、「大城戸のバッティングを見本にしている」と言われるまでになった。追いかける存在だったチームメイトと立派に肩を並べ、目標とされるようになった大城戸。入学時に抱いた不安な気持ちは、もうどこにもない。「最高の4年生。これからも刺激しあっていける仲」と、これからもかけがえのない仲間であり続けるだろう。

監督と同級生と歩んできた思い出を胸に。大城戸は新たな道を進み始める。(宮城 風子)

★編集後記
取材時、神長監督の名前が頻繁に出ていたことが印象的で、今回このような記事を書きました。大城戸選手は、「1尋ねると、10返ってくる」。この表現がピッタリな方です。多くのことを取材で語って下さり、それは今までのコメントからも、読者の皆様に伝わっているかと思います。大城戸選手。毎回、試合後に丁寧に取材を受けて下さり、本当にありがとうございました!

高木 智大

スタンドからグラウンドを見ると、一際目立つ選手がいる。190cm、100kgと恵まれた体格の高木智大(文4)である。夏季にプロ野球チームの二軍とオープン戦をした時も、プロの選手に引けを取らないぐらい大柄な体格の選手である。そんな彼の愛称はチーム1の高身長故に「ジャンボ」。その見た目とは裏腹に、真面目で気さくな性格で多くの仲間から好かれていた。

高木にとって転機となった瞬間がある。昨秋、法大が六大学を制した瞬間である。しかし、その歓喜のグランドに高木の姿はどこにも無かった。自身の打撃不調や後輩の台頭もあり選手登録から外れてしまったからである。リーグ戦が始まる前の寮取材でそのことを振り返り、「僕は観客席から見ている側だったのであそこでプレーできたら…」と。その気持ちが最終学年を迎えた高木を強くさせた。オフシーズンはひたすら練習に励み、その努力が実って今春の開幕戦の東大戦では5番・ファーストの座を勝ち取る。その試合では勝ち越しとなる内野安打を放ち、めったに笑わない高木もその時は笑顔を見せた。この試合を機に、今後のブレークに大きな期待が集まったが、その後はヒットが1本も出ず。結局レギュラー定着とは至らなかった。

高身長の高木にとって、ファーストにうってつけの選手である。内野手からの送球が高めに浮いた時も、背伸びして楽々と捕球。逆に、ショートバウンドの難しい送球の時も難なく捌く守備力は一級品であった。一方、打撃の方は決して満足のいく数字は残せなかった。大学4年間で安打数は、わずかに2本だけ。本塁打も0に終わった。

自身の4年間を通じ、「野球の奥深さを知ることができた」と高木は言う。卒業後はJR西日本に入社し野球を続け、大学時代のリベンジを思う存分晴らしてほしいところである。(川添岳)

★編集後記
取材で高木選手は真面目で、質問ごとに熟慮してから答えていただきました。試合中のベンチでは身を乗り出して積極的に声を出し、チームを鼓舞し続けていた姿がよく見受けられました。まさに「縁の下の力持ち」。法大野球部にとって欠かせない存在であったのは間違いありません。

 

フォトギャラリー

  • 201311121大城戸匠理#9
  • 201311122高木智大#33

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