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東京六大学野球春季リーグ戦 対明大2回戦 上戸の一振り!価値あるドロー!

東京六大学野球春季リーグ戦 第4週 VS明 大 2回戦
5月6日(日)
会場:神宮球場

 毎シーズン必ず“何か”が起こる。簡単に勝負は決まらず、激戦が繰り広げられるのが「血の法明戦」である。明大に先勝を許し、勝ち点を取るためには後がない法大。ビハインドの状況、なかなか繋がらない打線、不穏な天候…それでも最後まで粘り強く戦い抜き、大きな一戦を引き分けに持ち込んだ。

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同点に追いつき盛り上がるベンチ

試合結果

トータル試合結果

 123456789HE
明 大 0 0 0 0 0 0 0 0 10 0
法 大 0 0 0 0 0 0 0 0 7 0

(法大)石田、鈴木貴、三嶋‐土井
(明大)関谷、岡大、今岡、大久保、月田‐石畑

戦評

 法大の先発は今季登板2試合ともに完投勝利を収めてきた石田。対する明大は関谷がマウンドにあがった。
 「いつもと違う感じがした」という石田は2回、安打や四死球などで2死満塁のピンチを迎える。そして1番・川嶋克に甘く入った球を右中間へと運ばれ3点。続く2番・上本にも右前適時打を放たれる。さらに3番・小室にも左前安打を許し、走者1、3塁とされる。これ以上点は与えられないと、このピンチを救ったのが捕手・土井の好プレー。1塁走者が飛び出した隙を見逃さずに、牽制アウトで切り抜けた。

 後攻の法大打線。2回は5番・西浦直の左前安打などで2死1、2塁のチャンスを、3回は1番・建部、2番・岩澤の連続安打などで2死1、3塁のチャンスを作るも後続が続かない。6回にも岩澤は左翼線二塁安打を放ち、7回、この回から登板した明大・岡大に対して6番・今季初スタメンの伊藤諒は右前安打といずれも先頭打者が出塁するも抑えられて無得点に終わる。
 
 5回まで石田が投げ切り、6回からは今季初登板2年の鈴木貴がマウンドに。走者は出すも、要所はしっかりと抑える。8回からは昨日先発を務めた三嶋が登板。この頃から雲行きがあやしくなり、小雨と強風の吹き荒れるなか試合は進められる。

4-0で迎えた9回表。2死2塁のところでゲリラ豪雨が襲う。試合は一時中断され、雨天コールドゲームが成立してしまうかに思われた。しかし、選手はもちろん、応援団や観客、誰もがこの試合を決して諦めることはなかった。天候をも味方にし、その後試合は再開された。四球を与え2死1、2塁とされるも、しっかりと空振り三振に抑え込む。

 9回裏、チャンスが訪れる。相手投手の制球が乱れ3連続四死球で無死満塁となり、伊藤諒が打席に入る。ボールを見極め、甘い球を見逃さずフルスイング。走者3人を返す左中間への適時2塁打となった。続く7番・土井は犠打を決め、1死3塁同点・逆転のチャンスを作る。相手投手も代わり、ここで代打の代打で4年の上戸が打席にに入る。「内野の頭を越そう」という狙い通り、打球は左前へ。代走・若林が生還し同点に追いつく。惜しくも後続は断たれ、『2時間半を越える試合は次のイニングに入らない』規定によりこの試合は引き分けに終わる。

 1敗1分、劣勢に変わりはないが、確実に波は法大に来ている。この勢いのまま連勝し、勝ち点奪取へと向かうだろう。(三浦 恵海子)

試合後の監督・選手のコメント

金光監督

―今日の試合を振り返って
最終回の粘りが全てでした。諦めなかったから引き分けで明日へ繋げられました。4点取られた後も0で抑えられたのもよかったです。

―今日の石田投手について
1週間ほど投げてなかったので、今日はどうかなと思ったんですけど、やっぱりコントロールが甘かったですね。

―今季初スタメンの伊藤諒選手について
バッティングの状態が良くなってきてたので、思い切ってスタメンで使いました。

―代打の代打で上戸を送りましたが
ピッチャーが右から左に変わったのでね。点を取りに行くためです。

―無死2塁からクリーンナップ3人が凡退した所は
本当はあそこで1点取ってれば、楽になったんですけど、そこが今の課題ですね。

―ビハインドで三嶋を出した意図は
今日負けると連敗なのでできるだけ失点は防いでなんとかチャンスをと。結果的に連敗しないで引き分けで明日に繋げてよかったです。

―明日の意気込み
今日引き分けで明日に繋げられたのでこの引き分けを活かすように頑張ります。

伊藤(諒)選手(3打数2安打3打点)

―今日の試合を振り返って
先に4点を取られてしまい、そこからチャンスらしいチャンスもあまりなく、流れが悪かったのですが、最後に大きなチャンスが来て、それをものに出来たのは良かったと思います。
 
―今日は今季初スタメンでしたが
自分は春のオープン戦から調子が悪く、とても不甲斐なく感じていたので、今日は絶対に結果を残したいと感じていました。
 
―最後の打席(9回、無死満塁)で打席に立つ前の心境は
その前の回の雨の中断の時で集中力が切れている人もいたのですが、せっかく先輩方が四死球で作ったチャンスで、ベンチの雰囲気も良い中だったので、何とか打ちたいという気持ちでした。
 
―打った瞬間の気持ちは
やっぱり嬉しかったのですが、まだ逆転したわけではなかったので、何とか自分が走者としてホームに帰って、まず同点にしたいという思いのほうが強かったです。
 
―代走を告げられてベンチに戻った際に大歓声を受けましたが
あまり覚えていないのですが、嬉しかったですね。
 
―その後上戸選手のタイムリーで同点に追いつきましたが、ベンチでどのように見ていましたか
最後の最後の場面でベンチの雰囲気も最高だったのですが、その中で上戸さんがタイムリーを打ったのを見て、流石だなあと思いましたし、嬉しかったです。
 
―今日は守備でも好プレーがありましたが、調子はいかがですか
冬から体を絞ってきて、その取り組みの成果が出たのか、だいぶ良くなってきたとは思います。また体重が戻ってきたのですが、これはおそらく筋肉がついてきたんだと思います。今は体がキレていると思うので、状態はいいと思います。
 
―明日以降の試合に向けて一言
今日何とか引き分けることが出来て、チームの雰囲気も良くなってきているとは思うので、この勢いを明日以降に繋げていきたいと思います。そして、2連勝して勝ち点を取りたいです。
 

上戸選手(今季初出場!1打数1安打1打点)

―今日の試合を振り返って
2回に4点取られて、チームは落ち込みがちだったのですが、昨日のミーティングで、1カード目と2カード目のときのような雰囲気が一週空いて薄れてしまったのではないかと言われたので、もう一度気持ちを入れ直して試合に臨みました。雨で試合が中断しても、気持ちを入れて勝つという雰囲気がチーム全体に広がっていました。

―代打の代打でしたが、準備はしていましたか
常にしていました。指示はなかったのですが、左投手が来たら、自分が(代打で)出て、打つという気持ちでいました。

―監督から何か声を掛けられましたか
自分のバッティングをしてこい、力を抜いて振り抜けと言われました。

―1死3塁でしたが、どのような気持ちで打席に入りましたか
土井(選手)がバントを決めて、1死3塁になり、内野が前に出てきたので、内野の頭を越そうと、それだけ考えていました。

―今季初打席でしたが、今の調子は
決して悪くないです。良い状態です。

―これからの意気込みは
リーグ優勝をして、日本一になることだけです。明大から勝ち点を取り、次の早大、東大にも勝って、勝ち点を取りたいです。

石田投手(5回被安打7奪三振3四死球2自責点4)

―まずは今日のゲームを振り返ってみて
(伊藤)諒介が最後打ってくれて、野手が頑張って引き分けにしてくれて感謝しています。

―投球内容について
球自体は悪くなかったと思うんですけどなんか投げてていつもと違う感じがして…気持ちがこんなだからピンチでその部分が出てしまいました。引き分けにしてもらって自分はついてると思うんで、次は自分が助ける番だと思います。

―内容が悪かった理由として思い当たる節は
一週空いて試合離れしてた部分もあるかもしれないですし、投げてていつもと違うし、コントロールもいまいちでした。コントロールは気持ちでなんとかなる部分もあるので…今日は(気持ちが)試合に向いてないとかじゃなくてとにかく不安で大丈夫かな?という感じでした。

―変化球が抜けてましたが、フォームに異変などはありましたか
今日はフォームも良くなかったし、肘が下から出てると言われても直せなかったです。なんとか明日までには直さないといけないと思います。

―修正するためこれから何をする予定ですか
今は球数を多く投げられないので少ない球数でも直せるところは直さないといけないと思います。シャドーなりなんなりできる練習で頑張って明日中には直して、いいピッチングができるようにします。

―次に向けて
明日自分が投げるかは分からないですけど今日みたいな投球はもうできないし、皆が優勝に向かっているのに自分だけ流れを引き止めるような事はしたくないので、直せるところは明日中に直して次、いいピッチングができるように頑張ります。

建部主将(5打数1安打)

―今日の試合を振り返って
昨日あのような負けになってしまったので、今日は試合前からみんなで(昨日の分を)取り返す気持ちで臨んだことが9回の結果に繋がったのかなと思います。

―今日の打撃の調子は
今日は1番としての役割が出来なかったんですけど、チームが負けなかったことはキャプテンとして良かったなと思いました。

―途中雨での中断がありましたが
そこで(みんなと)話すことは特になかったんですけど、みんな雨の中でも守りに行きたいという気持ちでしたね。

―ここまでの法政について
1カード、2カードは自分達の野球ができていて、一週空いての(明大との)試合だったんですけど昨日はいつもと違うなという気がしていましたが、自分たちの野球はみんな分かっているので心配はないですね。

―明日の試合への意気込みを
今日良い形で最後に繋いで、引き分けにもっていけたので、今日の試合を無駄にしないように締まった試合をしていきたいと思います。

鈴木貴投手(初登板!2回被安打1奪三振2四死球1)

―今日の試合を振り返って
負けていて、とにかく点をやらないという気持ちでした。結果的に抑えられたので良かったです。

―今季初登板でしたが調子はいかがでしたか
良くも悪くもなかったですが、その日いいボールを土井さんに投げようと心掛けました。

―明大打線の印象は
結構石田も打たれていて、しぶとく打ってくる印象です。いいバッターが揃っていると思います。

―土井選手とはどのような話をされましたか
「思い切って投げてこい」と。「一つ一つ打ち取っていこう」と話しました。

―急な雨での中断もありました。チームの雰囲気はいかがでしたか
負けることは考えていなくて、キャプテンが中心となって声をかけ合って、逆転できると信じていました。

―最終回はどのようにご覧になりましたか
同学年の伊藤はいつも一緒に練習をしていて、打ってくれると信じていました。

―今回得られた課題や今季の目標は
いらないところ、2アウトでのフォアボールなど出してしまいましたが、しっかり流れを作るためにも、次回登板があれば3人で抑えられるようにしたいです。

―次の試合に向けての意気込みをお願いします
勝ち点を取ることも重要ですが、まず明日勝って、一つひとつ勝っていきたいです。

展望

 土壇場で4点を追いつきなんとか第3戦にもちこんだ法大。勝ち点のためには2連勝しかない。法大の先発はエース三嶋が濃厚だが、第1戦で6回102球、今日も救援登板し2回38球を投げており、疲れを考慮し、慶大戦第2戦で先発した船本の可能性もある。今日先発の石田はブルペンにまわるだろう。
 明大の先発は第1戦で先発した山崎か。前回法大打線をヒット2本に抑え込んでおり、山崎攻略が試合の鍵を握る。法大は今日も8回までは5安打無得点、3塁を踏んだのは1度だけと打撃好調とはいえない。しかし、今季初スタメンの伊藤諒、今季初打席の上戸の活躍など明るい材料も多い。明大戦で勝ち点を手にすれば、リーグ優勝の可能性は一気に高まる。明日は絶対に負けられない。9回裏に追いついたこの勢いにのってなんとしても勝ち、第4戦へ望みをつなげたい。(牛島 春)

フォトギャラリー

  • IMG 9917 R-thumb-160x160-3477同点に追いつき盛り上がるベンチ
  • IMG 9546 R-thumb-160x160-34785回4失点でKOされた石田
  • IMG 9641 R-thumb-160x160-3479今季初登板で好リリーフを見せた鈴木貴
  • IMG 9708 R-thumb-160x160-3480チャンスで凡退し、未だ打点0の多木
  • IMG 9773 R-thumb-160x160-3481気迫の投球で流れを引き寄せた三嶋
  • IMG 9892 R-thumb-160x160-3482走者一掃のタイムリー三塁打を放った伊藤諒
  • IMG 9911 R-thumb-160x160-3483リーグ戦初ヒットが貴重な同点打となった上戸
  • IMG 9921 R-thumb-160x160-3484ベンチに向かってガッツポーズする上戸
 

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