【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第2週 対立大1回戦 あと一歩及ばず...精彩を欠き黒星スタート
東京六大学野球秋季リーグ戦 対立大1回戦
2013年9月21日(土)
神宮球場
法大の秋が開幕した。初戦の相手は澤田圭、齋藤など好投手を擁する立大。前節の慶大戦では勝ち点を落とすも打撃陣の成長がうかがえた。迎え撃つ法大はエースの船本一樹(営4)を先発のマウンドに送るが…
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 1 |
立 大 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 3 | 7 | 0 |
(法大)●船本(1敗)、本多、青木勇、玉熊‐木下
(立大)○澤田圭‐平本
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | (3) | 大城戸 | 4 | 1 | 0 |
2 | (5) | 皆 川 | 3 | 1 | 0 |
R | 岡 崎 | 0 | 0 | 0 | |
5 | 細 川 | 1 | 0 | 0 | |
3 | (4) | 河 合 | 4 | 1 | 0 |
4 | (6) | 西浦直 | 4 | 1 | 0 |
5 | (9) | 蔵 桝 | 4 | 2 | 0 |
6 | (2) | 木 下 | 4 | 1 | 1 |
7 | (8) | 松 田 | 4 | 1 | 0 |
8 | (7) | 齊藤秀 | 3 | 1 | 0 |
9 | (1) | 船 本 | 0 | 0 | 0 |
1 | 本 多 | 1 | 0 | 0 | |
H | 鈴木翔 | 1 | 0 | 0 | |
1 | 青木勇 | 0 | 0 | 0 | |
1 | 玉 熊 | 0 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
船本 | 3 | 6 | 2 | 0 | 1 |
本多 | 3 | 0 | 3 | 1 | 0 |
青木勇 | 1 2/3 | 0 | 0 | 1 | 0 |
玉熊 | 0 1/3 | 1 | 1 | 0 | 0 |
ベンチ入りメンバー
10 | 河合(法4=中京大中京) | 22 | 中園(法3=いなべ総合学園) | 24 | 鈴木仁(文4=札幌国際情報) |
16 | 本多(法4=法政二) | 12 | 柴田(文1=東邦) | 26 | 鈴木翔(法4=法政二) |
17 | 納富(文4=九州国際大付属) | 6 | 西浦直(営4=天理) | 27 | 的場(法4=法政二) |
19 | 船本(営4=桐蔭学園) | 33 | 高木(文4=福岡大大濠) | 8 | 松田(法3=三重) |
21 | 石田(営3=広島工) | 4 | 岡崎(法3=作新学院) | 28 | 齊藤秀(文3=北海学園札幌) |
15 | 青木勇(法2=智辯和歌山) | 7 | 吉澤(文3=桐蔭学園) | 29 | 安慶名(経3=興南) |
11 | 玉熊(法1=北海) | 23 | 皆川(キャ2=西武台千葉) | 37 | 蔵桝(営2=広陵) |
2 | 木下(人4=高知) | 36 | 細川(文2=福井工大福井) | ||
20 | 安本(営3=広島商) | 9 | 大城戸(法4=藤井学園寒川) |
戦評
再三のチャンスを逃した。初回、大城戸匠理(法4)が追い込まれながらも食らいつき、右前安打で出塁するも、2番・皆川晋(キャ2)がバントを失敗し、得点圏に走者を進めることができず、無得点に終わる。3点ビハインドで迎えた三回。二死から、5番に抜擢(ばってき)された蔵桝孝宏(営2)が二遊間を破る中前安打で出塁する。続く打席には「打撃の調子は上向き」と語っていた木下拓哉(人4)。7球目のまっすぐを振り抜くと打球はレフトフェンス直撃の適時二塁打となり、一塁走者の蔵桝が一気にホームを陥れ、1点を返した。しかし反撃もここまで。六回には無死から代走の岡崎泰士(法3)が盗塁を試みるも刺殺。さらに一死から3番・河合完治(法4)が中前安打で出塁し、4番・西浦直亨(営4)の打席でエンドランを仕掛けるも、センター真正面のライナーで一塁走者が戻れず重殺。作戦が裏目に出てしまう。八回にも先頭の大城戸が敵失で出塁するも、続く細川雅生(文2)のバントミスで得点圏に走者を進めることができず、無得点。9本の安打を放ちながらも、バントミスなど、要所で精彩を欠き、澤田圭を打ち崩すことはできなかった。
投手陣は明暗が分かれた。先発の船本は持ち前のコント―ロールは鳴りをひそめ、ボール先行の苦しいピッチングになった。初回、打撃好調の4番の岡部、6番・佐藤拓に適時打を浴び、いきなり2失点。二回は三者凡退に抑え、立ち直ったかと思えたが、続く三回にも岡部に適時打を浴び、3回3失点の内容でマウンドを降りる。四回からは本多秀憲(法4)が登板。今春防御率0.00の安定感は今季も健在。ロングリリーフで3イニングを無安打に抑える。3番手で登板した青木勇人(法2)も春の悔しさを晴らすかのように好投を見せた。1回2/3を無失点で抑えたところで、リーグ戦初登板の1年生の玉熊将一(法1)をマウンドに送る。代打の大塚拓に右前安打で出塁を許すが、続く我如古を空振り三振に仕留め、堂々の神宮デビューを飾った。
序盤はミスから失点し、苦しい展開となったが、四回以降は3投手の無失点リレーで法大に流れが傾き始めた。しかし打線は攻略の糸口はつかんだものの、要所で精彩を欠き、流れを引き寄せることはできなかった。「明日は立て直したい」(神長英一監督)と語るように、第2戦はミスをいかになくすが勝負のカギとなる。(鷲尾 祐貴)
試合後の監督・選手のコメント
神長 英一 監督
―船本投手のピッチングについてはいかがでしたか
先発が三回で降りてしまったら勝負になりませんし、残念ですよね。
―四回以降は3人投手リレーで相手打線を抑え込みましたが
0に抑えたので良かったですよ。
―初回と八回にバントミスがあり、攻撃のリズムをつかめずにいましたが
そういうことをこれからちゃんとやっていかないと勝てないということを教訓にして、これから長丁場なのでやっていきます。
―明日の試合に向けて意気込みをお願いしします
先発投手がきちっと試合をつくって、選手にもきちんとした試合をしようと言ったので、立て直したいです。
木下 拓哉
―今日の試合を振り返って
相手に先に点をやりたくなかったんですけど、先にやってしまって、そこから法政もチャンスはあったりしたんですけど、あと一本が出なかったり、バントができなかったり、そういう噛み合ってない攻撃が多かったのが敗因だと思います。
―どんな気持ちで試合に臨みましたか
普段から実戦は意識してやってきたので、いつも通りやろうと思って、そんな緊張することもなくリラックスして試合に入れました。
―初回に先制点を許しましたが、先発の船本投手の調子は捕手の木下選手から見てどうでしたか
球自体はそんな悪くはなかったと思うんですけど、全部構えたとこよりかは中寄りのバッターが打ちやすいとこにいってしまっていました。やっぱコントロールが大事だと思います。
―本多投手、青木勇投手は好リリーフされていましたが
リーグ戦最後までやるには、ああいうリリーフの力も大切だと思うので次につながる良いピッチングをしてくれたと思います。
―玉熊投手はリーグ戦デビューを果たしましたが、どのように映りましたか
1アウトだけだったんですけど(八回二死から登板)特に緊張することなく投げていたと思います。
―走者に進塁を許す場面が何度かありましたが
低いボールが来たらランナーが走る感じだったので、もっと自分の範囲内に抑えるようにしっかりやっていきたいです。
―走るランナーであったり、立大で警戒していた選手はいましたか
1番の小尾選手と4番の岡部選手は慶大戦で当たっていたので注意していたんですけど、岡部には大事なところで結構打たれたので、そういうところを抑えたいと思います。
―四回にはタイムリーを放ちましたが、あの打席を振り返っていかがですか
追い込まれてから変化球のボールを見送れて、最後真っ直ぐの甘い球をしっかりとらえられたので、バッティングの状態は悪くないので明日も大事なところで打ちたいと思います。
―今日の試合の収穫は
まだ1敗しただけで勝ち点を取られたわけではないので、送るところであったり、抑えるところであったり、タイムリーだったり、しっかりとした野球をやれば簡単には負けないと思うので、明日から負けないようにやりたいと思います。
―立大の印象は
澤田投手はコントロールが良いというか、カウントが常に向こうが有利な感じでまわっていたので、立教バッテリーがそういう傾向だと思うんですけど、ストライク取りにきた球を全員が振れたら良いんじゃないかと思います。
―明日に向けて
さっきも言ったんですけど、まだ勝ち点を取られたわけではないので、しっかり自分たちの野球見つめ直してやりたいと思います。
船本 一樹
―今日の試合を振り返って
開幕戦を任されたのに不甲斐ない結果だったので、すごく悔しいです。
―いつも決まる外角ストライクがなかなか入りませんでした
コントロールが全体的に良くなかったので、調整不足というか……本当に不甲斐ないです。
―一回は立ち直ったように思えましたが
僕としてもそうだと良かったですが、三回に甘く入った球をしっかり打たれて、コーナーにきっちり投げられなかったです。
―試合中に修正しようとした点は
しっかり足がついてから投げようとしましたが上手く合わず、このような結果になってしまいました。
―左打者2人に2安打されましたか、対左打者への意識は
(対左打者というのは)特に意識してはいなくて、打たれたのがたまたま左打者だったという感じですね。
―次の試合に向けて
また投げる機会があればしっかり先発として試合を作って、できれば最後まで投げて勝ちたいです。
本多 秀憲
―今日の試合を振り返って
先発の船本がオープン戦終盤から調子が悪く、試合前に監督から いつでもいけるようにと言われていたので気持ちの準備はしていました。
―3イニングをうまく抑えられていたと思いますが意識したことはありますか
コントロールを意識して低め低めに投げるように心がけました。
―三回までの悪い流れの中での交代でしたが、どのような気持ちでしたか
3対1で点を取った次の回ということもあり、これ以上点をあげられないという思いと、ここから立ち直せば誰かが打ってくれると思い投げました。
―相手チームの印象は
船本の時は打っていましたが、自分が投げているときは結構見逃しが多かったのでストライクを先行できるように持っていきました。
―最後のシーズンの意気込みを
チームで優勝して日本一になりたいです。
―明日への意気込みを
後がないのでしっかり明日勝って、最後に勝ちたいです。
松田 渉吾
―今日の振り返りをお願いします
久しぶりの神宮だったので緊張しました。最初は緊張したけど、あとは楽しくできました。
―リーグ戦初ヒットでしたが
うれしかったです。
―相手投手の印象はいかがでしたか
思っていたより真っ直ぐも速かったし、コントロールもよかったので、あんまり打ち崩せなかったかなと思います。
―七回、一死二塁で回ってきてどういう気持ちで打席に入りましたか
負けていたので自分がランナーで出てチャンスを作れればと思ったんですけど、相手のピッチャーにやられました。(二死満塁になって)あそこで一本出ていれば勝っていたかなと思います。
―9安打で1点しか取れなかったことについては
バントミスとかで基本的なことができなかったので、そういうところでつなげていけなかったのが点を取れなかったところではないかなと思います。
―夏はどのように過ごされましたか
ずっと怪我していてキャンプも行けなくて、そういう悔しさもあったけど、その分B戦で抜かしてやろうという気持ちでがんばったので、それが今につながっていると思います。
―明日への意気込み
初戦は落としたけど、明日はもっと緊張もなく入っていけると思うので、2連勝して勝ち点取りたいです。
蔵桝 孝宏
―今日をふりかえって
勝ちたかったというのが1番ですね。
―5番でスタメンでしたが
練習試合では6番や7番の下位打線だったので、いきなり(5番でのスタメン)だったんですけど、プレッシャーより気合いが入るというか、やってやろうという気持ちになりました。
―ヒット2本放ちましたが、逆方向(レフト方向)への打球が多かった印象ですが
自分の持ち味に逆方向へ強い当たりを打つというのがあって、春季のリーグ戦でも結構そういう当たりが多かったんですけど、(春季の)リーグ戦終わってからの練習試合では右方向への当たりしかなかったので、それが気になったので、1試合目で逆方向へ打てて良かったです。
―早いカウントから打ちにいっていますが、意識されていますか
そうですね、初球から甘いボールあったらどんどん振っていこうというのがあります。
―対戦した澤田投手の印象は
春季リーグ戦でもやっているのですけど、(七回の)チャンスで打てなかったというのが悔いが残るので、次チャンスがあれば絶対打ってやろうと思います。
―ライトでの出場でしたが、外野ならどの位置でも守れますか
センターはあまり守らないんですけど、レフトとライトなら別に大丈夫です。
―ライトとレフトならどちらが守りやすいとかありますか
それは特にないですね。
―初戦を落としてしまいましたが
今日の負けは考えても仕方ないので、手応えはあるので、しっかり明日と明後日絶対勝てるように気持ち切り替えてやっていきたいです。
―明日の試合に向けて意気込みを
チャンスで回ってきたら絶対にモノにして、チャンスメイクだとか、自分の仕事をきっちりしていきたいなと思います。
青木 勇人
―今日を振り返って
結果的には抑えることができたんですけど、自分としては本調子ではなかったですね。
―開幕戦ということで独特の緊張感はありましたか
緊張しました。春のリーグ戦は打たれてしまっていたので抑えることができたのが収穫です。
―夏の間の調整はうまくいきましたか
しっかり調整できたと思います。
―立大の印象は
初球からどんどん打ってくるチームだな、と。
―劣勢の場面での登板になりましたが
これ以上点を取られないように心がけました。
―次戦にむけて
しっかり準備して、任されたイニングを抑えたいと思います。
玉熊 将一
―きょうの試合を振り返って
負けてしまったので残念なんですけど、明日、明後日とあるので、気持ちを切り替えていきたいと思っています。
―リーグ戦デビューおめでとうございます。
ありがとうございます。
―雰囲気はどうでしたか
新人戦で春に投げていたんですけど、新人戦とは比べ物にならないくらい雰囲気が違って、大学野球で初めて投げられたので、嬉しさ半分、緊張する場面もありました。
―シーズンがはじまりましたが、ご自身の調子はいかがですか
前の練習試合から、抑えることが出来ているので、ヒットは打たれてしまったんですけど、今日も調子自体は悪くないと思うので、自分の武器であるコントロールを信じて投げたいと思います。
―二死からの登板でしたが、どのようなことを意識しましたか
打者一人、アウト取るために、全力で投げようと思いました。
―明日に向けて
投げるかどうかはわからないですけど、投げる準備をしっかりして、投げる場面が来たら、全力で投げたいと思います。
第2戦展望
第2戦の法大の先発は石田健大(営3)が有力。先発投手が試合をつくることができれば、法大ペースで試合を進めることができるだけに、石田のピッチングがカギとなるだろう。対する立大も齋藤、大澤と先発を任せられる投手が残る。早い回に攻略して主導権をにぎりたいところだ。