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東京六大学野球春季リーグ戦 対早大2回戦 緊迫した投手戦、本塁は遠く...

東京六大学野球春季リーグ戦 第6週 VS早 大 2回戦
5月15日(日)
会場:神宮球場

初戦の圧倒的な快勝から一夜開けた今日。詰め掛けた大観衆の声援の中、昨日の勢いをそのままに連勝に持ち込みたい法大であったが、試合は緊迫した投手戦となった。

201105151
本塁憤死の岩澤

試合結果

トータル試合結果

 123456789HE
法 大 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 3 1
早 大 0 0 0 1 1 0 0 0 X 2 4 0

(法大)●吉越(2敗)、北山、梅田、船本、三嶋‐原田
(早大)○横山、有原‐市丸
[本塁打]

法大の先発マウンドを任されたのは、これが待望の神宮初先発となる左の吉越。対する早大は、本格派右腕の横山が登板する。

こう着した展開が続く中、試合が動いたのは4回裏。1死から3番・地引に内野安打で出塁を許すと、4番・土生の打席時に盗塁を決められ、さらに暴投の間に走者が3塁まで進んでしまう。土生に四球を与え1死1、3塁のピンチを迎えた吉越。なんとか無失点に抑えたかったが、続く5番・杉山にレフト前へのタイムリーを放たれ、先制点を奪われてしまう。

しかし点を取られて黙っている法大打線ではない。5回、1死からこの日もセカンドでスタメン出場した期待のルーキー、7番・森本が左前安打で出塁すると、すかさず盗塁を決め1死2塁のチャンスを作る。8番・岩澤が四球を選び1死1、2塁。代打で登場した今村が三振に倒れ2死となるも、ここで1番・河合が魅せた。ライトの頭上を越えるタイムリーツーベースを放ち、試合を振り出しに戻す。一塁走者の岩澤も果敢に本塁を狙ったが、相手守備の好送球に逆転はならなかった。

ところがその裏。この回からリリーフした北山が先頭の8番・横山に右越二塁打を放たれると、9番・松本の犠牲バンドで1死2塁とされ、1番・佐々木のライトへの犠牲フライで2点目を許してしまう。その後1点ビハインドのまま試合は進むが、最後まで法大打線から快音が響くことはなく、この1点が痛手となった。

慶大戦、立大戦と不調の続く投手陣であったが、昨日の早大1回戦からは本来の姿を徐々に取り戻し始めた。初先発の吉越は4回に2安打を許したものの、3回までは早大打線をテンポ良くノーヒットに抑え、今後の先発起用にも期待が持てる。リリーフした北山は相手投手・横山にヒットを許した一球が誤算だったが調子自体は悪くなく、梅田・船本・三嶋も各回を危なげなく守り切った。細かい投手リレーが多く見られる今季の法大だが、その総力は上向き始めている。

一方、立大2回戦から好調を極めていた打線はこの日終始沈黙のままだった。放ったヒットは3本のみ。8回に登板した早大の注目ルーキー・有原を前に三者三振を奪われるなど、悔しさの残る結果に。明日の3回戦こそは、好投を見せる投手陣を援護したい。

大黒柱である難波・長谷川ら4年生のけがによる戦線離脱が、深い傷となって響く法大。しかし開幕からチームを先導してきた2・3年生や台頭し始めたルーキーの活躍は、あるいはその傷を埋め、さらにそれ以上の飛躍を見せるかもしれない。より一層チーム一丸となり、明日こそは勝利を引き寄せたい。(新實 舞奈)

試合後の選手・監督のコメント

吉越投手(先発)

―試合を振り返って
立ち上がりを意識していたので初回を三者凡退でいい入りだったと思います。

―公式戦初先発でしたが、どんな気持ちですか
今日の朝、急に言われて緊張したんですけど、マウンドに立ったら集中出来ました。

―今日の調子は
ストレートが走っていて良かったと思います。

―早大打席で注意した打者は
昨日も打っていたので杉山選手。

―応援する学生やファンに一言
今日は残念ながら勝てなかったですけど、これから頑張ります。

北山投手(リリーフで登板)

―今日の試合を振り返って
先頭のピッチャーに不用意に投げて打たれてしまい、それで全部だめにしてしまいました。

―今日のピッチングの調子はいかがでしたか
特にいつもと変わりは無かったですが、ピッチャーに打たれた真っ直ぐ1球だけが悪かったです。

―初先発の吉越さんのピッチングはいかがでしたか
今日は初回から目一杯投げていたので、もっと回数を投げると思っていましたが、監督に代えられてしまいましたね…試合前から緊張していたみたいですが、試合にはすんなり入っていたので、いけるかなと思っていました。

―早大打線の印象は
あまり打てない打線だと研究をしてわかっていたので、アウトコースにきっちり投げれば問題はなかったのですが、そこに投げられなくて打たれてしまいました。

―けがでチームの柱となる4年生が抜けていますが、影響は
チームの雰囲気自体はいいです。いない人のぶんまで頑張ろうという雰囲気があるので、次の試合も心配はないと思います。

―明日の3回戦に向けて意気込みをお願いします
一昨日の1回戦のような試合ができれば絶対に勝てるので、初回からどんどん攻めていきたいです。

河合選手(同点タイムリー)

―今日の試合を振り返って
自分は打てたんですけどチームが負けちゃったんで、明日なんとか勝ち点が取れるように頑張りたいなと思います。

―昨日は大勝でしたが、今日のゲームに入った時の気持ちは
1回の表、簡単に打ち取られすぎたかなっていうのはあるんで、相手も昨日あれだけ点取られて今日なんとかしてやるって気持ちがあったのかなと思います。

―今日は向こうに先制されましたが
いつもは先制して中押しだめ押しっていうあれだったんですけど、今日は法政らしい野球ができなかったかなと思います。

―同点タイムリーについて
1打席目2打席目、2打席目は特にバント失敗もしてたんでなんとかミスが取り返せれたらいいなと思ってたんですけど、結果ヒットになってよかったです。

―この間は森本選手のタイムリーで河合選手が生還して、今日は森本選手が還りました
そうですね、意識はしてなかったんですけどチームの同点打が打ててよかったです。

―今日はチーム3安打に抑えられましたが
いいピッチャーだと思いました。

―有原投手からは三振でしたが
やっぱり高校時代からいいピッチャーって言われてたんで、でもあれ打てなかったら勝てないんでなんとか打てるようにしたいです。

―今日のベンチの雰囲気は
声も出てたしよかったかなと思います。

―今日登板した梅田投手、船本投手、代打の國枝選手など、最近の2年生の活躍について
やっぱりうれしいですね。だから自分も頑張んないと試合出れなくなるし危機感持ってやってます。

―今後の課題は
今日も4打席あって1本しか打ててないんで、もう少しアベレージが上がるように、3割台打てるようにしたいです。

―明日に向けて
明日も出れたら精一杯やるだけです。

金光監督

―今日の試合を振り返って
今日は一本チャンスで出なかったですね。ゲームの展開としては、しのいでく形でしたが、同点とした後にすぐ追い越されたので、あの辺を抑えれば流れがずっとこっちに来る感じだったんですけどね。それでもピッチャーは今日2失点ですからね。

―先発の吉越投手について
(決めたのは)今朝です。三嶋がずっと状態が良くないので、中盤の1回か2回がいっぱいかなという感じはしていました。今日はなんとか9イニングを繋いで最少失点にということを考えていたので、吉越がいいだろうと感じてスタートさせました。

―三嶋投手のリリーフ登板について
今日はそういうことで、なかなか長いイニングは難しいということで。最後の1回か2回ということでは考えていました。

―昨日、今日と11三振と三振が非常に多いことについて
ここ一番に、どうしても弱い面がでてくるので。いい時は皆ワーワーといくんですが。点取るときは7点、8点取っていくんですけど、抑えられるときは完璧に抑えられるので。やっぱりいい時と悪い時の差がありすぎるので、メンタル面の強化というか、今年のスローガンの「ここ一番~」というのは、ちょっとそういう所が心配されてる部分だったので、その辺がやっぱり十分解消されてないなとという感じはしますね。その辺の所が、昨日、今日の11三振と出てますので。なんとか秋に向けて修正したいです。そうしないと、天皇杯には届かないと思います。

―昨日の大勝から今日のような試合展開への変化について
バッティングというのは相手ピッチャーの調子も関係して得てしてこういうものですから。やっぱりまだまだ本物のバッティングというのが身についていないということではないじゃないかということです。

―早大の横山・有原について
やっぱり各大学良いピッチャーが多いと思っていますから、そう簡単にいくとは最初から思っていませんので。今日は横山君の緩急にうまく抑えられたかなと思います。

―好投の梅田投手については
梅田はコントロールは安心して見ています。まだ2年生ですから、これから楽しみなピッチャーのひとつだと思っています。

―明日の先発について
全体的にいい状態ではないので、なんとか繋ぐというふうにはなると思います。三上が昨日完投しているので、肩の疲労の状態だと思います。特に問題なければ、明日は三上で勝負ですね。

―明日に向けて
うちはもう優勝はないので、秋に向けて、春はチームの形ができなかったので。特にバッテリーを中心にもう一度チームのしっかりしたものを作るのと、バッターのほうもここ一番できちんと捕らえられるようなものをきちんと作らないと、リーグ戦を制覇するのは難しいなと実感を少し受けてますので。明日そういうことも含めてしっかりしたゲームが出来るように、少しずつでもチームの形を作っていけるようにしたいです。選手にはとにかく全力でやるようにとは言いたいです。

明日の展望

昨日の猛打から一転、今日は3安打に抑え込まれた法大。失策、四球からの適時打と犠飛での失点で、悔しい内容となった。

明日の試合の先発は、やはり三上朋だろう。今季立ち上がりに課題が見られた三上朋だが、昨日は初回を三者凡退に仕留め、裏の攻撃へ勢いをつけた。本塁打で1点は献上したが、その他のピンチでは落ち着いて打ち取り、自身初完投を成し遂げた。後ろには、今日も登板した北山、三嶋などが控えている。また、2年生の梅田、船本も少しずつ登板機会を与えられており、明日の試合にも登板する可能性がある。

早大の先発は大野健が有力だ。1回戦では初回に連続安打と四球で早々と降板させたが、本来は実力のある好投手である。しかし、打線がしっかり球を捕えれば、明日も打ち崩せるはずだ。また、1回戦で3番手にマウンドに登った髙梨には要注意だ。法大は4回を1安打のみに抑えられており、まだ1年生で経験が少ない投手ながら、その存在は脅威である。さらに、今日クローザ―として登板した有原と、明日も対戦する可能性が高い。今日は2回を三者凡退に抑えられ、4つの三振を奪われた。今後、法大が早大から白星を挙げるためには、彼の攻略が絶対条件だろう。

攻撃面では、対立大2回戦から3試合連続のホームランを記録し、今日も同点タイムリーで唯一の打点を挙げた河合に期待したい。今日は無安打ながら、1回戦では本塁打を含む猛打賞の4番・多木、開幕以来昨日まで全試合でヒットを打ってきた5番・原田も、明日は再び奮起してくれるだろう。また、1年生でスタメンを勝ち取っている伊藤諒、森本のバッティングにも注目だ。

早大打線では、1回戦でソロアーチを含む2安打、今日も先制打を放った5番・杉山に警戒したい。この2試合でそれほど力を見せていない3番・地引と4番・土生にも、甘い球が入ればヒットを打たれる危険性がある。後ろに好調の杉山がいるだけに、塁に出さないようにしたいところだ。

1勝1敗で、3回戦に臨むことになった法大。明日こそは強打復活で快勝し、勝ち点を2にして明大と戦いたい。

(古川 綾菜)

フォトギャラリー

  • 201105151本塁憤死の岩澤
  • 201105152リーグ戦初先発の吉越
  • 201105153三振を喫し悔しがる伊藤諒
  • 201105154同点となるタイムリーを放った河合
  • 2011051553安打7奪三振と抑えこまれた早大・横山
  • 2011051562度目の登板を三者凡退に斬った梅田
  • 201105157久々のヒットを放った岩澤
  • 201105158中継ぎで150㌔を連発の快投をみせた三嶋
 

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