硬式野球
 
 

東京六大学野球春季リーグ戦 対立大3回戦 連日の死闘、遠のいた優勝

東京六大学野球春季リーグ戦 第5週 VS立 大 3回戦
5月9日(月)
会場:神宮球場

前日立大相手に3点リードを最終回に連続アーチで追いつかれ、苦渋をなめた法大。今日負けてしまうと最大勝ち点が3となり、優勝の可能性は限りなく低くなる。六大学最多優勝を誇る名門・法大の意地を見せることはできるのか。今日も延長10回までもつれる、両軍の意地のぶつかり合いの死闘となった。

201105101
敗戦投手の吉越とサヨナラに湧く立大ナイン

試合結果

トータル試合結果

 12345678910HE
法 大 0 2 2 1 3 0 0 0 0 0 8 11 1
立 大 0 0 0 4 0 0 0 3 1 9 13 2

(法大)三嶋、船本、三上朋、●吉越(1敗)‐原田
(立大)丸山、栃原、岡部賢、○佐藤勇‐山田
[本塁打](法)河合2号(2回2ラン=丸山)、長谷川1号(4回ソロ=栃原)

まず試合が動いたのは2回表。5番・原田が三失で出塁し、負傷の難波主将の代わりにセカンドを守る6番・西浦直が犠打を成功させ、1死2塁。ここで7番・河合はセンターの後ろを超える走本塁打で幸先良く2点を先制。さらに、3回表には再び敵のエラーと四球で2死1、3塁のチャンスを作ると、5番・原田が中越え適時二塁打を放ち、さらに2点を追加。4回表には1番・長谷川が左越本塁打で1点を追加。この回まで5-0と立大を大きく突き放す。

今日の先発マウンドを任されたのは、立大1回戦でノックアウトされた三嶋。1回裏、立大の2番・長谷川に投じた9球目ストレートは今春MAXとなる151㌔。その後も随時140後半のストレートと切れ味抜群の変化球で3回まで豪打・立大打線を無得点に抑える。

4回裏に三嶋が捕まる。テンポよく4番、5番を打ちとり2死とするも、6番・大林に右前安打を許す。ここから好調7番・前田に与四球、8番・山田に左前安打を許し、2死満塁。ここで9番代打・舟川に押し出しの死球を与え1点を返される。続く1番・西藤に左前2点適時安打を打たれ、2番・長谷川の打席中にパスボールでさらに1点を与え、この回4失点。5-4と1点差まで詰め寄られる。

ただ、今日の法大打線は昨日までと違った。直ぐ様5回表に復調しつつある4番・多木が替わった立大・岡部賢から中前安打を放つと、2死後に7番・河合が四球を選び2死1、2塁。ここで8番代打・森本が右線2点適時三塁打を放つ。続く9番代打・高木智の打席中に岡部賢がパスボールでさらに1点を追加。再び8-4と4点差までリードを広げた。

しかし、このままで終わらないのが今春の立大である。8回表、法大は1死満塁のチャンスを作るも、3番・建部、4番・多木が凡退。ここから流れが立大へと変わり始める。8回裏に好投を続けていた船本から8番・山田が犠飛でまず1点。1番・西藤が右越適時三塁打と右失で西藤自身もホームインし、さらに2点を追加。ここで法大は船本から前日先発の三上朋へ交代。2番・長谷川をなんとか遊ゴロに仕留め、反撃を断ち切る。

8-7と法大1点リードで迎えた9回裏。前日同様最終回にクリーンナップを迎える。先頭の3番・松本に中越二塁打を打たれるも、前日ホームランの4番・岡崎、5番・那賀を打ちとり、勝利まであと1人。しかし、6番・大林に起死回生の左越適時二塁打を打たれ、同点に。2日連続の延長線に突入する。

延長10回裏、この回から登板の吉越が先頭の9番代打・我如古に四球を与えると、その後も犠打と四球で2死1、3塁のピンチを招く。ここで立大主将の4番・岡崎に投じた3球目は三遊間を破り、サヨナラ打となりゲームセット。

打撃陣は序盤で大量リードを奪うも、中押し点がなかなか奪うことができなかった。しかし、そのリードを守り切ることができず四球で自滅した投手陣も課題となる。次週以降、Aクラス争いを勝ち抜くためにも、投手陣の整備は急務である。

(沼田 心)

試合後の選手・監督のコメント

三嶋選手(先発投手)

―今日の試合の感想をお願いします
負けられない試合だったので序盤から飛ばしていったのですが、途中で(フォームの)バランスを崩してしまって2アウトから踏ん張れなかったのは悔しかったです。

―序盤に151キロを記録していましたが調子は良かったのですか
良くはないですね。悔いは残さないように力を入れて投げたから出たのかなと思います。

―球速が出ていたのと対象にコントロールに苦しんでいたように見えたのですが、それは先ほど言っていたバランスと関係しているのですか
そうですね、140後半が出たのは最近では珍しくて、今まで抜いて投げていたとかでは無いんですけど(球速は)140前半でもコントロールをまとめようとしていた部分があって…、どうしても力を入れて投げる150をまとめるのには苦労しましたね。

―立大打線の印象はどうですか
しぶとかったですね。ピンチの時ほど相手の気迫が伝わってきて、その「自分がやってやる」という雰囲気にやられてしまったと思います。

―注意した選手はいましたか
前回打たれた前田、あとはクリーンアップは抑えないと勢いに乗るので注意しました。

―次戦に向けて一言お願いします
優勝はなくなりましたが、自分がピッチャーを引っ張っていけるように、また秋につながるような投球をしたいです。

原田選手(2安打、2打点)

―今日を振り返っての感想をお願いします
序盤に点を取れたんですが、守りきれずに負けてしまうあたりに今の弱さがでたと思いました。

―投手陣をリードしていた原田さんから見た今日の投手陣の調子はいかがでしたか
投手自体の調子はここ3試合でも一番なくらい皆良かったです。ただランナーを出してから自分が投手を引っ張っていけなかったのが負けた原因だと思います。

―2安打2打点の活躍でしたが、原田さん自体の調子はいいですか
バッティングはいいんですが、守備はあまりよくないので守備をよくしないと勝利にはつながらないと思いますね。

―今日は試合の中で原田さんもなさってましたが、バントが多いように感じたのですが、試合前にバントを多めにみたいな作戦とかはあったんですか
それはなかったですね。次の塁に走者を進めて相手にプレッシャーを与えるために監督がサインを出したのだと思います。

―立大打線の印象は印象はどうでしたか
非常に勢いがあってその勢いを止めたかったんですが、こういう結果になってしまいましたね。

―試合の中で意識したり注意したりしたことはありましたか
一人一人を抑えてアウトを確実に積み重ねていくということでしたね。

―次戦に向けての意気込みをお願いします
優勝は無くなったが下を向かずに前を向いて守り勝つ野球をしていきたいです。

鈴木翔選手(昨日に続きマルチヒット)

―今日の試合を振り返ってどうでしたか
勝ち試合だったので、ただ悔しい、の一言です。

―昨日に続き、先発出場、2安打ですが
そうですね。昨日に続いて、バッティングの調子は良かったです。

―守備はファインプレーもありましたね
ファインプレーもありましたが、10回裏の松本選手の打球を捕れなかったのが悔しいです。あれを捕っていれば流れが変わっていたので‥

―チームの雰囲気はどうでしたか
昨日と同様、同点になっても切らさず、いい雰囲気でした。

―負けが続いていますが、チームが勝つために何が必要だと考えていますか
ミーティングでも監督にガッツが足りない、と言われたので、気持ちを全面に出していく事が大切だと思います。

―次の早稲田戦に向けて、意気込みをお願いします
そうですね、今日で優勝が難しくなってしまったんですが、残りの2カードを法政らしく、声を出して全力プレーで、勝ちにいきたいです。

河合選手(走本塁打)

―今日の試合を振り返って
まずは勝ち点を落としたってことが一番悔しいです。

―今日もスタメンでしたね
そんなに良くもないんですけど使ってくれてるんで、なんとか結果を出せたらいいなと思ってたんで一打席目に出せたんで良かったです。

―ランニングホームランになりましたね
それは良かったです。(打った時の感触は)越えたなとは思って、でもホームランになるとは思わなかったです。

―昨日に続いて好調ですね
練習の成果が出てるかなと、これが維持できたらなと思います。

―昨日の試合が終わってからチームで何か話はしましたか
昨日は負けてなかったんで、引き分けだったんで、今日勝って明日につなげれたらいいなと。難波さんもけがでいなくて勝ちの報告ができなくてショックです。

―難波選手のけがはひどいのですか
まだわからないんですけど、ベンチに入れないくらいなんで軽いけがではないとは思います。

―4回に1点差にされた時について
まだ4回だったんで全然まだ前半戦だったんで、そんなに危機感は感じなかったんですけど、8回9回のあのバッティングは強いなと思いました。

―5回に後輩の森本選手がスリーベースを打ちましたね
僕ランナーだったんでやっぱすごい嬉しかったし、なんとか還ってやろうと思って一生懸命走りました。

―9回に追いつかれるという昨日と同じ展開になりましたが
そういうとこが立教の強さかなと思うし、昨日も9回でサヨナラのチャンスで法政が打つことができなかったし。でもリーグ戦は終わった訳じゃないんで、早稲田明治戦で今日の負けを活かせれればいいなと思います。

―サヨナラ負けになってしまいましたが
サヨナラ負けって一番悔しいし、それで今日も勝ち点取れなかったんでショックは大きいかなと思います。早稲田戦に向けてやるしかないかなと思います。

―試合後のミーティングではどんな話をしましたか
リーグ戦終わった訳じゃないから次の早稲田と明治戦を頑張ろうっていうことは話しました。

―これからのチームの課題は
ここっていうとこで打てたり、ここっていうとこで守れたり、ここっていうとこで投げれるような、そういう強い選手にならないと勝ってけないかなと思います。

―早稲田戦に向けて
なんとか個人としてはやっぱ試合に出れるように頑張るし、チームとしては勝ち点取れるように頑張りたいなと思います。

 

森本選手(初安打、初打点)

―今日の試合を振り返って
勝たなきゃいけない試合だったのですが、負けてしまいました。1年なので先輩たちについて行っている立場ですが、勝たなきゃという気持ちは強かったです。

―神宮初ヒットが三塁打でしたが
バッティング練習でも徐々に振れてきていて、それを監督やコーチも見て使ってくれているので、結果は良くなくても来たボールは全部思い切って振っていったら、たまたま良いコースにボールが飛びました。

―打席に入る前、監督や先輩から何かお話はありましたか
特には…打ってこいよと声をかけていただきました。

―どんな気持ちで打席に入りましたか
やっぱり代打で出してもらえるのは嬉しかったです。プレッシャーはあまり感じなかったのですが、チャンスで代打に出してもらえたので、期待に応えたいという気持ちで、思いっきり振っていきました。

―緊張はしましたか
緊張はあまりしませんでした。打席に入るのは3回目でしたが、最初の打席で1球目を空振りしてからは、打席を楽しめています。

―高校時代は投手として活躍されていましたが、野手に転向されたのですか
今は両方ともやっています。ケガもあって…腰がずっと悪くて。ピッチャーをやるより野手一本のほうが良いと自分でも感じているし、監督やコーチからもそうお話がありました。ポジションは内野全般を練習しています。

―ヒットを放った岡部投手の印象は
球の勢いがあるピッチャーでした。ベンチを出る前に変化球が入っていないと聞いたので、ストレートを待とうと思って打席に入りました。力のあるボールなので振り遅れないよう、自分のスイングができるように心がけました。

―来週の早大戦に向けて意気込みをお願いします
やっぱり慶大、立大には負けてきてしまったので、早稲田には勝って、明治にも勝ちたいです。もう優勝はないですが、チーム的には秋に向けて収穫を得たいです。

金光監督

―今日の試合を振り返って
8~9点取られて、これだけ取られる状況なので…。

―序盤は優位に試合を進めていましたが
昨日の試合もそうでしたが、勝ちきれない投手陣ですね。

―先発の三嶋投手の印象は
よくないですね。

―法大打撃陣の印象は
やっぱり中盤の中押し点が欲しかったですね。ただ8点取っているので、バッターは攻められないでしょうかね。

―森本選手が初安打を放ちましたが
落ち着いてプレーしていますね。これからも起用することがあるとは思います。

―早大戦に向けて
捕手の配球が課題ですね。バッテリーがしっかりしていかないといけないですね。

早稲田戦の展望

劇的な死闘の末、歓喜の雄叫びを挙げたのは立大であった。今日の敗戦により、今季の法大は優勝の可能性をほぼ失うこととなる。しかし、まだリーグ戦は終わったわけではない。残るカードではなんとしてでも連勝し、Aクラスに名を連ねたい。

次週法大を迎え撃つのは、今季低迷中の早大だ。昨年までチームを牽引してきた好投手、斎藤・大石・福井の三本柱がプロ入りし、大きな穴を抱える早大。やはり簡単に勝てる相手ではないが、付け入る隙は十分にある。
斎藤らの引退により、経験不足が際立つ今季の早大投手陣。これまでの試合も総力で投げきるという印象が強いが、初戦の先発は昨年も登板実績のある左のエース、大野健が濃厚だ。169センチと小柄ながら、140キロ前後のキレのあるストレートとカーブを制球良く投げ込み、防御率は1.67と安定したピッチングを見せている。また、ルーキーながら今季フル稼働の大型右腕、有原の登板もあるだろう。広陵高校時代から注目を集めた期待の新人は、明大1回戦では先発、151キロをマークし、5回までを1失点に抑える好投を披露した。力のあるストレートと多彩な変化球を持ち、伸びしろのあるルーキーだけに油断はできない。

打撃面では、2年春から4季連続で打率3割を記録してきた主将の土生が4番に座るも、これまで2割7厘と不調に苦しんでいる。注意したいのは今季好打率をマークする佐々木・佐野の1・2番コンビだ。佐野はチーム最多の5打点を挙げており、勝負のかかる場面では警戒したい。

対する法大の先発はエース三嶋が予想される。今日の試合では4回に立大打線に捕まったものの、立ち上がりでは本来の調子が戻ってきた。苦戦の続く法大投手陣、Aクラス残留はこの男の右腕にかかっている。リリーフで好投を見せる船本・北山は調子こそ悪くはないが、甘く入った一球に泣く場面があり、ピンチでの粘りのピッチングに期待したい。また、不調に苦しむ三上朋の復活も切望される。

今日の試合では黒星を喫したものの、法大打線の調子は徐々に上がってきている。2回には河合のランニングホームラン、4回には長谷川が今季1号となるソロホームランをレフトスタンドへ叩き込んだ。また、今季絶好調の原田はこの日も健在で、4打数2安打2打点の活躍を見せた。5回に代打で登場したルーキーの森本も神宮初ヒットとなるライト線への三塁打を放っており、今後の期待が高まる。

優勝の可能性こそほぼ絶たれたものの、残りの試合を良い形で締めくくることができれば、秋季優勝へ繋がる助走となる。今日の敗戦の悔しさを胸に、早大戦では白星を勝ち取りたい。

(新實 舞奈)

フォトギャラリー

  • 201105101敗戦投手の吉越とサヨナラに湧く立大ナイン
  • 201105102走本塁打の河合とハイタッチの原田
  • 201105103今日も2安打2打点と好調の原田
  • 201005104第1号を放った長谷川
  • 201005105リベンジの先発となった三嶋
  • 201005106リーグ戦初安打・打点のルーキー森本
  • 201005107ロングリリーフの船本
  • 201005108三上朋をマウンドに送る金光監督
 

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