硬式野球
 
 

東京六大学野球春季リーグ戦 東大1回戦 被災地に元気と勇気を!

東京六大学野球春季リーグ戦
第2週 vs 東大 1回戦
4月16日(土) 神宮球場

心配された雨雲も立ち込める気配を見せず、暑いほどに照りつける春の日差しの下行われた開幕ゲームとなる今日の試合。「日本一」という大きな目標に向け、新生法大が力強くのろしを上げた。

開幕投手を任されたのは、法大が誇る六大最速右腕の三嶋。対する東大は、昨秋斎藤佑(現日ハム)擁する早大に白星を挙げた2年生エースの鈴木だ。

201104184
リーグ戦初完封で危なげなく勝利投手となった三嶋

試合結果

トータル試合結果

 123456789R
法 大 0 3 0 0 1 1 1 0 0 6
東 大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

(法)○三嶋(1勝)―原田
(東)●鈴木、平泉―田中
[本] (法)建部1号(2回2ラン=鈴木)

法大は初回からヒットを量産し、試合が動いたのは2回。この日1年生にして開幕スタメン入りを果たした6番・伊藤諒がリーグ戦初打席初安打となる 右前二塁打で出塁すると、7番・原田の犠打で1死3塁とし、8番・今村のレフト線へのタイムリーで先制点を挙げる。なおも2死2塁の場面で1番・建部が自 身初となる1号2ランを放ち、持ち味である勝負強さを遺憾なく発揮、この回一挙3点を奪った。再び法大打線に火が付いたのは5回。主将の2番・難波が内野 安打で出塁すると、すかさず盗塁を決め、2死2塁の場面でこの日レフトで起用された5番・土井がライト線にタイムリーを放ち、さらに1点を追加。続く6 回、7番・原田が右前安打で出塁すると、8番・今村の進塁打や捕逸で2死3塁とし、ここで2回に2ランを放った1番・建部のライト前タイムリーで5点目を 加える。法大は攻撃の手を緩めることなく7回。この回登板した平泉から、初回に今季初打席の初球をレフト前に運んだ3番・長谷川が左中間に痛烈な二塁打を 放つと、4番・多木は四球を選び無死1、2塁。5番・土井の併殺打で2死となるも、捕逸の間に走者は進み2死3塁とする。続くスーパールーキー、6番・伊 藤諒がレフト前にきっちりタイムリーを放ち、だめ押しの1点を追加した。

先発の三嶋は走者を3塁まで進めさせない完璧なピッチングを見 せ、開幕戦を完投勝利で飾った。許したヒットは3本のみ、安定感のあるピッチングで東大打線を完全に封じ込め、うち6回を三者凡退に打ち取った。加賀美 (現横浜)が引退し絶対的なエースの不在が叫ばれていた今季の法大だか、三上とともに柱の一角を担う三嶋の順調な仕上がりは、今季の法大に明るい材料と なった。

相手が26季連続最下位の東大であったものの、今年の東大は例年に比べて下馬評が高く、あなどれるチームではない。その東大か ら14安打の猛攻で開幕戦白星を勝ち取った法大。打線の調子は好調で、この日3打点を挙げ初ホームランも放った建部や、1年生にしてスタメン起用に応え、 2安打1打点を記録した伊藤諒からは目が離せない。ルーキーとは思えない落ち着きと思い切りのよいプレーは、今後法大の主軸を担う可能性を大いに秘めてい る。また、注目すべきは下位ながら3打数3安打、四球1、犠打1と素晴らしい活躍を見せた原田だ。土井との激しいポジション争いが繰り広げられていたが、 バッティングに魅力のある土井は今後もレフトでの起用が予想される。今季の法大は選手層が厚く、上位から下位までチャンスを確実にものにする勝負強さに磨 きがかかった印象を受けた。

開幕戦で白星を挙げ、幸先のよいスタートを切ることができた法大。第2戦も投打が噛み合い、今日のようない い形で勝ち点を取ることができれば、それは法大の快進撃の幕開けとなるであろう。格下の東大であるが、油断は禁物だ。明後日の第2戦を確実に勝利し、さら なる起爆剤としたい。

(新實 舞奈)

選手・監督の試合後のコメント

三嶋投手(先発投手・被安打3でリーグ戦初完封勝利)


―今日の試合を振り返って
調子自体はあまりよくなかったです。高めに抜ける球もあったんですが、2回から力まず低めを意識して投げました。
―リーグ戦初戦ですが、どのような気持ちで臨みましたか
一戦目を任されるということで、自分がチームに勢いをつけたいと思っていました。完封できて良かったです。
―先発はいつ言われましたか
1週間前に。監督から「一戦目はおまえが投げるつもりだ」と。
―初完封したことについて
素直に嬉しいです。最初からマウンドを途中で降りる気はなかったので、投げきるつもりでした。
―原田捕手とは何か話し合いましたか
普段からよく話すので、東大戦は低めに投げようと投球の組み立てをしました。
―最後の三振が印象的でしたが
低めにいい球が決まって良かったです。
―東大打線の印象は
秋に結構打たれたので、初球コースをついて痛打されないように組み立てました。
―開幕までに心がけたことは
1週間前から監督に先発を言われていたので、普段から疲労を蓄めないように気を付けました。野球より私生活を大事にしました。
―チームの雰囲気は
大事な初戦取っていくぞ、と。いい雰囲気でした。
―次の登板、次の試合に向けて意気込みをお願いします
始まったばかりで、他の5大学どこも力があるので。気を引き締めて自分のピッチングをしていきたいです。

建部選手(リーグ戦初本塁打を放ち、2安打3打点の活躍)

―今日の試合を振り返って
初戦だったんで勢いつけて行こうってことで、勢いついた試合になったと思います。
―法政の開幕戦でしたがどんな思いで臨みましたか
勢いつければなんとかなるって感じでした。
―ホームランについて
ホームラン打ったことなかったんで、思いきり振った結果で、よかったです。(球種は)真っ直ぐです。(感触は)いったかなとは思いました。風があったんでよく風に乗ってくれました。
―鈴木投手の印象は
秋もやったことあって、そんな意識することは無く、相手は相手って感じで。
―バッティングの調子は
普通です(笑)
―けがの具合は
万全ではないんですけど、試合になったら万全じゃないとか言ってられないんで、けがのことは意識しないでやってます。
―チームの雰囲気は
今日は初戦で最初の1試合目だったんで別に普通にいい感じでした。オープン戦でも悪い感じはないし、リーグはリーグってみんなふっ切れてます。
―今季の個人的目標は
あんまり意識はしたくないですけど、打者として打って、打率をトップ10......首位打者狙っていきたいです。
―次に向けて
次もそんな気持ち変えずに今日と同じ気持ちで、みんなで戦っていけたらいいなと思います。

難波主将(キャプテン、2安打と好守で活躍)

―今日を振り返って
第一戦だったので、勝てて良かったです
―主将として始めての公式戦でしたが
キャプテンになってもやることは変わらないので、意識せず取り組みました。
―注目されている東大との初戦を終えて
良いチームになったと思います。油断したらやられるという強い気持ちで臨みました。
―東大投手陣について
コントロールが良くて、低めに投げれる良い投手が増えたと思います。
―今日2安打でしたがバッティングの調子はいかがですか
冬に振り込んだので、自信を持って臨みました。
―守備で光る場面もありましたが
守備には自信を持っているので上手くできたと思います。
―三嶋投手について
まだ100%ではないと思いますが、十分一線で投げれると思います。
―新人の伊藤諒選手について
良いバッターですね。
―明後日の試合に向けて一言
2勝して始めて勝ち点を取れるので明後日もしっかり勝利したいです。

長谷川選手(3番に座り、2安打の活躍)

―今日の試合を振り返って
今日は初戦だったのですが、変に意識しないように、初戦で緊張するのは当たり前なので、その中でどれだけいつも通りのプレーができるかでした。結果的にいい試合になったのでよかったです。
―今季初打席の初球でヒットを放たれましたが、初球は意識していましたか
初球は絶対振ると決めていました。初球を振っていけばヒットになる可能性は高くなるので、結果的にヒットになってよかったです。
―今日は二塁打も放たれましたが、バッティングの調子はいかがですか
調子はいいです。次も負けられないので、勝ち点を取れるようにしたいです。
―得点差がついた試合でしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか
ベンチもしっかり声が出ていて雰囲気は全体的によく、プレーしやすかったです。
―1年生で開幕スタメンを果たした伊藤諒選手の印象はいかがですか
伊藤はオープン戦でも出ていて思い切りがよく、1年だけど頼りになります。
―明日は中1日空きますが、第2戦に向けてどのように過ごされますか
明日の練習を大事にして、あさっての試合に向けて最高の状態に持って行きたいです。
―第2戦に向けて、意気込みをお願いします
勝ち点を取らないといけない、負けられない試合なので、初回から全力でいきたいです。

多木選手(開幕4番)

―今日を振り返っていかがですか
まず勝てて良かったです。4番として仕事ができなかったので、次はみんなが打てない時に打ちたいです。
―今季も4番という事でどんな心境でしたか
4番という意識は全然捨てて、周りから信頼されるようなバッティングができれば良いなと思いました。
―今日の調子はどうでしたか
調子はけっこう良いんで、悪くはなかったです。
―今日は途中交代がありましたが、怪我の大事をとっての交代ですか?
そうですね。多分足の怪我の大事をとっての交代だと思います。
―怪我の具合はどうですか
もう大丈夫です!
―明後日の試合に向けて一言お願いします
絶対勝って勝ち点をとりに行きます。

土井選手(1安打、1打点の活躍)

―今日の試合を振り返って
自分の成績あんまり良くないんで、もっとチームに貢献できるように頑張りたいと思いますね、今日の試合は。
―開幕戦でしたがチームの雰囲気は
チームの雰囲気はオープン戦最後からどんどん良くなってきて、今日もみんなで盛り上がって出来たんじゃないかと思います。
―今日は久しぶりのレフトでの出場でした
風もあったし緊張した部分もあったんですけど、まぁずっとバッティング練習とノックのときも守ってて、普通にやれば大丈夫だと思ってたので、2球ちゃんと取れて良かったです。
―今季、前評判の高い東大ですが対策は
ピッチャーのコントロールが良くて、変化球も多いんで引っかけて打たされるようなバッティングだけはしないようにしていこう言われてました。
―実際に対戦してみて
コントロールが良くてまっすぐも変化球も良かったと思います。めちゃくちゃ速いわけじゃないですけどコーナー突いてくるので自分はちょっと打ちづらかったです。
―2戦目の抱負
まだ出るかわからないですけど、出たら大活躍したいなと思います!

伊藤諒選手(開幕スタメン、2安打デビュー)

―今日を振り返った感想をお願いします。
少し緊張しましたが、ヒットが出てからはほぐれました
―初打席の感想を教えてください。
集中していたので覚えてませんが狙った球が来たら打とうとは思ってました。
―打席で意識していたことは何ですか?
2,3打席は変化球で泳がされていたので4打席目は逆方向を意識しました。
―東大の鈴木投手の印象はどうでしたか?
低めに集めて打たせて取るいい投手でした。
―途中で交代しましたが何か故障とか異常とかではないですか?
そういうのはないですね。ただ交代しただけです。
―開幕戦をスタメンで出場しましたが、いつ監督から告げられましたか?
キャッチボールの前でノックの後でした。
―と言うと今日だったんですか?
はい、今日でした。
―では最後に明後日の次戦に向けて一言お願いします。
全員野球で勝つということを意識してやっていきたいと思います

原田選手(3安打、三嶋を好リード)

―今日の試合を振り返っていかがでしたか?
初戦で緊張してたんですが、先制して優位に立てて良かったです。
―開幕戦にはどんな気持ちで臨みましたか?
オープン戦を数多くやってきたので自信を持って臨みました。
―今日は猛打賞でしたが、打撃の調子はいいんですか?
ボールは良く見えてます。
―三嶋投手を好リードしましたが、どういった点を心掛けてリードしましたか?
三嶋のいいところを引き出すことを考えました。
―三嶋投手のいいところとは?
真っすぐとスライダーがいいので真っすぐを生かす配球をしました。
―東大打線の印象は?
どんどん振ってくるので、簡単に入らないようにしました。
―明後日の意気込みをお願いします
バッテリー中心の試合をしたいです。

今村選手(1安打1打点)

―今日の試合を振り返っていかがですか
いやもう、勝てたので良かったです。
―今日は法政の開幕戦でしたが、どういう気持ちで挑みましたか
相手が東大ということもあって、勢いを付けて勝ちたいと思ってたので、勝てて良かったです。
―2回には適時二塁打でチームに先制点をもたらしましたが
先制点が欲しかったので、先制点を取ればあとは打たなくてもいいと思ってたので、勢いを付けられて良かったです。
―東大戦ということで注意していたことはありますか
特にはないんですが、チームとしてやるべきことを全力疾走でやろうと。勢いを付ける意味でも。
―対戦してみて東大にどういう印象を持ちましたか
変化球でストライクを取れるピッチャーが多くて、気の抜けない相手でした。
―明日は一日空きますが、どういった調整をしてきますか
バッティングはもう一度基本に返って、センター返し中心にやりたいです。
―次に向けて意気込みをお願いします。
法政らしくキビキビ動いてまた勝ちたいです。

金光監督

―今日の試合を振り返っていかがですか
開幕ゲームだったので、少し前半は堅い感じでいくのかなと予想しました。2回に効果的なホームランがでてくれたので、あれで肩の力が少し抜けたのかなという感じです。
―開幕投手・三嶋はいつ決めましたか
3~4日前です。
―悩んだ点は
三上・三嶋どちらにするかです。オープン戦の状況も含めて、どっちにするかという感じはありました。
―伊藤諒介選手のスタメン起用は
オープン戦はいってからもずっと調子がよかったので。1年生ですけど思い切って起用してみようと。思い切りが非常にいい子なので、スタメンでいかせました。
―開幕を迎えるにあたって、選手に言った言葉は
今 年はこういう状況のなかで、リーグ戦をやらせて頂けるのだから、野球をやらせてもらえる喜びを、被災地のほうにむけて元気や勇気を与えられるような、そう いう戦いをしようと。勝ち負けだけでなしに、そういったものを与えられるような意識をしっかりもってやろうとは言いました。
―先発の三嶋投手は
本来の調子ではないのですが、それでも(被安打)3安打ですか。変化球をうまく使って、抑えきったと思います。シャットアウトするのはなかなかできるものではないですから。
―建部選手にもホームランがでましたが
あの子も春先からぜんぜん調子が良くなかったのですが、2本タイムリーがでたので。まあやってもらわなければいけない選手なんでね。
―東大の鈴木投手は
コントロールいいですし、緩急うまく使われるので、なかなか打たされてしまうところがありましたね。非常にクレバーないいピッチャーな感じはしますね。
―第2戦の先発は
第2戦はもう三上で。
―試合後に選手に言ったことは
もう一回今回のリーグ戦の意味を考えて、もちろん天皇杯や日本一に向けての戦いになるのだけど、それよりももっと大事ないい意味を頭にいれて、毎試合やっていこうといいました。
―第2戦にむけて
ひとつひとつ勝っていかないといけないので、きちっと法政の野球がやっていけるように、やっていきたいと思います。

次回の展望

14安打の猛攻で6得点を挙げ、初戦を白星で飾った法大。三嶋の初完封勝利で開幕試合から勢いに乗る。明日は空き日となるが、明後日の第二戦も勢いそのままに東大から連勝で勝ち点を奪いたい。

東大の先発に予想されるのは、下級生の頃からリーグ戦で着実に経験を積んできた香取が有力だ。今季第1週では、早大相手に8回2/3を投げて3失点。初勝利にあと一歩のところまでこぎつけた。他に、最速145㎞を誇る同じく右腕の井坂も控えている。

東 大投手陣を簡単には打ち崩せないだろうが、法大はスタメンほぼ全員に安打が出た今日の試合を見る限り、次も打線の奮起に期待がかかる。4番・多木が本調子 でないにもかかわらず、1番・建部が本塁打を放つなど一人一人の意識の高まりも見て取れる。上級生に負けじといきなりスタメン起用された1年の伊藤諒は初 打席で二塁打を放ち、これからの法大打線に新たな光が差し込んだ。

一方、東大も今年から谷沢コーチ(元中日)を迎え打撃に力を入れてき た。主将の岩崎は安定した打撃力を保つ。加えてクリーンナップの舘、高山、田中も昨季同様に警戒したい。さらに岩崎主将が推す永井は、対早大第一戦で2安 打を放ち、冬を越えての成長ぶりが目立つ。今日は内野安打で足の速さを兼ね備えていることもアピール。次は打順を挙げてくる可能性がある。

そんな東大を相手に、法大が擁するは三上朋しかいないだろう。開幕試合を下級生に譲り、その三嶋が完封勝利。次も勝って先輩として最高学年の意地を見せてほしい。

(川相 真保)

フォトギャラリー

  • 201104184リーグ戦初完封で危なげなく勝利投手となった三嶋
  • 2011041852回に2ランを放った1番・建部
 

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