硬式野球
 
 

まさかのサヨナラ負けに、涙。 東京六大学野球秋季リーグ戦 第5週

東京六大学野球秋季リーグ戦 第5週
VS 明大 第3回戦
10月13日(水)
会場:会場名

勝ち点2、勝率で2位と優勝圏内に位置する法大は、第5週で明大と対戦した。法大の黒星から始まったこの対決は、二回戦で法大の打線が覚醒し、三回戦に向けていい流れを作った。しかし三回戦、悲劇は9回裏に起こった。

初戦も登板した両エース、法大・加賀美、明大・野村が中一日でマウンドに上がった。緩急をつけたピッチングで相手打線を翻弄する加賀美に対し、145㌔前後の速球を武器にマウンドに立つ野村。投手戦が予想されるこの試合、先制点が欲しい法大は初回から攻めの姿勢を見せる。内野安打で出塁した2番・難波は盗塁を成功させ2塁まで進むと、4番・多木の右前安打でいっきに本塁を狙う。しかし、矢島の好送球に阻まれ得点には至らなかった。その裏、1死から好調の2番・小林要、3番・中村に連続安打を許すと、4番・西に四球を与え早くも満塁のピンチを迎える。しかし、ここはエースの加賀美が踏ん張りを見せ後続を断つ。2回から両チーム打線が精彩を欠き三塁を踏めずに試合は進む。昨日当たっていた法大の建部も、今日は無安打と落ち込んでいた。

201010141
サヨナラの場面

試合結果

トータル試合結果

 123456789R
法大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
明大 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

(法)●加賀美(4勝3敗)―廣本
(明)○野村―川辺

最終回、1死から3番・長谷川が右前安打で出塁すると4番・多木の三ゴロがセーフの 判定となり、その間に長谷川が好走塁を見せ3塁まで進む。終盤で先制するチャンスをつかんだ。しかし、5番・松本の打席時にサインミスが発生。2死2、3塁と自らチャンスを狭めてしまう。そのまま悪い空気を払しょく出来ず、6番・河合が一ゴロに倒れ相手の攻撃を迎える。いきなり先頭の2番・小林要に中前安打を許すと、代走に上本が入る。3番・中村の犠打で上本は2塁へ進塁。打率で暫定1位の西を敬遠し、5番・川辺で勝負に出た。しかし、この選択が裏目に出たか…。初戦で決定打を放った川辺は黙ってはいなかった。左前に打球を運ばれ、上本が本塁を踏んだ。法大はサヨナラ負けを喫した。

この瞬間、法大の自力優勝は消え、主将の目からは涙がこぼれた。法大イチ熱い男・大八木主将。悔 しさからこみ上げてくる思いは、人一倍強いのだ。

(川相 真保)

選手・監督の試合後のコメント

加賀美投手(先発投手)

―今日の試合を振り返ってお願いします。
そうですね…結果的に負けてしまい、勝ち点を獲られて残念です。

―調子自体はいかがでしたか?
悪くなかったですね。(前回登板からの修正点はありましたか。)ストレートが引っ掛かっていたので、しっかり投げることを意識しました。

―変化球主体の今日の投球でした。この点について教えて下さい。
一昨日の試合でストレートを狙われていたので、廣本と相談して変化球を多く入れました。

―今夏、日本代表で共に戦った明大・野村投手との投げ合いでした。特別意識はありましたか?
いいピッチャーなんで、こっちがなかなか点が取れないことは予想してました。だからこういう展開で勝ちたかったです。(試合終了後の整列の際に、お互いに声を掛け合う場面が観られました。)向こうから一言掛けてくれて、もともと知ってる仲でもあるんで。

―9回一死二塁の場面で金光監督がマウンドに駆け寄られました。そこではどのようなお話があったのですか?
「敬遠するかどうか」ということです。

―サヨナラ打はどのような心境で見つめていましたか?
何とかアウトにして欲しい、という思いです。

―今日の敗戦で優勝が遠のいてしまいましたが…
優勝は厳しいですけど、まだ(試合が)残っているのでチームみんなでプレーしします。

―次戦まで一週空きますが、その間の調整法を教えて下さい。
いつもと変わらないです。東大はまだ勝ち点が無いですがどこの大学とも接戦なので、いい試合にしたいです。

―最後、東大戦に向けての意気込みをお願いします。
しっかり勝ち点を獲って最後、終わりたいです。

多木選手(3安打)

―今日の試合を振り返って
4年生のためにも勝ちたかった。とりあえず悔しいです。

―1回の先制のチャンスでヒットを打ちましたが、打席でどんなことを考えてましたか
普通に打ちたいなと。ランナーが一生懸命走ってくれたので仕方ないです。

―3安打でしたが、バッティングの調子は
結構いいです。試合に勝ちたかった思いがあります。

―野村投手とは1回戦でも対戦してますが、今日対戦するにあたって改めて指示や対策は
チームでは結構反省しました。ビデオを見て野村の球筋をチェックしました。

―野村投手から2試合で5安打でしたが、野村投手との相性は
相性いいとは思ってます。去年も打ってるし、相性自体はいいです。

―なかなか野村投手からチャンスができませんでしたが、試合中に指示は
指示は特にないです。勝ちたいという気持ちがベンチから伝わって、ベンチも含めてみんな一丸となってやってました。

―優勝の可能性が厳しくなりましたが
厳しいけど、まだ東大戦が残ってるんで、2連勝できるようやってくだけです。

―最後に東大戦に向けて意気込みをお願いします
優勝は厳しいけど、最後笑って4年生が引退して終われるように貢献したいです。

廣本選手(スタメンマスク・2安打)

―今日の試合を振り返って
加賀美が頑張っていたので、点をとってやれなかったのが悔しかったです。

―加賀美をリードしていてどうでしたか
調子はよかったんですけど、最後のは完全に流れが向こうに行っていました。

―今日の自身のバッティングについて
ヒットはでたんですけど、そこまでですね。

―9回、西を避けて川辺との勝負を選んだわけは
西はやっぱり打っていたし打率もよかったので、それよりも次のバッターで勝負しようと思いました。

―川辺に対しては"まっすぐ"を指示したのか
フォアでたら満塁になるし、あいつ(加賀美)の1番自信のある"まっすぐ"でいきました。

―優勝の可能性が薄れてしまいましたが
まだあと1つあるので、しっかりやりたいです。

―東大戦へ意気込みを
チームみんなで最後まで頑張ります。

大八木主将

―今日の試合を振り返っていかがでしたか?
負けたんで悔しいです。

―9回まで勝敗が分からない試合展開でしたが、どういうお気持ちで見ていましたか?
勝ちたい気持ちはずっとありました。

―チームの雰囲気はいかがでしたか?
すごい良かったです。

―3回戦までもつれ込みましたが、明大はいかがでしたか?
ピッチャーが安定していて良かったです。

―最後、涙を浮かべられていましたがどんな思いからの涙だったのですか?
いろいろありました。

―次の試合に向けて意気込みをお願いします。
しっかり練習して法政らしい試合をしたいです。

金光監督

―今日の試合を振り返っていかがですか
野村投手だしロースコアになることはわかっていましたが…1点が遠かったですね

―9回表の松本選手のの打席のときは…あれはスクイズだったんでしょうか
どっちかがミスしたということです。まあミスしたら点は入らないですよね。

―9回裏の西選手のときの敬遠は監督の決断ですか
バッテリーも確認して、つめた結果です。私もつめさすつもりで(マウンドに)行きました。

―加賀美投手のピッチングについては
あまり良くなかったと思うんですが最後まで粘り強く投げてくれたので、点をとってやりたかったのですが…それが勝負なんだと思います。

―相手の野村投手については
球もきれていて左バッターの外の球が効果的でした

―打順を組み替えてきましたが
建部が振れてるから1番にしたんですが、きのう打てたから今日打てるものではないですね。バッティングはそういうものなんだと。

―東大戦に向けて
最後のカードなので秋をきちんとしめくくれるよう、最後に法政の野球をきちっとやらせて臨みたいです。

東大戦展望

六大学リーグを代表するエース同士の、熾烈な投手戦となった今日の試合。法大・加賀美は8回まで完璧なピッチングを見せるが、最終回に浴びた一打に悔し涙を呑む結果となった。今カードの勝ち点を逃したことで自力優勝の可能性は消えたものの、まだ優勝への望みが完全に断たれたわけではない。ここは次の東大戦になんとしても2連勝し、勝ち点を1つ増やしておくことが賢明だ。

法大の先発はエース・加賀美が予想される。今日の試合でも明大打線を5安打に封じ込め、安定感のあるピッチングは健在だ。一方の東大は、1年生エース・鈴木の登板が濃厚。1年生ながら先発を任されているこの右腕は、秋季リーグ戦に忽然と姿を現した東大のダークホースである。先日の早大戦では被安打9、四死球7という内容ながら、緩急を使った粘りの投球で早大打線を翻弄。東大に35試合ぶりのリーグ戦勝利をもたらした。法大との対戦経験がない1年生エース、その投球は未知数だが、油断は禁物だ。

攻撃面では、主砲・多木のバットに注目だ。慶大2回戦から4試合連続のマルチヒットを記録しており、打撃は絶好調。明大エース・野村の好投に打線が抑え込まれた今日の試合でも3安打を放ち、主砲の貫禄を見せている。東大打線としては、今季打率3割を記録している高山に警戒したい。

最下位の続く東大だが、プロ注目の早大・斎藤、大石両投手を相手に白星を挙げるなど、あなどることはできない。普段通りの「つなぐ野球」で、まずは手堅く1勝したい。

(新實 舞奈)

フォトギャラリー

  • 201010141サヨナラの場面
  • 201010142呆然としゃがみこむ廣本
  • 201010143涙をこぼす大八木

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