アイスホッケー

第84回日本学生氷上競技選手権大会 準々決勝 対中大 超えられるか8強の壁、因縁の相手と激突

第84回日本学生氷上競技選手権大会 準々決勝 対中大
2012年1月7日
苫小牧市白鳥アリーナ

ダブルヘッダーのこの日、法大は1試合目終了からわずか数時間で2試合目に挑んだ。相手はここ数年のインカレで倒せていない中大。しかし昨年のリーグ最終戦で待望の勝ち星を挙げ、勝利のシナリオはイメージできるものとなった。ベスト4を懸けた戦いは、日本でも最高水準の設備を誇る白鳥アリーナでフェイスオフされた。

痛恨の失点

試合結果

トータル試合結果

1
(18)
1(7) 1P 0(6) 3
(41)
0(5) 2P 2(13)
法政大学 0(6) 3P 1(22) 中央大学

※(カッコ内)は、シュートの本数を表示しています。

ゴールデータ

チームピリ時間ゴールアシストアシストPP/KP
法大 1 10:14 71 牧口大樹 18 山田淳哉 23 村上亮
中大 2 12:25 54 伊藤剛史
中大 2 16:10 18 水内直人 21 鈴木雄大 29 越後智哉
中大 3 13:44 18 水内直人 29 越後智哉 KP

※PPは法大のパワープレー、KPは法大のキルプレーを表示しています。

メンバー 

SETFWFWFWDFDF
1 A 81 武井淳貴 16 岩槻翔悟 21 篠田一輝 15 北村航也 20 酒井大之
2 30 小原日向 23 村上亮 18 山田淳哉 4 佐々木祐希 A 71 牧口大樹
3 C 27 宇正慧士 17 松崎覚 12 山内翔平 5 高橋峻 88 石橋智輝
4 32 間山慎也 22 有澄遼 10 多田真章 57 山田康太 52 中本圭亮

※GKは#39 岩槻拓郎が出場 
 Cはキャプテン、Aはアシスタントキャプテン

  戦評

 第1ピリオド開始直後に中大に最初のシュートを打たれるも、GK岩槻拓がしっかりキャッチし、好スタートを切る。1分過ぎにFW小原が右サイドを駆け上がりシュートを放つも相手GKの正面。序盤はやや中大ペースかと思われたが徐々に法大がパックをキープし始める。中盤にはパスを受けたFW宇正がゴールの至近距離からシュートを打ったが止められてしまう。しかし10分過ぎ、DF牧口のシュートがゴールを割り、先制点を奪った。リンクの選手たち、ベンチの選手たち、そして多くのファンが詰めかけた応援席が大いに沸いた瞬間だった。その約1分半後にパワープレーを手に入れ、さらに攻撃を仕掛けたい法大。FW岩槻翔のミドルシュートは惜しくも決まらず、宇正のシュートはゴールポストに当たるなど恵まれない。すると残り5分、相手にパックを奪われ一対一を許し絶体絶命のピンチを迎える。しかしこれに岩槻拓がスーパーセーブで応えた。ディフェンディングゾーンでパックの奪い合いが続くなか、抜け出した小原が走りFW山田淳にパスとうまくつないだが追加点は奪えない。終盤、またも一対一を許したが、後ろから追いついた岩槻翔のナイスカットでシュートは許さなかった。1点のリード、そしてシュート本数でも7―6と中大を上回り、まずまずのスタートダッシュを切った法大。追加点で主導権を完全に握りたい。

 第2ピリオドでも序盤に一対一を与えるも、岩槻拓のファインセーブで切り抜ける。ゴール前にパックが転がるなど危ない瞬間も見られたが、プレーヤーたちのすばやい反応もあり懸命に守る法大。3分過ぎには2度目のパワープレーとなったが、満足に攻めることはできなかった。8分過ぎ、山田淳がゴール裏を回り小原にアシスト。しかしシュートはゴール脇に逸れる。チャンスはあるものの2点目が遠く、だんだん中大に流れが傾いていく。そしてついに12分過ぎに同点ゴールを許し、悪い流れを断ち切れないままに16分過ぎには負け越してしまう。残り3分を切ったところで双方がペナルティを取られ4対4のプレーとなる。残り35秒ほどで岩槻翔が独走しゴール裏から回りこんでパックを押し込もうとしたがセーブされてしまった。

 1点を追いかける形で迎えた運命の最終ピリオド。2ピリで譲ってしまった流れを取り返したい法大だったが中大ペースで試合は進んでいく。中盤までほぼ防戦の苦しい時間が続くが、岩槻拓の鉄壁の守りが何度もチームを救った。8分過ぎ、小原が1対2の好機を作り出したがゴールは割れず。11分過ぎには数秒間相手がGKを引き上げて6人攻撃を掛けてくるなどし、攻め立てられる法大。続けざまに2人がペナルティを取られ3対5の最大のピンチも招き、決死の守りが続く。たった3人で氷上に立ったFW村上、DF佐々木、牧口、交代して岩槻翔、DF北村、DF高橋が岩槻拓と共にゴールを死守し、最も辛い2分間を耐え抜いた。やっと1人が戻り、もう1人が戻ってくるまであと16秒。しかしこの16秒は短くはなかった。フェイスオフ直後に打たれたシュートが突き刺さり、痛い3失点目。刻々と時間が過ぎていくなか、山田淳がシュートを放つ。これはゴール右側に逸れたが、残り5分を切ったあたりから少しずつ法大に流れがやってくる。残り1分35秒で岩槻拓が下がり、FW松崎、山田淳、村上、小原、牧口、佐々木で最後の6人攻撃に出る法大。しかしその19秒後にまさかのペナルティを取られ岩槻拓は再びゴールへ。最後の数十秒は岩槻翔、山田淳、北村、佐々木でゴールを目指したがあと一歩届かず、時計は2秒を残して止まった。刻まれた2秒、試合終了のブザーが鳴り響き、法大の最も熱い冬が終わった。ゴール前から動けない岩槻拓に選手たちが駆け寄る。選手たちの目に光った涙は、全力で戦った60分間の証だった。

 またしても立ちはだかったベスト8の壁。越えたい。越えてほしい。法大でアイスホッケーをプレーする者たちに、法大のアイスホッケーを応援する者たちに、共通の想いがあるのは確か。6年連続ベスト8。今年の結果も、昨年と同じ。しかし伝えたいことがある。それぞれの年に、それぞれのベスト8があるのだと。一つとして同じベスト8は無いのだと。〝勝ちたい〟という強い気持ちは、誰の胸にもある。それは届くとは限らないが、それでも抱き続けるしかないのだ。その気持ちが何よりも、チームを強くさせるのだから。届かなかった想いは、必ず次につながると信じて。勝者にしか味わえないものを求めて、新生法大は駆け出していく。

選手のコメント

宇正慧士主将

―試合を終えてみて今の気持ちは
4年間インカレベスト8っていうのは越えられない壁ってこともあって、意識してた部分もあったんで、それを今年も達成できなかったってことは正直ちょっと残念って気持ちはありますね。

―4年間を振り返ってみていかがですか
4年間…。そうですね、なかなか勝ち星に春、リーグ戦、インカレ通して、なかなか勝ちに恵まれない試合も多くて、高校時代と違ってそういうので、すごい悩んだりした部分もあったんですけど、やっぱり土台のチーム作りっていうのが、もっと自分に出来ることがあったんじゃないかなっていうのが、4年間を通してちょっと悔いが残ってますね。

―キャプテンとしてチームを引っ張っていく上で大変だったことはありますか
大変ってことは特には感じなかったですね。

―法政大学とはどんなチームでしたか
すごいみんなが学年関係なく仲がいいって言えば聞こえはいいんですけど、その仲がいいっていうのと良いチームっていうのは違うものだと思うんで、そういうオンとオフだったり切り替えの部分で、1人1人がもっと自覚しなければいけないんじゃないかなっていうのはあります。ただ本当にみんなが仲良くて、そういう意味で良いチームだとは思います。

―4年間で最も印象に残っている試合は
去年のインカレですかね。中央戦ですね、釧路での。やっぱり一つ上の先輩も、同じ苫小牧の先輩も多かったので、リーグ戦とかでもあんまり勝ち星とかなかなか良い思いさせてあげられなかったんで、最後くらい笑って卒業させてあげたいって気持ちで臨んだ大会だったので、それで僕らの力不足で、良い思いさせてあげられなかったっていうのですごく印象に残っています。

―今後もホッケーは続けられますか
いや、僕は今のところはやめる予定です。

―他の4年生にメッセージがあれば
そうですね、僕らの学年はすごい個性の強いメンバーがそろっていて、1年の頃から喧嘩したりも多かったんですけど、そういう中でほんとに言いたいことは言い合って、褒めるとこは褒めあって、すごい良い関係だったと思うので、これからホッケーに携わったり、携われなかったりする人もいると思うんですけど、それぞれの道でまたみんなで顔を合わせた時に、学生の4年間を笑って話せるような感じになればいいかなと思います。

―後輩たちにメッセージがあれば
次の4年生、今の3年生は人数が5人と少ない中で、チームをまとめるのは大変だとは思うんですけど、今年もムードメーカーのような学年だったので、その良いところを活かして来年もしっかりチームをまとめて欲しいなと思います。2年生はすごいスキルのある選手がたくさんいるので、そういうスキルの面でチームを引っ張っていってほしいですね。1年生は今年試合に出れない、ベンチに入れないメンバーも多くいたので、まずはベンチに入って試合に出て活躍するってとこを目指して頑張ってほしいです。

牧口大樹

―今日の試合を振り返って
最後の試合だったので負けて悔しいです。

―1年間副将をやってきてどうでしたか
キャプテンのサポートが出来なくてあまり活躍出来なかったです。

―今シーズンを振り返って
1回も優勝できなくて悔しいです。

―4年間を振り返って
いろんな人に出会えて、支えられたいい4年間でした。

―後輩に向けて
インカレはベスト8止まりなのでベスト8の壁を破ってほしいです。

武井淳貴

―今シーズンを振り返って
あまり自分の見せ場がなかったです。

―4年間を振り返って
やっぱり法政に入って良かったと思うことは結構あります。先輩にも恵まれてコーチもいい教え方をしてくれましたし、周りのみんなと本当に楽しくやってこれたなと思います。2年生、3年生とずっとレギュラーやってきたんですけど、あまり大したこと出来なかったと思います。

―4年間一緒にやってきた仲間について
本当にもういいメンバーでお互い刺激の与えられたメンバーだったなと思います。本当に思い出のあるいい仲間たちです。

―後輩に向けて
やっぱり僕らはベスト8で悔いが残ってるので、後輩には本当に努力して悔いの残らないようにインカレ最後終わってほしいなと思います。

岩槻拓郎

 ―インカレを振り返って
ゴール守るっていうことはほんとにすごいプレッシャーのかかることだし、あとは法政は準々決勝とかでやる時はシュートはたくさん来ますんで、キーパーが守れば勝てるんですけど僕は実力がなかったんで、黒川は頑張れば素晴らしいGKになれると思うんで、黒川も藤田も切磋琢磨して頑張ってほしいと思います。

―それでも素晴らしいセーブばかりだったと思います
たくさんシュート止めれても、結局最後ああいう失点で終わるっていうことは、ほんとにチームに申し訳ないっていうか。結局最後が甘ければ決していいプレーではないので。今日は迷惑かけてあれが僕の最後で悔いが残るんですけど、来年は黒川がGKの先頭になって頑張ってくれると思います。

―4年間を振り返って
辛いことも楽しいこともあって。辛いことも多くて、降格したり自分は大きなけがをしたり、その中でたくさんの人に支えられて、OBの方々だったり援助してくれた方だったり。すごく伝統のあるこのチームでやることができたことは誇りに思います。

―このチームはどんなチームでしたか
自分は寮長を寮生活でやっていたんですけど、時代が時代なのか生活態度がだらしないことがたくさんあって、その中で辛い時があってすごく考えたことがあってホッケーどころじゃないっていうそういう時期もあって。まずは生活がだめだとリンクの上でもだめだと思うので。生活がだらしないとそれが表れてしまうと思うので。生活から締まるとこ締めていかないと、大事なところで今のような結果になってしまうと思うんで、しっかりやっていってほしいと思います。

―アイスホッケーへの想いを聞かせてください
17年間アイスホッケーという素晴らしい競技をやらせてくれた親に感謝してますし、今まで支えてくれた人々に感謝したいです。アイスホッケーに巡り合えたこと自体すごい良い思い出だし、一言で言うとアイスホッケーは素晴らしい競技でした。

―今後の豊富を教えてください
これからは卒業して、自分はOB会費払うとか細かいことですけど、後輩を応援していけたらと思います。

北村航也

―今シーズンを振り返って
合宿から始って、震災もあって色々とあった1年でした。

―4年間を振り返って
高校から憧れてた大学でプレーできて、毎日が濃い日々で人間的に成長できたと思います。

―4年間一緒にやってきた仲間について
4年生はみんな個性が強くて、やるときはまとまって普段から仲良かったのでみんなとやってよかったです。お疲れさまと言いたいですね。

―後輩に向けて
僕が入学してから大会での優勝というのがないので、後輩には優勝を経験してほしいですね。

山内翔平

―試合を終えてみて今の気持ちは
試合は負けちゃったんですけどみんな最後まで3ピリ終わるまで100%の力を出せたと思うんで、今までよりも練習ではやることをやってきたし、良かったと思います。

―4年間を振り返っていかがですか
4年間を振り返ってみて、春、秋、インカレとかで1回も優勝を経験してないし、怪我とかもいろいろあって大変だったと思うんですけど、みんなが声をかけてくれて、頑張れってかけてくれて、すごいありがたいなと思って。法政のOBの先輩も参加したりして、強くなれたことがよかったかなと。

―今までで一番印象に残ってる試合はありますか
秋リーグの最後の中央大学に勝った試合ですかね。東洋が優勝してから、そのすぐの法政と中央の試合があって、その東洋の優勝のことを気にしないでインカレに向けて頑張らなきゃと思って、今日の中央戦に向けてみんなで100%出し切って勝とうと思ってたんですけど、負けてしまってみんなに申し訳なかったです。

―後輩たちにメッセージはありますか
俺たち4年生がいなくなっても、ベンチで試合に出てない人でも今年の3月から厳しい練習が始まりますけど、みんなで俺たちと練習をやってた時以上に自分自身でパワーアップすれば、春、秋も優勝できますし来年のインカレまで頑張ってほしいですね。

―今後もホッケーは続けられますか
まだ未定ですけど、自分は今年で就職して社会人なので、ホッケーは出来たらやると思います。

フォトギャラリー

  • 120107 -thumb-160x160-3043痛恨の失点
  • 120107 -thumb-160x160-3044先制点に歓喜する法大
  • 120107 -thumb-160x160-3045宇正
  • 120107 -thumb-160x160-3046武井
  • 120107 -thumb-160x160-3047牧口
  • 120107 -thumb-160x160-3048山内
  • 120107 -thumb-160x160-3049松崎
  • 120107 -thumb-160x160-3050岩槻拓  北村

 

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