空手
 

【特集・空手道】第23回東京六大学空手道大会(団体戦)

第23回東京六大学空手道大会
2013年4月14日(日)
立教大学新座体育館

立教大学新座キャンパスで第23回東京六大学空手道大会が行われた。昼の形演武を挟み、午前に団体戦、午後に個人戦行われた。大会後には懇親会が行われ、六大学間の親睦を深める一面も見せた。

迫力の上段蹴り

試合結果

団体戦試合結果

慶應大学 ○3‐2
先鋒 花車 4‐6×
次鋒 山崎 6‐0○
中堅 千葉 2‐6×
副将 竹迫 4‐1○
大将 鹿島 6‐0○

東京大学 ○4‐1
先鋒 花車 2-4 ×
次鋒 小野田 6-3 ○
中堅 千葉 5-1 ○
副将 林 6-0 ○
大将 鹿島 6-1 ○

早稲田大学 ○4‐1
先鋒 花車 4-5 ×
次鋒 山崎 3-1 ○
中堅 千葉 3-0 ○
副将 竹迫 3-0 ○
大将 鹿島 4-0 ○

明治大学 ×2-3
先鋒 花車 2-3 ×
次鋒 竹迫 3-2 ○
中堅 千葉 0-3 ×
副将 山崎 4-0 ○
大将 鹿島 0-1 ×

立教大学 ○3‐2
先鋒 花車 0-1 ×
次鋒 立花 2-3 ×
中堅 山崎 4-0 ○
副将 鹿島 6-0 ○
大将 千葉 6-0 ○

戦評

 東京六大学が集結した同大会で法大が見事2連覇を果たした。
 法大は初戦の慶大から東大、早大と順調に勝ち星を重ねた。互いに全勝で迎えた明大戦。先鋒の入学したばかりのルーキー・花車(国1)が惜敗するも、形演武もこなす竹迫(理3)が接戦を制し盛り返す。中堅を務めた主将の千葉(理4)はポイントを奪えず完封負け。しかし、今度は昨年の同大会個人戦で3位の”エリート”山崎(国2)が相手を完封しやり返す。勝負の行方はこの日初めて大将戦までもつれた。両者が慎重にタイミングをうかがい組まないまま時間が流れた。制限時間2分の直前になって試合が動き、鹿島(文3)が「有効」を取られ1ポイントを失う。「一本」で3ポイントを奪い逆転を狙ったが、かわされ試合終了のブザー。敗戦を受けて法大メンバー全員が天を仰いだ。全勝同士の直接対決に敗れ明大の優勝がほぼ確実かと思われたが、最終戦で早大が明大を撃破。これにより法、明、早が4勝1敗で並び、勝ち点の差で法大の優勝が決まった。(上田康太郎)

片目の空手家

 先日の六大学対抗戦で大将を務めた鹿島瑞生(文3)。彼は大学入学早々に、高校時代網膜剥離を起こしてしまった目に再び同じ怪我をしてしまい、失明してしまった。空手を続けるどころか、日常生活を送る上でも支障になる大怪我を負った彼が再び空手の世界に戻ってきた理由は一体何なのか。そこには法大でインカレ制覇しなければ、途中でやめてしまえば必ず後悔するという熱い思いがあった。試合後に「自分が大将の時は皆に大船に乗ったつもりでいて欲しい」と語る姿からは、後輩たちに余計な負担を掛けたくない先輩としての器の大きさと、負けてはならない所で必ず勝つという覚悟を感じた。
法大空手部が練習時間の確保で問題を抱えていることに対しても悲観的にならず、「練習できない分気持ちで負けない」と逆境にも屈しない。
彼は確かに片目が見えない。しかしながら、残された片方の目には法大がインカレを制覇する画が誰よりもしっかりと見えているはずだ。(安藤 岳)

選手のコメント

千葉大輔(主将)

―今日の大会を振り返って
団体は、自分は何回か負けたりしたんですけど、そのぶん後が勝ってくれたので、みんなでつないだ優勝かなと思います。個人は新人戦のような形で一、二年生を中心に出したんですけど、花車(国1)が優勝出来たので良かったです。

―個人戦の決勝前に花車選手と談笑されていましたね
相手の早稲田の丸山は高校の時から自分は何回か試合をして知っていたので、「ここを気をつけろ」とか「こうした方がいい」っていうアドバイスをしていました。気持ちの面ではノっていたし自分で作れる選手なので、そこは気にしていませんでした。

―今日のご自身の出来はいかがでしたか
そんなに良くないですね。(チームが)負けた明治戦も自分は負けているので。明治大学は、関東(大会)でもベスト8や4に入ってくる強いチームなので、一つの壁ってなっているんですけど、今日は負けてしまって。でも自分が勝てば(チームは)勝てるので。これから気合い入れていきます。

―今日の明治戦の敗因はどういったところでしょう
各選手がフィジカル面で、全体的に負けていた部分が大きいかなと思います。(4勝1敗で並んだ)法政、早稲田、明治はテクニックの面ではあまり変わらないんですけど、フィジカルの面で明治が一番良かったのかなと思います。そういう体の作り方をまた取り組んでいきたいです。

―団体戦のオーダーは、試合ごとに変わっていましたがどのように決まるのですか
一番最初の先鋒は勢いづけるっていう部分で、一年生の花車がガンガンいって。中堅だったり真ん中の選手は負けられない、キーポイントになることが多いので、そこは自分だったり山崎であったり。今日はずっと鹿島だったんですけど、大将は一番強くて信頼のおける選手を置こうと意識していますね。

―試合中に周りのコーチらが「下がるな!」とアドバイスを送っていましたが、下がってしまうのは良くないことなのでしょうか
戦術的に下がるっていうのもあるんですけど、「やられる」と思って下がってしまうと気持ちの部分でも落ちてきてしまうし、体もそうように反応してしまいます。チームの雰囲気も落ちてしまうので。戦術的になら構わないですけど。気持ちで「前に行け」といことですね。

―春合宿ではそれぞれが得意技を磨いたと伺いました。千葉選手の得意技を教えてください
今日も何度もあったんですけど、蹴りですかね。上段蹴りっていうのは勢いがつきやすいので。

―空手道という種目は試合においてどういった部分が重要ですか
気持ちを前に持っていけば自分もチームもノれるので、気持ちの部分は大事だと思います。六大戦だと、どこの学校も勉強もしなくてはいけない、部活もしなくてはいけない、とみんな忙しいので、実力的に差はあまりなくて。そういった意味でも気持ちは大事かなと思います。

―強い選手はどういった部分が優れているのでしょうか
自分で気持ちを作れる選手ですかね。「下がるな」と言っても下がってしまう選手もいるので。自分も今日負けた試合は下がっている部分がありました。逆に勝っている試合は、前へ前へといけてます。花車がわかりやすいんですけど、団体戦は(5試合で)1回しか勝っていないんですよ。でも個人戦では優勝できた。団体戦では下がってしまっていたんですけど、個人戦ではガンガンいけていました。どれだけ自分で気持ちを作って前に出れるか、というのが強い選手と勝てない選手の差かな、と思います。

―空手部はふだんどちらで練習をされているのですか
多摩、市ヶ谷、小金井それぞれのキャンパスです。週1,2回土日に市ヶ谷に集まって全体で練習します。自分とか4年生になると、授業が少なくなるので違うキャンパスに行って練習したり。でも(自分が通う)小金井にも選手はいるので、そこはバランス良くやっています。

―どんな練習を
他の大学は基本的なことをやっているみたいなんですけど、スポーツ健康学部の選手もいるので、自分たちは近代的な知識を取り入れながらやっています。実践的な練習を多く取り入れていますね。あとは楽しくやれればいいかなっていうことでコミュニケーションを多く取り入れています。「喋るな」ともあまり言いませんし。OBの方はけっこう(「喋るな」と)言ってくるですけど、モチベーション作りや知識という部分は必要なので、学生で練習する時は喋りながら、みんなで向上しています。

―体育館の使える割合が少ないなど、学校側の扱いが良くないと聞きました
そうですね、良くはないです。たぶんその辺は、空手部が少し前に問題起きたりしましたし、他のスポーツと比べて結果が出ていないっていうのもありますし。しょうがないかな、と。でもそれを言い訳にしてもしょうがないので。体育館が使えなくても走ったり筋トレしたりできますし。環境整っていなくても勝てたらカッコイイと思いますし。環境が悪いのは、全然気にしていないですね。

―手嶋監督はどんな方ですか
とても良い方です。もともと高校の監督をされていて。基本的に練習内容とかは僕たちに任せていてくれて。そういったなかで、技術以外にも一人の人間として成長することができます。

―最後に今年の目標を教えてください
関カレでは最低ベスト4。インカレではベスト8を目指して頑張ります。

鹿島端生(隻眼の空手家)

―今日の大会振り返っていかがでしたか
決めなきゃいけないところで決められなかったりちょっと詰め甘いところもあったんでこれからしっかり煮詰めていかなきゃと思います

―試合の時にどのようなことを考えていますか
まあ普段の練習でやることはやってるので、まぁそんな練習量ってほどのものではないんですけど根拠のない自信はあリますね笑みんなしっかりやってくれてるんでイメージはちゃんとできてると思います。全然格下の気持ちでやってるんで、気持ちでは絶対勝ってるんであとは集中してやるだけです。

―今日は大将っていう一番最後の順番でしたが
自分に繋いでくれれば勝てるっていう風に心構えではいました。とりあえずみんなに自分は必ず勝って、そうすればみんな安心してくれるとおもうので、(みんなが)引き分けでもいいなと思ってくれるように頑張ってます。これからもみんなの軸になれるように頑張っていこうと思います。

―チームの最終的な目標は
インカレで優勝狙って行きたいと思います。

―個人では
まずは、関東大会で優勝狙ってインカレしっかり出場して法政の名前しっかり売りたいなって思います。

―理想的な試合展開はありますか
まずは顔にもらわない(笑)無傷で勝つ(笑)。相手に合わせるよりはまずは自分で作るっていうっていうのを意識してるんで、例えば突かなくても相手を出させる、精神面でのプレッシャー、ペース争いをとって自分のペースで試合ができるように心がけています。

―突かなくても相手を追い込むというのは
技を出さなくても技を見せて、顔だけでもがって力入れるだけで相手が来るなって思わせてプレッシャーかけたりそういう全身で気の駆け引きというか

―他の選手が試合の時にはどのようことを声かけたりしてますか
やっぱりいい流れでつなげてもらいたいんで、無理して自分のプレーが乱れてはてはいけないので、引き分けでもいいから大将につないでくれっていう気持ちでやってるので大船に乗ったかんじでいてくれと

―体育館が取れてないと聞いたのですが
もっと優遇してもらって練習がっつりやりたいです。人数は揃ってるので。もっとゆっくり時間取れればなと思います。

―今どれくらいの練習を
体育館が二時間半しかとれてないですね

―後どれくら練習したい、といった希望はありますか
後一時間あれば楽にできると思います。

―片目失明の原因は
高校の時にいちど網膜剥離をしてしまい、戻ってきた大学の5月にもう一度、網膜剥離して見えなくなってしまいました。空手は出来ないっていわれたんですけどまだ成績そんなのこしてないんで、監督にも引っ張ってもらいましたしほんと形だけは残したいなって続けることを決意しました。

―一回目網膜剥離なった時次なったら失明するかも知れないっていうことは頭の中にはあったんですか
それはあったんですけど日本一になる目標が達成できてなかったし後悔もでかかったのでやりたいことやろうと。

 

フォトギャラリー

  • 1c迫力の上段蹴り
  • 2c同大会2連覇を果たす
  • 3b主将・千葉は蹴りが得意
  • 4g主に副将を務めた竹迫
  • 5g片目で戦う鹿島
  • 6m”エリート”山崎
  • 7u注目のルーキー花車
 

 

最近の記事