【準硬式野球】春季リーグ優勝決定戦 VS明大 ドラマは9回に待っていた!逆転勝利で3季ぶり41回目の優勝!
六大学準硬式野球春季リーグ戦・優勝決定戦
2012年5月30日(水) VS明治大学
府中市民球場
勝ち点、そして勝率で並んだ2チームにより行われた優勝決定戦!試合はその名にふさわしい展開となった。息詰まる投手戦!法大は8回までリードを許していた。しかし、ドラマは9回に待っていた。試合が行われたこの球場は前にも9回に逆転し勝利を収めたことがある相性のいい球場だ。果たして法大は優勝することが出来たのだろうか・・・
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 10 | 0 |
明 大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
(法大)大谷、○安本、松田‐佐藤
(明大)●赤尾、酒井‐伊藤
メンバー
打順 | 位置 | 選手 |
---|---|---|
1 | (7)→9 | 縣 悠太 |
2 | (4) | 鈴木 捷平 |
3 | (8) | 宮川 拓実 |
4 | (3) | 茨田 桂太 |
5 | (5) | 阿久津 航太 |
6 | (6) | 金子 明信 |
7 | (2) | 佐藤 裕太 |
8 | (9) | 横山 翔 |
PH | 落合 大泰 | |
7 | 豊瀬 有剛 | |
9 | (1) | 大谷 亘輝 |
PH | 木村 直弘 | |
1 | 安本 剛史 | |
PH | 宇賀神 勇人 | |
1 | 松田 知行 |
リーグ戦最終結果
法政 | 明治 | 慶應 | 立教 | 早大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 勝点 | 勝率 | 順位 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ― | ●● | ○●● | ○○ | ○○ | ○○ | 11 | 7 | 4 | 3 | .636 | 1 |
明 | ○○ | ― | ○○ | ●● | ○●● | ○○ | 11 | 7 | 4 | 3 | .636 | 2 |
慶 | ●○○ | ●● | ― | ●○● | ○○ | ○○ | 12 | 7 | 5 | 3 | .583 | 3 |
立 | ●● | ○○ | ○●○ | ― | ●● | ○○ | 11 | 6 | 5 | 3 | .545 | 5 |
早 | ○○ | ●○○ | ●● | ○○ | ― | ○○ | 11 | 6 | 5 | 3 | .545 | 4 |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ●● | ― | 10 | 0 | 10 | 0 | .000 | 6 |
戦評
勝てば優勝という大一番!法大ナインの目には『優勝』の二文字しか見えていなかった。スタンドから応援する者!ベンチから声を出す者!そしてそれに応えようと必死にプレーする者!全員の優勝したいという思いが1つになったゲームだった。
試合は2回に動いた。法大先発の大谷(スポ3)は簡単に2アウトを取ったが続く打者に四球を与え、その後盗塁も許し2死二塁とされる。次打者へも制球が定まらずカウント3ー2となった7球目。キャッチャーが要求したのは内角だったがその球が甘くなり真ん中へ。相手打者はこれを逃さずジャストミートし右中間を破る先制タイムリーツーベースを打たれてしまう。
大谷は見るからに本来の調子ではなかった。ボールにキレが無く、またピッチングに躍動感が無かった。しかし、悪いながらに抑えるところはさすがエース。3回以降はバックの守備にも助けられながら1安打に抑える。
そんな大谷の力投に応えたい打線だが、ヒットや四球で出塁するものの後が続かずチャンスを作ることが出来ない。このまま試合終了か、そう思われた9回にドラマは起こった。
先頭は倒れたものの”何かある”そのような空気が球場に漂っていた。1死となり打席に立つのは今までチームを引っ張ってきた4年生の阿久津(社4)。彼は初球を見事にはじき返し右前打で出塁する。すると阿久津に続けと言わんばかりにこちらも4年生の金子(社4)が同じく右前打で出塁し1死一、二塁と一打同点のチャンスを作る。
ここで打席に入るのは1年生ながら捕手としてリーグ戦全試合フルイニング出場の7番・佐藤(経1)。その5球目だった。鋭く振り抜いた当たりは三遊間を破りレフト前へ。満塁でチャンス拡大かと思いきやこの打球をレフトがエラー。二塁走者が一気にホームへ還り同点。法大が土壇場で試合を振出しに戻す。
続くバッターの代打・落合(法2)は冷静にボールを見極め四球。満塁のチャンスで打席には代打・宇賀神(経3)。最低でも外野フライという気持ちだったというが相手投手の制球が定まらず二者連続の四球。これで押し出しとなり法大が1点を勝ち越す。
さらに続くチャンスで打席に入るのはリーグ戦後半からレギュラーに定着しこの試合でも2安打を放っている1番・縣(社3)。この場面でも好調の勢いそのままに本日3本目となるヒットを放ち2人が還る。後続は倒れたものの4ー1と3点のリードを持ち最後の守備につく。
最終回のマウンドに上がったのは松田(経2)。本人は「むちゃくちゃ緊張した」と言っていたがしっかり3人で抑えゲームセット。法大が3季ぶり41回目の栄光に輝いた。
厳しい試合展開だったがそれを物にする力を今の法大は持っている。心から優勝おめでとうございますと言いたい。しかし、改善する点もまだまだある。勝って兜の緒を締めよ!選手たちも「今日は余韻に浸ってまた明日から頑張ります」と述べていた。次なる目標に向かってさらに強いチームを作り上げてもらいたい。戦いはこれからだ。(吉弘 翔)
監督・選手のコメント
本間監督
―今日の試合を振り返って
とにかくキャプテンの鈴木がチームをよく引っ張ってくれたんでそれに尽きますね。日頃からキャプテンについて行くようにと言っていたので。当然去年の反省もあったんですけど、秋からチーム切り替えて鈴木には厳しい要求しかしていない中、それについて行った同級生や下級生もみんな立派でした。キャプテンがきちっとチームをまとめてくれた結果が優勝として現れたのかなと思います。
鈴木主将(昨秋からチームを作り上げた)
ー優勝を振り返って
(昨年の)夏から新チームになって、キツいことも言ってきたが、みんなついて来てくれて、今日優勝が出来て本当に嬉しいです。
ー今後に向けて
これからも更にチームワークを大事にして、チーム力を上げていきたいと思います。
阿久津(副将として主将をサポート)
―優勝について
昨年は微妙な結果で…。最後で優勝できて本当によかったです。(リーグ優勝の)チャンスをもう一度もらえて、みんなモチベーションが上がっていました。3敗はできないんで、勝ててよかったです。
―全日に向けて
まだ確定ではないので…。来週勝てば決定です。せっかくリーグ優勝したので、またレベルアップして臨みたいです。
金子(好守でピンチの芽を摘み、勝ち越しのホームを踏む)
―優勝について
ちょー嬉しい!決定戦を出来るということで、三度目の正直という気持ちでやりました。やられっぱなしじゃ悔しいので。チームの雰囲気もよかったです。
―今日の試合を振り返って
前半の打撃は淡白になってたけど、低い打球を打つってチームで意識していて。最後にそれが出来てよかったです。
―全日に向けて
今日も改善点が多いので、勝って終わりじゃなくてチームで徹底して取り組んでいきたいと思います。
大谷(先発して試合を作る)
ー優勝を振り返って
今シーズン厳しい戦いが続いたけど、最後チームが1つになって、1回負けた相手にああして勝てたのは良かったと思います。
ー自身の今日のピッチングを振り返って
前回負けている相手で序盤は力が入っていたけど、中盤から修正して力を抜いて打たせていけました。
ー今後に向けて
リーグ戦は終わっても、これで終わりじゃなく、予選を一発で勝って全日に行きたいです。
縣(絶好調のリードオフマン!2試合連続の猛打賞!)
チャンスもあったんですがランナーを還せないという苦しい展開が続きました。しかし、最後に何かあるのが明大戦なのでそれを信じてやってました。
―今日も3安打でしたがご自身の調子は
特に良いとか悪いとかないのですが練習の成果が出てくれたのだと思います。
―最終回の打席ではどのようなことを考えられていましたか
前の打者の宇賀神が繋いでくれて楽な気持ちで入れたので打てました。
―優勝されたことについて
去年の8月から今の4年生を中心にやってきてすごく悩んでいるところも見てきたましたが、それがやっとこのような結果に繋がったことが自分たちもうれしいですし、4年生に少しでも恩返しが出来たんじゃないかなという気持ちですね。素晴らしい4年生のもとで野球をできたことが幸せです。
宮川(攻守にわたりチームをけん引)
―今日のゲームを振り返って
今日はみんなに助けられた試合でした。自分自身今日は打てなかったのですが4年生のために勝ちたいと思ってベンチで声を出しました。最後の最後で結果を残せなかったですが優勝できたので今日は良しとします。
―優勝されたことについて
優勝は春先から4年生との目標にして取り組んできました。早大が慶大に2連敗するなど色々とラッキーな部分もありましたがそのようなことも含めみんで頑張ってきた結果かなと思います。
茨田(無安打も存在感抜群!)
ー優勝を振り返って
今までの負け方は運が悪かっただけだと思っていて、(今日は)絶対に勝てるイメージを持っていました。 4年生が1番大事なところで活躍してくれました。本当にいいチームだと思います。
ー今後に向けて
このチームは絶対にいいチームだと思うので、予選でしっかり結果を出して全日に行きたです。
佐藤(ルーキーながらリーグ戦フル出場)
―優勝について
率直に嬉しいです。3月から先輩方にはお世話になっていて。優勝できてよかったです。
―今日の試合を振り返って
失点は自分の配球ミス。頭が回りきらなくて、簡単にいってしまいました。ベンチの雰囲気は良くて最後で一山くるなという感じでした。
―全日予選に向けて
今日もまたチームと個人で課題が見つかったので、全日予選までに詰めていきたいです。
横山(悔しさバネに!今後に期待!)
相手先発の赤尾くんに抑えられていましたが、チーム内では誰も負けると思っていませんでした。それが最終回の4点に繋がったと思います。
―ご自身の打席を振り返って
あまりチームに貢献できなかったので、予選会と全日本選手権で出られる機会があればしっかり貢献できるように毎日練習したいです。今シーズンは最初3番で出させてもらっていたにもかかわらず結果を残せずチームに迷惑を掛けてしまったので4年生に恩返しが出来るようがんばっていきます。
自分が1年生の時にも優勝したのですがその時はスタンドで応援という形でした。しかし、今回は自分もベンチに入って試合に出ていたのであの時の優勝とはまた一味違った格段の喜びがあります。本当にこのチームで野球が出来て良かったなと思います!
安本(好投でチームに流れをもたらす)
―今日の試合を振り返って
最高です!
―マウンドにはどんな気持ちで登りましたか
今までで一番緊張しました。悔いのない投球をしようとして攻めた結果死球もあったんですけど、そこは気にしないでやってよかったです。
―継投の予定はあったんですか
大谷さんがあやしかったんで、いつでも投げられる準備はしていました。
―優勝はどうですか
今まで優勝した経験がなく、初めてのことなんですけどやっぱり嬉しいです!感動します。
―全日予選、全日に向けて
メンバーに入れなかった先輩のためにも悔いのない試合をして優勝したいと思います。
松田(抑えで登板!胴上げ投手に!)
―今日のゲームを振り返って
先輩もよく言っているのですが明大戦は終盤に何かある!本当にそう思いました。
―最終回に抑えで登板されて
正直むちゃくちゃ緊張しました。しかし、3点差あったのでとにかく普通にやれば大丈夫!そう思って投げました。
―優勝されたことについて
去年と比べて今年はここまで4年生がすごくリードしてくれて、練習など厳しいところもありましたがその分勝てて良かったです。4年生の頑張りが優勝に繋がったのだと思います。また、自分が入学してからリーグ戦で優勝するのは初めてなのでそれも本当に良かったです。
木村(代打の切り札!)
―優勝について
4年生になるとやっぱり昨年とは思いが違いますね。素直に嬉しいです。
―全日に向けて
2年前は予選の初戦で負けてしまったので、今年は二の舞にならないように一発で決めたます。(前回は)準優勝だったから今年こそは。
落合(久々のリーグ戦出場!)
―今日の試合を振り返って
序盤流れが来てなかったので、我慢する所だと思って、1点差はいつかワンチャンスで返せると思っていました。8回裏にチャンスだったら横山さんの所で代打を出すと言われていたので、準備していて四球を選べて良かったです。打席は超楽しかったです!久々に興奮しました!
―リーグ戦には久々の出場でしたがどうでしたか
やっぱり楽しいですね。1点を争う野球の1番面白いところでの代打だったので、すごく面白かったです!
―優勝はどうですか
優勝はうれしいですね。名古屋(全日)も近づいたんで。自分たち2年生は全日を経験してないのでここで決めたいですね。
―全日予選、全日に向けて
勝ちます!全員で勝ちます!
宇賀神(勝負強いバッティングが持ち味)
―今日のゲームを振り返って
今日はチームに勢いがなかったので2回に先制されてからはこのままずるずるいくのではないかと思っていました。
―代打で打席に入って考えたことは
ピッチャーの代打ということもありましたが、最低でも外野フライが打てればいいなと思っていました。
―優勝されたことについて
うれしい半面これからが大事なので、きょうは余韻に浸って明日からまた次のトーナメントに向けて頑張っていきたいです。
豊瀬(自慢の守備でチームに貢献)
―今日のゲームを振り返って
今日は投手戦だったので緊張しながら試合をみていました。
―最終回に守備で出場されましたがそこでも緊張しましたか
自分の取柄(とりえ)が守備なので緊張はしなかったですが、優勝が決まるその場面に緊張しました。
―優勝されたことについて
感無量です!