スケート

【フィギュア】第42回東日本選手権 法大勢全日本出場ならず…見えた希望と課題

東日本選手権
2016年11月3(木)〜6日(日)
ダイドードリンコアイスアリーナ

全日本選手権(全日本)への、出場権をかけた戦いである東日本選手権。法大からは藤澤亮子(文3)と渡邉直弥(通2)の2人が出場。残念ながら全日本出場にはならなかったが、次のステップへとつながる収穫を手にした。

 

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藤澤は惜しくも全日本出場を逃した

試合結果 

クラス選手名順位SPFS総合得点
シニア男子  渡邉直弥(通2) 14位 39.28点⑭  85.64点⑭  124.92点
シニア女子 藤澤亮子(文3) 10位 49.81点⑥ 77.09点⑪ 126.90点
※SP:ショートプログラム、FS:フリースケーティング。丸数字は種目別順位。
 

戦評

  SP

 競技1日目、シニア女子SP。藤澤亮子(文3)は8番目の滑走だ。東京選手権ではジャンプで減点があり、惜しくもノーミスとはならなかった。プログラムは「レ・ミゼラブル」、藤澤自身好きだという曲にのせて、演技は始まった。「練習で一番確率が低かった」という、冒頭の3ループ、2トゥーループのコンビネーションジャンプを軽やかに決め、上々な滑り出しを見せる。続くジャンプでも、3トゥーループ、2アクセルと着地でバランスが崩れ危なげな場面はあったのの、転倒にはならず。得意のスピンでは会場を沸かせ、演技は順調に進んでいくが、最後の要素であるレイバックスピンがレベル4の予定がレベル3に認定されてしまう。残念ながら完璧な演技とはならなかったが藤澤自身「満足」と振り返る内容となった。点数は49.81点、東京選手権から5点近く上げる躍進を見せた。順位は6位、FSは最終グループでの滑走が決定した。

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2アクセルの着地では危なげな様子を見せたものの、立て直した(藤澤)

 競技2日目、シニア男子SP。競技開始直前に宮田大地(文2)がけがで欠場となったため、法大からの出場者は渡邉直弥(通2)のみとなった。SP「レ・ミゼラブル」、柔らかな笑顔で始まるプログラム。最初の要素は3フリップの予定がパンクし、1回転に。続くコンビネーションジャンプは惜しくも転倒。しかし、その後は得意のスピンで会場を魅了し、最後の2Aもしっかりと着氷した。終盤「民衆の歌」、ボーカルが入り一気に会場は盛り上がる。音楽によくあったステップと共に手拍子が起き、笑顔も見れた。得点は39.28、14位でFSへと折り返した。

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渡邉の演技では細やかな表情の変化にも注目だ 
 

 FS

 3日目、男子FS。「シルク・ドゥ・ソレイユ」の曲にのせて滑るのは渡邉。前回とはジャンプの順番などを少し変え、演技を披露した。最初のジャンプである3ルッツは着氷するも、回転不足をとられ減点。次の3フリップでは転倒してしまう。この後もコンビネーションジャンプなどが続くが、大きなミスはすることなくスケーティングを披露していく。スピンやステップではいつも通り丁寧にこなし、観客を惹つけた。しかし得点は伸びず、フリーは85.64。総合得点124.92点と14位に終わった。
 今回はけがの影響もあり、コンディションが良くない中での演技だった。目標に挙げていた全日本への出場もかなわなかったが、収穫もある。最近成功していなかった3サルコウが決まるなど、ジャンプの精度は上がってきている。このまま着実に力を伸ばし、氷上インカレでは自分の目指している演技を披露してほしい。
 
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 着実に成長しつつある渡邉
 
  この日最後に迎えた女子FS。強豪ひしめく最終グループ1番滑走の藤澤には、少し固さが見て取れた。冒頭の2ルッツを綺麗に着氷。続く課題の3ループは2ループになってしまう。立て直したいところだったが、次の3トゥループも2トゥループに。この2本にコンビネーションジャンプをつける予定が、ダブルになってしまったため、ジャンプの跳びすぎ違反を防ぐためコンビネーションを入れることができなかった。スピンでは全てレベル4を獲得。ポジションの美しさと速度に歓声が沸いた。後半のジャンプは全て成功。今季の藤澤の強みとなっている2アクセルは抜群の安定感を見せた。しっかりと存在感を示した藤澤だったが、前半2つのジャンプが大きく響き、得点を伸ばすことができず。77.09点でFS11位、総合10位で全日本選手権出場を逃した。
 
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 藤澤はスピード感のある演技を見せた
 
 今大会の結果から法大勢は全日本出場ならず。結果だけを見ると良いとはいいがたい。しかしけがや不安を抱えながらも、演技の中でそれぞれの個性は失われなかった。藤澤はスピード感やスピンの美しさ、渡邉は細やかな表情の変化としなやかな動き。どちらも課題はあるものの、自分自身と闘うことで一歩ずつ前へと進み、試合ごとに成長を見せている。 次回、法大勢が出場するのは日本学生氷上選手権(インカレ)だ。開催されるのは北海道、苫小牧の地。インカレの舞台では、より成長した彼らがどんな演技を見せてくれるのか期待したい。(梶山麗・安藤優花・阿部暁野)

選手コメント

藤澤亮子

(SP後)
-演技を振りかえって
危ないところは何ヵ所かあったんですけど、あとスピンも取りこぼしてて、けど満足です。

 -危ないところというのは、ジャンプの着地ですか
そうですね、なんとかごまかそうとしたんですけど。もうとりあえず前回2本降りてこけたので、こけたくないの一心で降りれば良しと。
 
-演技前にコーチから何か言葉はかけられましたか
最初のジャンプが一番確率悪くてそのジャンプの修正点と、あとは大丈夫だからということで。普通に行ってきます!って言って行きました。
 
-東日本学生選手権からはどう過ごされましたか
FSはもう重点的に、体力勝負にもなるのでキツくても、締めて締めてパンクだけしないようにしてきて。SPはあんまり意識しすぎると、すごく緊張しちゃうのであんまり気にしないように、普通に曲かけないで練習するときに良いジャンプを確率を上げられるように頑張りました。
 
-今大会での目標はありますか
SPノーミス、この間があと一歩だったのでSPノーミスしたかったのと、FSうまくまとめられたらと思います。パンクが一番もったいないので全部締めて、締めたら降りるか転ぶかだと思うので、全部降りれるようにしたいです。
 
-改めてFSに向けて意気込みを
結果気にせず思いっきりやりたいと思います!

 

(FS後)
-演技を振り返って
後半立て直せたのは良かったんですけど、やっぱり前半のトリプル(ジャンプ)2つがはいらなかったのが痛いです。
 
-緊張は
緊張はなかったです。けど自分でもちょっと頑張れば(全日本に)っていうところと、6分間練習が始まって調子悪かったので弱気になって。それが悪い方に出たかなと思います。
 
-ループは2回転になってしまいました
FSは練習でも一回もはいってないので、仕方がないの一言です。
 
-コンビネーションジャンプについて
今日失敗してダブルになった2本につけようとしていたので、そこで跳べなかったので。もうコンビネーションのことは全然頭になかったです。
 
-得点については
SPは自分でも満足だし、得点にも満足です。FSはあんなボロボロだった割には点数は出ていたかなと思います。
 
-全日本選手権について
最初は全然狙っていなくて。行けたらラッキーくらいに思っていたんですけど、ちょっとSPが自分でも予想外なくらいに良かったので。そこでもしかしたら行けるかもと思わなかったら、もっと気楽にできたのかなと思います。でも考えないわけにもいかず、そこはちょっと難しいところだなと思いました。
 
-今の気持ちは
今は、すごく正直に言うと、あと1年しかないので、全日本出れずに終わるのかなっていう思いが強いです。
 
-次に迎えるインカレについて
インカレは法政みんなで出られる試合なので、もっと気楽に楽しくできたらなと思います。
 
-次に向けて
2016年はもう試合がないので。ゆっくりして、気持ちを切り替えて。楽しく頑張れたらなと思います。
 

渡邉直弥

(SP後)
-前大会は10位という結果でしたが、今大会に向けてはどんな練習ができましたか
この前はジャンプの回転不足が多く取られてしまったので、そこを重点的に練習をしてきて、練習ではすごく良くできたと思います。

-演技前の体調やコンディションは
(緊張で)吐きそうになったのがスケート人生で1番ひどかったのですが、悪くはなかったです。
 
-まずはSPということで、どのように滑ろうと心がけましたか
努力はそんな簡単には報われると思っていないので、だからどんなに良くても悪くてもやってきたものは途中で諦めずにやりきろうと思っていました。
 
-コーチとは演技前どんな話をしましたか
肩に力が入らないようにと言われたんですけど、すごくガッチガチでした(笑)
 
-6分間練習での手応えは
(ジャンプが)結構失敗したんですけど、公式練習とか前日練習までは全然失敗が無かったので、明日は今日のことは気にせず明日は明日の調子を見てしっかり決めたいなと思います。
 
-演技を振り返って。尻上がりに調子が良くなっていったようにみえましたが
最初はすごく固くて、ジャンプが全部跳び急いでしまっていて、最初の二つはすごく残念だったんですけど、尻上がりに調子が良くなりました。でも最後のスピンがちょっと失敗してしまってそこが悔しいので、明日は1個1個の事を集中してやっていきたいと思います。
 
-高速スピンで客席から大きな歓声が上がりました
足替えが失敗してしまって、「ああ、もう早く回ろう」と思って(笑)リカバリーが早く回ったので、沸いてくれたなら嬉しいです。クラッとなってしまって、この前も跳べなかったので、そこは反省すべき点だと思います。
 
-演技後はコーチとどんな話を
「全体的にすごく早かったね」って言われて、「明日は皆よりも1つでも多くジャンプを成功すれば良いから気にしなくていい」と言われたので、自分もその部分は全然気にしていないので、自分も皆も頑張っている中で、その中で頑張って結果が出ないことは当たり前だと思っているので、今の実力をしっかり自分で認めて、明日に臨みたいと思います。
 
-欠場となった宮田選手とは直接お話しましたか
今日は大地とは会っていなくて、人伝えで聞きました。
 
-宮田選手に向けても良い演技ができたらいいですね
自分がしっかりやるべき事をやるのが、応援してくれる人であったり、大地のためになったりするので、そこは考えずにやるべき事をやって、それが誰かのためになっていたら良いなと思いますね。
 
-改めて明日のFSに向けての意気込みを
緊張しすぎないように頑張ります。表情とかを今まで頑張ってきていたので、そこも頑張って、今グランプリシリーズをテレビでやっているんですけど、いいなと思った選手の映像を一生懸命見本にしてやってきたので、それがちょっとでも出れば良いなと思います。
 
(FS後)
-今日の演技を振り返って
練習よりはあまり良くなかったんですけど、試合を通してできるものが増えてきていて、それの面で言ったら良かったかなと思います。
 
-具体的にはどういった面でしょうか
後半のサルコウがブロックと東インカレではダブルになってしまったんですけど、今日は3回転ちゃんと回せたのでそこは自分の中で評価していいかなと思っています。
 
-今日のコンディションは
今だから言えるんですけど、すごく良くなくて。この2週間くらいけがして治って、けがして治って…の繰り返していて、体調面でも今日はあまり良くなかったんですけど、その中でも直前練習とかに悪い調子が出てしまって「やばい、どうなるんだろう…」って思ったんですけど、演技は頑張れたので良かったです。
 
-ジャンプの精度が良くなってきているとおっしゃっていましたが、今回は
良くなってきているので、試合で出せたらいいなと思っています。本当にやってきたジャンプがなかなか出なくて、すごく悔しいんですけど、抜けたりパンクしたりするのが減ったので。すごくそこの面では良くなってきたので、引き続きやっていきたいなと思います。
 
-今回の結果については
やっぱりまだ回転不足がとられているので、本当に点数が出ないのはすごく悔しいです。この試合は全日本に進むための試合なんですけど、そこはあまり見ていなくて、自分が目指している演技をしたいなと思ってやってきたんですけど、なかなか難しかったですね。でもまだ結果に出ていないだけで、今やっていることは間違いではないと思うので、しっかり引き続き頑張って、次の試合ではちょっとでもこの結果より良い点数がもらえるように頑張っていきたいなと思います。
 
-今大会での収穫は
試合と練習でしっかりと同じ動きができるようにしたいなと。本番だけ力が入ったりして違う動きになってしまって、ジャンプがSPでは失敗してしまったり、フリーの練習では全然いい練習ができなくて、そのまま引きずっちゃった感じなので。しっかり体にしみこませるぐらい練習するというのが分かったので、それは良かったかなと思います。
 
―次に向けて
これからのスケート人生で、次にどうするとかじゃなくて、1年後に結果が出るためには次の試合どうするかとか、すごい小さいところから始めていけたらいいなと思うので、本当に少しでもいいので前進できるように日々一生懸命頑張っていきたいなと思います。
 

フォトギャラリー

 

 

  • IMG 0519 S藤澤は惜しくも全日本出場を逃した
  • IMG 9348 S東京選手権からより完成度を上げた(藤澤)
  • IMG 9393 S定評のあるスピンでは会場をわかせた(藤澤)
  • IMG 0554 Sミスがありながらも、演技をまとめ上げた(藤澤)
  • IMG 9468 S演技前コーチと話す渡邉
  • IMG 9710 SSPでは右肩上がりに調子が良くなった(渡邉)
  • IMG 9998 S今大会では収穫もあったという(渡邉)
  • IMG 0037 S転倒がありながらも、最後まで滑り切った(渡邉)
 

 

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