アイスホッケー

【アイスホッケー】第88回日本学生氷上競技選手権大会 準々決勝 対東洋大 無念の完封負けで4強には届かず…10年連続ベスト8でインカレの舞台を去る

第88回日本学生氷上競技選手権大会 準々決勝 対東洋大
2016年1月7日(木)
細尾ドームリンク(栃木県日光市)

 2回戦からわずか6時間後、ダブルヘッダーで迎えた日本学生氷上選手権大会(インカレ)の準々決勝。今年こそ悲願の優勝を目指す法大が9年連続ベスト8の記録を打破するために挑んだ相手はフィジカルとスピードが持ち味の東洋大。第1ピリオドからパワープレー(PP)のチャンスを得るも、決めるべきところで決めることができない。結果的に最後まで得点を奪えず、無念の完封負けを喫し、またしても準々決勝で敗退となった。
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涙をこらえれきれない主将の横山(中央)

試合結果

トータル試合結果

0
(34)
0(13) 1P 0(9) 4
(40)
0(9) 2P 2(19)
法政大学 0(12) 3P 2(12) 東洋大学

※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。

ゴールデータ

チームピリ時間ゴールアシストアシストPP/PK
東洋大 2 1:21 13 出口圭太
東洋大 2 7:41 19 武尾秀康 49 田中健太郎 11 今村健太朗
東洋大 3 7:52 19 武尾秀康 18 紺野友尋 11 今村健太朗
東洋大 3 8:42 13 出口圭太

 

メンバー

SETFWFWFWDFDF
1 13 松本力也 18 西口開羅 29 石田和哉 6 松本勝利 C 81 横山恭也
2 50 沼田翔 A 22 中口郁弥 23 末廣直樹 16 畑中大季 8 川上朝日
3 61 大山翼 A 88 吉村紀耶 10 鈴木翔弥 3 高橋魁人 2 今将駿
4 80 澤口迪弥 71 阿部拓斗 14 藤本渓太 92 大野峻丈朗 77 岡野頌平

※GKは#33伊藤崇之が出場。控えに#55富田哲平

 

戦評

 試合開始前、OBや家族など多くの関係者がスクラム校歌で彼らを激励した。優勝を目指す彼らにとって今日の試合は通過点に過ぎない。しかし、9年間連続で準々決勝で姿を消しているのも事実。かつてインカレ12連覇を達成したチームの意地とプライドをかけた絶対に負けられない戦いが幕を開けた。

 第1ピリオド開始とともに、激しいチェックで圧倒してくる東洋大に対し、積極的に足を動かし攻撃の隙を与えない。シュート力に定評のある FW 大山翼(法4)を皮切りに、DF横山恭也主将(営4)や FW 中口郁弥(法4)らが次々とゴールを狙うもなかなか枠をとらえることができない。5分にはパワープレーのチャンスを得るが、相手の早いプレッシャーに圧倒され攻撃の体制をうまく作れず決定機を逃してしまう。松田監督の掲げる「シンプルなホッケー」で流れをこちらに引き寄せたいが、焦りからかチャンスを演出することが出来ずに我慢の時間が続く。 FW 石田和哉(営1)がドライブで攻めあがるが、相手DFの堅い守りに屈し、シュートまで持ち込めずに戻ってきてしまう場面も見られた。そして、ひとたびパックが相手に渡るとすぐさま怒とうのシュートが法政のゴールを襲う。秋のリーグ戦では後半に正GKのポジションを取って代わられ悔しい思いをしたが、再び自分の手でその座を掴みとったGK伊藤崇之(法1)がゴールを死守。好セーブを連発した。するとその後も 2 度のパワープレーが訪れるが、アタッキングゾーンに入っても瞬時に相手に守りの体制を作られてしまう。法政の主力FWらをもってしても、東洋大DFの厚い壁はそう簡単には崩せなかった。しかし、無得点に終わった第1ピリオドは得点にこそ結びつかなかったものの、シュート数では相手を上回り好スタートを切れたと言えるだろう。
 
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インカレでは1年生ながら第1セットで出場した石田
 
 一瞬のミスが命取りとなる。そんな緊張の中迎えた第2ピリオド。我慢の時間だと全員で気持ちを改めて臨む。だが開始からわずか1分21秒、先制点を献上してしまう。このまま流れを相手に渡したくない法大は、第1ピリオドの勢いを落とさないまま、末廣直樹(営4)らが果敢にパックに食らいつく。この状況で活躍を見せたのは、第3セットの選手たち。FW鈴木翔弥(営 1)がゴール前までパックを運び、FW吉村紀耶(国4)や大山にパスを出す場面が多々見られたが、シュートの形へ上手く持ち込むことができない。そして7分41秒、一度はシュートを止めたものの、リバウンドをゴール裏に回され守りの体制を崩される。その一瞬の隙を突かれ、リンク中央から放たれたパックは無情にもゴールネットに突き刺さった。2点を奪われた後も、鈴木やFW沼田翔(法1)が何度もゴール前までパックを運ぶが、ゴールが遠く、このピリオドでも得点を奪うことができない。
 
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吉村は何度もゴール前までパックを運ぶ
 
 2点ビハインドで迎えた最終ピリオド。勝てば準決勝進出、負ければ5位確定とともに4年生は引退となるだけに勝負の20分間が始まった。ところが、キルプレー(KP)から始まったこのピリオドはその後もペナルティを連発。自分たちの首を自分たちで絞めていく苦しい展開になりつつある。この流れをなんとか断ち切りたいと懸命に足を動かすも、7分、8分と立て続けに得点を許してしまい、選手の一部には諦めの態度も見られた。しかし、第4セットとしてベンチ入りしていたFW藤本渓太(スポ4)やGK富田哲平(文4)らからは励ましの声が響く。試合に出ている者だけでなく、チーム全員が一丸となって戦っている姿がそこにははっきりとあった。その声に氷上でうなだれていた選手も笑顔を取り戻し、残りの時間を精一杯戦い抜いた。ここまで主将としてチームを引っ張ってきた横山はジャンプアップで得点を狙うが、相手GKに抑えられてしまう。そしてついに、一度もゴールランプを灯すことができず、試合終了のブザーが鳴った。
 
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最後まであきらめず、戦い続ける横山
 
 氷上に泣き崩れる選手たち。昨年と一昨年のゲームウイニングショット(GWS)での敗北とは違う悔しさに「一言で言うと完全な力負けでした」と語った横山主将の目にも大粒の涙がこぼれていた。これで10年連続ベスト8。長いトンネルを進むオレンジシールズだが、来季こそは悲願の優勝へ。うれし涙でインカレの舞台を後にするための努力を惜しむことなく、勝ちに貪欲に突き進んでほしい。(大森麻子)

監督のコメント

松田圭介監督

―準々決勝敗退でしたが
一生懸命やっていたと思うのですが、ふがいないというか...。ただ選手はよく頑張っていたと思います。負けた原因は自分だと思っています。本当に選手は最後まで頑張ったなと思っています。

―無得点に抑えられました
たらればになると思うのですが、1Pの段階で良い形で点数が入っていれば流れも持ってこれたかなと思いますし、逆に言えばうちが我慢しきれなかったことが全てかなと思っています。もちろん、1Pだけが敗因じゃないと思いますし、全然カムバックできるというか、そのチャンスもあったのですが、シュートも単調でしたし、スコアにつながる状況じゃなかったです。そこが気になっている部分ですが、結果として受け止めるしかないですよね。

―4失点でしたが、半分がブレイクアウェイによるものでした
使ってきた選手であったり、厳しさに耐えられなくて失点してしまうケースが非常に多いですよね。選手も身にしみて感じてると思うので、松本勝利や横山は卒業しますけど、やっぱり彼らを使い続ける理由としては育ってもらわないといけないことと、うちのコマ不足であったり、経験がものをいう世界であるので、それが彼らに生きていかないといけないなと思います。

―インカレ直前合宿からどのような試合プランを想定していましたか
とにかくチームで守るということを意識することと、あとはノースコアで戦っていくうえでは上チェックなどのシステムなどをやらないといけない。それには足を使った運動量が必要になる。その部類に耐えられる体力が合宿で養われるわけではないですが、癖付けであったり、プレーの質につながっていかないといけない中で非常に思うような結果が出なかったというだけですよね。

―合宿の最後にはフリーブレイズとの練習試合で、3-4と善戦しましたが
すごく手ごたえはあったのですが、東洋とのこの試合もその流れでというのがあったのですが...。1回戦、2回戦の戦いを見てて思ったのですが、準々決勝に照準を合わせているのは誰の目にも明らかですよね。でもベスト8に照準を合わせることはそれまでのプレーを流す、ということとは違うんですよね。その要所要所で自分がやらないといけないプレーというものがあるんですよ。その進め方をまだ選手が知らないと思います。だらだらした展開のゲームが2試合あった中で彼らがこのゲームで何をやるために1回戦、2回戦をやらなければいけないか。東洋大は札幌大学との試合で90何本打って3点しか入らなかった。かたやうちとは30本打って4点も入ったわけですよ。そこを彼らが気づくか気づかないか、我々が言っていることが彼らにわかるかどうか。それには時間と年数と経験が必要になるのですが、今の3年生を見ていないのは1年間だけなんですよ。その1年間がどれだけ彼らの中に浸透してきたのか、そして自分がチームを見てきて3年目のシーズンになるのですが、実質監督になってからシステムをしっかりやってきて、勝手なことはさせないと言ってきました。それがシーズン前からやっていかないといけない状態だったのですが、4月からやってきていろいろなことがあり、数多くやっていくうえで今のこのチームに何が必要なのか考えなければならないし、僕もこのままの僕じゃダメだと痛感したのはありますね。

―秋リーグからセットを組み替えましたが狙いは
やっぱり1、2セット目で点を取る、3セット目で守る、もしくは+1点で帰ってくるというセオリーは変わらなかったのですが、つらくなってきたらゲームをあきらめちゃうように見られた展開だったかなと感じます。そういった部分は準備してきたのですが、出し切ってあげられなかったのが敗因かなと思いますけどね。

―今大会のGKは伊藤選手でしたが
秋のリーグを踏まえてもう一度任せようと考えました。今日の彼に関しては最低限のことはやってくれたと思います。ですが、更なるレベルアップをしなければならないのは事実ですし、そういった意味では1年生ながらよく頑張ってくれたと思います。

―今年1年間監督を務められましたが、コーチとの違いは
コーチは半年だったのですが、コーチという立場はホッケーの構築、選手の起用が主だったのですが、チーム作りと言う部分はあまり関わりませんでした。ただ思うことは言っていました。監督になれば指揮をとらないといけなくなりますので、やらないといけないことがたくさんあると見ていて思いましたし、実際に現場に「これじゃだめだ」と感じましたし。そういうシーズンでした。今までの歴代の監督がされてきたわけですが、もっと基本的なところからやり直さなければいけないかなと思います。

―自身が監督としてやろうとしてきたことに対し、満足した部分はありますか
僕は4年生に対しては満足しています。それ以外には満足していません。4年生は最上級生ですから、僕を受け入れてくれて、ついてきてくれたことに感謝と敬意を払いたいです。

―特に、横山主将は1年間リンクに立ち続けましたが
彼がチームの中にいることで、まとまった部分と、もっとやってもらいたかった部分と、自分を出してやってもらいたかったところはありましたが、この現状の法政のキャプテンをやるのは本当に大変だったと思います。だけど、それを逃げずに最後までやったというのは最後まで評価できると思います。なので彼には「ご苦労さん」というのとこれからホッケー頑張れよと思っています。

―他の4年生に関しては
中口、吉村に関しては最後甘さが出てきたと思うのですが、どう感じたかというところですよね。逆に大山は出たりでなかったりして、今回は出たのですがホッケーというものに対して痛感することはあったと思います。藤本、富田には出る機会が本当になくて申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、それでもチームのためにやってくれた。富田なんか最後は笑顔で「ありがとうございました」と。本来あるべき姿というかこいつらなら社会に出ても大丈夫だなと。逆に末廣は本当にストイックなやつだったのですが、最後までチームに徹してくれました。一番運動量が多い選手ですし、そういう選手はなにか起こしてくれると。そういうのはチームに必要だと思っていました。本当に個性派ぞろいな学年でした。今年の4年生が監督として最初の教え子になってくれて良かったたなと思います。僕を育ててくれましたし。だからこそ、これからも付き合っていきたいです。

―試合後のミーティングではどのような話を
ふがいない結果で申し訳ないということと、こんな自分についてきてくれてありがとうということですね。あとは直接言わなかったですが。各々が自分たちがやってきたことに甘さを痛感する時期になってくるので、そこで耐えられるような社会人になって欲しいというのが僕の願望です。

―選手の方からも異口同音に「甘さ」という言葉がでました
彼らも「こうしておけば良かった」というのが必ずインカレ後に出ると思いますね。ぼくが学生の頃もそうでしたし。決勝で明治にあと一歩というところで勝てなかったのは甘かったなと思いました。決勝の1点差ですごく甘さを感じたので、実際ベスト8で4点差で負けるのならすごく甘かったなと思うと思いますよ。実際に見ていて、先輩後輩としての規律がなっているのか、口の聞き方、格好や姿勢、そういったことができているのかどうかなと思いますね。その部分が彼らの甘さだと思います。私生活の部分だと思います。僕は野村克也監督の言葉というのをとても大事にしていて「プロ野球選手である前に一社会人であることを意識して生きる」ことを監督は言っているんですよ。僕もアイスホッケーやる前に生活面はどうなのと。本当に大学卒業して就職する気あるのと。なんとかなるだろうという感覚があるからなんでしょうけど、実際なんともなっていないですからね。結果としても。これからの人生もなんとかなるだろうじゃすまない人生になってくると思うので。我々は指導者として社会に送り出さないといけない立場でもあるので、そういう部分は難しいのですが。かといって自分が完璧なわけではないので。その部分もホッケーを通じて教えていかないとダメだと思います。

―共に戦ってきたスタッフの方に対しては
年上の方ばかりでしたが、良くついてきていただけました。河村さんは選手時代に指導を受けた方ですが、もういちど現場に残ってやってもらえましたし。「お前がやってくれないとダメなんだ」と言われましたし、監督も変わればスタッフも変わると思うので、またやっていただければと思います。

―マネージャーの方もチームに貢献しました
一般性の人も入れてやっていこうとなったのですが、本当につぎはぎ、つぎはぎでやってきました。江原については強い子でしたが、最後までやってくれたことに感謝しています。彼女が一番悔しかったと思います。チームのために何ができるのか、悩んだところもあったと思うのですが、そう言いながらも最後までやってくれたことが一番大きかったです。

―来年のチームについては
これから4時くらいまで考えます。今から考えないとスタートできないので。来年が一番大変な年だと思います。結果も出さないといけないですし。一般生の人にはピンと来ない部分があると思うんだけど、法政大学のアイスホッケー部はすごく歴史があるんですよね。12連覇のインカレや、リーグ戦何連覇があったりして、その歴史はとてもすごいことなんだよね。本当にいろんなことがある大学なんですよ。その中で勝たないといけないわけで。去年とスタッフが目まぐるしく変わっているのは法政だけだと思うんですよね。学生の質、気質を見極めた上でのスカウティングが大事になってくるのかと思います。とる選手も一番大事だと思います。今は高校2年生をスカウティングしています。春先にはある程度進路を決めておかないといけない時期なんですよ。きてほしいだけじゃダメかな。自分たちのホッケー観に合う選手ですね。それと人間性が僕は多くを占めます。その中でホッケーの技量があり、乱暴だなと思う選手も必要ですし。当たり前のことを当たり前にできる選手ですね。

フォトギャラリー

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