準硬式野球

【企画】法政スポーツを追う ~第二体育会準硬式野球部編~ 東都秋季2部リーグ戦で30年ぶりの優勝!!

平成28年度東都大学準硬式野球秋季2部リーグ戦 対亜大2回戦
2016年10月19日(水)
所沢航空公園野球場

東都リーグ2部を戦っている第二体育会準硬式野球部。春季は優勝をあと一歩のところで逃したが、秋季は開幕戦に敗れた後の8連勝で優勝に王手をかけた。この日も先制点こそ許す展開だったが、5回に逆転するとその後も着実に加点し、見事30年ぶり3回目の優勝を決めた。

※今回は第二体育会ではありますが、30年ぶりの快挙ということで特例で取材させていただきました。全ての部活動へ希望通り取材させていただくことは、困難であることをご了承ください。

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快挙を達成した第二体育会準硬式野球部の部員

試合結果

トータル試合結果

 123456789HE
亜大 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 3
法大 0 0 1 0 3 1 0 1 0 6 11 2

(亜大)●笠井、犬山ー高木
(法大)〇藤本ー高野

打撃成績

打順位置選手名出身校打数安打打点四死球
1 (遊) 河原優(スポ3) 都立昭和 5 4 0 0
2 (右) 藤枝央帆(経3) 独協埼玉 4 2 1 0
3 (一) 李源太(経3 雪谷 4 1 1 1
4 (指)

栃谷晴紀(経3)

小山台

4 1 0 0
5 (左) 藤岡滉平(スポ1)  愛知県立横須賀 4 2 0 0
6 (三) 木村亮志(スポ3)  東邦 2 0 0 0
7 (二) 小阪光明(スポ3)  狛江 2 0 1 2
8 (捕) 高野優斗(経2)  東海大高輪台 4 1 0 0
9 (中) 村田拓(人3)  明誠学院 3 0 0 1
  (投) 藤本将志(経3)  立教新座 0 0 0 0

投手成績

 被安打奪三振四死球自責点
藤本 9 8 5 1 0
 

リーグ戦途中経過(10/19現在)

 帝京大法大Ⅱ筑波大亜 大青学大國学大試合勝点勝率
―― ○○ 10 3 7 0 1 .300
○○ ―― ○○ ○○ ○○ 10 9 1 0 4 .900
○○ ●● ―― ○○ 11 5 5 1 2 .500
○○ ●● ―― ●● 11 5 6 0 1 .455
○○ ―― 10 5 5 0 1 .500
●● ●● ○○ ○○ ○○ ―― 12 4 7 1 2 .364

戦評

法大の先発は藤本将志(経3)。しかし、初回から2四死球と2失策で2点を失う、苦しい出だし。優勝が懸かった独特な雰囲気が不安定さを生み出したか。試合開始まもなくリードを奪われる展開となる。

法大は2回にこの試合最初のチャンスを作る。2死一、二塁から8番の高野優斗(経2)が右前安打を放つと、二塁走者の栃谷晴紀(経3)は三塁を蹴って本塁へ。クロスプレーとなるが判定はアウト。チャンスを生かせない。

それでも3回、主将で1番打者の河原優(スポ3)が左前安打で出塁すると、すかさず盗塁。盗塁阻止を狙い、捕手が二塁に送球するものの、これが悪送球に。ボールはセンターに転がっていくが、この後の返球も悪送球となり、その間に河原が生還。幸運な形で1点差に詰め寄る。
流れに乗った法大は5回にも猛攻を仕掛ける。この回先頭の9番村田拓(人3)が四球を選ぶと、河原の安打、藤枝央帆(経3)の犠打で1死二、三塁のチャンスを作り出す。続く李源太(経3)は二ゴロに倒れ、2死となるが、ここで4番の栃谷が打席に立つ。放った打球はセカンド後方のフライとなるが、これを二塁手が落球。この間に2人が本塁に生還し、逆転を果たす。その後も藤岡滉平(スポ1)の安打、木村亮志(スポ3)の四球で2死満塁とすると、小阪光明(スポ3)が押し出しの四球を選び、もう1得点。
続く6回にも2死三塁で李が中前への適時打を放ち、5-2にリードを広げる。

初回こそ2失点を喫した藤本だったが、その後は尻上がりに調子を上げていく。打たせて取るピッチングで、相手打線を凡打の山に築いていく。終盤の7回、8回には2イニングで4奪三振を奪うなど、その投球の力強さも見せつけた。8回裏の攻撃で、藤枝が左中間を抜ける適時二塁打を放ち、1点を追加して迎えた9回。最終回のマウンドに上がったのは、やはり藤本だった。先頭打者こそ安打で出塁を許すものの、1アウトを取り、代打渡邊の打席。その3球目、ついにその瞬間は訪れる。サードへ飛んだゴロはセカンド小阪、ファースト李とつなぎ、ゲッツー。この瞬間、法大の東都2部優勝が決定した。ベンチからも選手が飛び出し、マウンドには歓喜の輪が広がる。その輪には笑顔が溢れていた。

実に30年ぶりとなる東都2部優勝。第二体育会という事情で、東都1部との入れ替え戦には進出できないものの、彼らのこの快挙が色褪せることは決してない。昨秋、やっとの思いで25年ぶりの2部昇格を果たした。2部での1シーズン目となる昨春はリーグ2位と、目前のところで優勝はならず。その悔しさを晴らさんと迎えた今シーズン。開幕戦こそ落としたものの、そこから破竹の9連勝で30年ぶりの快挙を達成した。ちょうど1年前はまだ東都3部に所属していたチームが、2シーズンで東都2部の頂点にまで駆け上がった。まさにシンデレラストーリー。これからも、この物語は人々の記憶に残り続けるに違いない。(今井惇基)

 

選手コメント

河原優主将(4安打の大活躍)

ー東都2部優勝おめでとうございます
ありがとうございます。優勝できてうれしい気持ちでいっぱいです。30年ぶりの優勝ということは最近聞いたのですが、自分たちの最後のリーグ戦を優勝で終われて良かったです。

ー主将としてチームを優勝に導きましたが
2部に上がってすぐの春季リーグで2位になったというのが結構自信になって、秋は絶対優勝しようとやってきました。3年生を中心にチームがまとまって、優勝できました。

ー優勝を懸けたこの試合に向けて、どのように気持ちを作ってきましたか
今日勝ったら優勝というのはみんな分かっていたので、昨日の練習でも「明日絶対決めるぞ」という風に言ってきました。

ー開幕戦黒星スタートからの9連勝で優勝を決めました。このリーグ戦を振り返っていかがですか
夏休みの練習試合も結構ひどい負け方が多くて、初戦も悪い負け方で、どうなるんだろうというスタートでした。そこからピッチャーを中心に守りを堅めてこれたというのが、結果につながったと思います。リーグ戦途中からは負ける気がしなかったですし、とても楽しめました。とにかく最後に優勝したいという思いが結果になってくれたと思います。

ー一緒に優勝を果たした同期の3年生はどのような存在ですか
頼もしいですね。相談にも乗ってくれますし、いつもチームのことを考えてくれていました。キャプテンをやっていてもやりやすかったですし、感謝しています。

ーこの試合はOBの方々も駆けつけていましたね
来てくれて本当にうれしかったです。4年生の代の方々とは仲が良いですし、何十年も前のOBの方も、自分たちが2部に上がってから「期待してるよ」と声を掛けてくれたりして。すごく励みになりました。

ーこの法政大学第二体育会準硬式野球部はどのようなチームですか
一部体育会のチームと違って、監督が学生ということもあり、学生中心にやっています。采配面は学生監督の靏見がやってくれました。春は僕も含めて話し合って、采配面を決めていたのですが、秋は全部靏見が決めてくれて。去年の春から、3年生がいる中で2年生監督としてやってきていたので経験も豊富でした。采配はよく当たります。頼もしかったです。

ー練習はどこで、どの程度やってきましたか
場所は多摩キャンパスのグラウンドです。一部体育会の準硬式野球部が使ってない月曜だとか、土日に練習していました。グラウンドが空いてる時間などを使っていましたね。

ー最後に、この第二体育会準硬式野球部としての3年間はどのようなものでしたか
すごく充実した3年間でした。「なんで第二体育会なの?」だとか「なんで六大学じゃなくて東都なの?」という周りの声もありましたが、自分たちなりにしっかり考えて、しっかりやっていこうという、この部だからこそ楽しめたところがあると思います。それに加えて結果も出せましたし、やり切りました。最後はうれしいという言葉に尽きますね。

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この日もリードオフマンとしての仕事を果たし、チームを背中で引っ張り続けた河原

 

藤本将志投手(9回完投勝利)

ー優勝おめでとうございます。現在の心境はいかがですか
まだ実感は沸かないんですけど、ここを目指して頑張ってきたので嬉しいです。

ー優勝をかけたマウンドは緊張されましたか
昨日の夜とかは結構緊張しましたね。いつも自分は緊張するタイプなのでそんなに焦ることなく投げられました。

ー今日の投球内容は
ペース配分を考えながら投げていたので序盤は少し荒れてしまいました。完投して優勝を決めたくて、尻上がりに調子が出てきたので良かったと思います。

ー最後の年はどんな1年でしたか
関東選手権という一番最初の大会で負けてしまって、すごく悔しい思いをしたところから始まりました。春も優勝まで一歩のところで逃してしまったので順風満帆ではなかったですね。ただ、夏もかなり練習したので優勝は必然だと思います。

ー投手陣に関して、今季重点的に取り組んだことはありましたか
去年までは練習メニューが多くない状況で、今年から腹筋と体幹のトレーニングを全員で行うことにしました。そのおかげかどうかは分からないですけど、結果が出たのは嬉しかったですね。

ー2位だった春季と優勝できた秋季の違いは
苦しい夏を頑張ったことです。週5、6回は練習や試合を積んできました。普段は週に3、4回なんですけど、夏の期間は2部のどこよりも練習してきた自信があります。

ーこの部活の良さは
みんなで考えて野球をやっているところですね。監督も学生なので意見も言いやすいですし、他のチームとはそこが少し違います。

ー藤本選手自身の入部の経緯と3年間やってきた思いは
準硬式野球部のことはあまり知らなかったんですけど、大学で藤枝(央帆)に誘われて入った形です。入ってみたら本当に意識が高くて素晴らしい環境で、大学生活最後しっかり野球をやって終えたいと思って続けてきました。良い出会いがあって、この部活で良い経験が出来たので彼には感謝していますね。

ー最後に、明日の試合に向けて
全部の勝点を奪って終わりたいですし、3年生は最後なので楽しんで勝てるように頑張ります。

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「緊張した」と話しながらも、エースらしいピッチングで完投を果たした藤本

 

靍見昂大 学生監督

ー優勝を決めての今の気持ちは
ほっとしています。春が2位と悔しい思いをして、今季は東洋が1部にあがり、客観的に見て、うちが優勝できるチームだと思っていたので、嬉しいというよりはほっとした気持ちの方が大きいです。

ー初戦を落としましたが
夏休みのオープン戦、3連敗してリーグ戦に入り、あまりスタートとしてはよくなく、そのまま初戦負けてしまいました。しかし、その後次の試合まで少し間が空いたので、チームで切り替えて、次から勝とうということを共通意識としてやっていました。

ー春2位になってから変わったことなどは
3部から昇格後即2位ということで、思ってたより2部でやれるという意識がみんなにもあり、春やってきたことを継続していけたら、優勝できるという自信があったので、そんなに変化はないです。

ーチームでの役割は
大人の監督がいないので、学生監督として、練習メニューを決めたり、試合中の采配をしていました。他のチームだとキャプテンがやることがありますが、うちのチームはキャプテンが選手として出ていて、キャプテンには試合中は選手として、集中してもらうためにも自分がやっていました。

ー3年間の部活を振り返って
自分が入ったときは3部からスタートし、2年生の春から監督をやり始めて、段々ステップアップでき、監督としても最初は未熟でしたが、成長でき、優勝という最高の形で終われてよかったです。

ー最後に後輩へ向けて
今の主力は3年生ばかりで、力は少し落ちるかもしれないですが、優勝目指して頑張ってもらいたいと思います。

 DSC 0326 R2年の春から学生監督としてチームを率いてきた靍見

 

フォトギャラリー

    • DSC 0252 R大一番で先発した藤本
    • DSC 0198 R多くの3年生にとって最後のシーズンとなった
    • DSC 0186 R全員でハイタッチを交わす
    • DSC 0176 R小阪が押し出しの四球を選ぶ
    • DSC 0214 Rこの日4安打の河原
    • DSC 0287 R優勝が決まりマウンドには歓喜の輪が広がる
    • DSC 0033 R腕組みをして戦況を見つめる靍見学生監督

 

 

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