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【自転車】パラサイクリング・ロードレース(タンデム) パラサイクリングの魅力に迫る!

2016年度全日本学生RCS最終戦 パラサイクリング・ロードレース(タンデム)
2017年3月12日(日)
明治神宮外苑周回コース(1周1.5km)

2020年東京パラリンピックに向けて、近年パラスポーツは多くの人の注目を集め、その発展は著しい。本記事では3月12日に行われた国内外の選手が集まるパラサイクリング・ロードレース(タンデム)を取り上げ、出場した選手にパラサイクリング、またパラスポーツに懸ける意気込みをうかがった。
※掲載が遅くなり申し訳ありません。

 
DSC 3153 R白熱したレースが展開された

試合結果

総合成績

順位チーム(名前)タイム
優勝 マレーシア(MOHD ALI,SUHAIMY)  0:37'40"
準優勝  日本(大城竜之,高橋仁) 0:37'59"
3位   マレーシア(ROMIZ,MUHAMED) 0:39'39"
4位   オーストラリア(WILSON,AYRE) 0:39'47" 
5位   日本(葭原滋男,沖拓也) 0:41'58 
6位  日本(柳川春己,廣田和彦) 0:43'57"

 

戦評

 パラサイクリングとは(国際自転車連合)の規定する競技規則のもと行われる障害者の自転車競技で、ロード競技とトラック競技があり、健常のルールがほぼ同様に適用される。今回行われたのは2人乗りで前に晴眼の選手(パイロット)、後ろに視覚障がい者の選手(ストーカー)が乗る視覚障がいタンデムで、昨年度行われたリオネジャネイロパラリンピックでは視覚障がいクラス・女子・ロードタイムトライアルで鹿沼由理恵選手(パイロット田中まい選手)が銀メダルを獲得するなど、日本の選手が国際的に活躍している。

 今大会のパラサイクリング・ロードレース(タンデム)では日本から3チーム、マレーシアから2チーム、オーストラリアから1チームが出場。レースの序盤は各チームが固まり、互いにじりじりと相手の様子を伺う。しかし4周目に突入するとマレーシアの1チームが急加速。華麗なペダリングを披露し、他チームから大幅にリードを奪う。しかし日本も負けじと1チームが必死に差を縮めマレーシアチームに食らいつく。その後のレースは大きく順位は変わらないものの、依然としてトップを走るマレーシアチームが周目で最下位の日本チームと一周差をつけるなど独走状態に。2位に着ける日本チームや、その後を追うオーストラリア、マレーシア、日本の3チームも集団で固まり突破の糸口を探る。レースが大きく動いたのはラスト一周。トップのマレーシアチームは2位の日本チームとの差を大きく広げ、大差をつけて優勝した。続いて日本、マレーシア、オーストラリア、日本が続々とゴールへと飛び込み、最下位の日本チームは1位のマレーシアチームと一周以上の差をつけられたものの、大きな声援に後押しされながら周のコースを走り抜けた。

 「タンデムサイクリングは大学生のみなさんも同じようにあるので、切磋琢磨していいところを盗みあって、お互いに強くなっていきたい」。そう語るのは5位でゴールした日本チームの後ろでペダルを漕いだ、視覚障がいをもつ葭原滋男さん。年のアトランタオリンピック・パラリンピックに出場し、年シドニー、年アテネの両パラリンピックで金メダルを含む3個のメダルを獲得するなど、日本を代表するパラリンピック選手である葭原さんの言葉からは、年東京オリンピック・パラリンピックへの強い思いがにじむ。今回のパラサイクリングをはじめとした、パラスポーツの活性化は年へ向けてにとどまらずこれから先も続いていくことだろう。パラスポーツは障害の垣根を超えて、人と人とをそして多くの人の夢をつなげていく。(本間美来)

 

選手インタビュー

葭原滋男さん

ーレースを振り返って
自分は年のアテネでのパラリンピックが終わってから競技を離れていたんですが、それからの復活レースといいますか、学生のみなさんの大声援のなかでとても気持ちよく走れました。  

ーパラリンピックに関しての報道が多くなってきていますが、そのような実感はされていますか
2020年に向けて、オリンピック・パラリンピック、特にパラリンピックへの注目度が上がっていなということはすごく感じています。パラリンピックを経験した者として、自分たちも何かやっていかなければいけないということを実感しています。  

ーパラロードレースの魅力は
自分はどっちかというとトラックの方を専門にやっているのでロードというのはどちらかというと苦手意識を持っていたんですが、今日久しぶりに走ってみて屋外を風をきって走るということは楽しいなと。「もっとやってみたい」という気持ちになりました。  

ー今回のように日本で大会が開催されるということはやはり喜ばしいことでしょうか
そうですね。年のアテネパラリンピックを終えて競技を離れたあとは自転車に乗る機会が全くなくなってしまって。どうやったら乗れるかということを色々考えてはいたんですが、結局ここに来ないと競技の世界には戻って来られない、自転車には乗れないということを実感しています。  

ー大学生と一緒にレースに出場されましたが今後東京オリンピック・パラリンピックで中心となっていく若者たちに伝えたいことは  
タンデムサイクリングは大学生のみなさんも同じようにありますので、切磋琢磨してお互いにいいところを盗みあって、お互いに強くなっていきたいという気持ちがあります。こうやって今回、パラサイクリングを皆さんに見ていただく機会をいただいたので、障がい者も頑張っているんだというところを見ていただいて、学生のみなさんにも「もっと俺らも頑張らなきゃ」という気持ちになってもらいたいです。また、このパラサイクリングもぜひ応援していただいて、場合によっては「前に乗って走りたい」。そんな気持ちになってもらいたいです。  

ー息の合わせ方や足をあげるタイミングはどのようにされていますか
コーナリングなんかはある程度地図を頭の中で覚えて、それでレースに臨むようにしています。あとは自転車の傾け具合とか前乗りのパイロットの体の動きとかコーナーは判断しています。普段の練習からそういうところは意識してやっています。コーナリングはパイロットの動きに合わせてあげないとハンドル操作も難しくなるので、そのへんは自分たちとしては信用しながらやっています。  

ーパラサイクリングで一番大事なことは
自分たちが大学生のみなさんに追いつくようにもっともっと頑張ってトレーニングしていかなきゃいけないっていうのもありますし、反対に、私たちをサポートしてくれる人たちがいてくれてこそサイクリングがあるんだなあと思っているので、パイロットやこうやって大会を運営してくれている人や支援してくれる人、そういう人たちの力は本当に大事だし、非常に感謝しています。  

ー今後の目標は
これでタンデムサイクリングは復活したと自分では思っているので、今日の結果に満足せずもっともっとトレーニングして、2020年パラリンピックに出たい。そんな風に思っています。

 

フォトギャラリー

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