空手

【空手】第54回東日本大学空手道選手権大会 「攻め」の姿勢で大躍進! 決勝進出を果たし、新たなチーム・法大の強さを見せつけた!!

第54回東日本空手道選手権大会
2018年5月5日(土)
日本武道館

まばゆいライトが、1つのコートを照らす。会場中から見える巨大な電光掲示板には「男子組手決勝戦 帝京大学VS法政大学」。優勝を目標に掲げた法大は、王者・帝京大と対峙した。4人の1年生が鮮烈なデビューを飾った今大会。「攻め」の姿勢で大躍進! 新生・法大男子組手団体の初の公式大会を追った。
DSC 0661 R
目標「優勝」まであと一歩に迫った

試合結果

回戦 対戦校  結果成績 
一回戦   ―

シード権獲得のため



 

二回戦  中京学院大  ○4-1●

先鋒 酒井 ○6-2● 田口
 次鋒 吉岡 ○6-3● 小野 
中堅 青山 ●2-6○ 今川
副将 宇野 ○3-1● 倉橋
大将 谷沢 ○1-0● 渡邊

三回戦  山梨学院大  ○3-0●

先鋒 鶴田 ○3-2● 高橋
次鋒   泉  ○5-1● 金子
中堅 青山 △0-0△ 石坂
副将 酒井 ○1-0● 古川

四回戦 日本体育大 ○3-0● 先鋒 酒井 △1-1△ 富田
次鋒   泉  ○5-1● 小林
中堅 宇野 ○2-0● 土屋
副将 吉岡 ○4-2● 藤田
五回戦 国士館大 ○2-1●

 先鋒 宇野 ○11-3● 山本
次鋒 鶴田 △9-9△ 辻田
中堅   泉  ○8-0● 渡辺
副将 酒井 ●3-4○ 本池

決勝 帝京大学   ●1-3○      先鋒 宇野 ●4-8○ メリス
 次鋒 鶴田 ○8-0● 石原
 中堅 吉岡 ●3-8○ 中野
副将 谷沢 ●0-2○上条
 

戦評 

 シード権を獲得し、二回戦からの出場となった法大の初戦の相手は中京学院大。先鋒を務めた酒井寛太(生命1)は、キレのある突きで先制。物怖じしない、「攻め」の姿勢で、相手を2点に抑え、最後には中段蹴りを決めて8点を獲得し、華々しく大学デビューを飾った。次鋒・吉岡夕雅(国文1)も、中盤技ありを取られたが、着々と点を積み重ね、見事勝利。勢いに乗った法大は、3回戦へと駒を進める。

 三回戦、対山梨学院大でも、2人の1年生が初の公式戦出場となった。先鋒・鶴田陸(文1)と、次鋒・泉光雅(理1)の、保善高校出身コンビだ。宇野勇気(理3)も太鼓判を押すほどの精神力を持つ鶴田は、1年生らしからぬ肝の据わったプレーを見せ、勝利。続く泉も正確な上段付きで点を稼ぎ、白星を挙げた。中堅を務めた青山広樹(文2)は、この大会どうにも調子が上がらず、0-0で引き分け。副将・酒井が6-0で相手を下し、この対戦でも危なげなく勝利した。

 四回戦、対日本体育大。先鋒・酒井は不慣れな大学での試合で疲れが出たのか、技数が減り、思うように点が伸びず、1-1で引き分け。次鋒・泉は、またも鋭い突きを繰り出し、5-1で繋ぐ。続く、宇野、吉岡は果敢に攻めるが、なかなか主審にアピールできない。そこで若干のじれったさはあったものの、それぞれ2点差を付けて次戦進出に貢献した。
 
DSC 0024 R
宇野とともに優秀選手賞を受賞した酒井
 
 5回戦に進んだ法大は、国士館大と対峙。選手自身も「実力的に大差はない」としながらも、勢いに乗り切れず、いつも苦戦する難敵だ。先鋒を務めたのは宇野。中盤までは一進一退の攻防が続いたが、後半は宇野がリード。中段蹴りも決まり、11-3で勝利した。次鋒・鶴田は中段蹴りを避けきれず、技ありで先制されてしまう。しかし、終始相手の猛攻に食らい付いて接戦し、9-9で引き分ける。中堅・泉も臆することなく攻めるが、相手の突きが深く入ってしまい、無念の途中退場。この試合は相手にペナルティーが科せられ、泉の不戦勝となった。中堅戦で動揺があったのか、副将を務めた酒井はウォーニングを連発し、思い通りにプレーできず。だが、チームとしては2勝1分けで2年ぶりの決勝進出を決めた。

 決勝戦の相手は、王者・帝京大。宇野が先鋒戦で戦ったのは、予想外の外国人選手。リーチの長さを予測できず、中段蹴りも2つ決められてしまう。懐に潜り込み、上段突きで対抗するがかなわず、4-8で敗戦。次鋒・鶴田も、奮闘するがなかなか得点に繋がらない。しかし、相手のペナルティーにより、8-0で勝利する。中堅・吉岡は、立て続けに上段突きで3点取られるが、中段蹴りで持ち直す。だが、この1点の差を埋めきれず、最後の最後に上段蹴りを決められ、3-8の黒星。土壇場での登場となった副将・谷沢も、積んできた試合研究とは想定外の選手の登場に圧倒され、中段蹴りで先制されてしまう。この技ありが響き、終始試合の流れをつかめないまま、0-2で敗北を喫した。この時点で、法大の敗退が決定。43年ぶりの優勝には至らなかった。

 「1年生に決勝を経験させてあげられて良かった」。試合後のインタビューで宇野は言った。振り返ってみれば、2年前の決勝戦のメンバーの中にも2人のルーキーがいた。宇野と谷沢だ。彼らは双璧として、名実ともに法大をけん引する存在となった。2人が口を揃えていうのが、「プレーで手本となる」、「まずは自分が勝ちに行く」ということ。勝利に対する執念は、背中を見ていた1年生へと伝わり、伝播してゆく。まずは「勝ってあたりまえ」という気持ちを、あたりまえに。勝利の頂に向かって、彼らは一歩を踏み出した。(椛沢はるな)

監督・選手コメント

手嶋重忠監督

―今日の試合を振り返って
中京学院と山梨学院との試合で新1年生を使って、次の対戦でどう使おうかと考えたりしました。大学の試合に出るのは初めてだし、高校とは色々な部分が違うので、そういったところも含めて、どれくらい動けるかを見ますよ、とは本人たちにも言ってありました。それが今までには無い使い方ですかね。

―中京学院大戦で8点を取った酒井選手は、1年生ながら見事な戦いぶりでした
タイプとして元気があって、自分から攻撃するタイプだったので、先鋒で使ってみようと。

―青山選手は、少し不調だったように感じましたが
そうですね。狙っているところは蹴りのタイミングも、突きのタイミングも、全ていいところだったんだけど、キレがなかったのかなと思います。

―泉選手も良いプレーをしていました
彼の場合は、懐が深い。その上に、相手が攻撃してきたら、いち速く下がってカウンターを狙える。それが実際に大学で使えるか試したかったので、特に何も言わないで試合に出しました。良かったと思っていますよ。

―1年生の印象としては、どの選手も期待通り、期待以上ですか
そうですね。良かったと思っています。鶴田は、もう少しかな。先日あった六大戦での動きは良かったんだけど、それと比べると今日は少し悪かったですね。鋭さに欠けた、というか。初めての公式戦ということもあったのでしょうけど

―目標としていた優勝には届きませんでしたが、2年ぶり準優勝を果たしました
嬉しいけど、悔しさが残ります。それと、次への課題が出てきたので、そっちの方が大きいですね。

―次への課題とは
もっと技を磨くとか、正確性ですね。今日は雑でしたね。ちょっとぶれるんです。その中でも良かったのは宇野かな。

―決勝戦の相手となった帝京大の印象は
中野くんは良かったですね。あとは、向こうも、こっちから見てて技が雑でした。うちもぶれてはいたのですが。力量の差はそれほど感じませんでした。宇野は中段蹴り、上段蹴りを食らったけど、あれは相手が外国人でしたし、距離感が掴めなかったのだと思います。今回の経験がありますし、2回目は対応できると思います。

―防御面で甘さがあったように感じましたが
昨年までの法大と比較すると、いいと思って見ているんです。これまでは、守ろうとする姿勢がきちっとしすぎていました。それで、このチームになってからは、攻めろ、と言ってきたんです。その分、雑にはなってしまったんだけど、その姿勢があったから、あそこまでいったのだと思っています。

―前へ前へ、という姿勢は感じました
接近しても諦めないで技を出すとか。国士舘戦で鶴田が引き分けになったときも、最後まで諦めないで、側にいたから蹴りが入ったのだと思いますね。

―宇野選手、酒井選手が優秀戦手賞を受賞しました
宇野はいいところを攻めていましたし、いい動きをしていました。酒井も積極的に攻めていて、その姿勢が良かったと思います。

―関東学生は個人戦ですが、意気込みを
何人かの選手をベスト4まで上げられるように頑張ろうかな、と。今まで個人戦はほったらかしだったんです。あまりいい成績が出せていない現状があるので、今回はしっかり側について、アドバイスしながらやっていこうと思っています。
 

宇野勇気(理3)

―今日の試合を振り返って
優勝を目標とはしていたものの、優勝することはできませんでしたが、最低限の決勝にはいけて。公式戦が初めての1年生に決勝を経験させてあげられたのはよかったんですけど、もうちょっと日頃の練習から決勝を意識していかないといけないと思いました。

―帝京大が決勝の壁となりましたが
自分が戦った相手は全くの想定外で。選手個人に対して対策を立てていくことが必要だと思いました。2年前に東日本の決勝で戦ったときほど強くは感じなかったので、「壁」というよりは、全員が帝京にも勝てるという意識を持ってやれば、運とその時の調子で勝てると思います。

―実力的に大差は感じないと
そんなには無いと思うんですけど。やっぱり1年生だと体力面や技術面で焦りとかもあると思いますし、3分で戦っていて疲れとかもあったので、今回はそこはしかたないところかなと思ったいて、納得はしているんですけど。勝てなくはなかったかな、と。

―1年生と団体を組んでみて
1年生でも、全然大学の上級生と戦えていたので、頼もしかったですね。自分は先鋒として出ることが多くて、でも、後のことを気にしなくても、自分が勝って勢いに乗せられれば続く1年生たちが勝ってくれていたので。期待しています。

―五回戦、決勝と次鋒を務めた鶴田選手について
1年生の中でもメンタルがいちばん強いので、焦ったりとかもしてないように見えましたね。自分も後ろから声を掛けていたんですけど、いける、とは思ってて。技術面ではさらに改善していけると思いますけど、気持ちとかの面では自分たちにも劣らないものを持っていると思います。

―対国士館では、相手の失格負けで泉選手が不戦勝になりました。チームにも動揺があったと思いますが
点数的には8-0で泉が勝ったかたちになったので、次で終わらせたい、勝ちたいという気持ちが出てしまって、冷静さを欠いてしまったとは思います。でも、あのようなかたちでもしっかり勝ちきれたし、結果がすべてなので。

―優秀選手賞に選ばれました
自分の納得できるプレーができていたし、嬉しいですけど。優秀選手賞より、やっぱり、優勝が欲しかったですね。

―今回見つけた新たな課題は
帝京には、法政なんかには負けない、勝ってあたりまえ、みたいな雰囲気があって。力量に大差はないと思うのですが、自分たちには決勝にきて満足しているというような気持ちがあるので、そこを「勝ってあたりまえ」という気持ちでやっていければ、と思います。決勝に出ることがあたりまえになってくれば、そういう意識は自然と根付いてくると思います。チーム全員が「勝ってあたりまえ」という気持ちを持つ、というところが課題かなと思います。

―関東学生に向けて
個人戦は勝っても負けても自分の責任なので、全国大会にいけるように、しっかり勝ち切っていきたいと思います。

谷沢元輝(国文3)

ー今大会を振り返って
大将としてずっと待っていたのですが、周りの後輩や同期が決めてくれたので、準決勝まで勝ち進むことができ、自分たちのチームは強いなと思いました。決勝で自分に回って来たときにいい動きができなかったので、ポイントゲッターとして不甲斐ないと言う気持ちです。

ー谷沢選手は1年時以来の決勝進出となりましたが
1年生の時は先輩の後押しがあって流れでいけましたが、今回は上級生として来れたので実感は今回の方が強いです。

ー試合の掴みは
相手が今年から出てきた選手で、データが全然ない中での対戦だったので、少し驚いちゃいました。驚いた中でポイントを与えてしまって、そこから流れを掴みづらかったです。自分から掴みにいけたらよかったんですけど。

ー王者帝京大学を相手にしてみて
関東で一番強いところで目標にしてました。以前までは目標でしたが、今回で近づけたと思うので実力をもっとつけてまた挑みたいです。

ー負傷しながらの試合となりましたが
そこはそんなに気にしてないです。格闘技なのでしょうがないです。気にせずにいきました。

ーポイントが取れないまま試合終盤になると焦りは
そうですね、ありました。自分はリードしてる展開が多かったので、それが取りきれずに終わってしまったのは不甲斐ないですね。

ー副主将の立場としてチームの雰囲気を見て
チームとして一丸となっていて、その点に関しては準優勝という結果に満足しています。ただ、もっと上を狙っていけるチームだと思ってるので、これからも頑張っていきたいです。

ー関東学生選手権に向けて一言
個人戦になりますが個人としても優勝したいので目指していきたいです。
 

酒井寛太(生命1)

ー今日の試合を振り返って
初めての大学の試合でどうなるか分からなかったんですけど、1試合目からしっかり自分の得意な技が出来てよかったです。少し浮いてしまったんですけど、自分なりには結構動けていたと思います。特に国士舘戦では、自分の動きが出来る時と出来ない時があったので、これからしっかり練習していきたいです。

ーチームとしては
試合中でも先輩の後ろからのアドバイスがすごく耳に入って、そのおかげで出来る部分があったので、ありがたかったです。

ー今大会のために取り組んだことは
高校上がりで最初の方は技も全然届かなくて、しっかり決めも出来なかったんですけど、だんだん大学の組手が分かってきました。技をしっかり突いて決めないと取れないので、練習が始まる前に、しっかりそこを意識して、決めと真っ直ぐ肘を伸ばす練習をしていました。

ー泉選手が不戦勝で、その後試合が回ってきましたが
自分の番なので、自分で決めて国士舘戦をしっかり勝とうと思ったんですけど。最後の方はバタバタしてしまって、点数を取られて、自分の中ではどういう状況か全然分かりませんでした。でも、先輩からの後ろの声でどのような状況か分かりました。結果的に自分は負けてしまったんですけど、チームで勝つことが出来たので良かったと思います。
 
ー優秀選手賞として表彰されました
嬉しかったんですけど、このままでは全然だめだと思います。これから関東個人もあるので、これで終わらないで、もっと上を目指せるように、頑張って練習していきたいです。

ー今大会を受けて課題は
浮かないようにすることと、最後の方になると下がり気味になってしまうので、最初から最後までずっと攻める気持ちで、自分の組手ができるように体力もつけていきたいです。

ー関東個人に向けて意気込みを
どんな強い選手相手でも前に攻め続けて、しっかりと勝ちにいきたいと思っています。

鶴田陸(文1)

ー大会を振り返って
初めての公式戦で緊張しました。勢いがあったので良かったと思う部分もあったのですが、勢いが出すぎて自分の組手ができなかったのが反省点です。

ー国士舘大戦では最後の数秒で2点差を追いつきました。どこにポイントがありましたか
絶対に次につなげてやるという気持ちが大きかったですね。

ー点の取り合いになるのは予想していましたか
いや、あまり予想はしていなくて向こうが一方的に点を取るかなと思っていましたが、自分も勢いがあったのでそこは良かったと思います。

ー国士舘大へのチームとしての対策は
相手が攻めてくることは分かっていたので、それにどう合わせるかというのは考えていました。

ー監督からはどのようなアドバイスがありましたか
決定力がなくて、一つの技に絞れていないので体がバラバラになってしまっていたので、そこをアドバイスされました。

ー実際に戦ってみて帝京大の印象は
思っていたよりは強くなかったのですが負けてしまったので、まずは帝京に勝つことを目標にしたいですね。

ー帝京大を倒すためのアプローチは
第一に体力面ですね。後半になってくると乱れてしまうので。体力面は大事です。

ー関東学生大会に向けて
ここで得た経験を生かして、次はしっかり勝てるように準備していきます。
 

吉岡夕雅(国文1)

―今大会を振り返って
今回チームとして優勝を目指していたので、準優勝という結果に終わって悔しいです。

―吉岡選手個人としては
後半の方になって足が動かなくなってしまったところがあるので、これからしっかり足を動かせるように練習して、次の大会に生かせるようにしていきたいと思います。

―大学のレベルをどう感じましたか
高校と大学では試合のやり方とか時間も違いがあって、そこの試合の流れを掴むことが大事だと実感することができたので、次の大会に向けて頑張りたいと思います。

―通用すると思った点は
自分が練習してきた技の中で刻みは通用するなと思いました。その中でも蹴りが入った部分もあったので、突きと蹴りをしっかり混ぜながらやっていこうかなと思います。

―今後さらに強化していきたいことは
やはり後半になると足が止まってしまうので、しっかり戦える体力と技を出せるようにすることを頑張りたいです。

―次大会での目標は
優勝です!
 

フォトギャラリー

  • DSC 0661 R優勝への壁、帝京大を打ち破れるか
  • DSC 0024 R力強い技で相手を圧倒した酒井
  • DSC 0157 R優秀選手賞を受賞した宇野
  • DSC 0312 R関東学生選手権に期待がかかる青山
  • DSC 0342 R着々と点を重ね、チームの勝利に貢献した泉
  • DSC 0696 R得意の蹴りが炸裂した鶴田
  • DSC 0727 R難敵にも動じない吉岡
  • DSC 0764 R対帝京大、副将戦を終えた谷沢

 

 

体育各部一覧ページへ