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【硬式野球】「春季リーグ開幕直前特集~辛抱」最終回 今村主務、前田マネージャー、福居学生コーチ

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【硬式野球】「春季リーグ開幕直前特集~辛抱」最終回 今村主務、前田マネージャー、福居学生コーチ

2015年3月21日(土)
法政大学川崎総合グラウンド・法政大学野球部寮

部100周年を迎え、悲願の優勝へ闘志を燃やす法大ナイン。春季リーグ戦を間近に控えた監督、選手たちに今季の決意を伺った。最終回は今村健太郎主務、前田あいマネージャー、福居涼学生コーチの3人。影ながらチームを支える皆さんに、今季の意気込みを語っていただいた。

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今村 健太郎主務(右)と前田 あいマネージャー

今村健太郎 主務&前田あい マネージャー

―いつからマネージャーを務めていらっしゃるんですか
今村:1年の4月からです。
前田:同じく、1年の4月からです。

―今村さんは、高校の時は選手だったということですが、マネージャーになって気付いたことは
今村:支える側になって改めて「人に支えられているな」と強く感じるようになりましたね。

―入部前に抱いていたマネージャーのイメージは
前田:「高校(の野球部のマネージャー)とは違う」とは言われていたので、グラウンドに出ることはないといった仕事関係のことは理解していましたが、当初はすごくキラキラした世界を描いていました。
今村:実際は?(笑)
前田:実際はイメージとは違う部分もありました(笑)。ありましたけど、自分の4年間をかけるだけの価値はあると思い続けてやっていました。

―マネージャーの主な仕事内容を教えてください
今村:グラウンドに出たり、表立って動いているのは下級生の男子マネージャー(以下、男マネ)です。4年生はスケジュールを管理したり、キャンプの予定を組んだり、リーグ戦の日程調整や全日本選手権の組み合わせ選考をしたりしています。他にもメールの返信や、外部とのやりとり、監督とのメンバー決め、チームの方針の考察。それから、今年のように当番校で(六大学野球)連盟の仕事があれば、野球部の方々に連絡を回したりだとかもします。
前田:女子マネージャー(以下、女マネ)の仕事は広報活動が主です。選手の保護者の方々へ発送する連絡書やガイドブックの作成、ホームページの更新といったSNS系のものがあります。それと、合宿所の掃除やお客さんへの対応、お金の管理もしています。

―野球部創部100周年ならではの仕事はありますか
今村:今は100周年の部誌を作っています。祝賀会もやりますので、その企画もします。大きな仕事はこの2つですね。

―男マネ・女マネで選手を見る視点は違いますか
前田:全然違うでしょ?
今村:どういう視点で選手を見ているかと言われると思い浮かびませんが、選手と接するのは男マネのほうが多いです。男マネは選手と一緒に寮に住んでいるので。ご飯も一緒、お風呂も一緒、行くところも一緒だったりするので。女マネは、朝来て夜帰ってしまうので、接する時間は少ないです。だから選手の見えるところは、女マネよりも男マネのほうが多いのは確かです。
前田:そうだね。
今村:でも、男女の違いはあまりない気がします。

―男女の差というよりも、個人の差ということでしょうか
前田:はい。マネージャーの性格によりますね。
今村:(うなづいて)性格ですね。

―マネージャーをしていて大変なことは
今村:大変だと感じることはあまりないですけど、自分が仕事をやっている中で、他人に迷惑をかけるようなことがあると申し訳ないです。
前田:苦手なのはお金の計算などの細かい仕事ですが、1番難しいと感じるのはお客さんへの対応です。やはり人と関わることなので、マニュアル通りにやったところでそれが正解だというわけではありませんし。例えば監督もそうですし、トレーナーさんもそうです。お客さん一人一人に対して「この人は何をしてほしいのかな」、「何がこの人にとっての正解なのか」ということを自分で見つけるのは難しいですし、それを後輩に伝えるのも大変です。
今村:何が難しいと言えば、常に先を読んでおかなくてはならないことが難しいです。常に先の先の先くらいまで考えておかなくてはいけませんから。
前田:「これがこうなったらこうしなきゃ」とか「これはあのパターンだから」とかね。
今村:次に何があるかを考えて準備しておかないといけません。先を読む力をつけないと。難しいな(笑)。

―仕事が多いからこそ、先を読んでいく必要があるということですね
今村:はい。多いからこそ、周りをよく見ていないといけません。そこが難しいですね。
前田:でも忙しいからといって、ほかの人に対して雑な対応になってはいけません。他のマネージャーには少し見せてしまうことはあるのですが、外部の方にせかせかしている感じが伝わるのは良くないですから。

―やりがいを感じることは
今村:最近でいうなら、鴨川キャンプと沖縄キャンプですね。スケジュールを組み、宿舎やグラウンド、バスなどの手配をして、けがや体調不良もなく充実した練習をさせてあげられたことは成功だったなと思います。これでリーグ戦を優勝できれば本当に「成功だった」と言えると思います。
前田:周りの人がどう思っているかはわかりませんが、女マネは「必要なのか必要でないのか分からないような存在だ」と思っているんですよ。だからずっと、誰でもいいとかではなく「『自分が』役に立ちたい」という気持ちがあって。今村とかは「よくやってるよね」とかすごくほめてくれるんですが、その人にとってはほんの些細な言葉でも、そんな言葉がとても嬉しいんです。監督や選手が知らないところで「あいつ、頑張ってるよな」というようなことを言っていると聞くと、めちゃくちゃ嬉しいです。その「頑張ってる」という言葉を言ってもらいたくて仕事をしているわけではないけれど、言ってもらえるとやっぱり嬉しいです。

―昨年を振り返って
今村:結果は春秋共に5位と良いものではありませんでしたが、だからこそ学べたことは多かったです。例えば「これをしたら勝てない」ということ、つまりやってはいけないことです。強いチームと比べて自分たちに足りない部分などが分かり、新チームに生かせると思いました。
前田:悔しさしか残りませんでした。女マネはグラウンドにいるわけではないので、試合中はただ応援することしかできないですし、選手に何か良い言葉を掛けてあげることができるわけでもないですし。チームが5位という中で、何も求められていなかったのかもしれませんが、自分が何もできていなかったということが悔しかったです。1つ年上の選手もそうですが、マネージャーの先輩たちにはお世話になったので、勝ってほしかったです。

―今年のチームの雰囲気は
前田:良いと思いますよ!
今村:4年生頑張っているな、と感じます。

―主将の畔上選手はどんな存在ですか
前田:あぜ(畔上)は…すごい。
今村:すごいね。グラウンドにいても寮にいても、学校にいても…。学校は分からないや(笑)。寮とかでは、誰もが認めるといった感じです。
前田:監督が認めていますしね。とても信頼しています。

―今年のチームは畔上選手が引っ張っているということですか
今村:ほとんどの人が頑張っていて、その中でもあぜが(特に頑張っている)、といった感じですかね。
前田:4年生全員、目の色が変わりました。
今村:「今年こそは」という感じで。目の色変わったなあ。確かに。
前田:今さらかもしれないけれど、去年までとは違う雰囲気です。
今村:野球に対する緊張感が生まれていますね。

―今季の目標は
今村:まず春のリーグ戦を優勝して、全日本でも優勝します。やるからには勝ちたいです。
前田:勝ちたいですね。勝ちたい。
今村:10連勝くらいしたいですね。

―創部100周年のマネージャーとして、応援してくださる方々へ一言
今村:100周年という節目の年で、いろいろな方に支えられてここまで来ているので、よく言っていることなのですが、優勝という形で恩返しします。
前田:全部言われた(笑)。100周年は内部だけではなく外部も盛り上がっていて、今まで以上にいろんな人と関わることが増えて「あ、こんなところでも応援してくれているんだ」といったことに気付く機会が多いんです。今村も言いましたが、チームとしては、優勝してその人たち全員に恩返ししたいですし、自分たちマネージャーも応援してくれている皆さんに感謝の気持ちが伝わるようなイベントを企画したいなと思いますので、応援よろしくお願いします。

(取材:伊藤華子)

 

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今村健太郎主務(右)と前田あいマネージャー

 

福居涼 学生コーチ 

―学生コーチになろうと思ったきっかけは
将来的に僕自身が指導者を目指しているので、学生コーチという指導者の立場を学べることが大きな理由です。

―選手時代と変わったところは
生活から変わりました。生活の中でも監督と、選手の評価や次戦のメンバーを打ち合わせすることが多く、グラウンドでもそういった立場なので自分の練習よりも選手の活躍のためにどのようなことをすれば良いかを考えるようになりました。

―福居学生コーチから見た畔上主将はどのような存在ですか
大黒柱です。彼がいないとチームがまとまらないので、なくてはならない存在です。

―学生コーチのやりがいを感じるときは
教えた選手が試合に出て打ったり、抑えたりしてくれると嬉しいです。

―大変だと思うことは
選手を指導するにしても、推薦するにしてもそれなりに責任が伴うことです。野球のことを勉強するのはもちろんですが、グラウンド以外でも常に目を光らせ、生活面でも指導していくといったところです。周りを見るということですね。

―周りを見る上で心掛けていることは
どの選手ともコミュニケーションを取ることです。人だから好き嫌いはありますが、人間を知るではないですけど個人個人を知ることは心掛けています。

―選手時代は捕手だっただけに、捕手に自分を重ねることはありますか
やっぱり熱が入ります。僕の現在の立場もバッテリーを見る立場なので、やっぱり投手の癖を指摘するなどといったことは捕手だった時と変わらないですね。

―現在のチームの状態はどう見えますか
まだ全然完成ではないですが、この冬に積み上げてきたスイングや、投手の投げるタイミングといった成果が少しずつ出てきました。リーグ戦に合わせられる技術は身につけられていると思うので、後はリーグ戦を待つだけです。もうやり残したことはありません。

―青木監督はどのような人ですか
熱い人です。野球大好きな熱い人です。本当に熱心ですね。

―今後もずっと野球と関わっていきたいですか
どんな形でも関わっていきたいです。

―今までで1番印象的な試合は
オープン戦の富士重工戦ですね。良い意味での印象的ではないですけど、チームで抱えている問題が全部出た試合でした。そういう意味では収穫だらけの試合になりました。

―ご自身の考える野球の魅力とは
ちょっとのずれでホームランになったり、アウトになったり、グラウンドのコンディションにさえ左右される繊細なスポーツなので、そこが魅力です。後は確率ですね。3割打てれば良い世界で、7回ミスしても良いバッターと言われるくらい、確率を高めていける細かい繊細さです。

―最後に、今季の意気込みを
日本一です。勝って監督を男にするではないですが勝つことしか頭にないです。5位も続いていますし、もう失うものはないので勝ちます。

(取材:原口大輝)

 

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福居涼 学生コーチ

 

プロフィール

今村健太郎(いまむら・けんたろう)
スポーツ健康学部4年
1993年5月5日生まれ
大分県出身・法政二

前田あい(まえだ・あい)
キャリアデザイン学部4年
1994年3月7日生まれ
静岡県出身・小山

福居涼(ふくい・りょう)
経営学部4年
1993年8月9日生まれ
岡山県出身・倉敷商

 

 

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