【アイスホッケー】平成27年度関東大学アイスホッケーリーグ戦 対中大2回戦 リーグ戦無敗の相手に今季最多7失点で敗北 3連敗を喫する
平成27年度関東大学アイスホッケーリーグ戦 Div I-A
2015年11月8日(日)
DyDoドリンコアイスアリーナ
前節の東洋戦に敗れ、優勝の可能性が消滅した法大。今日の相手は現在、無敗で首位を走る中大。一時1点差に迫るなど競る場面もあったが、最終的に今季最多の7点を奪われ敗戦。後半戦3連敗となり、今日の結果でAクラス入りの可能性も消滅してしまった。
試合結果
トータル試合結果
3 (38) |
1(9) | 1P | 2(20) |
7 |
---|---|---|---|---|
2(19) | 2P | 3(16) | ||
法政大学 | 0(10) | 3P | 2(11) | 中央大学 |
※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。
ゴールデータ
チーム | ピリ | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK/EN |
---|---|---|---|---|---|---|
中大 | 1 | 07:39 | 68 星龍之介 | 18 古橋真来 | 23 乾純也 | ― |
法大 | 1 | 11:42 | 13 松本力也 | 22 中口郁弥 | 21 木戸啓太 | ― |
中大 | 1 | 14:12 | 26 坂本颯 | 19 中島彰吾 | ― | ― |
法大 | 2 | 02:26 | 10 鈴木翔弥 | 81 横山恭也 | 21 木戸啓太 | ― |
中大 | 2 | 08:28 | 11 小泉和也 | 18 古橋真来 | ― | PK |
中大 | 2 | 14:29 | 21 鈴木健斗 | 19 中島彰吾 | 26 坂本颯 | ― |
法大 | 2 | 15:42 | 22 中口郁弥 | 81 横山恭也 | 21 木戸啓太 | ― |
中大 | 2 | 18:34 | 26 坂本颯 | 18 古橋真来 | 19 中島彰吾 | ― |
中大 | 3 | 00:32 | 21 鈴木健斗 | 26 坂本颯 | 19 中島彰吾 | ― |
中大 | 3 | 19:42 | 19 中島彰吾 | 26 坂本颯 | 65 簑島圭悟 | EN |
※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリング、ENはエンプティゴールを示しています。
メンバー
SET | FW | FW | FW | DF | DF |
---|---|---|---|---|---|
1 | A 22 中口郁弥 | 21 木戸啓太 | 13 松本力也 | 6 松本勝利 | C 81 横山恭也 |
2 | 50 沼田翔 | 18 西口開羅 | 29 石田和哉 | 16 畑中大季 | 8 川上朝日 |
3 | 10 鈴木翔弥 | A 88 吉村紀耶 | 23 末廣直樹 | 3 高橋魁人 | 2 今将駿 |
4 | 61 大山翼 | 71 阿部拓斗 | 92 大野峻丈朗 | 14 藤本渓太 | ― |
※#14 藤本はFW。GKは#25 久保田雄樹が出場。
戦評
今季無敗の中大に7失点を喫する、力負けだった。
第1P、フェイスオフ早々ゴール前まで運び、FW松本力也(人3)のシュートで幕を開ける。枠内を捉えることはできなかったが、スタートから勢いのある姿を見せる。その後は中大ペースで試合が進む。しかし、GKの久保田雄樹(法3)やDF松本勝利(人4)の体を張ったディフェンスで得点を許さない。7分、敵陣でパスを受けた松本力のトラップミスでパックを奪われ、そのまま独走を許し先制点を奪われる。失点直後、松本力は天を見上げ悔しがったが、そのミスは自身で取り返した。11分、自陣右サイドでのフェイスオフからFW木戸啓太(営3)が出したパックをDF横山恭也主将(営4)が受け、そこからは松本力、木戸、FW中口郁弥(法4)のFW3人のパス交換で敵陣まで攻め込む。最後は左サイドで木戸からパックを受けた中口がゴール裏から逆サイドに回り、左サイドの松本力へパス。松本力が体を回転させながら決め、同点に追い付く。しかし同点も束の間、14分。相手のアイシングが重なり、敵陣でプレーしていたところから相手に一気に攻め込まれ、勝ち越し点を許す。法大は2-1の1点ビハインドで1Pを終えた。
続く第2P。膝を負傷したFW西口開羅(法2)に変え、第2セットにFW吉村紀耶(国4)を入れ、3セット目の吉村のところにFW阿部拓斗(文3)を入れる新布陣で挑む。2分、その第3セットからFW鈴木翔弥(営1)がゴール前でパスを受け、「ようやく期待に応えられた」と公式戦初ゴールを決めて2-2の同点に追い付いた。
大学初ゴールの鈴木はベンチの選手とハイタッチ
5分、相手のペナルティからパワープレー(PP)になり、敵陣でのプレーが続く。しかし6分、PPの時間で唯一の自陣でのプレーで横山がクロスチェッキングで2分間退場。フィールドプレーヤー数で4対4になってしまった。相手が先に復帰しキルプレー(KP)となった8分、自陣でのプレーからパックを奪い、敵陣へ大きくパックを流した。ここで両軍、選手を交代。このタイミングを見計らっていた中大は一斉に攻撃を仕掛ける。この場面は久保田がキャッチし、自陣左サイドでのフェイスオフになるが、この時点でペナルティタイムは残り7秒。誰もが、もうワンプレーを抑えてKPは終わるものだと考えていた。しかし、そのワンプレーだった。パックは中大がキープし、ゴール正面のブルーライン付近から放たれたシュートは無情にも左に寄って構えていた久保田の右側を通り抜けゴール。あまりにももったいない失点で再度、勝ち越される。その後はゴール前までパックを運ぶ展開となりながらも、シュートを決め切れない。14分、ここでも法大はカウンターでシュートを打たれる。久保田がセーブしたようにも見えたがゴールに吸い込まれ失点。しかし15分、横山がベンチ前での混乱から逆サイドに運び、最後はゴール正面の中口が冷静に決める。これで1点差。ここからも攻め続けるがカウンターに遭う場面が多くなる。これが失点につながったのが18分。カウンターから左右に振られ誰も追い付けず、シュートを決められる。2Pのシュート数は相手を上回るも、リードを広げられてしまった。
中口(中央)は3点目のゴールを奪った
点差を縮めたい第3P。開始32秒で突破を許すとそのままゴールを決められる。ここからは阿部を中心に3セットの選手たちが積極的な攻撃を見せるが相手DF陣の身を挺するディフェンスでシュートを止められる。一進一退の攻防となり、互いにネットを揺らすことは出来ない。終了間際、GK久保田をFW吉村に変え6人攻撃を仕掛けるも、逆に相手にエンプティゴールを決められ、そのまま試合終了。3-7での敗北となった。
終盤にタイムアウトを取ったが、得点には結びつかなかった
7失点を喫したDF陣の強化が課題となったこの試合。攻撃陣もパスミスが相次ぎ、そこからのカウンターをされるというシーンが目立った。加えて、パスが繋がらないと分かるとドリブルの得意な木戸、松本力が一人で駆け上がり突破口を開くか、ゴール前での細かいパス交換をせずにブルーライン付近からのミドルシュートを狙うというパターンでの攻撃を続けてしまい、相手にパックを奪われるシーンが目立った。チーム4位のポイント数を誇る西口のけがに加え、最後まで出場はしたものの、松本力がゴール前の混戦で頭から落下するなど不安は募る。
この日の試合に東洋大が勝利し、 3年連続のBクラス入りが確定した。さらには最下位の日大とは勝ち点6差と入替戦行きが現実味を帯びてきた。上位4校との試合も次の明大戦がラスト。Division I-Group A残留へ、そして来年の日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)へ。上位校に勝ち、勢いをつけていきたい。(飯田翼)
選手コメント
鈴木翔弥
―今日の試合を振り返って
出だしからみんないい動きして、負けてしまいましたが試合終了まで言われたことを出来たと思います。
―言われたことというのは
簡単なプレーをしたり、強いプレー。ディフェンスゾーンで守ってるときにずっと攻められて、軽いプレーをするのではなく強いプレーをして、点数を入れられないようにする。最後までまぁまぁできたんじゃないかなって思います。
―2Pで今季初ゴールとなりましたが
春から出て、夏の大会、この秋のリーグもスコアリングチャンスは多々あって、なかなか決められなかったんですけど、今日こうして自分が入れたときは同点ゴールっていう形だったんですけど、ようやく期待に応えられたのかなと思います。
―2Pは途中から3セット目があまり出てこなかったですが
上の1、2セット目の人たちの方が自分達より技量もレベルも上ってことで、監督もスタッフもそういう考えで上のセットを使ってたと思うので、選手側からして仕方がないというか納得してますね。
―3Pで相手と互いにハイスティッキングを取られてしまったシーンについて
同い年の蓑島(圭悟)選手だったんですが、小、中、高と知ってる身近な選手で、反則になってしまったのですが、負けたくないという気持ちが出ました。蓑島選手は活躍していて、日本代表にもなってる選手なんで、そこで気持ちが折れないでどんどん向かっていってファールを取られてしまいました。
―タイムアウトではどのような指示が
特にそれぞれのポジション取りだったり、監督がボードを使って一人一人の動き方を練習の時通りに説明してました。
―7失点を喫したことについて
点の取り合いで勝つよりも、今後インカレもあるので練習からちゃんと失点を少しずつ減らして、取られても3点以内っていう固い守りをこれから練習していく必要があると思いました。
―鈴木選手のプレーの持ち味は
ハードワークな動きをして、泥臭いプレー。どんどん食らいつくような、きれいなプレーではなく、ズルいプレーをしてチームに貢献したり、勢いをつけることですね。
―明大戦に向けて
自分が入ってくる前から明治にしばらく勝ってないってことを聞いたので、ここで一回明治に勝って、チームとして勢いをつけて、インカレに向けて頑張っていきたいなと思います。
畑中大季(法2)
―今日を振り返って
立ち上がりはよかったのですが、中盤のもったいない失点が続いてしまったせいで追いつこうにも追いつけない点差にまでなってしまったので、守備力の低さが目立った試合でした。
―今回第 2 セットは下級生で固められたセットでしたが
僕個人としてはやりやすいです。 1,2 年生だけのセットだったので気を遣ったりすることなく意見を言い合ったりできますし、連携がとりやすいですね。法大は負傷者なども多くて毎試合メンバーが変わったりしてセットが安定しないのでコミュニケーションをとるのも難しいです。GKも変わりやすいのでいつでも出られるようにモチベーションを保つのは大変そうですし、僕たちがしっかり守らないといけないと思っています。
―やはり選手としてはセットが固定された方がやりやすいものなのでしょうか
そうですね。セットが変わるのがいけないわけではないですけど、意思の疎通が大事なスポーツなのにそれに対応する時間がないため大変です。
―中大は昨年のリーグ戦で一度勝てている相手ですが
悔しいですね。でも、個人のスキルの差はあまりないと思っているので守備力をもっと向上させていけば十分勝てる相手だと思っています。
―中大の守備について
サイズの大きな選手が多いのでFWの選手たちは崩していくのも大変だと思います。DFの立場としては見習うべき点がたくさんあるので、色々な選手のプレーを見て吸収していきたいです。
―第 2 Pを終えて 2 点の差がついてしまいました
その時点では焦りはなかったですね。まだまだ追いつけるという気持ちでしたし、控室の雰囲気もそのような感じでした。ただ、第 3 Pの立ち上がりが悪くて 30 秒で失点を許してしまったため、気持ちの面では少し変化がありました。立ち上がりをもっと大切にして、カバーしあっていければもっと良い試合になるのではないかと感じます。
―今日の試合は畑中選手が攻撃に参加している時間が多く見受けられたのですが
第 2 セットで一緒にやっていたFWの西口が途中で負傷し、代わりの人がセンターに入ってくれたのですが、そういった時にみんなが臨機応変に対応しようとしているので、自分も少しでもその穴を埋められたらという思いで積極的に攻撃に参加しました。
―尊敬している選手は松本勝利選手ということですが
自分はスキルが上の方ではないですし、同学年のDFで日本代表に選ばれている選手などもたくさんいてみんな尊敬しているのですが、その中でもプレッシャーや焦りを感じさせないプレーができる方なので尊敬しています。やはりDFは良いパスを出してなんぼのポジションなので、そういう点を見習いたいですね。
―次の試合へ向けて
結果として負け試合が続いてはいますが、上位のチームと力の差がはっきり出ているとも思わないですし、苦しんでいるという感じの試合展開でもないので、毎試合良くなっているという手ごたえは感じています。リーグ戦はまだ残っていますが、インカレも見据えて練習を積み重ねていけば結果はついてくると思います。
フォトギャラリー
- 試合後、悔しさをにじませる選手たち
- 鈴木の公式戦初ゴールで一時同点となった
- 大学初ゴールを中口(右)に祝福される鈴木
- この試合でも第1セットは高い得点力を見せた
- 2セット目のディフェンスをけん引した畑中
- 畑中はDFながら積極的に攻撃参加した
- この試合、木戸は3アシストを記録
- 阿部は途中から第3セットのセンターFWに入った