【バスケ】第12回東京六大学バスケットボールリーグ戦 3日目

バスケットボール

【バスケ】第12回東京六大学バスケットボールリーグ戦 3日目

第12回東京六大学バスケットボールリーグ戦 対慶大
2016年3月21日(月)
立教大学新座キャンパス

3日間行われた大会も最終日を迎えた。対するは近年ライバルとして激しく競り合ってきた慶大。今季は1部と2部の差があるが負けられない宿敵だ。
前半はオフェンスでミスが目立ち得点は開く一方だったが、後半ディフェンスが機能するとそこから流れを引き寄せる。しかし、怒涛の追い上げも一歩及ばず。悔しい惜敗となり、法大は1勝4敗で大会を終えた。

1 R
上級生としてチームを引っ張る植村

試合結果

トータル試合結果

61
法政大学
13 1Q 14 64
慶應大学
4 2Q 17
24 3Q 14
20 4Q 19

 

法政大学スターティングメンバー

選手名 学年 学部 身長 ポジション 出身校
#14 植村哲也 3 175  G 明成
CAP#7 藤井裕太 4 175  SG 厚木東
#8 新沢亮太 4 182  SG 新潟商業
#23 戸堀勇吾 3 190  PF 國學院久我山
#12 柳川知之 3 192  PF 明成

戦評

第1Q。両者ともなかなか得点を奪えない重たい出だしであったが、徐々に慶應が中、外からバランスよく決め始める。対して法大は植村の速い展開に持ち込むゲームメイク、藤井の積極的なリングへのアタックで食らいつく。終盤のターンオーバーが目立ったものの、植村に代わって出場した玉城啓太(法2)から中野広大(法4)への効果的なパスで速攻が決まり、13-14で第1Qを終える。
第2Q。法大は、相手のタイトなディフェンスにミスを連発。カウンターを仕掛け確実に決めてくる慶応に対し、法大は攻撃のチャンスすらつかめない。玉城のスティールが決まるものの、その後もターンオーバー・バイオレーションが重なりじわじわと差が開く。ミスが響き得点を奪えない法大は、第2Qわずか4得点、17-31で前半終了。
第3Q。前半に引き続き慶応のタイトなディフェンスは法大のミスを誘発。なかなか試合の流れをつかめない。しかし植村・玉城の緩急をつけた展開のオフェンスから、ルーキー堀川のインサイド、玉城のアシストからの中野のスリーポイントなどバランスよく攻撃が決まり始める。点差を詰め41-45で第3Qを終える。
第4Q。藤井が積極的な攻撃で得点を挙げるものの、慶応は確実にシュートを沈め、点差が再び広がり始める。しかし終盤にかけて法大のディフェンスが効果的に機能。スティールからの連続得点が決まり、残り8秒で2点差まで一気に縮める。その後もファールから植村がフリースローを獲得し法大の盛り上がりは最高潮に。このまま法大が追いつくかと思われたが、非情にもフリースローは1本リングに嫌われ、残り7秒慶応ボールで1点差。法大はファールゲームを仕掛け時間を止めるも、フリースローはきっちり2本沈められ、残り6秒、最後のアタックもネットを揺らすことはできず。61-64で試合を終えた。
多くの課題と改善点が見つかった今大会だが、同時に新体制となってからやってきたことの成果も現れつつある。この3日間での収穫は勝利につながっていくことだろう。さらなる高みを目指す新生ウィザーズに期待したい。(本間美来)

コーチ・選手コメント

外山英明 アシスタントコーチ

ー今日の試合を振り返って
最初の2日間は見れなくて報告としてディフェンスがあまり機能してないとは聞いてたんですけど、今日に関してはディフェンスはまあまあ機能してたんじゃないかなと思いますよ。やりたいことは表現できていたと思います。
 
ーこの試合での指示は
いつもと同じでまずはディフェンスですね。今までやったことをきちんと表現して下さい、と。オフェンスはパッシングの練習をしたからパッシングからの1対1。最後はピックアンドロールばかりするんじゃなくて、何のためにパッシングするのかを考えなさいということだけです。
 
ー春のプレシーズンの戦い方はどのように考えていますか
今は選手たちにとってトライアウトの時間なんです。インカレ終わってからずっと取り組んできたディフェンスをこれから1年やっていくにあたってどう表現するのか、それを見るのが我々の仕事なので、この試合に勝つ負けるじゃなく選手たちがそれを表現できるかどうかがすごく重要ですね。
 
ーディフェンス集中の練習は昨春もされていましたが、今再びディフェンスに重点を置いたのはなぜですか
去年僕らが入ったのが4月で、その時は本当に0の状態だったからそこから始めると言ってもディフェンスってすぐに身に付くものじゃないですからね。それで時間を掛けて1年間やってきたんだけど4年生が中心のチームだったので、今残っているのはほとんど経験がないメンバーなんですよ。土台はしっかりしないといけないから、また1から作っているということです。新しい1年も入ってきて、その子たちにも見せないといけないのでインカレ終わってから新2,3年には厳しくやりましたね。去年は、今までの法政というものを我々がいきなり入ってきて変えるというのが難しかったのでそこまで厳しくはしなかったんですけど、今年はずいぶん変わったと思いますよ。
 
ーこの試合で良かった選手は
1年の堀川くん。1年は入ったばかりなので自由にさせているんですけど、期待以上のことをしてくれるから見ていて面白いです。2.3.4年は今日の試合だけでいうと、ちゃんと表現できていたのは戸堀ですかね。ディフェンスだけでいうと新沢もかな。
 
ー1年生が入ったことでかなりサイズアップしましたが、今後の戦い方も変わっていくのでしょうか
まあ、今までが小さいチームだったので大きくなったというよりやっと大学のチームらしくなったというか(笑)。これでようやく他のチームにちゃんと対抗できるようになるんじゃないかなという感じですね。
 
ーこれからチームをどのようにしていきたいですか
僕はアシスタントコーチなのであれですけど、ヘッドコーチからしたら上のリーグに行かせる選手を増やしたいという中でやっていくと思います。だから大学で勝つのは二の次というか、それはそれで大事なんですけど、法政の選手がもっともっとよくなって、トップリーグとかさらに上の日本代表とかNBAとかヨーロッパに向かう選手をつくりたいというのが我々の考えなので。個を育てるということです。大学で勝ったからって世の中で一番になるわけじゃないし、通過点だということを分かって欲しいですね。
 

植村哲也

ー試合を振り返って
練習で出来たディフェンスはある程度できて…失点も60点に抑えられたので。外山さんもディフェンスは「まあよく出来た部分が多い」って言ってたんで、そこは収穫だと思います。
 
ーオフ期間に意識してやったことは
去年のインカレから1ヶ月くらいは1・2年生だけで練習してたんですけど、今までとかはディフェンスの基礎をやってて、六大に入るまでの練習試合ではそんなに効果は出なかったっていうか、成果が発揮されなかったんですけど、六大ではディフェンスの意識をもってできたので、そこはいいところだったかなと思います。
 
ー試合中声出しをする場面が多く見られました
声を出すことはポディション的にも仕事なので。あとは去年から試合出させてもらって、自分が引っ張っていかなきゃっていう思いもあるのでそこは意識してます。
 
ー去年と今年のディフェンスの取り組み方で違いがあれば教えてください
去年はどっちかって言ったらディフェンスの形というか基礎をつくることを主にやってたんですけど、それから1年経ったのでもうちょっとゲームライクっていうかもっと実践的なディフェンスを徐々に入れていって、去年よりすこしオフェンスの練習もしたりとかそういう組み立ての部分も練習してます。
 
ー最後のフリースローでの心境は
緊張とかは全然なくて、本当に決めなきゃいけないシュートだったんですけど…それだけですね(笑)
 
ー4年生の不在時にキャプテンとしてチームを見てみて
キャプテンというか、キャプテンは藤井さんなので…一応自分が4年生いない間はチームまとめてって言われてたんですけど。去年は4年生に自分が引っ張ってもらってて、その4年生が抜けて、試合に主に出てたのが自分と藤井さんぐらいだったので、練習中でも試合中でも自分が引っ張っていかなきゃっていうのもあったし、新1年生も入ってきて経験がないチームなので、いかに自分が声出して引っ張っていくかっていうのは毎日の練習のなかで意識してます。
 
ー京王電鉄杯に向けて
電鉄杯までにディフェンスはこのまま継続してやっていって、あとはオフェンスの部分でちょっと得点力がないというか、得点が少ないので、もっと1人1人の1対1とか、あとは逆サイドとか合わせの部分でもうちょっと練習していければいいかなと思います。

 

 玉城啓太

ー試合を終えて
個人的には…ディフェンスは結構ボールにプレッシャーをかけてて、いい感じにボール運びをさせていなかったので良かったと思うんですけど、オフェンスのときのターンオーバーが目立ったと思います。
 
ー序盤は慶大のディフェンスに苦しめられましたが
普通にボールを運んでるだけじゃプレッシャーかけて来るので、そのプレッシャーに逃げてしまっていて余計に相手がガンガン来るようになっていて。ベンチから一発縦に抜けとの指示が出たので。それで後半あたりはスムーズに運ぶことができました。
 
ースクリーンから縦に割って行ったのが印象的でした
センターのディフェンスが下がってたので、間を割っていけば行けるかなと思って。最後のフィニッシュがダメだったんですけどね(笑)。
 
ー中盤には植村選手とのいい速攻もありましたね
楽しかったです(笑)。
 
ー2年目のシーズンになりますが、目標は
個人的な目標は…2ガードで出たなら、もっと積極的に攻めたいです。あんまり1ガードで出ることはないと思うんですけど、出たならもっと自分から指示を出して動かしたいです。
 
ー現段階で思う自分の強みは
高校時代とかもトランディションが多いチームだったので、そういう走るバスケでは結構強いと思います。
 
ーこんなプレーヤーになりたいというのはありますか
明治の齋藤拓実くん(#2)。憧れてますね。
 
ー次に向けて
ディフェンスはいつも通りプレッシャーをかけていきたいと思います。

フォトギャラリー

  • 1 R上級生としてチームを引っ張る植村
  • 2 Rディフェンス高評価の新沢
  • 3 R今季の活躍に期待が高まる戸堀
  • 4 R攻撃的なオフェンスで追い上げに貢献した玉城
  • 5 R堀川のプレーがチームに活気をもたらした
  • 6 Rチームが苦しいとき立ち上がるのは藤井
  • 7 R3戦スタメン出場の柳川
  • 8 R後半はディフェンスから流れを生み出した
 

 

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