【バスケ】第13回東京六大学バスケットボールリーグ戦 1日目

バスケットボール

【バスケ】第13回東京六大学バスケットボールリーグ戦 1日目

 

第13回東京六大学バスケットボールリーグ戦 対早大・立大
2017年3月18日(土)
明治大学和泉キャンパス

激動のシーズンが明け、再スタートをきったウィザーズ。新チームの腕試しの場となる六大学リーグ初日は、千代虎央太(国1)、大久保海斗(法1)など新戦力が台頭。上級生も成長の兆しを見せた選手が多く、開幕2連敗に終わったものの収穫のある一日となった。

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センターとして大きく成長を遂げた鈴木悠

試合結果

トータル試合結果:早大戦

60
 法政大学
16 1Q 19 77
 早稲田大学
4 2Q 5
21 3Q 21
19 4Q 32

法政大学スターティングメンバー:早大戦

選手名 学年 学部 身長 ポジション 出身校
#57 玉城啓太 3 175 PG 京北
#51 早川健星 4 184 SF 座間
#10 和田直也 4 188 SF 幕張総合
#91 竹内悠貴 3 193 PF 西武文理
#24 鈴木悠介 2  法 197 C 洛南
 

トータル試合結果:立大戦

74
 法政大学
 15 1Q 19 85
 立教大学
9 2Q 15
30 3Q 23
20 4Q 28

 法政大学スターティングメンバー:立大戦

選手名 学年 学部 身長 ポジション 出身校
#57 玉城啓太 3 175 PG 京北
#51 早川健星 4 184 SF 座間
#10 和田直也 4 188 SF 幕張総合
#91 竹内悠貴 3 193 PF 西武文理
#24 鈴木悠介 2  法 197 C 洛南

戦評:早大戦

 昨年の主軸である植村、柳川、戸堀らを欠いた状態で開幕を迎えたウィザーズ。スターティングラインナップは玉城、早川、和田、竹内、鈴木悠の布陣。序盤は両者ペイントエリアを中心としたフィジカルな攻防が続く。法大は竹内がオフェンスをリード。3Pまで飛び出し、オフェンスの引き出しの多さをアピールした格好となった。対する早大もベストメンバーではないものの、バスケットカウントを連発するなど応戦。16-19で第1Qを終えた。
 
 第2Qは一転してロースコアな展開となる。両者ペイントでの得点を警戒してかカバーディフェンスを徹底しドライブインを封じ込める。たまらず打ったペリメーターシュートもことごとくリングに嫌われ、最終的にこのクォーターは4-5となった。このクォーターから登場した大久保海斗(法1)はこの試合が公式戦デビューながら、速攻の起点となりアシストを連発。さらには175㎝と小柄ながら、早大のビッグマンたちに臆することなく気迫のブロック。攻守において即戦力であることをアピールした。
 
 続く第3Qは何度か早大に流れを持っていかれる場面があったものの、その度に玉城が自らのパスやシュートで食い止めるという展開に。41-45。点差は4のまま最終Qへ。
 
 最初に流れをつかみたい法大であったが、早大に連続得点を許し一気に10点差に。ここで千代虎央太(法1)が2連続でリバウンドをそのまま押し込むティップインシュート。その後3Pも沈めた千代は速攻となると誰よりも速くサイドラインを駆け抜けフィニッシャーとなるなど、スモールフォワードとしての万能性をいかんなく発揮した形となった。そして本日リバウンドで大活躍した鈴木悠もペイントエリアを中心に連続得点。なんとか点差を一桁に抑えていたが、終盤に早大が地力の差を見せつけんとばかりに次々とシュートを沈めていく。一瞬の隙をつかれ、何度もフリーでリング下を打たれてしまっては為す術がなく、最終的に60-77でこの試合を落とすこととなった。(戎井健一郎)

戦評:立大戦

  試合は法政ボールからスタート。しかし開始直後にインサイドへのパスをスティールされ先制を許す。法大はバスケットカウントを沈めるなど鈴木悠が躍動。インサイドを中心に攻撃を展開する。そこで小さくなった中からさばき、シューター和田もアウトサイドを沈め、いいリズムを作り出していく。残り5秒。このままこのピリオドを終えるかと思われたものの、ボール運びでスティールを許し、速攻で19-15。リードこそしたものの、嫌な流れで第2Qへ。

 2Q。法大はまたもインサイドの鈴木悠が好プレーで得点をつなぐも、ガード陣からのパスでターンオーバーを連発。このピリオド残り7分で逆転を許す。そこからは相手の速攻からイージーショットを止める術もなく、24-34で後半へ。
 
 後半、まずは点差を詰めたい法大は、玉城を中心に早い展開に。パス回しから綺麗な形でのシュートセレクトが増えていく。和田の3Pが続けて決まり、オフェンスが機能し始める。インサイド陣もリバウンドとブロックでしっかりと存在感を発揮。3点差まで詰め、最終Qへ。
 
 4Q、両チーム譲らずわずかな差が詰まらない。玉城がドライブからダブルクラッチを華麗に決めるも、その他のオフェンスが単発になっていく。残り4分、2点差、相手のアウトサイドシュートに対しブロックに行くも、そのプレーでファールがコールされフリースローを与えると、そこからずるずると点差が広がっていく。そしてここでもターンオーバーから速攻を許し、残り2分で8点差まで広げられる。最後は力及ばず74-85。4Q残り4分からの連続得点が悔やまれた。
 
新チームとして最初の1日が終わった。ルーキーそれぞれがしっかりと存在感を発揮し、新しいウィザーズの形が見えた試合になったと言えるだろう。しかしその反面、要所でのミスの連発、いらないファールなど、チームとしての完成度の低さも垣間見えた。もちろん新チーム始動直後であるということや本命である主将・植村、インサイドの要となる柳川の欠場はあるものの、勝ちきれる試合を2試合逃したことに変わりはない。この3日間でどれだけチームとしてレベルアップできるか、得点の波を減らせるかが今後への鍵となるだろう。
新生・ウィザーズ。彼らはもう一度、前を向いて歩き出す。(阿部暁野)

コーチ・選手コメント

佐藤俊二 監督

ー新チームの現状、雰囲気について
去年のトラウマを引きずっているところがあるので、それを解きほぐすこと。選手たちが主体的にバスケに取り組める環境をつくりたいなと思って。チームの雰囲気もみんな楽しく声出しながら出来てるのでいいのかなと思います。
 
ー今日は思いきりよく攻めるシーンが多かったように感じました
去年よりは。ただチームでやりたいと思ってることを、立大戦の終盤で選択しなかったということは、その作戦に対する信頼度がまだないのかなと。
 
ーチームでやろうとしている戦術について
基本的にはオフェンスとディフェンスを別々に考えるのではなく、ゲームからの分解度を落とさずに練習をしたいと。ディフェンスに関してはオーソドックスなマンツーマンの形なので基本は変わりません。オフェンスは去年のリーグ戦平均が57点ぐらいだったかな。そして失点が71点だったので、まずオフェンスを80点にもっていきたいと。シュート成功率も低いなかで80点とるにはオフェンス回数を80~90回にしなければいけない。だから今は速い展開で攻めてオフェンス回数を増やそうとしてるんだけど、なかなかうまくいかないですね。
 
ー昨年のスローな展開が染みついている2~4年生に対して、大久保選手、千代選手ら1年生がブレイクを先導していたように感じました
そうですね、彼らには伸び伸びと自由にやってもらえればと。彼らはスキル的にも劣ってる訳じゃないし。
 
ー今季も飽和状態のガード陣の起用法は難しくなってくると思います
ガードはくるくるとうまく回していけばと思ってます。(ー3ガード体制を敷くのでしょうか)それはないですね。2ガードです。となると3番ポジションは誰かという話になるけど、まだ固まってない。4年生のフォワード陣もいいプレイはある。ただどうでもいいミスが出ちゃうのは試合の経験だと思います。
 
ー竹内、鈴木悠両選手はインサイドとして成長を遂げた印象があります
あの二人は伸びてますね。
 
ー今日は終盤に畳みかけられてしまう展開が続きました
ディフェンスにしてもオフェンスにしても、やるべきことができない時に、それがスキル的な問題なのか、フィジカル的な問題なのかこちらとしては判断しないといけないですからね。難しいです。
 
ー今季の抱負
2部昇格は当然として、その先の戦いを見据えながら、しっかりとした強いチームをつくっていきたいと思います。
 

早川健星(法4)

ー新シーズン初戦2試合いかがでしたか
負傷者が多かったり、新4年は就活も始まってたので忙しい中の試合でした。勝ちにつなげたかったなっていうのはあります。課題が見つかったと思います。新1年生が頑張ってたのは良かったなと思います。
 
ー見つかった課題というのは具体的に言うとどのようなことですか
今、速攻を出すことを主軸にやってるんですけど出すためにディフェンスを頑張らなくてはいけないんですけど、そのディフェンスがゆるくなってしまったところがありました。強く当たれなかったり、ルーズボールに弱かったり。そこを修正していかないといけないな、と思います。
 
ー積極的にオフェンスに絡んでいましたね
最初と最後しかできなかったんですけどね。入りは大事だと思うし、気合い入っていたので。積極的にシュートを打つことも意識しています。あとは中に入ってドライブとかインサイドプレーとかしてファウルをもらっていかないといけないと思います。うちのチームはフリースローが少ないので、他の選手がやらないようなことを自分が体張ってできればチームの成長になるんじゃないかなと思います。
 
ー接戦の中フリースローを打つシーンが多く見られましたが
フリースローはもともとあまり得意ではないです。今日も2本外してしまいました。でもフリースローをもらうこと自体が課題にしているのでそこは成長できたところかな、と思います。
 
ー4ピリに崩されてしまう原因は
試合経験が少ない選手も多いですからね。それは成長につながればいいなと思います。終盤の大事な部分で引っ張れないという4年生の不甲斐なさがあるので残り短いですが修正できればと思います。
 
ー就職活動に部活動と多忙なラストイヤーになりそうですか
就活しながらなので自分もみんなも時間がない中やってかなきゃいけないですね。自分は特に就活に8月くらいまでかかりそうなのでみんなと離れる時間が長くなると思うんですけどラストイヤーしか活躍できる時はないのでみんなで声出して2部昇格に向けて頑張りたいと思います。
 

竹内悠貴(法3)

ー早大戦を振り返って
相手もBチームだったので、絶対に勝たないといけない戦いだったんですけど、4年生がけがと就活で抜けてる状況で3年生が主体という中で、声が出てなくて、チーム全体として士気を上げられなかったのが敗因かなと思います。
 
ー終盤の失点が響いた立大戦ですが、体力的にも厳しかったのでしょうか
体力面は大丈夫だと思うんですけど、出てたガード陣の経験の無さが出てたかなと思います。運ぶときにテンパってパスが浮いちゃってスティールされる場面が多かったので、そこを修正できればなと思います。
 
ー3Pを打つなど、プレイエリアを広げていましたが
今シーズン始まった頃から多治美(篤=学生コーチ)と相談してて、鈴木(悠介)がいるので僕は4番ポジションが多くなるかなと思って練習してました。それでコーチ陣が知らない状況で打ったんですけど、そこまで外の仕事は求められてないなというのが分かったので、明日からは控えるようにします(笑)。ただ個人的にはポジションアップも考えています。
 
ーチームの雰囲気は
去年と違ってAチームBチーム分けずに一緒に練習してて、練習の回りは遅くなるんですけど、雰囲気はいいです。ただ去年までは塚本(清彦=前ヘッドコーチ)さんのいなくなった反動で、今までやらされてきた環境だったのでちょっと抜けてるなという人がちらほらいるので、そこを修正してどれだけ自分たちで高めあえるかが課題だと思います。
 
ーウエイトについて
個人的にウエイトには力入れてて、体重5、6キロ増えました。それで少しスピードが遅くなった部分があるのでそこを取り組んでいきたいです。
 
ー明日に向けて
今日の反省点を修正して、明日よりいいゲームができるようにチームで戦っていきたいと思います。
 

千代虎央太(法1)

ー試合を振り返って
初めて大学生と試合をして、体の強さが全然違うなと思いました。
 
ー高校生との違いを感じた部分は他にありましたか
ディフェンスの間合いのプレッシャーとかが厳しくて、できるプレーとかも限られていると思いました。
 
ーチームはいかがですか
いい人ばっかりです。ここを選んで良かったです。
 
ー特に仲の良い選手は
(鈴木)広大さんです。
 
ー自分のセールスポイントはどこだと思いますか
ドライブと速攻です。
 
-リバウンドでの活躍も見られました
高校時代から外も中もやれと言われていたので、それで。
 
ー目標としているプレーヤーは
中東泰斗(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)さんです。
 
-どんなプレーヤーになりたいと思っていますか
ポジションアップが要求されると思うのでしっかりボール運びとかもできるようになりたいです。
 
-明日に向けて
勝ちます!

フォトギャラリー

  • IMG93972Rセンターとして大きく成長を遂げた鈴木悠
  • IMG94212R早川はアグレッシブなオフェンスでフリースローを多く獲得した
  • IMG91972Rウエイト増加、プレイエリア拡大に成功した竹内
  • IMG90862R初の公式戦ながら得点を量産した千代
  • IMG94572R上級生となった玉城は貫禄のプレイでけん引
  • IMG90792Rルーキながらガードとしての完成度の高さを見せた大久保
  • IMG9330R和田はチームの正SFの座を狙う
  • IMG8925R昨年からプレイタイムを伸ばしている池下のラストイヤーにも注目だ
 

 

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