【スキー】第92回全日本学生スキー選手権大会 男子1部GS 男子GS18年ぶりの優勝!好発進で女子GSへ!!
秩父宮杯・秩父宮妃杯 第92回全日本学生スキー選手権大会
2019年2月19日(火)
野沢温泉スキー場
男子アルペン競技大回転には法大のトップバッターとして6名の選手が出場した。1本目を6人全員が入賞を狙える好タイムで折り返すという好調さを見せるが、後の2本目の滑走前には雨が降った影響で雪のコンディションが悪くなりその影響が心配された。しかし、その悪天候をもろともせず、勢いのある滑走を見せ塩入資(社3)が法大勢として実に18年ぶりの男子大回転の優勝を果たし、野沢温泉村での初日は幸先の良いスタートとなった。
試合結果
アルペン部門
男子1部GS
順位 | 選手名(学年・学部) | 一本目 | 二本目 | 合計 |
---|---|---|---|---|
1位 | 塩入資(社3) | 57.32 | 1:02.13 | 1:59.45 |
14位 | 中島秀斗(経4) | 59.24 | 1:02.15 | 2:01.39 |
15位 | 伊藤健介(社4) | 59.32 | 1:02.36 | 2:01.68 |
20位 | 園部竜也(理3) | 1:00.24 | 1:02.10 | 2:02.34 |
21位 | 蔦有輝(経4) | 1:00.28 | 1:02.09 | 2:02.37 |
DSQ | 八幡優月(現2) | ― | ― | ― |
戦評
昨年に続き野沢温泉スキー場にて行われている全日本学生選手権。今日は男子大回転が行われた。法大からは昨年4位と好成績を残した塩入資(社3)をはじめとした6人が出場した。
法大で最初に滑走したのは塩入。落ち着いて実力通りの力を見せ、昨年の数字を大きく上回る57.32と好タイムを記録。この時点での暫定1位につける。この滑走で勢いづいた法大勢。次に登場した八幡優月(現2)も59.12と好タイムを記録すると、その後に出場した選手もそれぞれ大きなミスをすることなく滑走。6人全員が30位以内に入り、2本目に向けてチーム全体で良い流れを作った。
そして迎えた2本目。このままの状態で望みたいところだったが、天候の変化が訪れる。競技開始直前に雨が降り出し、コンディションが心配される展開に。しかし、他大学の選手が苦戦する中、ここでも法大勢は安定した滑走を見せた。八幡が最後にミスをしてしまいDSQとなってしまったものの、結果的に中島秀斗(経4)、伊藤健介(社4)、園部竜也(理3)、蔦有輝(経4)の4人が1本目よりも順位を上げた。
その中でも一際目立つ輝きを放ったのは、やはり塩入だった。1本目を1位で終えた塩入は2本目でも圧巻の滑りを披露。30番目の滑走でコースが荒れている中、出場全選手中唯一の1分台をたたき出し、見事文句なしの優勝を果たした。
昨年は4位と入賞したものの、表彰台には登れず、悔しさを滲ませていた塩入。この1年での確かな成長を周りに見せつける結果となった。インカレはまだ始まったばかり。「100点中99点」と近藤浩之監督が評価した通り、最高の滑り出しを見せた法大勢の明日からの活躍に期待が高まる。
(文:山﨑有馬)
監督・選手コメント
近藤浩之 監督
今日はアルペンのレースだけだったのですが、学生チャンピオン大会というのが先週にあって、そこから上り調子だったので期待はしていました。今回のバーンはかなり難しいとされるバーンで、何が起こるかわからないというところで全員が2本ともうまく滑ってくれて、特に優勝者も出て、言ってみれば100点満点中99点くらいかなという感じです。
―優勝した塩入選手の滑走について
1本目は実力通り、ダントツの1位でした。2本目は30番目のスタートで来て、荒れていた中でもうまくまとめていたので、さすが実力者だなという感じです。今回、3年生になってからの優勝になりますが、本当は大回転という競技で彼は1年生の時から優勝できる力を持っている選手だったので、やっと来たかな、という感じですね。
―2本目は雨の影響が見られました
やはり、視界も良くなくて、恐怖心があると思うのですが、その中でよく滑り切ったなという感じです。他の大学の選手たちがタイムを落とす中、うちの選手たちはそこそこのタイムで来て、皆1本目よりも順位を上げているので、そういった意味では頑張ったのではないかなと思います。
―八幡選手はDSQとなってしまいました
八幡君の場合は、1本目も少しミスをしていたのですが、その中で12位につけていて、2本目もタイムを見ると滑りもよかったです。最後の鬼門に引っかけなければもっと上位、下手したら3位くらいまではいってたかなという滑りだったので、とても残念ですね。ですが、『最後まで気を抜いてはいけない』という良い教訓になったのではないかなと思います。
―今大会を通じての目標について
これで男女ともインカレポイントというのを獲得して、2部落ちというのがなくなり、1部残留が決まったので、あとは上を目指すのみです。特にアルペンで点数をどれだけ稼いで、最終日を迎えられるかだと思います。できるだけ男子は総合5位以内、女子は4位や3位を目指してやっていきたいと思います。
―明日に向けて意気込みをお願いします
明日は女子の大回転で、エントリーしている5人とも、学生ランキングの中で30番以内に入っている子たちで、それこそワンチャンスで10位以内に入れる実力を全員が持っているので、取りこぼしなく、しっかりやってほしいなと思います。そうすれば複数入賞はいけるのではないかなと思っています。頑張ってほしいですね。
塩入資
―今日のレースを振り返って
今日のレースは1本目で思ったよりも雪がしまっていてアイスだったので、僕が思ってたよりも良いバーンで滑ることができるなとインスペクションで判断できました。最初からあまり特に雪を気にすることなく普段通り滑れたと思います。2本目は八幡が結局、旗門不通過になってしまい、その情報を聞いて攻めて行かないといけないなと思ったので2本目はとにかく攻めることを意識しました。結果、優勝できました。
―2本目では雨が降って雪のコンディションが変わりましたが
2本目のインスペクションの時に雪が結構浮いてきて2本目が絶対荒れるなというのがわかってたので、それを1つのポイントとしてその中で攻めるというのを意識しました。
―率直に優勝を受けて
今季は序盤にけがをして復帰してから調子が上がってきていて、この前の学生チャンピオン大会でも良い流れで優勝できたので、その流れのままインカレは気持ちの面でも調子の面でも良い状態で臨めました。素直に嬉しいですし、明後日のスラロームも自信を持ってスタートバーを切りたいです。この後のシーズンにも気持ち的にも良い結果が出せたなと思います。
―法大スキー部としては18年ぶりに大回転で優勝しましたが
そうなんですね(笑)。それは素直に嬉しいですし、歴史を残せたかなと思います。
―アルペンチーフとしてチームを引っ張っていく一年はどのような一年でしたか
今までとは立場が違って、自分のことだけではなく、チームのこと具体的には練習のことだったりをいろいろ、他の選手のことを見ていかなければならないという面では大変でした。しかし。自分のメニューでトレーニングが出来たのでやりやすかったです。でもやっぱり他の選手がその辺を結果に繋げてくれるかというのが不安で大変だったかなと思います。人それぞれ目標は違うと思うんですけど、目標に向かってみんなが達成してくれれば良いなと思っています。
―今日の法大チームを総括していただくと
全体的に見ても普段より良い結果が出せたのではないかなと思います。
―スタートと前の気持ちとしては
スタート前は本当に『無』でした。何も気負うことなく単純に自分のやることだけ考えてスタートバーを切りました。
―今日のコンディションとしては
身体の状態はけがをした影響がまだあって状態としてはまだ良くないんですけど、その中でもしっかりケアをしながら冷静に臨めました。その中で良い結果が出せたかなと思います。
―この大会に向けて重点的に練習したことは
この大会に向けてということではなく、基礎的な部分をけがをして復帰してからはたくさんしたので、それが今回の大会だったり前回の学生チャンピオン大会では基礎をたくさんやったことが少なからず影響しているというか、良い意味で結果としてあらわれていると思います。
―今大会のアルペンチームの展望などは
目標としては31点獲得することです。初戦の田沢湖で行われたスーパー大回転では思うような結果が出なかった。今日の優勝できたということは掲げていた目標に少し近づけたのかなと思います。あとはスラロームでどれだけの選手な自分も含めて入れるか、優勝争いできるかってことだと思います。
―来年はラストイヤーです
今年はけがをして前半は納得のいかないシーズンで、僕は卒業しても競技を続けるのですが、やっぱりインカレは特別なものなので来年度は拠点を海外において、レースをこなしていくと思いますが、インカレの時期には帰ってきて、インカレでは今年もそうですが大回転、スラロームの二冠を果たせるようにしたいです。少しでも法政大学に貢献できれば良いなと思っています。
フォトギャラリー
- 法大男子大回転勢として実に18年ぶりの優勝を果たした塩入
- 圧巻の滑りを見せた塩入
- 入賞まであと少し及ばなかった中島
- 蔦は大会三日目でのSLで挽回を目指す
- 安定した滑りを見せた園部
- 雪質の変化にも見事な対応力を見せた伊藤
- 惜しくも失格となってしまった八幡