【水上スキー】祝体育会昇格!主将インタビュー!

【水上スキー】祝体育会昇格!主将インタビュー!

2024年度に体育会へと昇格した水上スキー部:増井幸太郎主将にオンラインで取材を行い、体育会昇格時の心境や競技の魅力、さらに昨年9月に秋田県で行われた全日本学生水上スキー選手権大会について語っていただきました。

 

インタビュー

増井幸太郎 主将

ーー種目に関する紹介
スラローム種目はなんと言っても、スピードと爽快感が魅力で、スラロームは三種目の中で一番ボートから引っ張られるスピードが早く、最高速58キロになっています。58キロでボートは滑るんですけど、体感しているスピードは、約80キロぐらいで、高速道路を生身で走っているぐらいのスピード感です。なので、スピードが速くて爽快感があるというのが魅力の一つです。スラローム種目は極端に言ってしまうと限界がありません。クリアし続けると徐々にスピードが上がっていったり、難易度が上がっていくのですが、こけてしまったり失敗しない限りは競技が永遠に続きます。無限の可能性があるのが私の中ではすごい魅力だなと思います。

次にトリック種目の魅力は自分で技を決められるところです。丸くてちょっと太い一枚の板を履いてやるんですけど、決められた技を決まった時間内に行い、その技の点数の合計を競います。20秒間に自分がどのように技を進めていくのか。技の構成を「メニュー」と言うんですけど、メニューを自分の中で考えて、いかに効率よく得点を出せるか、自分で考えて技を決めていくというのが魅力です。トリックの競技の面白いところは人によってメニューの種類が変わっている所で、ハンドルを手に持ってやるハンドと、足にハンドルをつけるトーの2種類があり、ハンドとトーが人によって得意不得意があったり、速さなどが関わってくるので得点を効率よく出すために工夫するというのが面白さだと思います。

最後がジャンプ種目の魅力なんですけど、やっぱりジャンプは見てもわかる通り、迫力があってすごく気持ちがいいです。一人で飛距離を伸ばすために細かい努力があるのが魅力です。一見、他の種目に比べてジャンプ競技はジャンプ台に入っておしまいだとは思われがちなんですけど、ジャンプ台に入るための姿勢であったり、入る位置であったりと自分の中で工夫してより飛距離を伸ばせるようにするのが魅力だなと思います。あとは他の二種目と違って空を飛べるので、それは爽快感があっていいというのも魅力の一つですね。

ーー体育会へ昇格した時は
実際に体育会に昇格するという話は私が一年生の頃から、ちらちらとありました。なので「いつ昇格するんだろう」みたいな感じではあったんですけど、今年度昇格して正直何かが大きく変わったというのは、自分たちの中ではないので実感はないかなという感じです。まだ活動自体の幅などは変わっていないので実感はできていないんですけど、本格的に体育会と名乗れるようになったのが自分たちの中で「認めていただいた」という気持ちで率直にすごく嬉しいです。水上スキー部ではよく新歓のうたい文句として「サークルと部活のいいとこ取り」みたいな、言っちゃえば中間の立ち位置。中途半端にはなりますけどそうして活動してきたというのが入学した時にはありました。先輩から「なかなか体育会に昇格できないんだけど」みたいな話を何回か聞いていたので、いつか昇格できるかなと少し期待していました。

ーー入部のきっかけ
私は法政大学第二高等学校という付属校でハンドボール部に所属していて、受験がないので三年間しっかり部活に打ち込める学生生活でした。部活自体も付属校の強みではあったんですけど、一番部活に打ち込みたいという人たちが集まっていました。なので全国一位という目標を持って三年間活動していたのですが結果的には全国一になることが出来ず、その気持ちを抱えたまま大学に入学しました。私は教育系を学びたいと思っていたので、キャリアデザイン学部に入りました。市ヶ谷キャンパスのためハンドボール部が活動する多摩キャンパスへは遠く、なかなか活動に参加できないっていうデメリットがありました。大学ではしっかりした雰囲気でスポーツをし、自分の中で成長したいという思いと新しいことにチャレンジしたいという気持ちがすごくありました。新歓のブースで水上スキー部の先輩に声をかけていただいて、体験会へ参加して面白いと思ったのと良い雰囲気だなと思い、先輩方が日本一を目指して活動していたので、高校の時と同じ熱量で日本一を目指せたらいいなと思って入りました。

ーーどんな人が水上スキーに向いているか
水上スキーの動きは日常生活や他のスポーツなどでは、ほぼしないような特有の動き方が多いです。個人的な印象では結構筋肉がついている人は最初のスタートダッシュがやりやすいのかなと思いますね。あとは体幹が鍛えられている人は結構活躍している印象があります。どうしても水の上に立っているので板履いての安定感であったり、軸を保つのが大切になってくるスポーツになりますね。体の軸を保つために、体幹であったり、筋肉であったりという要素が有利に働いてくるかなと思います。初心者から始めても活躍できるスポーツで、実際に先輩が高校の時は帰宅部だったけど水上スキーを大学で初めて結果残している人もいるので一概には言えないんですけど、スポーツ経験はあった方が有利になるかとは思いますね。

ーー競技中選手が意識していることは
私は今スラロームとジャンプの二種目をしていて、スラロームに関しては同じ種目をやっている先輩がおらず、実力が一番上になるためチームをまとめるというのも考えながらやっています。競技をしている最中は、基本的に落ち着いていつも通りにやるために、焦らず冷静になることを意識しながらやっています。大会に向けては取るべき必要な数値を設定して、それを目標に練習しています。なのでその数値を意識しながら基本的に滑っていますね。

ーーこれからについて
部としては日本一を目指していて、これは団体での日本一になるんですけど、四年生最後の大会であるインカレが今年の9月にあるので、そこで団体日本一になることを目指してやっていきたいと思います。今は代替わり直後なので不安な事や、まとまらない事とかかなりあるんですけど、自分たちが同期とコミュニケーション取って、周りを頼って一緒に日本一のチームになれるよう作り上げたいです。そして後輩たちが自分たち引退しても勝てるチームを継続していけるように、チームの基盤を今年しっかりと作りたいと思います。

ーー入部を検討している方へ
このスポーツの魅力はなかなかやる機会がないマイナースポーツの中でも特にマイナーなスポーツだと思っていて、貴重な体験をできるのは大学の四年間しかないと思います。そして合宿所での共同生活ではただの大学の友達ではなくて、一生付き合っていける仲間と貴重な体験ができるというのはこの部の魅力だと思います。水上スキー部は楽しいことだけではなく、やっぱりどうしても辛いところはあります。そんな時に仲間と一緒に乗り越えることで、自分の人生の中にすごく価値のあるものを見つけられると思うので、そんな貴重な四年間を過ごしたい人は、ぜひこの部活に入っていただきたいです。

ーー全日本学生水上スキー選手権大会(インカレ)を振り返って
インカレは四年生が引退するのもあり、他の大会に比べて熱気が一段階変わって応援もすごいし、選手のやる気も一段と深くなっていくので「この熱さを今年も感じれたな」と思いました。自分たちが一番密接に関わってきた先輩たちが引退するので、去年、一昨年よりも一段と思いが深かったです。個人的な振り返りで言うと思うように結果が出ず、全体に対して迷惑をかけてしまい反省しなきゃいけないなと思ってます。大会で取ってくる必要な数値を「想定」と言うんですけど、その想定を取ることができなかったのは一番の反省ですね。日本一を目指すを言ってる以上しっかり想定は取らなければならないなと言うのを痛感しました。大会全体としては自分たちの目標が男女総合三位だったのですが僅差で届かなかったという事で自分たちの実力がまだまだ足りないなと思い知らされた大会でした。

ーー引退した先輩方に向けて
自分たちが一番お世話になってきた先輩なのでまず一言「お疲れ様でした。」というのはお伝えしたいなと思っています。一番伝えたいのは目標であったところに届かせてあげられなかったというのが自責の念として残っているので、申し訳ないなと思います。ただ、先輩たちが達成できなかった目標を自分たちが受け継いで、それ以上の日本一を目指して先輩たちのおかげだというのを表彰台に立って実際に言いたいなと思っています。それを目指して頑張っていくので、よかったらちょっとお力添えをいただけたらなというのが私から伝えたいメッセージになります。

――今までのチームの雰囲気とこれからのチーム作りについて
私が一年生時のチームは四年生がビシッと厳しく統率されていて規律のあるチームというイメージでした。私が一年生だったからというのはあるんですけど、四年生がストイックに練習へ取り組んでいる姿を見てきたので、そんな印象でした。二年生時のチームは一年生の時よりも色々と関わりが増えたので結構思い入れのあるチームになりました。活発ではあったんですけど同じように規律があって、成績が徐々に上がってきて、優勝を視野に入れられるチームだったので全体としての雰囲気も良かったです。去年のチームは一言で言うと「楽しむチーム」と言う印象でした。去年の主将と副将が「やっぱり楽しまないとどのスポーツやってても勝てないな」と口癖でよく言っていました。その影響もあって、成績自体も去年はかなり伸びていたので、今年も楽しい雰囲気は残しつつ日本一になるためにしっかりと実績を求めていきたいです。なので、「楽しみつつも、結果にはこだわって勝ちに行く」楽しんで勝ちに行けるチームを目指したいなと思います。誰一人欠けないというのがキーポイントだと思っていて、チームをまとめる役として、応援したくなる、この人の力になりたいと思えるようなリーダーになることで、周りが力を発揮してくれるのだと思います。そんなリーダーになって誰一人欠けることなく、今のメンバー全員で目標の日本一を目指せたらなと思います。

 

(写真提供:体育会モーターボート・水上スキー部、取材:北川築来)