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【サッカー】明大撃破で天皇杯出場へ 注目は横浜FM内定松村と副将・薬師田 東京都サッカートーナメント準決勝振り返り&決勝戦展望

【サッカー】明大撃破で天皇杯出場へ 注目は横浜FM内定松村と副将・薬師田 東京都サッカートーナメント準決勝振り返り&決勝戦展望

いよいよ10日。法大は6年ぶりの天皇杯本選出場をかけた東京都サッカートーナメント決勝戦に臨む。対するは1部の強豪・明治大学。味の素フィールド西が丘で両校の威信をかけ、激突する。まずは準決勝の東京23FC戦を振り返る。社会人チームの同チームはJFLに所属するクリアソン新宿を圧倒し、社会人代表として進出した勢いのあるチームだ。法大もそこまでリーグ開幕4連勝と好成績を出しているお馴染みのメンバーで臨んだ。

準決勝振り返り

2025年4月26日 東京都サッカートーナメント準決勝:対東京23FC


法政大学
前半
東京23FC
後半

得点者(法大):相澤デイビッド・OG・松村晃助・小湊絆

試合は開始早々から法大が相手ゴールを脅かす展開に。迎えた前半11分、相澤デイビッド(スポ4=日本文理)と小湊絆(スポ3=青森山田・FC東京内定)の強力2トップが火をふく。ゴール前で小湊が折り返すと、それに反応した相澤がボレーで合わせ幸先よく先制に成功。追加点を奪いたかった法大だが、得点後から1分足らずで右サイドを攻略され、クロスを上げられるとヘディングでたまらず失点。あっという間に試合は振り出し戻された。ショッキングな失点から相手のペースでゲームが進む。すると26分、1失点目と同じく右サイドを崩されるとクロスから頭で逆転を許してしまう。柳沢将之監督も試合後「やってはいけないミス」と唇を噛むように、まさに痛恨の1点となった。そのまま息を吹き返すことはできず前半をビハインドで終えた。

得点の相澤、今季ここまで好調だ

前半を終えた際のベンチの様子をこの日腕章を巻いた副将・薬師田澪(経4=大津)は「前半のことは忘れようということは言っていたので、冷静に後半を戦えた」と振り返る。この冷静さが後半の反撃につながった。

流れを取り戻すべく、後半から松村晃助(経3=横浜F・マリノスユース・横浜F・マリノス内定)を投入。松村は内定先のJ1横浜F・マリノスに今季これまで帯同することが多く、マリノスでベンチ入り、Jデビューと経験を積んだ。法大としては約1ヶ月ぶりの出場となる中、その実力をいかんなく発揮。中盤で小気味よくボールをさばき、法大の攻撃を活性化させた。相手GKのビッグセーブに阻まれるも着実にゲームが法大ペースへ。迎えた63分、塩田悠人(経4=法政二)のコーナーキックからオウンゴールで同点に追いつくと、72分に右足を振り抜いた松村にもゴールが生まれ、ついに逆転に成功する。

雨まじりとなった終盤には小湊が決定機で相手キーパーに倒されPKを獲得。自身が得たPKを冷静に沈め、相手を突き放す貴重な追加点を奪った。その後も相手の攻撃をシャットアウトした法大が勝利を収めた。勝利の要因について柳沢監督は「前半は相手に合わせてしまっていたので、後半は相手の嫌がることをやっていこうと話した」とうなずく。監督が振り返るように法大らしさを全面に出したことにより勝ち得た勝利と言えるだろう。

ゴール前での冷静さは群を抜いている小湊

決勝戦展望

2025年5月10日東京都サッカートーナメント決勝:対明治大学

決勝戦の相手は明大。昨季関東1部を史上初無敗優勝し、今季も未だ無敗とその勢いは継続中で攻守両面においてその力はトップクラスと言える。だが、今季の法大もすでにJ1クラブに4人の内定者を出すなど、決して個の力では劣っていない、現在2部リーグで首位に立っており、未だ無敗。得点数リーグトップタイ、失点数もリーグ最少タイと攻守において2部を席巻している。また、この東京都サッカートーナメントでは1部の日大と中大を破ってここまで駒を進めていることも好材料だ。法大としては早い時間帯でJ1内定選手の小湊や松村らを筆頭に先制点を挙げ、小倉幸成(経2=鹿島アントラーズユース)と峯野倖(経1=市立船橋)のダブルボランチを中心にボールを握って試合を優勢に進めたい。明大の猛攻は「圧倒して勝って、東京都代表として天皇杯へ行きます」と闘志を燃やす薬師田と梅津龍之介(経3=鹿島アントラーズユース)の鉄板2CBで跳ね返したい。長谷川元希(現J1・アルビレックス新潟)や紺野和也(現J1・アビスパ福岡)らを擁して出場した2019年以来の天皇杯出場へ、舞台は整った。

就任後はリーグ、天皇杯予選で負けなしと素晴らしい手腕を振るう柳沢監督の決勝戦の采配に期待がかかる

PICK UP PLAYER

松村晃助(経3=横浜F・マリノスユース・横浜F・マリノス内定)

今季は横浜F・マリノスでも研鑽を積む法大が誇るマエストロ。一年次に「自分のせいで負けた」と苦渋を舐めたクリアソン新宿戦(東京都サッカートーナメント2023準決勝)の悔しさ晴らす右足一閃のゴールで勢いは増すばかりだ。その松村の鮮やかなボールタッチには強固な守備を誇る明大も彼を止めるのは容易くないだろう。

薬師田澪(経4=大津)

パッションとスキルを兼ね備えたディフェンスリーダー。主将・日髙が不在の中、プレーとその声でチームをまとめる副将だ。準決勝では味方のアクシデントにより急遽サイドバックも務め、監督も「キャプテンとしての統率力やSBも全く問題なかった」と信頼を置く。明大の攻撃陣を防ぐためにも「1部時代の借りを返す」と意気込む薬師田の奮起に期待したい。

(取材、文:山口晴暉)

東京都サッカートーナメント決勝は味の素フィールド西が丘にて14時キックオフ

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