【硬式野球】チームを勝たせる投球で野球人生の最終章を締めくくる 赤間梢吾は春のシンデレラボーイから投手陣の要へ(秋季リーグ戦直前インタビュー③)
赤間 梢吾 投手
――現在(取材日は8月22日)のコンディションは
リーグ戦が終わってから、気疲れなのか分からないですけど、少し調子を落としてしまったのですけど、またしっかりと戻すことができたので、ここからさらにリーグ戦に向けて調整していきたいなと思います。
――改めて春のリーグ戦を振り返って
個人的な部分としては、(リーグ戦の)後半から投げる形になったのですけど、しっかりと自分のピッチングを出すことができたのかなと思っていて。秋に向けては自分のピッチングをさらに強化していくということはもちろんなのですけど、春のように自分のピッチングを出せるように、自分のピッチングを100%出せるように、(自分自身を)理解しながら練習をするというところを意識してきました。チームとしては、打撃陣は点を多く取ってくれていたのですけど、投手陣が防御率5点くらい(実際は4.80)で、ピッチャーのせいで勝てる試合もなかなか勝てなかったという印象です。
――静岡遠征なども含めた夏の練習を通して、ここまで得た手ごたえは
リーグ戦が終わってからピッチャー陣全体で低めに投げ切ろうということを意識し始めて、静岡遠征でも投げ込みであったり、ピッチング練習でもそういうことに特化した練習をほぼ毎日しておりまして、最近のオープン戦ですと、ピッチャー陣自体も少しずつ良くなって、ロースコアで抑えることもできるようになってきたのかなと思います。
――春のリーグ戦後、この夏を通して重点的にやってきたことは
投げ込みの強化という点は春のリーグ戦後に言った通り、強化するように努めまして、春の明治戦では4回までしか投げることができなかったので、いつ何時でも少しでも長く投げられるように以前よりも投げ込みの球数も増やすようにしました。また、特に変化球も意識しまして、変化球の精度をアップできるようにピッチングを心がけました。
――春の振り返りの中で、「球種を増やせれば」と仰っていたが、新球種はあるのか
少し練習はしてみたのですけれど、ピッチング全体が少し崩れると言うか、変な感覚がありましたので。新球種を増やすことはせずに、今ある球種をしっかりと、変化の幅であったりコントロールっていうのをしっかりと上げるように意識してきました。(基本的にはストレートとスライダーが軸になるのか)そうですね。スライダーと言っても自分の場合身長があって、落差があるので。チェンジアップであったり、もちろんスライダーであったり、カーブといった曲がりよりも、落ち球をしっかりと投げ切れるようにやっていきたいです。
――春のリーグでは投手陣全体として厳しい結果の試合が多かった。チーム全体として、夏はどのようなテーマで練習を行ってきたのか
アウトコース低めにしっかりと投げ切るというのと、変化球でいつでもカウントを取れる球をつくるということを全体で意識していまして。その中で最近のオープン戦では、もちろんそれらの2つとともに、テンポをどんどん上げていくことで守備のリズムであったり、打撃のリズムを呼ぶことができるのかなと思うので、これらのことをどんどん意識していきたいと思います。(高村助監督からは何か助言などはあるのか)結構きつくアウトコース低めに投げ切るであったり変化球でカウントを取るといった評価基準がしっかりと示されているので、そういったところを日ごろから意識できているのかなと思います。
――投手陣として何か変化は出てきているのか
試合とかを見ていても、最近はしっかりと結果とかも出てきているのかなと思っているので、その試合を今後の練習試合だったり、それをそのままリーグ戦に活かしていきたいと思います。
――チーム全体として、春のリーグ戦の後から何か変化はあるのか
特にチーム全体として体力が上がったのかなと思っていて、練習量も投手陣と野手陣どちらも増えているので、最近のオープン戦でも3連戦というのもあったんですけれど、3連戦目でも疲れが見えないプレーができているかなと思うので、リーグ戦でもつれた試合があったとしても戦う力はあるのかなと思います。
――春リーグは中継ぎで3試合、先発で1試合だったが、投げるポジションにこだわりは
どこで投げたいとかそういうものはないので、与えられたイニングであったり、想定されている自分のピッチングをしっかりと出して、チームに貢献出来たらなと思います。
――ここまでのオープン戦を通してご自身として出てきた良い点と課題は
オープン戦自体は自分はまだ1試合しか登板していないのですけど、良い点としてはコントロールであったり変化球でもしっかりカウントを取れるというところも自分の強みかなと思っていて。悪い点としては真っすぐの強さとかをもう少し求めていいきたいなと思います。
――オープン戦ではプロとの対戦もあったが、感想や気づきは
特にプロのピッチャーを見ているとコントロールとかは大学生とは違ったところがあるなと思っていて、球速とか投球ホームの精度が違うなと間近で感じました。(打者との対戦での気づきは)プロ野球選手も六大学の選手もやっぱり積極的に振ってくる選手が多いなと感じていて、自分のカウントが悪くなった時に、無理して甘い球で勝負せずに、少しでも変化とかボール球とか振ってきてくれるところに投げれば振ってきてくれるではないかと思っています。
――春のリーグ戦も含めて、下級生がマスクを被ることが多いが
春リーグの時点では1年生がキャッチャーというのはまだまだなれないところもあったのかなと思いますが、最近ですと、「下級生と組むのか」ということも思わないですし、1人のチームメートとして学年を感じさせぬものを感じますね。(コミュニケーションにおいて難しさを感じることはないか)自分自体は只石(貫太、営1=広陵)がもともと部屋が同じだったので、あまりそういったことはなかったのかなと思います。
――秋のリーグ戦で対戦してみたい打者は
慶応大学の常松(広太郎、4=慶應湘南藤沢)選手ですね。自分は1回対戦してセンター前を打たれてしまったのですけど、戦う前は大振りでホームランを狙ってくるのかなと思っていたのですけど、自分が投げる9回の場面で、慶応大学にリードしていたんですけど、いつもよりコンパクトなスイングで執念深く低めのボール球のスライダーをセンター前にヒットを打っていたので、「いい選手だな」と感じて、そういったところでもう一度勝負したいなと思いましたね。
――開幕まで取材日時点で約3週間だが、ここからどのようなことを意識して試合や練習をこなしていくのか
リーグ戦前になにかコンディションを調整するというよりかは、もっと良い自分を追求できるように。リーグ戦とかを考えずに、調整して臨んでいきたいです。
――秋リーグの法大注目選手は
ピッチャーだとエースの野崎(慎裕、営4=県岐阜商)かなと思っていて。もちろん注目される選手だとは思うんですけど、春は悔しい思いもしていたので、夏には走り込みや投げ込みはチームで誰よりもやっている姿というのは見ているので、熱いピッチングスタイルには注目したいです。バッターだと品川(侑生、文4=三重)ですかね。春はなかなか出番がなかったのですけど、最近の試合だったり紅白戦ではスタメンで出ていて、彼はホームランであったりそういうものは少ないのですけど、バントだったり、進塁打だったり、ヒットだったり、バットコントロールもいいので。法政の打線をつないでくれるのが品川なのかなと思うので、そういったところでしっかりと品川に注目してもらえればなと思います。
――この秋がラストシーズンとなるが、そこに対する思いは
大学野球も終わって、野球自体もおそらく最後になると思うので、後悔なく全力で投げ切りたいっていうのと。最後なので、自分の結果よりもチームの優勝を目指して、自分が勝つというよりは、チームが勝つことを目標にして、役割を全うできれば良いと思います。
――今シーズン、ご自身が注目して欲しいところは
真っすぐとチェンジアップやカーブなどの変化球の縦の変化量を注目してもらいたいです。
――今シーズンの個人としての目標は
自分の中で防御率とかは特に気にしていなくて、1点差で勝っていたらそれを守り抜いて、得点差が開いていたら点を取られたとしても勝ち切るといったような。勝ち負けに絡んでくる場面でチームの勝ちを持ってこれるようなピッチングをしたいです。
――ファンに向けて
秋の法政大学は春見ていただいたものとは全く別のものとなっていて、レベルアップもしていると思うので、優勝目指して頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。
(取材:篠﨑勇希)
赤間梢吾(あかま・しょうご)
キャリアデザイン学部4年・2003年10月15日生まれ
埼玉県出身・法政二
182cm75kg・左投左打
昨季成績:4試合 1勝 0敗 7奪三振 3四死球 自責点3 防御率3.38
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。
【秋季リーグ直前インタビュー一覧(公開次第更新いたします)】
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