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【アメフト】関東王者に向けて明大相手に手痛い敗戦 試合終盤に意地の反撃を見せるも一歩及ばず/関東学生アメリカンフットボールリーグ戦 第3戦 対明治大学GRIFFINS

関東学生アメリカンフットボールリーグ 第3戦 対明大
2025年9月20日(土)
アミノバイタルフィールド

秋季リーグで開幕2連勝スタートを切った法大。今節は明治大学と激突した。試合は第1Qに先制のTDを許す。それでもWR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)やWR須加泰成(営4=足立学園)のTDもあり、食い下がる。しかし、第4Qに立て続けにTDを奪われると、試合終盤に反撃に出るも一歩及ばず。34-49で敗れ、関東王者に向けて手痛い敗戦を喫した。

試合結果

トータル試合結果

 

法政大学ORANGE

0 1Q 7  

明治大学GRIFFINS

21 2Q 14
0 3Q 7
13 4Q 21
法政大学ORANGE 34 Total 49 明治大学GRIFFINS

試合得点

Q ポジション 選手  得点方法 トライフォーポイント(以降:TFP)
2 WR 高津佐隼世(キャ4=佼成学園) タッチダウン(以降:TD)
2 WR 須加泰成(営4=足立学園) TD
2 WR 高津佐隼世 TD
4 RB 中川達也(法4=明治学院) TD
4 QB 齊藤空大(法4=駒場学園) TD ×

戦評

試合はWR須加泰成(営4=足立学園)のリターンで開始され、法大最初の攻撃は自陣47ヤードから。RB中川達也(法4=明治学院)のランプレーとQB 齊藤空大(法4=駒場学園)のスクランブルにより、1stダウンを更新し、敵陣42ヤードまで前進する。しかしその後の攻撃はロスタックルを受けるなど、前進できず。4th&3でP森川温(スポ4=法政二)がパントを蹴り、攻撃権は明大へ。敵陣6ヤードからの攻撃となるも、相手RB陣のランプレーを止められず。中央50ヤード地点まで前進されてしまう。2nd&5 でDB浅賀大生(デザ4=法政二)がプレッシャーを掛け、1度はパスプレーを抑えるも、その後パスを通され、さらに自陣33ヤードまで前進されてしまう。続く2nd&1で32ヤードのロングパスをキャッチされ、自陣ゴール前1ヤードまで前進されると、最後は1st&goalで明大RB高橋にランTDを許してしまう。TFPも成功し、0ー7と秋季リーグ初めて先制点を奪われる展開となった。RB今手太陽(キャ1=駒場学園)のリターンで再開されると法大の攻撃は自陣22ヤードから。すると2nd&7で齊藤からWR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)への52ヤードのロングパスが通り、敵陣26ヤードまで前進したところで、第1Qが終了した。

第1Qは先制点を許す展開に

第2Qは敵陣22ヤード地点、2nd&10で法大の攻撃から。齊藤からWR阿部賢利(営3=法政二)へのスクリーンにより、迎えた3rd&5 。齊藤から高津佐への17ヤードのTDパスが成功!さらにK高城颯真(経4=法政二)がTFPを決め、7ー7と開始早々に同点に追いつく。

高津佐は2試合連続のTD

再開後の明大の攻撃は敵陣23ヤードから。2nd&6で主将・DL矢満田衛良(文4=法政二)の1ヤードゲインに抑えるタックルがあるも、高橋のランプレーを抑えられず、1stダウンを更新されてしまう。それでも1st&10を相手のピッチに対してのDL三村円仁(営3=駒場学園)のロスタックル、2nd&11をDB岡村裕(キャ3=佼成学園)のパスに対する激しいタックルにより抑える。しかしその後ランプレーにより1stダウンを更新されると、ここから相手RB陣のランプレーを止められず、自陣ゴール前3ヤード地点まで前進されると、最後は1st&goalで明大RB高橋にランTDを許し、7ー14と再びリードを奪われてしまう。それでも直後のプレーだった。相手のキックオフをキャッチした須加がそのままリターンTD!流れを引き寄せるビッグプレーで14ー14とすぐさま同点に追いついた。

須加の今秋初TDはリターンTD!

高城のキックオフで再開され、明大の攻撃は敵陣30ヤードから。すると1st&10で70ヤードのTDランを決められてしまい、14ー21とすぐさまビハインドの展開に。再開後の法大の攻撃は、自陣35ヤードから。高津佐、阿部の両WRへのパス成功により、敵陣34ヤードまで前進する。さらに齊藤のフィジカルを活かしたランプレーにより、敵陣22ヤード地点まで前進し、迎えた1st&10。齊藤から高津佐への22ヤードのTDパスが成功!TFPも高城が沈めて21ー21と同点に追いつく。再開後の明大の攻撃はDB高山晃(経4=法政二)のロスタックルもあり、しっかりと抑えて21ー21と同点で第2Qが終了した。

同点に追いつくTD

第3Qは法大のキックオフで開始となるも、高城のキックはアウトオブバウンズとなり、5ヤード下がってからの蹴り直しに。明大の攻撃は敵陣47ヤードからとなるも、このシリーズでも相手のランプレーを止められず。さらに17ヤードをゲインするパスプレーにより、自陣21ヤードまで前進されてしまう。最後はまたも高橋にランTDを奪われ、21ー28とリードを許してしまう。再開時の明大のキックオフはアウトオブバウンズとなり、5ヤード下がっての蹴り直しとなる。その後法大の攻撃となるが、このシリーズではTE矢作一颯(法3=足立学園)がランプレーで足を滑らせてしまうなどの不運もあり、1stダウンを更新できず。4th&4でパントを蹴り、攻撃権は明大へ。敵陣19ヤードからの攻撃はLB瀧川元熙(営3=佼成学園)の2度の激しいタックルもあり、4th&1まで抑える。ここで明大はギャンブルプレーを選択。すると真ん中を押し込むランプレーにより、ギャンブルプレーを成功され敵陣33ヤードまで前進されてしまう。それでも瀧川の1ヤードゲインに抑えるタックルに加えて、3rd&9でLB犬飼真基(営2=佼成学園)がQBサック!

流れを引き寄せる犬飼のQBサック

4th&14 でパントを蹴らせ、攻撃権を取り戻す。自陣24ヤードからの攻撃は1st&10で須賀への中央を通すパス成功により、敵陣45ヤードまで前進する。さらに2nd&6で阿部へのロングパス。キャッチ成功ならTDとなるも、惜しくもボールをこぼしてしまいTDならず。その後は上手く前進できず、4thダウンとなったところでパントを選択。しかしここで法大にバッティングの反則があり、反則地点からの10ヤードの罰退に加えて、ロスオブダウンとなりパントを蹴らずに、攻撃権は明大へ。自陣35ヤードからの攻撃もランプレーを止められず、自陣ゴール前9ヤードまで前進されたところで、第3Qが終了した。

第3Qで激しいタックルを連発した瀧川

第4Qはいきなりゴール前6ヤード地点3rd&3のピンチを迎える。するとまたもランTDを決められ、21ー35と今試合初めて2TD差を付けられる。再開後のシリーズで反撃に出たい法大。しかし1st&10でQBサックをされてしまう。それでも齊藤のランプレーにより1stダウンを更新する。しかしその後2nd&7でTE佐藤祥秀(人2=佼成学園)を狙ったパスをインターセプトされてしまい、攻撃権が明大へ。自陣44ヤードからの攻撃は、ギャンブルプレーの成功などもあると、最後は3rd&6から高橋に27ヤードのランTDを決められ、21ー42とダブルスコアの差となる苦しい展開に。意地を見せたい法大の再開後の攻撃は自陣32ヤードから。しかし1st&10でパスが出来ず、4ヤードのロスとなると、3rd&10だった。RB小松桜河(文4=日大三)へのスクリーンを狙ったが、雨でボールが手につかず。これを相手DLにインターセプトされ、そのままリターンTD。21ー49と完全に明大ペースに。それでもここから法大が意地を見せる。再開後のシリーズで齊藤のフィジカルを活かした3度のランプレーにより、敵陣24ヤードまで前進する。すると迎えた3rd&10で、齊藤からのスクリーンパスを受けた中川がそのままエンドゾーンまで走り切りTD!TFPも成功し28ー49と点差を詰める。

反撃の狼煙をあげた中川のTD

時間がない法大はキックオフでオンサイドキックを選択。これを矢作が見事に抑えて攻撃権は法大のまま。自陣46ヤードからの攻撃は2nd&3で高津佐への45ヤードのロングパスが通り、敵陣ゴール前2ヤード地点まで前進する。最後は1st&goalで齊藤がTDを奪い、34-49。

齊藤は今試合が秋季リーグ初出場だった

さらにここで2ポイントコンバージョンを選択。しかしこれは失敗に終わってしまう。それでも続くキックオフでのオンサイドキックをまたも抑えて、攻撃権を得る。敵陣48ヤードからの攻撃は矢作や阿部へのパス成功により、敵陣ゴール前8ヤードまで前進する。しかし最後は4回パスでTDを狙うも奪えず、万事休す。最終スコア34ー49で手痛い敗戦を喫した。

明大に春シーズンのリベンジを許し、敗戦を喫した法大。ただまだシーズンが終わったわけでも、「日本一」の可能性が潰えたわけでもない。この1敗を意味のあるものにできるか。一回りも二回りもチームとして成長し、次戦の東大戦で再び躍動する姿に期待したい。(記事:白戸大貴)

選手インタビュー

DL/主将・矢満田衛良(文4=法政二)

写真中央左

ーー敗戦という結果に関して
自分たちは止まってる時間はないので、もうこの敗戦を次にどうつなげるか。ただそれだけだと思ってます。

ーー相手のランプレーに苦戦していた印象だったが、ディフェンス陣の出来は
本当にディフェンスのせいで負けてしまったかなという試合です。RBが良い選手だったので、そこに対して最後まで止めることが出来なかったというディフェンスがダメでしたね。

ーー試合後のハドルではどんな話が
「本当に自分たちは止まってる暇はないぞ」と。去年からトーナメント形式に変わって、リーグ戦上位3チームがトーナメントに出場出来ます。自分たちもまだ「日本一」という目標に対してはまだまだ掴み取ることが出来るというところにはまだいます。自分たちは落ち込んでる暇はないと思うので、次の東大戦に向けて今から動くぞという話はありました。

ーー東大戦まで2週間、より強いチームを作っていくために意識したいことは
今日の試合で自分たちはディフェンディングチャンピオンなんですけど、まだまだ実力は到底低いということを自覚しました。イチからのつもりで東大戦に臨んでいこうかなと思います。

(取材・白戸大貴)

QB・齊藤空大(法4=駒場学園)

ーー秋リーグ初めての出場だったが
前半結構いいテンポでオフェンス進められたんですけど、後半ちょっと、サードアウトとか、パス失敗とか、そういうので、テンポがつかめなくて。今日の試合はオフェンスも全シリーズ、そういった一段終わった得点というのは出してたので、それがやっぱ後半できなかったっていうところで、相手に流れを持っていかれて、こういう結果になったと思いました。

ーー次の試合への意気込み
今回負けちゃったその事実は変わんないので。ここから絶対に全部勝たないと、やっぱ日本一という目標には届かないし。自分自身も結構課題がすごく見えた試合だったんで、それを次の試合までにしっかり潰して、次はオフェンスで勝った試合、勝てるような、絶対全シリーズ勝ち点持っていけるようなオフェンスにして、また戦いたいなと思います。

(取材・川邉まなみ)

WR・須加泰成(営4=足立学園)

ーー今日の試合を振り返って
今年のチームの雰囲気が悪い方向に出てしまったかなと思います。試合内容で見れば、ディフェンスが相手のランを止められなかったということがありますが、練習からディフェンスのために動けていませんでした。オフェンスも34点しか取れなかったというのがあるので、反省しかないです。

ーー開幕2戦と比べて、明大はやりにくさを感じていたのか
自分自身としては相手が何位とか関係なく、自分の全力を出すだけなので、変わらずいつも通りプレーできました。

ーー試合後のハドルではどのような話があったか
「後がないよ」というのは言われました。去年からトーナメント方式が変わって、1敗しても甲子園に出れるチャンスはありますが、もう1つ負けたら終わりだよという話はありました。あとは明日からの練習で、4年生がどのような姿勢で臨むかがこれからのリーグ戦で大切だと言われました。

ーーキックオフリターンからのTDを振り返って
明大の主将でRBの高橋周平(4年=足立学園)が中高一緒の同期で、TDを取って活躍していたので、自分もやらなくてはという気持ちでした。

ーー次戦への意気込み
もう後がないので、4年生を筆頭にOne Teamで戦っていきたいと思います。

(取材・松野要)

K・高城颯真(経4=法政二)

ーー試合を振り返って
チームとしていろんな反省が出たいい試合だったとは思います。

ーー敗因はどこにあると分析するか
個人的な範囲ではキックオフで細かいところまで突き詰めないといけないなと思いました。雨などを想定して、動画を見たり練習でもっと突き詰めればこのような結果にはならなかった。逆に最後のアタックが2本連続決められたのはチームメイトとずっと練習してたのでそれ相応の結果が出たと思います。チームとしての反省は、4年生がもっと後輩のケツを叩いて、チームとしてもっと細かいところまで突き詰めないといけないと感じました。

ーー東大戦に向けて一言
先ほど矢澤さんも菅野さんも言ってたんですけど、この負けをただネガティブに考えるだけじゃなくて、逆に負けることでしか体験できない反省があるんで。落ち込んでるんじゃなくて、落ち込んでる暇ないんで。もっと新たな力をどんどん引き出して、自分のキック成功率とかKCの飛距離とかもいつも通りの力を出して頑張っていこうと思います。

(取材:加納正義)

 

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