【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対明大1回戦 9回2アウトから中村の同点弾! 延長12回の熱戦制し、天敵・明大から先勝!
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対明治大学1回戦
2014年4月19日(土)
府中市民球場
開幕カードで勝ち点を奪った法大の2カード目の相手は昨秋のリーグ王者・明大。昨年は春、秋ともに連敗を喫し、1勝もあげることが出来なかったこの天敵にどう挑んでいくのか。
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 4 | 11 | 1 |
明 大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 9 | 1 |
(法大)松田、〇安本(1勝)‐山路
(明大)赤尾、●篠原‐吉田
[本塁打]中村1号ソロ(9回・赤尾)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | (4) | 落合 大泰(法4) | 5 | 1 | 1 | 1 |
2 | (8) | 甲本 裕次郎(社1) | 4 | 1 | 0 | 1 |
3 | (6) | 橘 廉(社3) | 4 | 1 | 0 | 1 |
4 | (9) | 小野 慶典(経2) | 5 | 2 | 1 | 0 |
5 | (7) | 中村 聖弥(経2) | 5 | 3 | 2 | 0 |
6 | (5) | 佐藤 裕太(経3) | 4 | 0 | 0 | 0 |
5 | 萩原 幹斗(社1) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
7 | (3) | 永田 直(経2) | 5 | 0 | 0 | 0 |
8 | (2) | 山路 脩平(経4) | 4 | 3 | 0 | 0 |
9 | (1) | 松田 知行(経4) | 2 | 0 | 0 | 0 |
1 | 安本 剛史(スポ4) | 2 | 0 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
松田 | 5 | 7 | 3 | 3 | 3 |
安本 | 7 | 2 | 0 | 3 | 0 |
二塁打:橘(9回)、小野(11回)
犠打:甲本(6回)、安本(12回)
残塁:7
戦評
明大の先発は昨秋の最優秀投手賞を受賞した赤尾。明治のエースに対し、法大は立ち上がりを捉える。1回表、2番甲本が粘って四球を選ぶと、橘は死球と制球の定まらない赤尾からチャンスを作る。ここで迎えるは3戦で4HRの小野。好調の主砲が3球目を右前へ弾き返すと2塁走者の甲本は本塁まで一気に生還し、1点を先制。さらに、中村も中前適時打と続き、好投手から2点を奪った。
法大は松田が先発。巧打者が揃う明大打線に走者を背負いながらも、あと1本を許さない粘りのピッチング。味方の好守にも助けられ、4回まで1失点の投球を続ける。しかし5回、松田にアクシデントが襲う。相手打者の打球が松田の足に直撃し、松田はここで治療のためベンチに下がり、試合も一時中断となる。試合に戻った松田であるが、二死二、三塁から逆転の2点適時打を浴び、松田はこの回で降板となった。
一方、打線は立ち直った赤尾を打ち崩せない。2回以降は3塁さえも踏むことができず、最終回を迎えた。それでも法大はあきらめない。先頭の橘が二塁打で出塁、得点圏に走者を置いて、小野を迎える。しかし、期待されたこの打席、打たされた当たりはピッチャーへのゴロ。この打球に飛び出した橘も狭撃プレーで刺され、一気に2アウト。万事休すかと思われたが、それでもまだ試合を捨てない法大ナインの声に押され、打席に入るのは5番の中村。2ボールから「ストレートにヤマをはった」と甘く入ったストレートを狙い打ちすると、心地よい打球音とともに打球はあっという間にライトスタンドへ消えていった。二死からの同点弾により土壇場で試合を振り出しに戻した。
法大の守りは6回からリリーフしている安本を中心に0に抑え込んでいく。9回裏からは1点取られたらサヨナラの場面が続くが「平常心で投げた」と安本は好投を続ける。走者を出しても牽制で刺し、明大に主導権を許さない。11回には三塁まで走者を置くもピンチを脱し、緩急自在にマウンドを支配した。
この好投に応えたのは副将の落合だった。ここまで無安打も二死二塁の場面でしぶとく右前へのタイムリーで1点を勝ち越す。その裏、再び得点圏に走者を背負うも、相手3、4番を打ち取り、ここでゲームセット。安本が見事な火消しで明大から先勝を決めた。
昨年一度も勝てなかった明大に延長の末、勝利を掴んだ法大。落合は「いい一体感が出たこの勝ちは大きい」と語る。上位打線は好調を維持し、復調の中村、下位打線では猛打賞の山路とチームの調子は上向きのようだ。今日生まれた一体感を武器に明日、勝ち点を懸け、もう一度明大と激突する。(芳野 史征)
選手のコメント
中村 聖弥(9回起死回生の同点ホームラン)
―今日の試合を振り返って
率直に勝ててよかったです。
―九回のホームランについては
1点差で2ボールだったので、ストレートが来るんだろうなってやまをはって、それで打ててよかったです。
―感触はどうでしたか
よかったです。気持ちよく打てました。
―無死二塁のチャンスから二死走者なしという大ピンチになって迎えた打席でした
後ろの2人のバッターが当たってない感じだったので、短打で繋いでもしょうがないので大きいのを狙ってました。
―赤尾投手から3安打ですね
いいピッチャーで、まさか3本も打てるとは思わなかったです。
―前回から5番を打つようになりましたが
単純に1番のときに調子悪くて打順下がっただけで、迷惑かけて5番入ったので、とりかえそうと、気合い入れて頑張りました。
―明日に向けて一言お願いします
明日も気持ちをリセットして、今日みたいな大きいのではなくて、繋ぐ野球をしてチームに貢献したいです。
落合 大泰(決勝のタイムリーヒット)
―今日の試合を振り返って
正直言って、久々にこういう試合だったので疲れたんですけど、すごくいい試合でした。今日はもう朝から、というか東大戦が終わったときからも、この明治戦の勝ち点を取る、2勝するって気持ちを持っていました。自分もそうだし、チームとしても全員その気持ちは一緒で、それが結果として出て良かったです。この試合をものにしたのは本当に大きいかなと思います。
―明治戦で勝ったのは2年ぶりでしたね
そうですね。4連敗していたっていうのを朝、アップの時に聞いて思い出して、絶対勝とうってチームメイトに話しました。4敗はしてられないでしょって。
―ではやはり、意気込みというのも強かったですか
強かったですね。朝からもう全員そういう気持ちは持っていたんで。
―中村選手が同点弾を放ちましたが、ベンチでの様子などはいかがでしたか
ああやって3番でいいかたちで出ましたが、ちょっと士気が下がった場面もあって。僕個人的にはベンチの中でも立って、気持ちは最後まで切らしてなかったんですけど、あそこで打ってくれたのはほんと中村の力だと思いますし、感謝しています。
―落合選手ご自身は、序盤は相手投手に抑えられながらも、12回にタイムリーを打ちましたが
そうですね、抑えられてはいたんですけど、結果が出てなかっただけで、気持ちはいつも、毎打席自信を持って打席に立てていたんです。最終打席でも自信を持って打席に立って、それがああいうかたちで結果として出ました。常に打席の時には、強気の気持ちで、抑えられてるって気持ちはあんまりなかったですね。12回はそれが上手くかたちになって良かったです。
―明日以降の意気込みをお願いします
今日の勝ちは本当に大きいと思っています。接戦を制すると、チームの雰囲気、一体感、そういうものが生まれると、高校野球の経験を通してもわかったので、こういう勝ちの後にまたチームに一体感が出てくればいいなと思っています。また、技術的な面では、今日出た走塁のミスやバウンドミスなどの細かいミスをつめつつ、そういう状況の中でも接戦を制したという自信も秘めて、明日また絶対勝ちたいと思います。
安本 剛史(チームの逆転を呼ぶ好リリーフ)
―今日の試合を振り返って
長かったです。
―ご自身のピッチングはいかがでしたか
(5回裏の段階で)2‐1で勝てるとは思っていませんでしたし、マツ(松田)も打球受けて、その回2点取られましたけど、足痛いながらも踏ん張って投げてくれたので、次は自分が1イニングずつ、1個1個丁寧に投げました。
―6回から12回まで7イニング投げましたね
自分はリリーフで出るのでなかなかあんな経験ないので、しんどかったですけど、常に平常心を心がけて投げていたので、その意識がピンチでも抑えられた理由の一つかと思います。
―何回までいくとかの予定はあったのですか
あとにもピッチャーはいるので、予定とかはないですね。いけるとこまでいこうですね。
―ピッチング以外では牽制で2つのアウトをとり、チャンスの芽を潰しました
自分はピッチャーとして“間”に自信があり、武器なので、それでランナーの様子を伺って、だましだましですね。自分が四球で出したランナーという責任があったので、刺せるときは刺しますね。
―延長11、12回と連続でピンチを招いた場面ですがどんなことを考えて投げていましたか
もう裏なので、打たれたらサヨナラの場面だったので、1球1球を悔いのないように、たとえ打たれて負けたとしても、悔いのない球を投げ続けようと意識で投げていました。
―打線が勝ち越したときはどんなお気持ちでしたか
嬉しかったですけど、また自分が次のイニング投げてもちろん0に抑える気持ちですけど、1点とられて、まだ終わらない可能性もあるので、常に一喜一憂せず、ベンチが盛り上がっているときもその輪には入らず、なるべく外で平常心を心がけていたので、勝ってから喜びました(笑)。
―この勝利で明治から2年ぶりの勝利となりましたが
明治とは今日みたいな試合ばっかりで、でも接戦で勝てたのは明治戦に限らず、チームにとっては大きかったな、と思います。
―明日以降へ向けて一言お願いします
自分の役割は任されればそれをやりきる気持ちで調整して、最悪明日負けても、次勝って、気持ちを持続させて、まだ始まったばっかりなので、常に各相手から勝ち点を取る、ってことを意識してやっていきたいです。
山路 脩平(好リードに猛打賞の活躍)
―今日の試合を振り返って
疲れました。
―今日初安打がでて、3安打の活躍でしたが
ずっと打ててなくて、でも平日に出来る限りのことをして、その成果が出たかなと思います。
―正捕手として心がけていることは
いかにピッチャーの力を100%引き出せるかで、一人一人特色が全然違うのですが、何年も一緒にやっているピッチャーたちなので特色等はだいたいわかるので、それをどう状況に応じて組み立てていけるかですね。
―リード面で気をつけていることは
ピッチャーの力を出すことと、バッターとの勝負なので、そのバッターの狙い球だったり得意・苦手なコースとかをしっかり把握しての駆け引きですね。
―山路選手からみて調子のいい投手は
今日の安本は、すごい球投げるピッチャーじゃないんですけど、丁寧に投げた結果がいい結果になったのだと思います。
―明日に向けて一言お願いします
粘り強く、今日も諦めなかったからこういう試合になったわけで、明日も粘り強くやりたいです。
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