【重量挙げ】全日本ウエイトリフティング個人選手権大会

【重量挙げ】全日本ウエイトリフティング個人選手権大会

全日本ウエイトリフティング個人選手権大会
2014年5月9日(金)、10日(土)、11日(日)
羽曳野市はびきのコロセアム(大阪府)

大阪で行われた今大会。前回の全日本選抜に続き好調を維持した平良勇祐がトータル300kgを挙げて圧巻の優勝。赤松も見事優勝を収めるなど、随所に法大選手の活躍が見られる大会となった。

最優秀選手賞を受賞した平良

試合結果

個人成績

選手名 階級 戦績 スナッチ クリーン&ジャーク トータル
山城聖也 56㎏ 記録なし 120㎏②
及川佳将  3位 94㎏③ 113㎏④ 207③
黒佐仁 62㎏ 棄権
雨宮賢 69㎏ 棄権
篠原航平 5位 115㎏④ 150㎏③ 265㎏⑤
大城翔吾 77㎏ 11位 115kg⑨ 138㎏⑪ 253㎏⑪
平良勇祐 優勝 130㎏③ 170㎏① 300kg①
平仲浩也 85㎏ 記録なし
新海裕輝 3位 120㎏③ 155kg② 275kg③
木野英 94㎏ 棄権
金城吉永 4位 121㎏⑥ 160kg④ 281kg④
赤松哲郎 優勝 135kg① 165kg① 300kg①
奥瀬大輔 105㎏ 9位 127kg⑥ 155kg⑩ 282kg⑨
山本翔也 ₊105㎏ 棄権
比嘉翔矢 準優勝 130kg④ 176kg② 306kg②

※丸数字は種目別順位

戦評

 初日の56級には2選手が出場。山城 聖也(キャ4)は記録なしに終わるが、1年生の及川佳将(キャ1)が他選手の失敗も絡みながらも2位に入賞した。翌日の69kg級は篠原航平(文2)が出場。上位の選手が好成績を残せない状況の中、本人も「優勝を狙える」と感じていたが、記録を伸ばすことができず5位に終わってしまう。

 ここまで低調だった法大リフター陣、しかし平良勇祐(営3)が大活躍を見せる。成功率も6分の5、そしてジャークで170kgを挙げトータル300kg達成。もちろん見事な優勝を果たし、最終日の表彰では今大会の男子最優秀選手に選ばれた。この後は85kg級で新海祐輝(キャ2)が2位入賞で流れをくむと、94kg級では赤松哲郎(文2)が2大会連続の優勝を果たした。最終日は105kg級の奥瀬大輔(法2)が9位に終わるも、105+級では比嘉翔也(法4)が2位入賞を果たし、今大会を締めくくった。

 階級によっては優勝を果たすなど、プラス材料になる部分は確かにあった。しかし、他大学の主力級の選手が出場していない状況をかんがみると、諸手を挙げて喜ぶことができないのも事実である。次の大会は7月の東日本対抗戦。久しぶりの大学対抗戦となり、全日本大学対抗戦メンバー入り候補の選手たちがどのようなアピールをするかに期待がかかる。(佐藤康平)

選手のコメント

及川佳将

‐試技を振り返って
減量が上手くいき、ぎりぎりのラインまで体重を上げられたことが良かったです。初めての大学での全国規模での大会でしたが、あまり緊張せずに臨めました。

‐2位という順位について
完全に運です。2人記録なしだったことに尽きるので。嬉しいですが、自分の実力だとは思っていません。

‐今後に向けて
今日の試合のアップなどはそれなりに良かったので、今後は実力で1位になれるよう頑張ります。

山城聖也

-今日の試技を振り返って
失格してしまったので、自分の中で最悪の結果になってしまいました。悔しい試合でした。

‐スナッチの3本目では反則の判定を見て悔しそうにされていましたが
自分は取れたと思ったのですが、立ち上がっている途中で審判が反則の判定を出しているのを見てしまったので、悔しかったです。

‐スナッチでは1年生の及川選手と交互の試技でしたが
先に自分が出たので本当は1本目を取って、先輩として引っ張っていこうと思ったのですが、失敗してしまって、それに続くようにして及川も1本目を失敗してしまったので申し訳なかったです。及川が2本目を取ったあとは、自分もそれに続こうと思って挑んだのですが、できずに終わってしまいました。先輩として勢いをつけてあげられるような試技をしたかったのですが、できなかったです。

‐前大会では試合前のコンディションがあまり良くなかったとおっしゃっていましたが、今回はどうでしたか
今回は前回ほど悪くはなかったですが、良くもなかったです。自分の中ではそこそこいけるんじゃないかと思って臨みました。調整の仕方も今までと少し変えたので。でもそれがあまり合わなかったのかもしれないです。

‐今後の目標は
前の試合もそうでしたが結果がついてきていないので、まずは次の試合である東日本大学対抗戦に出場できるのであれば、そこでしっかり自分のベストを取って結果を残します。練習では今、自分の弱点であるスナッチ競技を強化するために補強やフォームの練習に取り組んでいるので、それを続けていって試合につなげられるようになればいいと思います。

篠原航平

‐今日を振り返ってください

は上位の選手が失敗をしていたので優勝を吸うチャンスがあったのですが、スナッチの失敗が響き、優勝を逃したことがとても悔しいです。

‐119kgは上げる計算だったのか
ベストが121kgなので、あそこは取らなければいけない重量でした。最近スナッチを含め調子が良くなかったので、もっと練習を積まなければいけないです。

‐今大会は入賞を目標にしていたが
本当ならば優勝しなければいけない状況だったので。成功率が3本のままというところが第一の課題であると思いますし、これを改善しなければ良い結果は残せないと思うので、次回に向けてしっかりと努力をしたいと思います。

平良勇祐

‐試技を振り返って
今回は69kg級から階級を上げてきた中大の笠井選手が強いというのがわかっていました。結果スナッチは負けてしまいましたが、自身の記録自体は悪くなかったですし、負けてもジャークがあるという気持ちで臨んでいたので。それよりも133kgのスナッチベストを取れなかったのが悔しいです。トータルの300kgについては、目標にしていたことなので、達成することができて嬉しいです。

‐300kgを達成したことは大きいか
本当は前の大会で達成するよう決めて冬季練習を積んでいました。ですが、前回大会で達成できなくても今回達成したというのは練習の成果だと思いますし、手ごたえとしてジャークは175kgも行けるかなと感じています。

‐次の目標と意気込みを
次は2か月以上実戦がなく、次は沖縄に帰って国体の九州ブロックの試合となると思います。なので、それまでにはスナッチとジャーク両方ともレベルを上げていきたいと思います。

(最優秀選手受賞後のコメント)
結果が評価されて嬉しいです。ですが、これに満足することなくさらに良い記録を出せるよう努力をしたいと思います。

大城翔吾

-今日の試技を振り返って
今日の目標は自己新を獲ることだったのですが、スナッチではベストの120㎏を挙げられず、自己新まで調整することができなかったので、最悪の結果でした。ジャークのほうは138㎏までは軽かったのですが、自己新を狙った142㎏は重かったです。挑戦できたのは良かったのですが、挙げられなかったので悔しいです。

-スナッチで120㎏を挙げたときは重く感じましたか
110㎏のときは軽かったのですが、120㎏は重く感じてしまいました。

-今日見えた課題は
前々から足が弱いと言われていて、今回もその足の弱さで挙げられなかったので、これから足を強化していきます。

-今後も階級は77㎏でしょうか
次に出る大会からは階級を一つ落として69㎏に出場します。

-今後の意気込みをお願いします
東日本大学対抗戦での優勝に貢献できるような選手になります。そういう選手になるためには足を強くしていかないといけないですし、記録も伸びていかないのでもっと頑張ります。
 

平仲浩也

‐今日の総括を
すごく悔しいです。130kgは練習では何度も挙げられているだったので。前の大会も調子が良い状況で入って試合で崩してしまったのですが、それと同じ形でした。何か変えなければいけないなとは思っているのですが、全然成長できていないですね。

‐原因はどういったところにあるのか
監督さんから、練習の時とフォームが全然変わっているといわれていますし、そこが一番かなと思います。試合となるととても緊張してしまっているので、それが原因となっているのかなと、もっと落ち着いて取り組めるように努力したいと思います。

新海裕輝

-今日の試技を振り返って
スナッチで落としてしまった125㎏を取るつもりで今日は試合に臨んだので、そこが残念でした。

-125㎏というのは自己新記録でしょうか
そうです。120㎏がベストで、125㎏は何カ月も前からずっと取ろうと思っていました。

-今日のコンディションは
コンディションはばっちりでした。練習面も栄養面もうまく調整して試合に臨めました。

-今日見つかった課題は
昨年から治療していたけががやっと治ったのですが、大会前に重い重量を挙げる練習がなかなかできなかったのでその影響が今日のスナッチ等に出てきてしまったのだと思います。なので、体重を増やし、これからさらに重い重量を挙げていって、練習量を増やしていこうと思います。

-今後の意気込みをお願いします
今日はスナッチを最後取れていれば1位だったので、失敗しないようにしたいです。そして体重を80㎏台まで増やし、今後もさらに記録を伸ばしていって、平仲選手に勝てるように頑張ります。
 

金城吉永

‐試技を振り返って一言お願いします
ここ2週間ほど調子が非常に悪く、それもあって今日は成功率を高めることを意識しました。その点に関しては良かったですが、記録としてはベストよりも10kg以上したという結果になってしまったので、とても悔しいです。

‐成功率を高めようとした目的は
今回自己新をとれるような調子ではなかったので、今大会をきっちりと6本とって、次につなげようという考えでした。一本取れなかったことは練習不足につきます。

‐実際のベストは
スナッチ130kgのジャークが162kgです。

‐全国大会は大学入って初でした
周りは確かに強いですが、今後の練習次第では確実に良い結果を狙えるなという感触ももいました。この階級は上と下に強い選手がうちにはいて、出場ができても2人だけだと思うので、勝ってインカレに出場できるようにしたいです。2人とも強い選手なのでそれを達成できれば本大会でも良い結果を残せると思うので

‐次戦へ向けて
次は東日本個人選手権になると思うので、しっかりと良い結果を出して、今後対抗戦にも選んでいただけるよう努力したいと思います。

赤松哲朗

-今日の試技を振り返って
スナッチでは140㎏を目標にしていました。2本成功できたので、今日はいけると思ったのですが、3本目で失敗してしまいました。クリーン&ジャークのほうでは170㎏を狙っていたのですが、1本目で失敗してしまっていけなかったです、でも2、3本目で成功したので、結果オーライって感じです。

-前大会のときと結果が全く同じでしたが
今回もまた完全優勝できたことはうれしいのですが、前回から記録が伸びていないので悔しさが残ります。

-今日のコンディションは
今日は減量があったので、うまく体が動かせませんでした。でも思ったよりは挙がりました。

-どのくらい減量したのですか
2.5㎏位を1日でしました。夜に食べ過ぎてしまったので。

-今日見えた課題は
スナッチは練習でも140㎏は取れそうなんですが、キャッチがぶれているので補強を頑張っていきます。ジャークは今日の165㎏が軽かったので、170㎏はできそうです。これから練習を積んで新記録獲りたいです。

-試合後にほかの選手からの声掛けはありましたか
「結果オーライ」と言われてしまったのが悔しかったので、次はそう言われないような勝ち方をしたいです。

-木野選手の棄権について
一緒に出られなかったのは残念でしたが、木野選手がセコンドをしてくださったので、それがとても支えになりました。

-東日本大学対抗戦に向けて
今後は底上げをしていって、スタートの重量を5㎏ずつ上げていこうと思っています。練習では新記録を出して余裕を作ってから試合に臨みたいと思います。
 

奥瀬大輔

-今日の試技を振り返って
スナッチでは本当は135㎏を挙げようと思っていたのですが、2本目で取りこぼしてしまって、その重量まで挑戦できなかったので残念でした。前回の試合では6本すべてとれたのですが、今回は本数を取れなかったことも悔しいです。やはり、練習のときに高重量でセットを組んでいくしかないですね。ジャークは自己ベストの重量を1本目で取れて、自己新を狙って160㎏に臨んだのですが、日本とも失敗してしまいました。足も上体も弱すぎますし、まだまだ対抗戦で使える選手ではないと痛感しました。

-今日のコンディションは
アップの時に3本挙げたときは軽くて、調子が良かったのですが、本番ではアップの時よりも重く感じてしまいました。自分の調子のピークを試合に持っていくことができていなかったと感じました。

-今日意識していたことは
自分はジャークで前差しになって失敗してしまうので、以前から前差しにならないように監督や先輩方から指導してもらっているのですが、今回もジャークですこし前に行ってしまったので、完璧に治るようにしたいです。あとは試合前に監督に、「スナッチは引きで我慢して、すぐにおしりを浮かさないように」とアドバイスを頂いたので、そこを意識しました。

-今日見えた課題は
105㎏級はずば抜けて強い選手が3人いて、自分より強い選手たちも固まった記録でいるので、その固まっているグループに入り込めるような選手に自分もなっていきます。今年はスナッチ140㎏、ジャーク170㎏が目標で、今の状態ではまだまだなのですが、今大会で今自分がどの位置にいるのかが見えたので、上位の先輩方を見習ってどんどん練習していきたいです。

-足と上体の強化も課題でしょうか
そうですね。重量級にしては足がまだまだ弱いのでさらに力をつけていきます。同時に上体も鍛えて安定した試技ができるようにしていきたいです。

-今後の意気込みをお願いします
スナッチ140㎏、ジャーク170㎏を目標にしていきます。それでも今年の対抗戦のメンバーにはまだ選ばれないと思うのですが、3年生になる前にこの目標を達成しようと思います。
 

比嘉翔也

-今日の試技を振り返って
スナッチはベストを更新できたのでよかったです。スナッチであと1kgでも重いのを挙げておけば体重差で勝てたのですが…。

-2位という結果について
優勝した立命大の片岡選手は自分が大学に入って階級を一つ上げてからずっとライバルなのですが、1㎏差で負けてしまいました。まだ1回も勝ててないです。

-前大会を終えてから今大会までの間で何か変えたことは
前大会でスナッチは記録なしになってしまったので、スナッチのキャッチを練習しました。ジャークのほうは自信があったので、スナッチに重点を置いた練習にしました。

-練習での自己ベストは
スナッチは135㎏、ジャークは175㎏です。ジャークのほうは今日1㎏更新できました。でも前にも177㎏を落としてしまっていたので、次の+1㎏がなかなか挙がらないですね。

-今後の意気込みをお願いします
次の東日本大学対抗戦は出られるかまだ分からないのですが、団体戦に出させてもらえるのであれば、結果を出せるように精一杯頑張りたいと思います。

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       篠原                大城                 新海

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       金城                奥瀬                 比嘉翔也        

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