【アメフト】2014秋季リーグ戦 対早大 今季一番の接戦を制し強敵早大を撃破!
【アメフト】2014秋季リーグ戦 対早大 今季一番の接戦を制し強敵早大を撃破!
2014年度 秋季リーグ戦 対早大 2014年10月12日(日) アミノバイタルフィールド
秋季リーグ戦も後半戦を迎えた。今試合の相手は前節関東王者・日大と接戦を繰り広げた早大である。試合は最後まで均衡状態が続いたが、結果法大が激戦を制し今後の試合に向けて弾みをつけた。
トータル試合結果
28 | 7 | 1Q | 7 | 24 |
---|---|---|---|---|
7 | 2Q | 7 | ||
7 | 3Q | 7 | ||
法政大学 | 7 | 4Q | 3 | 早稲田大学 |
戦評
前節では秋季リーグ前半の山場とされた慶大戦を接戦の末見事勝利で飾った法大トマホークス。しかし、今節の相手はLBを中心とした高い守備力を持ち、前節関東王者の日大に善戦した早大ビッグベアーズ。大方の予想通り、両者の試合は最後まで結末のわからない手に汗握るものとなった。
試合は前半から動く。相手のキックオフで幕を開けた第1Q。法大は1stシリーズからQB近藤濯(文4)を起点としたパス攻撃で先制のTDを挙げる。続く相手の攻撃も抑え法大に流れが傾きかけたように見えたが、一瞬の隙をつかれインターセプトを許してしまう。そこからTDにつなげられ、その後もQBサックを決められるなど自分たちの思い通りにいかない状況が続く。
第2Qになると、DFの要であるDL小林貴(営4)が負傷し戦線離脱してしまう。すると法大は自陣5ヤード地点まで侵攻を許してしまい絶体絶命のピンチかと思われた。しかしここでDB植山(経3)が起死回生のインターセプト。勢いそのままにRB田邊僚(法3)、廣澤達也(デ工3)を中心としたランプレーで敵陣34ヤード地点まで侵攻すると、最後はQB鈴木貴史(法2)からWR小島太郎(営3)へのロングパスが決まりTD。リードを得た法大だったが、早大も意地を見せ同点とするTDを決めてくる。前半をイーブンで終え後半戦へ。
第3Q、嫌な流れを断ち切りモメンタムを掌握したい法大だったが相手の1stシリーズで次々とロングゲインを決められ、わずか0:40でTDを許す。しかし、試合後にDE上田賢吾(営4)が「気持ち的に引きずっていた部分をフレッシュした」と語る通りここからDF陣のエンジンが掛かり始め早大の侵攻をなかなか許さない。OF陣もそれに呼応するようにエンドゾーンまで残り5ヤードを押し込み同点となるTDをもぎ取る。この直後、今季活躍を見せるDL金城慎基(社3)が負傷し法大に暗雲が漂う。
第4Q、第3Qの流れからいきなりFGを決められ3点を追う展開となる。その危機を救ったのはエースRB田邊だった。約56ヤードを駆け抜け一発逆転のTDを奪う。その後はランプレーで時間を消費するが、最後に早大へ攻撃権が回ってしまう。しかし、第3Qにけがでベンチに下がったDL金城がQBサックを決め、相手にペースをつかませない。最後は焦りが生じた早大のパスをLB早坂亮(社3)が冷静にインターセプトしゲームセット。価値ある勝利をつかみ取った。
ここまで全勝で歩を進めてきた法大トマホークス。次節の相手は秋季リーグでここまで1勝3敗と苦しんでいる明大グリフィンズ。ラン主体のチームに対し、DF陣がどれだけ上手く対応できるかが勝利への鍵となるだろう。悲願の日本一へ、選手たちの挑戦はまだまだ終わらない。 (島田尚人)
選手のコメント
DL 上田賢吾
ー今日の試合を振り返って DFのエンジンが全然掛かっていないというような状態で、前回の試合と同じように厳しい試合展開になってしまいました。
ー早大OF陣の印象は スカウティング通りの動きだったのですが、それがわかっていた上で自分たちのやるべきことができなかったので、どちらかといえば相手が強かったというよりも自分たちで自分たちの首を絞めて厳しい試合にしてしまったのではないかと思っています。
ー第3Q序盤の失点以降はほぼ完璧に抑えていたように見えましたが 気持ち的に引きずってしまっていた部分というのを1度フレッシュして、そこから自分たちのペースに切り替えていくことができたからだと思っています。
ー試合途中から小林貴(営4)が抜けましたが 自分は外側から内側になったのですが、元々2年前は中をやっていたこともあって、自信があったのでチャンスだと思ってプレーしました。
ー今のDLユニットの調子は 秋季リーグも半分を過ぎて、だんだんと完成度は上がってきていているのでこれからも良くなっていくと思います。しかし、唯一の弱点というのが層の薄さだと自分は思っていて、そこの部分はもっと補強していかなければいけないと思っています。
ー前回の慶大戦から約2週間空きましたが練習で意識したことは シーズン中盤ということもあって、中だるみしてしまうという傾向にあるので、そうならないように意識しながら選手たちに声をかけて鼓舞していきました。
ー今日の早大戦を踏まえて、次戦までに修正したいこと 前回、今回と気持ち的な部分でずるずるとやられてしまっているので、これからは自分たちのやりたいことをできるように気持ちをもう一度引き締めて練習していきたいと思います。
ー次戦に向けての抱負 明大はランメインのチームで重い(ランニング)バックもいて、DLが活躍できる場面というのが多いと思うので、DLで圧倒したいと思います。
RB 田邊僚
ー今日の試合を振り返って 早大は日大と1TD差まで詰め寄っていて、強いことは分かっていたのでまずは勝てて良かったです。ただ、多く課題が残った試合でもあったので、2週間後の明大戦に向けて修正していきたいと考えています。
ー早大の印象は 早大DFはLBのコグラン・ケビン選手や峯祐輔選手を中心にレスポンスの早い印象があったので、どんな局面でも走り勝つことを意識して試合に挑みました。
ー試合を決めた4QのランTDについて 序盤は早大DF相手に自分の走りが発揮できていない部分があったという事実をふまえて、この場面で取らないと負ける可能性があったので、自分の仕事であるランでTDを取ることだけに集中していました。あの場面のTDはあくまで他のメンバーがコースを切り開いた事で生まれたTDだと思っているので、仲間に感謝したいです。
ー夏は具体的に何に取り組みましたか 夏取り組んだことは大きく2点あって、1つ目はインサイドゾーンのランをもっとうまくなることで、選手としての幅が広がると考えて中心的に取り組みました。2つ目は自分に任せられているプレーで、試合で結果を出す確率を上げるために何度もすり合わせを行いました。ただ、こないだの慶大戦では、1対1の場面で負けてしまう等の課題が多く見られてしまったのでさらなる成長が必要だとリーグ戦を戦う中でも感じています。
ー秋季リーグでは発揮できていますか まだまだ発揮できているとは言えない状況ですが、明大、立大、日大戦を戦う過程で成長を遂げて甲子園に挑めるようにしていきたいです。
ー勝つための準備に大切なことは 1戦ずつ大切に戦うことだと思います。TOP8の中では日大に勝つのが甲子園に行くための短期目標ですが、その前に明大、立大との試合がありますし、どちらも侮れない相手です。例年良い戦い方をしていた早大に対しても今回は接戦でなんとか勝てた感じなので。1戦ずつ丁寧な準備と試合後のミーティングで改善すべき点を洗い出して、リーグ戦を通してチームとして成長する力が求められていると感じています。
ー明大戦の抱負 自分の仕事はTDでチームを勝たせることなので、貢献できるように次もTD取ります。
LB 早坂亮
ーこの時間からは良い動きができていたというようなポイントは ずっとモヤモヤしながらプレーしていました。試合を通してつかめている感じはなかったです。
ー苦しい試合展開だったと思いますが そうですね。チームが勝つということが一番大事なので、勝って次のステージに進めて良かったと思います。
ー早大への対策などはありましたか ランプレーが多いチームなので自分のアタックはしっかりやろうという風にやっていました。
ー戦ってみた印象は 自分の中で強いのだろうと思っていた分、実際にやってみると恐れていた程ではなかったと思います。
ー今日勝ったことで甲子園ボウルも見えてきたと思いますがが、甲子園ボウルは意識していますか 甲子園ボウルを目指してやってはいるんですけど、まず次の一戦に勝たないことには始まらないので、明治戦、立教戦もしっかりやっていこうと思います。
ー次の試合に向けて一言 勝ちます。
DB 植山雄太郎
ー今日の調子はどうでしたか あまり良くなかったと感じています。
ーどのような所に気をつけてプレーをしましたか
ー相手の印象はどうでしたか 頭が良くて、それに対してフィールド内の選手自身がどう適応するのかが問われる試合でした。次につなげられる試合でした。
ーこれから戦っていくにつれて必要となっていく力は何だと思いますか 全チームがTOP8と強いので、技術はもちろんのこと、どれだけ勝ちたいかという気持ちが一番大事なのでチーム全員で克服していきたいと思います。
ー次戦の明大戦への意気込みをお願いします 一戦一戦変わらぬ平常心を持って、大事に戦っていきたいと思います。
DL 金城慎基
ー今日の試合は4点差の接戦になりましたが 正直きつかったですけど、仲間を信じていました。
ー試合中けがで一度ベンチに戻られましたが 小林さんが試合に出れないと分かっていたので、自分がここで抜ける訳にはいかないと思いました。気合いで試合に戻りました。
ー試合に戻った直後QBサックを決められていましたが あのプレーは狙っていました。ここで試合の流れを変えたいと思っていたので成功して良かったです。
ーけがした後のプレーに心境の変化はありましたか けがした方が良いプレーできました。小林さんが出てなかった分、自分がやろうという気持ちになりました。小林さんが出ないまま負けるわけにはいかないので。
ー接戦になることは予想してましたか してました。絶対に苦しい展開になると思っていたので、そこで気持ちがめげないようにしていました。しかし、思ったより点を取られてしまったのでDFとしては課題が山ほど残る試合でした。
ー次節明治大戦に向けて 明治は強いチームなので今日の課題をしっかり修正して試合に臨みたいです。良いランナーがいるので、そのランを必ず潰していきたいと思います。
WR 小島太郎
ーどのような試合展開を予想されていましたか もちろん勝つつもりではいました。DFはなんだかんだ止めてくれると思ったので、OFはOFのことをやるだけでした。
ー個人、またはチームの課題は見つかりましたか 一試合通じてミスをしないというのが課題です。慶大戦でミスが多かったので、この試合でなくそうという感じだったんですけど、ミスしてしまいました。
ー早大の印象は 友達が結構いるので楽しかったです。
ー3Qで逆転されたときのチームの雰囲気はどうでしたか DFは分かんないですけど、OFは俺らが普通にプレーすれば勝てるから、落ち着いて焦らずにやっていこう、我慢してやっていこう、と思っていたので特に焦ったりはしなかったです。
QB 鈴木貴史
ー今日の一勝は大きいと思いますが、早大に勝てたことについてどのように思いますか 勝てて良かったなと思いますけど、良いスコアではないですし日大はこれ以上やってくると思うので…。
ー早大のどのようなところを警戒していましたか 自分は走るメインなのでどのようなDFでくるのかなどを考えていました。
ー前節の日大vs早大が14-7と競った試合でしたがそのスコアを見て早大にどのような印象を持ちましたか 早大は良いDFをしているとは思いましたが、あまりかたくはならずにプレーしました。
ー実際に戦ってみて相手DFはどうでしたか 結構思い切りが良くてプレッシャーもかかってきました。
ー今試合では自信を持ってパスを投げることができましたか いえ、まだまだです。
ーどのような点が課題ですか 自分でいうとランとパスの両立がうまくできていないところです。走るのもいいけど、パスも投げないと脅威にならないので。投げられてやっと脅威になると思うのでうまくつなげていきたいです。
ー今日のOF全体の雰囲気はどうでしたか 最初TDを取れたんですけど、次のドライブは(TDが)出ませんでした。それで一気に落ちてしまって、それからずるずる試合が終わってしまいました。気持ちもうまく入っていなかったので、そこは切り替えなければならないなと思いました。
ーリードを許す場面がありましたが ちゃんと気持ちが入れていないなと思いました。本当に負けてもおかしくない試合だったと思います。
ー今日の勝因は ランがテンポ良く出たことだと思います。一発で持っていってくれた場面もあったので。
ー今日の自分に点数を付けるなら 50点ぐらいですね。パスは一本TDを取れたので良かったなと思いますけど、自分が得意としているところができなかったのでそこを直していきたいです。
ー次戦までの2週間どのような取り組みをしたいですか 今日ミスしたところをしっかり改善して、ランもパスもうまくできればいいなと思います。
ー次戦に向けての意気込み 明大は結構負けていて思い切りぶつかってくると思うので、その雰囲気に負けないように頑張っていきたいと思います。