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【陸上】トラックシーズン開幕!陸上競技部インタビュー第二弾

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【陸上】トラックシーズン開幕!陸上競技部インタビュー第二弾

2015年3月19日(木)
法政大学多摩キャンパス

陸上のトラックシーズン開幕して1ヶ月あまり。そして関東インカレまであと数日。
今回の取材の第二弾は坪田駅伝監督、佐藤駅伝主将。
冬季の取り組みや今季の目標、意気込みなどを伺った。

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箱根への決意を語った坪田監督

 

監督、選手コメント

坪田智夫 駅伝監督

―昨シーズンを振り返って
最大の目標であった箱根駅伝に出場すらできなかったので、非常に厳しいシーズンだったと思います。それに関して目標が高すぎた、3位を狙おうということで、私自身も目標が高いことに関してスケジュールの設定が厳しすぎたということもあったので、そういった部分のズレがあり、予選会敗退となったと思います。決して予選会敗退するようなチーム力ではなかったと思うのですが、目標管理の甘さ、私自身が監督として2シーズン目という甘さが出たのかなと思います。

―今年の目標は10位ということですが、チームの状況を見て決めたということか
毎回目標に関しては選手達に決めさせています。シードに一歩届かなかったという状況でしたが、今回取材を受ける足羽(純実)もそうですしエースであった西池(和人、14年度卒)も欠いた状態でシードまで一歩ということだったので、ある程度面子が揃って強化できれば、3位を目標にしても、結果として届かなかったとしてもシードよりも高いところを狙えるかなと思っていました。その上での3位という目標でしたので、非常に目標が高かったと思います。今回10位という低い目標かと思うのですが、まずは地に足をつけて、自分たちのチーム力を上げて、まず予選を通らなければいけないです。まず今一度基本に立ち返って、箱根にこだわって今年1年間やっていこうという、そういう目標です。

―今年の主将佐藤選手はどうやって選ばれたか
正直この学年はリーダーシップを取れる選手がいないという状況で、ある程度粒は揃っていると思うのですが、自分を出す選手があまりいなかったので。他にも駅伝校出身はいるのですが、佐藤自身も全国高校駅伝で高校時代から福島の田村高校という駅伝の名門校かで、チームを作る、駅伝で戦うという空気を高校の時に学んだ選手だったので佐藤になりました。佐藤自身も箱根は経験しているのですが、もう1つ高いところを目指して欲しいです。

―冬季期間はどういった練習を積んできたか
冬はシーズンが終わって、12月にも記録会などありましたがその後は基礎練習ですね。やはり基礎体力をつける時期なので、走り込みなどで練習の質や量も引き上げていたのですが、基礎体力作りの期間ということで2月までの約2ケ月間歩きの練習など、そういったところで泥臭い練習をいていました。

―箱根駅伝のコースをウォークしたのもその一環なのか
そうですね、それが基礎作りというか冬場のメインの練習だと考えていました。4日間で5区、6区以外の8区間を1日2区間ずつ、1日42~46キロぐらいを歩きましたね。

―佐藤主将を始めとする4年生をどう見ているか
昔からこの学年は高校時代の実績はまずまずで5000mの平均タイムも良い学年だったのですが、ただ飛び抜けないというか伸び悩んでいた1、2年目でした。やはりそういった状況だったので私も彼らにかなり厳しいことをこの3年間言い続けてきたと思いますし、彼ら自身も言われ続けてきていると本当に自覚していると思いますし、面と向かって君らは最弱の学年だよと1年目終わった時に言いましたし、まとまりもなかったですね。自分がチームを変えるという力強さがなくてそういった意味では伸び悩んでいた学年ですね。

―エースとして期待されている足羽選手を始めとする3年生の選手はどうか
基本的には足羽にはエースになってもらわないと困る選手ですね。それにプラスして高校時代の実績もある坂田(昌駿)、故障で苦しんでいるのですが田辺(良磨)の3枚というのはこの6月にある全日本大学駅伝の予選会でもトラックで活躍できる3枚ですので、彼らの力というのはやはり大事になってくると思います。また新4年生はもちろん彼らが力をつけてもらわなければ困るので、今の新3年生がエースとしての自覚を持って、私も言い続けているのですが、彼らがそれを受けてどう感じ、どう行動するかにかかってくると思いますね。力は非常にある選手たちなので、彼らが本気で他大学のエースと本気で勝負しようと思い、それに向けて練習をしていけば十分戦える選手達だと思いますね。それだけのポテンシャルは秘めている選手なので、往路のエース区間に並べたいなという、それくらいの力を持った選手たちなのかなと思っています。

―立川ハーフなど好結果を残している細川(翔太朗)選手ら新2年生は
細川は非常に頑張っていると思います。彼の高校の実績、14分47秒から考えると本当に平凡な選手でしたし、ただしっかり練習や生活に関して自分が弱いというのを自覚し、努力しなければならないというのを真摯に受け止めて、それに取り組める選手なので、高校の時の実績から考えると非常に頑張っていると思います。これから予選会まで半年近くあるのですが、昨年は春に良かったのですが夏に貧血や怪我で練習ができなくて、予選会には間に合わなかったのですけど、夏場に練習を積めれば予選会では他大のエースと勝負、60分、59分台も狙える選手かなと思いますね。 ただそれ以外の選手が少しもたついていてですね、団栗の背比べみたいになっているのですが、今一般生の磯田(和也)が寮外なのですが非常に頑張っています。高校の実績はそれほどあるわけではないのですが、スポーツ推薦の人たちと変わらず、それ以上の結果を出してくれていますし、もう1人一般生の後藤(大輝)もいいですね。彼ら一般生が練習でも試合でもスポーツ推薦を負かすという、そして推薦の子たちが危機感をもってできているので、1年経ってようやく練習と生活に慣れてきたところだと思うので、ここからが彼らの競争だと思いますね。今細川が頭一つ、二つ抜けているので彼らはまず細川に負けないというところが大事だと思います。

―細川選手がここまで伸びた要因は
色々なことに関してアドバイスを真摯に受け止めて、昨年予選落ちして本戦に出られないことに危機感を持ってやっているというのはあると思います。非常に努力家ですね。あとは彼がどこを目指すかですね。うちの選手達全員に言えることなのですが、彼は前のスポホウの取材で「今年の箱根駅伝の5区で神野さん(大地、青山学院大)に勝ちたい」とでかいこと言っていました。それはそれでいいので、今は力の差はあるのですが、彼が本当にそれに向けて、どこまで本気でやるのか。彼が望むのなら手が届く選手だと思います。それに向けて努力ができるので、本気で目指すのであればそこまでいけると思います。現状は足羽や、新4年の中村(涼)が練習を引っ張っているのですが、細川は彼らと力の差もあるのですけど、うかうかしていると細川に抜かれるという勢いが練習から感じられますね。

―新1年生が練習に合流して1週間が経つがどういった印象か
しっかりと準備してきているなと思いますし、5000mのタイム自体は西池や佐藤の学年ほど高くはないのですが、低い割には力を感じますね。

―特に期待のもてる選手は
千葉クロカンと福岡クロカンで入賞ラインに入った須磨学園から来た福田(兼士)がスピードもあって楽しみな選手です。あとは同じ兵庫から来た坂東(悠汰)が1500mを中心に高校時代やってきていたのですが、淡路島の高校出身で1人で練習をやっていたような子なので非常に伸びしろはあるのかなと思いますね。

―今年の長距離ブロック全体の意気込みを
もちろん箱根に絶対出場、そしてシードと必ず達成しなければいけない目標だと思います。昨年のように西池や関口(頌悟)がいない状況で、今年はエースがいないです。そのため、チームで一丸となって昨年以上にやらなければいけないですし、選手1人1人が自覚を持って欲しいですね。流れを変えられる選手がいないので、自分がチームを変えるという自覚を持ってやれるかどうか。1人1人が考えてやれるかどうかにかかってくると思います。昨年もですが箱根に出られない、力のないというチーム状況ではなくて、今年も力を十分発揮して、危機感と自覚を持てれば十分出場も可能だと思いますし、シードも狙えると思います。私自身も含めて1人1人が本気でそこに向えるかにかかってくると思います。

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箱根への決意を語った坪田監督
 

佐藤和仁 駅伝主将

―昨年一年間を振り返って
個人的には練習通りの結果がでなくて、行き詰まるというか思い悩んだシーズンでした。

―一年間を通して自身の中で見えた収穫や課題は
練習に対する意図が全くもって自分の中で考えてやれていなかったのが、選手としての弱さであり結果が出ない原因だなっていう収穫がありました。プラスの収穫というよりはマイナスから見出したことなのですけど、競技者として大事なところが収穫できたのかなって思いました.

―今年度の個人としての目標は
一万メートルを28分台で走ることと、全日本大学駅伝の予選会、箱根駅伝の予選会の両方も通過した上で、本戦で両駅伝共に10位を出すということですね。

―直近の大きな大会である関東インカレでの目標は
自分的にもハーフマラソンが一番ポイントを取れて入賞が狙える種目だと思っています。毎年長距離の種目がポイントを取れずにチームに迷惑をかけてしまっているので、今年は自分が主将としてしっかりポイントをとることで、そこから全日本予選に向けてもチームにいい流れを作れると思うので、 まずはその最低限の入賞を自分の中で5番以内という目標があるのでそこに向けてやっていきたいと思います。

―昨年は箱根駅伝出場を逃す結果となってしまいましたが、箱根駅伝はご覧になられましたか
自分は走路員を二日間で1区と10区を担当したのですけど、やはりまじかで見るときついなって思いました。1年前は自分が走っている側で、全く違う世界を見ることで自分の不甲斐ないなさというか、その時ちょうど自分は怪我をしていたので全くチームに力になれなかったので本当に何もできていないのだなっていうのを感じました。

―予選敗退を通じチームにたりないと感じたことは
やはり個々の力に頼るというか、チームとして戦うという意識が足りないというのが、ミーティングなどを重ねる上でみんなから出ました。また自分としても考えていたのでチームとしてどう動いていくか、というところにクローズアップして、予選会が終わってから半年近くなるのですけど、ここまででチーム固めというかチームとして動くというところを重点的に取り組んでいます。

―具体的には
なかなか大学までくると高校生みたいに髪の毛を坊主にしたり、そういう青臭いことは恥ずかしがってしまって、みんなでなにかやるっていうのがなかなかないので、まずは話すことですね。最上級生が下級生たちに積極的に話すことで学年間の壁のようなものを壊すっていうところからまずはスタートしていくこと、あとは学年ごとにミーティングをやることで学年というチームよりもさらに細かいくくりの中でダメなところや良いところを出していくことで、チームをトータルとしてみた時にもうワンランク上のチームが作れるというか、学年ミーティングはチームとしての力を上げていっているのかなって思います。

―昨年のチーム目標は箱根3位、今年は箱根シード権という目標設定について
目標を下げたというか戦力的な問題もありまして、エースになる選手、駅伝でいう大砲が、今のチームでは0人といっても過言でない状態なので、チームとして戦って結果を出すという時に今のチーム状態として、最低限目指さなくてはいけない、一番底辺としてシード権、絶対にやれる目標ということで、去年は背伸びをしてしまった感じがあったので、そうなりました。

―佐藤選手は長距離部門の主将を務めていらっしゃいますが、主将に就任した経緯は
予選会が終わった次の日監督の方から任命を受ける形で、駅伝主将になったのですけど、指名される前の日に予選会だったので、予選会を走り終わって自分としても不本意な結果でチームの足を引っ張ってしまう結果だったので、そこで寮に帰って色々振り返ってきた中でやはり自分に責任感というか背負うものがないっていうのが自分の甘さや、競技者としての弱さが出てしまう原因なのかなって思っていました。自分は責任を背負ってその中で強く走り、他大の選手と渡り合えるんじゃないかなっていうのが自分の中にありました。予選会が終わった当日の夕方くらいには、自分が駅伝主将に指名されたらやろうっていう心づもりはあったので指名されても特に問題はなかったです。

―主将に就任したことはご自身の中でターニングポイントというか何かいい起点にはなりましたか
やはり周りの選手からすごく見られるようになりました。本当にちょっとした一個のとりこぼしというのが他の選手に与える影響も大きくて、自分がまとめると言うより、この部活の中でとりこぼしがなくしっかりやるべきことをやっているっていう存在にならなくてはいけないのだなと思っています。周りからの指摘も受けて小さいとりこぼしが全くなくて、かつ練習とかでも積極的に走れる選手としてこのチームの中でお手本になることがやはりキャプテンとして最低限としてやるべきことなのかなと。それを最近自分は意識して、その取り組みもあって、いい状態で走れるように戻ってきているので、取り組みはやはり結果として出ているなという風に思います。

―主将としての理想像はありますか
自分のカラーというか、歴代のキャプテンを三人見てきたのですけど、みんなこう無理やりキャプテンになろうというのではなくて、自分のカラーやニーズにあったまとめ方引っ張り方をされてきたと思います。僕としてはそこまで雰囲気が堅苦しくなくいかにも俺がやるぞという、例えるなら二つ上の田子(祐輝、13年度卒)元キャプテンは、俺がやるぞという、背中でみせる形で、結構どっしりとした重い雰囲気がありましたが、自分は結構ソフトな方なのでその柔らかさを生かして、チームの接着剤じゃないですけど、色々柔軟に話したり、そういうものを生かしていきたいです。そうすればいつでも相談に乗ってもらえるし逆に相談とか色々アドバイスできるような色々な形に変われる接着剤のような存在を目指して自分の中でやっています。

―今年度のチームと昨年度のチームと比べて変わったという点は
話すということを大事にしています。話すことでやはり選手間の距離間がとても近づくと思います。どの学年にしても全く話したことがないとか名前がわからないとか、去年だと先輩を見ていても少なからずありました。力の差はあるのですが、その中でもこいつはここがよくやれているとか補強によく取り組めているとか、ポイント練習をやってきている選手、挨拶がよくできている選手とか、色々細かいことでも把握できるくらい距離間が近いので、そこが去年とは違うと思います。

―関東インカレでのチーム内の目標は
1ポイントでも多く取ることが大事だと思いますし、目標になって来ると思います。  ―重点的に取り組んでいる練習は トラックに向けてスピードを上げた練習というのが入ってきています。トラックを目指すことでハイペースなレースとかでも対応できてくると思うので、そうした練習でどんどん関東インカレと全日本予選に向けての体づくりができていると思います。

―今年注目の選手は
坂東と福田という選手です。スピードに関しては持っているものがあるなって思います。どちらとも身長が180センチ以上あってとても体が大柄な選手なので、この選手たちがスタミナも、ついてちゃんと走れるってなった時に、本当に法政は強くなるのだろうなと思います。2人の背中を見ていて自分が嬉しくなるくらい思うので、期待しています。

―ラストイヤーにかける思いは
この先競技を続けるかは未定なのであと1年もないのですけど、今年で終わるっていうくらい完全燃焼できるくらいにやっていきたいと思います。

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主将として期待される佐藤

 

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