【ラグビー】関東大学ラグビーリーグ戦 対大東大 後半に流れをつかみ、攻め立てるも逆転には至らず リーグ戦は黒星スタート
関東大学ラグビーリーグ戦 対大東大
2016年9月11日(日)
高崎浜川陸上競技場
「リーグ戦優勝」という目標を掲げた法大が春季大会では敗れた大東大との初戦を迎えた。開始早々に相手のミスを突き先制に成功するが、スクラムから相手に主導権を握られ14-19で折り返す。後半は早い時間から相手にトライを奪われ苦しい展開になるが、途中から流れに乗った法大も諦めず連続トライを決めて最後まで食らいつく。しかし、最終的には要所での反則などで逆転には至らず、26-43で敗戦となった。
試合結果
トータル試合結果
26 |
14 |
前半 | 19 | 43 大東文化大学 |
---|---|---|---|---|
12 | 後半 |
24 |
ポイント詳細
2/2 | T | 3/4 |
---|---|---|
2/1 | G | 2/2 |
0/0 | PG | 0/0 |
0/0 | DG | 0/0 |
※(カッコ内)は前半/後半表します
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学部/学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 黒田圭汰 | 社3 | 報徳学園 |
2 | HO | 大澤翔舞 | 営3 | 長崎北 |
3 | PR | 金子崇 | 社3 | 東福岡 |
4 | LO | 斉田倫輝 | 経3 | 仙台工業 |
5 | LO | 牧野内翔馬 | 社4 | 東福岡 |
6 | FL | ウォーカーアレックス拓也 | 社1 | 東福岡 |
7 | FL | 松村拓海 | 経4 | 國學院久我山 |
8 | NO.8 | 増田和征 | 経3 | 京都成章 |
9 | SH | 中村翔 | 経1 | 東福岡 |
10 | SO | 林修兵 | 社4 | 伏見工業 |
11 | WTB | 北島遥輝 | 現3 | 常翔学園 |
12 | CTB | 小幡悌己 | 4 | 石見智翠館 |
13 | CTB | 杉本悠太郎 | 経3 | 國學院久我山 |
14 | WTB | 安藤慧 | 経1 | 國學院栃木 |
15 | FB | 尾崎立洋 | 社3 | 桐蔭学園 |
16 | Re | 西内勇二 | 経4 | 東福岡 |
17 | Re | 川越藏 | 2 | 高鍋 |
18 | Re | 土山勇樹 | 社2 | 東福岡 |
19 | Re | 大塚翼 | 4 | 日川 |
20 | Re | 佐々木嵩穂 | スポ3 | 桐蔭学園 |
21 | Re | 根塚聖冴 | 経2 | 京都成章 |
22 | Re | 矢澤巧久留 | 社4 | 御所実業 |
23 | Re | 蛯名悠 | 4 | 浦和 |
戦評
春に苦杯を喫した相手を前にしての開幕戦。最初に得点を飾ったのは法大であった。開始からわずか2分、大東大のペナルティからゴールライン手前まで攻め上がった法大は、ラインアウトからモールでFLウォーカーがトライへ持ち込んだ。FB尾崎のゴールも決まり、幸先の良い滑り出しをみせた。しかし、LO牧野内が空中戦を制し大東大ボールをキャッチするも法大のオフサイドで大東大はクイックスタート。ゴール手前まで一気に攻められたその矢先、右サイドへとボールを繋がれ、トライを奪われる。ゴールも決められ同点とされる。それでも19分、大東大のミスから奪ったボールをWTB北島がキープ。突破力をみせ、トライまで持ち込んだ。ゴールも成功し取られた点を取り返したが25分、またも法大のオフサイドから大東大のトライを許し、得点は14-14。取っては取られるシーソーゲームが繰り広げられた。なんとかここで点差をつけたい法大。しかし法大のハンドで大東大が選択したスクラムでは右に回され、そこから繋がれたボールに対応しきれなかった結果、連続トライを許し、逆転されてしまう。序盤は安定していたスクラムであったが、「スクラムで相手を勢いに乗せてしまう」展開に翻弄されることになる。その後ディフェンスの甘さから大東大の突破を許し、自陣で戦う時間が長くなる法大。40分が経過した時点でゴール手前まで攻められる危機にさらされるも、なんとかライン際の攻防に競り勝ち、キックでボールを外に出し、14-19、1トライの差で前半が終了した。
引き締まった表情を見せる選手たち
迎えた後半戦。開始早々外国人選手の激しい突破から1トライ1ゴールを許す展開に。これに続いて大東大はまたしてもスクラムからゴール手前でフェーズを重ねてのトライ。また、23番ホセアの独走トライも決められ法大は後半17分で3トライを連続で奪われてしまう。ここで得点は14-38。24点差と大きく離されてしまった。このまま大東大ペースを断ち切ることができないのか。しかし23分、ここで相手のペナルティから敵陣ゴール手前での法大ラインアウト。するとこれを確実にものにし、1トライ目と同じくそのままモールでNo.8増田がトライ。ゴールも決まり、7点を「みんなの力」で奪い返すことができた。続く得点後のキックオフを見事キャッチし、ボールをつなぐ法大。そこからWTB北島が見事なランニングで大東大の巨漢をするりと交わし、そのまま一気にゴールラインまで持ち込んだ。取ったら取り返される前半戦のような展開を断ち切り、ここで連続トライを決めた法大はベンチとともに会場も湧き上がった。26-38と、12点差まで得点を縮め、谷崎監督も「諦めずに取りに行けた」と次の試合につながる期待を語った。トライ後も果敢なタックルで相手の反則を誘うなど流れに乗ってきた法大。しかしノットストレートなどここぞという時の反則が目立ったり大東大ならではの体格を活かしたプレーに翻弄されたりと、完全に相手に主導権を握られる展開に。最後も法大のパスミスからトライを許してしまい、26-43で開幕戦は黒星で終えることとなった。
鋭い突破でトライを決めた北島
春のリベンジは果たせなかった。しかし「残り全試合勝つ」。選手たちは強気だった。網走での長くハードな合宿で心身ともにひと回り大きくなった彼らの力はこんなものではないはずだ。来週秩父宮で、彼らの勝利の笑みを橙色の客席からしかと見届けよう。(山口有沙)
監督・選手コメント
谷崎重幸監督
―今日の試合を振り返って
試合の入りは良かったんですが、残念な結果になってしまいましたね。
―スクラムについて
言い訳したくはないんですが黒田がけがで交代せざるを得なかったので、スクラムで相手を勢いに乗せてしまいましたね。その後流れが反転しただけにそこはもったいなかったです。
―外国人選手への対応について
確かにトライを取られましたが、そこばっかりにこだわっても仕方ないと思いますね。
―後半は法大のペースでした
そうですね。今日の試合はどちらかというと攻撃してるチームがお互いに長所を出せているなと感じました。自分たちの攻撃に関しては少し工夫が足りない部分もありましたね。
―後半は好機でのミスが何度かありましたが
最後のところは諦めずに走り続けたんですが、もう一つ取れれば面白い展開になっていたと思いますね。前半はギリギリのところで耐えていただけに、後半の入り方には課題が残りました。
―次につながる収穫は
やっぱりあれだけ点差が離れても、諦めずに取りに行けたところですかね。
―夏の合宿で重点を置いて取り組んだことは
体力面もそうですが、展開力を上げて早いテンポで動かすためにも走ることに一番重きを置きましたね。
―次の中大戦に向けて
マイボールの時間を増やして、プレーの精度を上げることが重要になってくると思います。
増田和征(No.8,復帰戦でトライを挙げるなどの活躍を見せる)
―今日の試合を振り返って
前半と後半の終盤は法政らしいアタックが何本かできていたと思ったんですけど、ディフェンスの部分や自分たちのミスでどうしても首をしめることになってしまって、自分たちのミスから外国人選手に点を取られる展開になってしまったので、この展開に持って行かせてしまったことが敗因だったと思います。
―復帰戦でしたが試合に向けての心境は
あんまり今年初めてといったような気負いは無くて、とにかくチームの初戦なのでこれに勝って勢いに乗れればこれからのシーズンは良いものになると思ったのでそういう気持ちで迎えました。
―トライも決めました
モールからのトライだったのでみんなの力です。
―春の試合を外からみていて感じたことは
どうしてもディフェンスの面でまだまだ気持ちが足りない部分などがあったので、僕が入ることによってそれを整える役割をしたいなと思いました。
―夏の練習で強化した点について
継続力ですね。後半ではかなり出てきたんですけど、継続力をかなり鍛えてきて、相手がミスをするまで自分たちが攻め続けるという、きつい選択をし続けるということを夏の合宿ではずっとやってきました。
―成果は
負けたので何も言えないんですけど、後半の最後は片鱗が見えたんじゃないかなと思います。
―春はスクラムなどセットプレーに苦しんでいた印象だったが
スクラムは一応トップリーグのコーチとかにもご指導いただいて少し変わった部分はあります。今日は負けてしまったんですけど、少しは前には進んでいるんじゃないかなと思います。
―個人の今季の目標は
とりあえず個人的にはベスト15に選ばれるということと、チームとしては残り全試合勝つということに向けて頑張っていきたいと思います。
―秋リーグに向けて一言
勝ちます!
北島遥輝(WTB,2つのトライを決めるだけではなく、守備でも奮闘)
―リーグ初戦、どのような気持ちで臨んだか
今までの法政のシーズンの中でいちばん厳しかったと感じました。勝ちにいこうという気持ちが強かったです。
―春も敗戦してしまった相手だが、何か具体的な対策は
後半で外国人選手が出てきているので、キーマンを見るようにちゃんと練習しました。
―後半のプレーで、自身が決めたトライについて
途中のみんなの活躍があって最後にトライを決められたので、みんなに感謝しています。
―ディフェンスのプレーについて
自分が得意なのはタックルなので、絶対負けないという気持ちで取りに行きました。
―秋リーグへの意気込み
シーズン優勝という目標があるので、これから勝ち続けていきたいです。
フォトギャラリー
- 久しぶりの出場となったNo.8増田
- この試合ではモールから2つのトライを決めた
- 1年生FLウォーカーの先制トライ
- トライに喜ぶ選手たち
- 最後まで諦めずに攻め続けた
- モールからトライを決めた増田
- 怪我からの復帰となったFL松村
- 北島は2トライを決める活躍