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【硬式野球】東京六大学春季リーグ戦開幕直前特集 前村卓伸主務・伊藤寛泰学生コーチインタビュー

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【硬式野球】東京六大学春季リーグ戦開幕直前特集 前村卓伸主務・伊藤寛泰学生コーチインタビュー

2018年3月22日(木)
川崎総合グラウンド

4月21日に初戦である立大戦を控える法大野球部。今回は、11季ぶりの優勝に向けてチームや選手を支えていく主務の前村卓伸(法4)、学生コーチの伊藤寛泰(キャ4)に今季リーグ戦への思いや、普段の仕事などを伺った。

maemura
主務として選手とともに優勝を目指す前村

主務・学生コーチインタビュー

前村卓伸 主務

ー昨年を振り返って
昨年は特に東京大学に負けたので、そこの悔しさというのは一番自分たちの代は分かっているはずです。その悔しさとは自分たちが今戦う上での力の素になっていて、東大に負けたというのはすごく大きいです。東大だからというわけではないんですけど、そこがすごく昨年は悔しかったなと思います。

ー主務として心がけていることは
主務がしっかりしていないとチームはまとまらないので。例えば行事を企画する上でもミスはないように前もって行動するようにはしていて。キャンプで事前に手続きをしていなくて何かができないってチームに迷惑をかけるようなことが一番嫌なので、そういう事前の準備は特に大切にしてますね。

ー高校までは選手だったのですか
イップスになって投げられなくなってしまって、夏の大会も入れなくなって。その時に選手をサポートする役になったんですけど、その時にサポートした選手が後々に活躍していったことで、サポートするやりがいっていうのを感じました。それでこれを大学でも生かしたいなっていう思いで。やはり選手としてもやりたかったのですが、支える道も自分の中にあるのかなという意味でマネージャーをやらせていただきました。あとは日本一を経験したことがないということで、大学でも日本一を目指せる環境であるなと思ったので。その2点ですね。

ーラストイヤーとなりますが、優勝にかける思いは
自分たちの代は、特に1年生のときから使ってもらっている神宮では経験の多い選手ばかりなのですが、毎年毎年優勝できると言ってできていないのがうちの現状です。絶対に一戦一戦一緒に戦っていきたいです。戦いぬく気持ちをみんな持っているので、チームとして目の前の目標を1つ1つこなしていって、優勝できれば良いなと思います。

ー法政二高出身の主将、主務というのは創部以来初めてと伺いましたが、どんなチーム作りを意識していますか
主務になってから思ったんですけど、向山(基生、営4)とは7年目になって何でも言いやすいし、何かを取り組むにあたってもすぐに言える仲なので、そこはやはり二高コンビというのはすごく良かったなって思います。気を使わないというか、何でも話せる仲でやれているので、その環境は自分と向山にとってはお互いやりやすいですし何でも要望にも応えてくれます。チーム作りでも向こうは向こうで頑張ってて、こっちはこっちで頑張ってるのでそこは良い感じになってるのかなと思います。

ー法政二高での経験で現在生かせていることは
二高で1年生のときからすごく忍耐力をつけられたというか。要は厳しく言われることもあって、自分の中で忍耐力がついた時期がありました。その忍耐力というのは今でも生かされていて、4年間マネージャーをやってきましたがすごくしんどいこと、例えば朝早くから夜までやってこられた忍耐力は高校から培ったものをそのまま受け継がれているので、今でも生きているなって思います。

ー今年のチームはどんなチームだと思うか
チームのスローガンで『結束』というのを掲げているんですけど、自分たちの代は若いときから(試合に)出ていて活躍していた経験豊富な選手が多いので、なおさら結束していかなきゃいけないよねという意味で掲げました。そのスローガン通りに今なってきつつあるのかなと思います。個々の力もそうですけど、チームとして戦う力はこの3月、オープン戦始まったくらいから徐々に構築され始めているのかなと。みんなで戦うチームという風に思います。

ー期待している選手は
みんなに期待していますが、個人的には満平(小林、法4)に期待しています。野球に対しても食事の面に対してもすごく真摯に取り組んでいて、そこの面ではすごい見習うところもあって。本当に野球一筋でやってきてるから野球に取り組む姿勢っていうのはすごいなって思います。あとはピッチャーだと森田(駿哉、営4)ですね。やはり僕らも4年間やってきてあいつが悩んでいる姿も裏で見てきてるので森田には頑張ってほしいです。外野手だったら千洋(大西、営4)かなと。千洋は本当に頑張ってほしいです。

ーチーム内での自分の役割をどう感じていますか
自分がしっかりしないとチームはまとまっていかないので、チームに迷惑をかけないように何事にも取り組んでいくことが重要なのかなと思います。例えばオープン戦を組むのにも強い大学ともやらないと意味ないし、そういう気遣いも大事だなって。強い大学、強い社会人チームともやることで選手の課題が見つかって、技術の向上につながるものなので。責任感を強く行動することと、気を使って先を読んで行動するという2点が大事です。

ー法大ファンのみなさまへ
毎年毎年優勝という風に言われ続けて期待していただいている中で、期待に応えきれていないというのが本当にファンの方に申し訳ないと思っています。今年のスローガンは『結束』ということで、チームはより結束力を高めてこの秋冬乗り越えてきたので必ず優勝できる戦力はあります。今年こそは優勝報告してパレードができると思うので、今後とも応援していただけたらなと思います。
(取材:渡辺詩織)
maemura
前村 卓伸(まえむら・たくのぶ)
法学部4年 1996年6月30日生まれ
神奈川県出身・法政二
182cm73kg・右投左打
『 マネージャーとして選手を支えてきた3年間。今季は主務として選手とともにベンチに入り優勝に向けてのサポートに全力を注ぐ』

伊藤寛泰 学生コーチ

ー昨年のチームを振り返って
去年は森龍馬主将(平29年度卒=現明治安田生命)を筆頭に力のある2,3年生がいた中でオープン戦は勝ちきっていたんですけど、その中で入り方だったりがまだまだ力不足だなというのを感じて。課題が見つかったという1年になりましたね。投手陣はゲームの柱を担うので、その中でどうやって抑えていくかということや詰めの甘さだったり、打者と対戦する姿勢だったりが、もちろん全面には出ていたんですけど、打たれたり点を取られたりするのが課題かなと思いました。今季はその部分を克服していこうと現在取り組んでいます。

ー今季のオープン戦をここまでご覧になって
今季は4年生に経験を積んでいるメンバーがたくさんいて、レギュラーで出ている者も出ていない者もチームを引っ張っていこうという姿があって、それに必死について行こうという下級生の姿があるので、去年のオープン戦ほど勝てている印象は無いのですが自分たちがやるべきことをやって課題が出ている分とても良い方向に向かっているので、ここからですけど力を上げていく必要があるのかなと思います。

ー学生コーチになったきっかけは
高校時代にコーチになったんですけど、自分は元々けがをしがちで、その中でチームにどうやって貢献していこうか考えた時にコーチという道が自分に適していると思ったので。それがきっかけですね。

ー学生コーチの主な仕事を教えてください
1番は選手が試合にベストな状態で臨む環境を作るということです。選手の不調、好調というのを見分けながらコミュニケーションをとって、チームかベストな方向に向かっていくのを手助けしていくことだと思っています。

ー今年は4年生1人の学生コーチとなりましたが、大変さなど感じていることは
当初、4年生で1人だけとなった時は、自分が1人で回していかなければならない責任感とか焦りがあったんですけど、3年生の学生コーチが4人いて、その4人がしっかり自分たちの役割を果たしてくれているので、学生コーチ全体で見たときにはしっかり仕事を果たせているのかなと思います。

ー学生コーチという仕事のやりがいは
結果を自分で出せないので、自分が気にかけていた選手が活躍したり、チームが勝つということが良かったなという風に思いますね。

ー学生コーチをやる上で参考にしている事は
野村克也(元南海、ヤクルト他)監督を参考にしています。もちろん野球のノウハウとか知識というのもそうですけど、野球だけじゃなくてどうやって選手を人として成長させるか、もちろん自分もそうですけど、そういうのを野村監督の本を読みながら参考にさせてもらっています。

ー監督や助監督とはどのようにコミュニケーションをとっていますか
学生コーチという立場で、選手と監督、助監督との橋渡しになるので、選手の思っていることを自分が代弁したり、監督、助監督が思っていることを選手に伝えることで間をつなぐ役割を担っています。その中でお互いの気持ちを汲み取りながら話していくということを常に心がけています。

ー今季から主将が向山選手になりましたが、主将の姿を見て
高校時代も同じチームメイトだったのでその時も頼りがいがあって良い主将だなと思ったんですけど、大学に入って真の強さというのを改めて感じますし、勝負強さと責任感というのは見習う部分が多いと思っています。お互い高校が同じということで話もしやすいですし、方針とかを決めるのも話を通しながらやりやすいと思います。

ー今季注目している選手を挙げてください
難しいですね(笑)。4年生で言ったら吉岡(郁哉、営4)選手。リーグ戦経験は少ないんですけど、高校時代からの勝負強さだったり、前向きに努力している姿というのは知っているので、結果は出てくるのではないかなと思います。あとは、3年生だと安本(竜二、営3)選手が今季しっかり力を付けてきているので、期待していきたいと思います。投手陣でいえば三浦銀二(キャ1)選手だったり、菅野(秀哉、キャ4)、河野(太一朗、文4)、森田(駿哉、営4)がどれだけ投手陣を引っ張れるかというのが注目すべきところだと思います。

ー今年のチームの目標や理想像を教えてください
もちろん勝つことが全ての目標ではあるんですけど、その中で相手のすきを狙ってこっちからどんどん攻めていく姿勢というのはオープン戦とかから取り組んでいることです。なので、チームの雰囲気がいくら劣勢でも、点差を付けていて優勢でも同じ雰囲気で常に戦闘モードで戦っていく姿勢、というのが今年のテーマです。個々の能力が高いので『結束』というスローガンも含めて、チームで戦っていくということが重要だと思います。

ー法大ファンへ今季の意気込みとメッセージを
なかなか法大を応援してくださるファンの皆さんに勝利と優勝を届けられていないので、しっかり自分たちがこれまでの雰囲気を変えて優勝という形で恩返しというか感動を届けていけるように力をつけてきているので期待してください。応援よろしくお願いします。
(取材:岡崎祐平)
hiroyasu
伊藤寛泰(いとう・ひろやす)
キャリアデザイン学部4年 1996年6月23日生まれ
三重県出身・法政二
173cm59kg・右投両打
『高校の同期である向山主将を支える4年生唯一の学生コーチ。「陰の司令塔」としてチームの士気を高める』

 

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