【テニス】平成30年度関東学生テニストーナメント大会 最終日 男子ダブルス決勝 小見山・楠原ペア見事優勝!
平成30年度関東学生テニストーナメント大会最終日
2018年5月6日(日)
根岸テニスガーデン
関東学生テニストーナメント大会(春関)最終日。法大からは、小見山・楠原ペアが出場。夕方ごろから試合が開始され、約2時間に及ぶ大接戦を見せる。結果は、見事優勝!今年のインカレそしてリーグ戦にも繋がる試合となった。法大テニス部のダブルスの強さはまだまだ健在である。
男子ダブルス準決勝
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 小見山僚(スポ4)・楠原悠介(経3) | 6-7,7-6,10-5 | 坂井勇仁・田中優之介(早大) |
戦評
日が沈みかけた少し肌寒い気候の中、今大会のクライマックスである男子ダブルス決勝が行われた。昨年度インカレベスト4を成し遂げた小見山僚(スポ4)と楠原悠介(経3)は少し場慣れしたような、しっかりした足取りでコートに登場。対する相手は今大会第1シードである坂井勇仁・田中優之介の早大ペア。昨年6月にフューチャーズの大会である昭和の森国際男子トーナメントで優勝するなど、学生テニス界で先ゆく難敵との対戦となった。
試合は一進一退に進んでいった。第1セット第3ゲーム。風が強くトスが安定せず、早大ペアのファーストサーブの確率が下がった。その好機を生かし、小見山はコートの左右ぎりぎりにストロークを打ち込むなど、好プレーを見せブレークに成功。しかし第6ゲームで相手のブレークバックを許してしまう。第7ゲームでは追い上げを図り、ブレークに成功する、も続く第8ゲームでブレークバック。シーソーのようにチャンスもピンチも訪れる展開だった。第1セットはそのままタイブレークに突入。1つ1つのポイントが重要になるこの場面で、リターンミスが目立ってしまい、第1セットは(3)6-7とセット先取のチャンスを逃した。
巻き返したい第2セット。第4ゲームでブレークに成功するも、自身たちのキープゲームに苦戦を強いられる。第7ゲームでは小見山のサービスエースなどが光るも、ブレークバックを許してしまう。そのまま第2セットもタイブレークに突入。小見山のストロークに加え、楠原のサーブとボレーなど両者の持ち味を発揮し、タイブレークを経て第2セットを死守した。
そのままスーパータイブレークに突入。小見山の安定したサーブからゲームを始め、楠原が果敢に前へ出てボレーを決める。疲れを見せない互いの長所が生かされたゲームが続いた。9-5で迎えたマッチポイント。小見山が、観ていた仲間が称賛するほどのサービスエースを決め、試合をしめた。
インカレからまた1つ大きな躍進を遂げた2人。試合の最中にもこまめにコミュニケーションをとり、状況の変化に対応した。「風が強かったので、トスを上げる高さを模索した」という楠原の言葉のように、頭を働かせてサーブの安定に努めるなど、ほんの些細なプレーにも意識を置いた。決して優勢な試合展開ではなかった。それでも1つ1つのプレーを丁寧にこなした2人だからこそつかむことができた優勝というタイトルだった。
「インカレで優勝をねらいます」。昨夏大健闘を成し遂げるも、少し悔しそうに述べたこの言葉。2人は今日の試合後、この言葉を再度力強く述べた。まだまだ春関は通過点。2人の戦いはこれからも続いていく。
(梅原早紀)
選手コメント
小見山僚・楠原悠介
ー優勝おめでとうございます、今のお気持ちを教えてください
小見山:ありがとうございます、本当にうれしいです!(今までの4年間を少し振り返ると)1年の時は前崎とペアを組んで新進で優勝しました。そこから去年は楠原とインカレベスト4までいけたんですけど優勝を目前にしてすごく悔しい気持ちが残っていました。けれどその結果が逆に自信につながってここまでやってこれたので春関は絶対に優勝するという気持ちでコートに立ったので達成できてすごくうれしい気持ちでいっぱいです。
楠原:小見山さんと同じように、去年はインカレでベスト4とあと少しで負けてしまったのです、今日の結果は本当に嬉しかったです!
ー昨年のインカレから2人で改善してきたことは
小見山:去年のインカレはけがもあって、サーブがそこまで打てませんでした。去年のインカレよりは調子としては良くなっていました。個人としてはバックとサーブが良くなりました。あとはリターン力ですね。
楠原:変えたところは特にないですね。コミュニケーションをよく取るようにしたりプレーのパターンを増やしたりはしましたけど大きくは変えていないです。
ー決勝は強風もあり、サーブやリターンが非常に重要だったように見受けられました
小見山:そうですね、シングルスも同じでしたけど風がすごい吹いていました。決勝はそれでも少し慣れた頃に決勝ができたので、楠原と話し合いながらプレーしました。相手も条件は一緒でしたけどやはり少し(相手のサーブには)苦戦しました。運が良かった部分も少しあったので結果を見たらうまく利用できた気がした。
楠原:僕も風がかなり強かったのでトスを工夫したりしてサーブしていました。風はそこまで気にはならなかったんですけどサーブ自体に心配はありませんでした。リターンは緊張した場面ではあまり入らなかったんですけど勝てて良かったです。
ー春関に向けて取り組んだことは試合には生きたか
小見山:そうですね、僕バックハンドはもともと苦手で。ずっと良くなかったんですけど最近少しずつ改善できるようになりました。それもあって今大会で結果を残すことができたのかな、と思っています。
楠原:フォアハンドは課題としていましたがダブルスではそんなに打つ機会が無くて、そこまで気にせずにダブルスは取り組みました。リターンなどでは返すべきところで返せて良かったです。
ー新進に引き続き、春関でもタイトルを取り、部としても非常に良い状態でシーズンが始まっています
小見山:流れとしては本当に法政の流れが来ていると思います。もうあとはこの前王座に行きたいです。チームの状態はすごく良いです。
ーインカレへ向けて意気込みをお願いします
小見山:ダブルスは去年もベスト4まで残ることができましたし優勝を目指します。シングルスは1年生以来の出場なので1試合1試合しっかり勝てていけたらと思っています。頑張ります!
楠原:インカレでは去年ベスト4だったので優勝できるように頑張ります!
総評
2017年度の4年生が卒業してからの新進(関東学生新進選手権)では、藪巧光(経3)が男子シングルス優勝、藤井俊吾(社3)・賀川稜太(社2)ペアが男子ダブルス準優勝を収め、いい滑り出しを見せた法大男子テニス部。そこから、主将の小谷野佑太(スポ4)を中心に春合宿や外部の大会を経て迎えたのがこの春関だった。今回インカレベスト4の小見山・楠原ペアが見事果たした春関の優勝は、2007年度の本間・小林ペアから11年ぶりとなる。さらに、男子ダブルスでは、同じ高校出身の鈴木保貴(スポ3)・藤井俊吾(社3)ペアがベスト8に入り、男子シングルスでも、小見山がベスト4、岡垣光祐(経2)がべスト8へ入った。昨年度の春関では、単複共に3回戦敗退となった法大にとって、この結果は昨年度から大きく飛躍したといえるだろう。この流れにのって本年度はインカレの好成績と王座出場の達成とともに、1年生で本戦へ上がった大野文也(スポ1)をはじめとする1年生の成長にも期待したい。
また、昨年度関東大学リーグ入れ替え戦で見事2部へ昇格し勢いづいた法大女子テニス部からも目が離せない。新進では、女子ダブルスで第3セットまでいくも1回戦敗退となったが、女子シングルスで竹内あやか(社2)がベスト8に入った。こうして2部昇格後初めてとなる今年の春関では、女子シングルスで竹内がベスト16に入った。昨年、3回戦敗退となった法大にとって、この結果も一歩成長したといえる。「2回戦でもう負けたくない」と語った竹内。今年度のインカレはどこまで残れるか、1部昇格成るか。さらには、1年生で本戦に出場した横山祥子(社1)をはじめとする1年生の成長にも期待したい。
(下石川愛実)
フォトギャラリー
- 小見山(左)・楠原ペアにより11年ぶりに法大選手から優勝者がでた
- 表彰式の時の小見山・楠原
- 試合中の小見山・楠原
- 試合中の小見山・楠原
- スーパータイブレークを決め、見事優勝
- 結果に喜ぶ法大テニス部