東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対立大戦
2021年4月25日(日)
法大多摩グラウンド
初戦では5回まで無安打、そして2得点に終わり打線が沈黙し敗北するも一夜明け、法大は高い修正力を見せる。初回から打者一巡の猛攻を見せ、5本の適時打で11点を入れる。一方小雨が降りしきる中、先発の石橋をはじめとする投手陣が安定した投球を見せ、8回を3失点に抑える。8回裏に塩唐松の適時打でサヨナラコールド勝ちを収め、第3戦に望みを繋いだ。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
立大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 3 | 8 | 7 |
法大 | 11 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1☓ | 13 | 14 | 3 |
(立大) ●水野、八十川、林、高橋ー小松、渡部
(法大) 石橋、〇長谷川、伏見、藤中ー澤野
三塁打:鈴木(1回)
二塁打:細木(1回)、石橋(2回)、古屋(2回)
盗塁:堀尾(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 5 | 3 | 0 | 0 | .355 |
2 | (4) | 細木雄斗(社4) | 報徳学園 | 3 | 1 | 3 | 0 | .227 |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 5 | 3 | 1 | 0 | .364 |
4 | (3) | 堀尾浩誠(社3) | 報徳学園 | 3 | 2 | 0 | 1 | .458 |
5 | (7) | 関宮楓馬(社1) | 静岡 | 1 | 1 | 0 | 0 | .500 |
6 | (5) | 塩唐松宏将(社2) | 鳴門 | 2 | 0 | 0 | 0 | .286 |
7 | (6) | 福本陽生(経2) | 星稜 | 1 | 0 | 0 | 1 | .125 |
8 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 3 | 0 | 0 | 1 | .211 |
9 | (1) | 石橋錬(社4) | 遊学館 | 2 | 2 | 2 | 0 | .667 |
1 | 長谷川遼(社4) | 法政二 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 伏見颯真(営3) | 帯広緑陽 | ― | ― | ― | ― | ― | |
PH | 高橋凌(社2) | 花巻東 | 1 | 1 | 0 | 0 | .500 | |
PR | 小野寺貴一(経4) | 川越 | ― | ― | ― | ― | ― | |
1 | 藤中壮太(社1) | 鳴門 | ー | ー | ー | ー | ― |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
石橋 | 3 | 2 | 1 | 1 | 0 | 5.59 |
長谷川 | 2 | 4 | 0 | 0 | 2 | 4.50 |
伏見 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 4.50 |
藤中 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
戦評
立大1回戦では終盤に追い上げを見せたが、惜しくも黒星を喫した法大。本試合では1回戦の敗戦をやり返すような試合展開となった。
この日先発のマウンドに立ったのは石橋錬(社4)。初回の投球では先頭打者に四球を与えてしまい、二盗を企てられたが捕手の澤野智哉(社2)がストライク送球を見せ盗塁を阻止する。その後も安打と味方の失策で危機を迎えたが慌てることなく初回を無失点に抑える。その裏法大の攻撃、先頭の古屋一輝(経3)が中前打を放ち、犠打で1死二塁とすると、3番鈴木歩夢(社2)が右中間を破る適時三塁打を放ち、幸先よく1点を先制する。その後も法大は相手の先発・水野夏樹を攻めたて、終わってみれば初回の攻撃だけで11得点。初回から法大が試合の主導権を握る形となった。
大量援護をもらった先発の石橋は、「大量点が入った後は点を取られやすい印象があるので、0点に抑えることだけを意識した」と3回を無失点に抑える完璧な投球を見せ、救援陣にバトンを渡す。後続の投手陣も5回に2点、7回に1点を失うも要所要所を抑え、立大打線を封じ込める。
9点差で迎えた8回裏の攻撃、4番堀尾浩誠(社3)が死球で出塁し、二盗に成功すると、6番塩唐松宏将(社2)が右中間を破る適時打を放ち、勝負あり。10点差に広げ、8回コールドで試合を終わらせた。
この試合、法大打線は14安打13得点の猛攻を見せた。東京六大学春季リーグも終盤戦に突入していく中でこの勢いのまま一戦一戦全力で戦い、悲願の優勝を掴み取って欲しい。
(記事:米山正男、写真:渡辺光我、山中麻祐子)
選手インタビュー
石橋錬
ー本日はコールド勝ちでしたが、試合を振り返って
思わぬ形で点がいっぱい入ったので、試合がダレないように集中してプレーしました。
ー昨日は立大に敗れたが、試合前何か意識していたことはあったか?
立教が元気のいいチームなので、その勢いに押されないようにチーム内で意識していました。
ー本日のピッチング組み立て方について
とにかく0点に抑えることとテンポ良く投げることを意識しました。
ー初回ヒットや味方のエラーなどでピンチを迎えたがどのような気持ちでマウンドに立っていたか
想定内であったので、気持ちの変化もなく投げることができました。
ー初回に大量の援護点をもらったがその後の心境の変化について
大量点が入った後は点を取られやすい印象があったので、0点に抑えることだけを意識しました。
ー打っては初回のタイムリーを含む2安打だったが、どのような気持ちで打席入っていたか
期待はされていないので、気楽に自分で攻撃が終わってもいいぐらいの気持ちで打席に入りました。
ーこれからリーグ後半戦に入ってきますが今後の意気込みについて
ここからは1敗もせず、優勝まで勝ち進んでいきたいです。
細木雄斗
ー試合を振り返って
落とせない試合だったので、何とか明日の3戦目に行けるようにというのをみんなに言っていました。初回にあんなビッグイニングは予想もしていなかったんですけど、(点が)取れてよかったです。
ー昨日の敗戦からチームの攻撃で変えたことは
2戦目なので相手のピッチャーの格も正直落ちるというか、昨日のピッチャーの方がいいピッチャーだと思うのでそこは自信を持って振っていこうという形で試合を迎えました。
ー自身の打撃の調子は
微妙です。上がってきているようで上がってきていないような(感じです)。でもつなぐ役割だと思っているので、バントであったり進塁打であったりを大切にしていきたいです。
ー途中から雨が降る中の試合になりましたが影響は
あまり本降りにならなかったからよかったんですけど、7回が試合成立か何かで試合を巻きたいなというのはみんなで話していました。
ー次戦に向けて一言
今日と一緒で落とせない試合なので何としても全員で、例年より層も厚くて代打もいっぱい出せるので代打、代走、守備固めも全員でチーム一丸となって頑張っていきたいです。
ー新入生も入ってきましたが、チームの雰囲気は
僕たちの学年は野手が少なくて後輩の力を借りてばかりなので、全員にチャンスがあると思って活躍してほしいです。
関宮楓馬
―今日の試合を振り返って
序盤はチームの雰囲気的にも流れ的にもいい形で点が取れたんですけど、中盤、終盤で0点に抑えられてしまったので、序盤の流れのまま中盤、終盤に持っていけるように、というのは今日の試合から思いました。
―初めてのスタメン出場となりました
1年生で入学してきたばかりでスタメン起用してもらったということで、正直若干緊張する部分もあったんですけど、せっかく期待して使ってもらっているので、アピールしていい結果を出そうという思いでいました。
―初回の2度の打席ではいずれも適時打を放たれました
ランナーがいたので、自分が打ってやろうと。自分が帰すという強い気持ちを持って打席に立って、結果ヒットが打てたのでよかったです。
―初めてのスタメンでフル出場。得た気付きなどは
高校でやってきたことと、大学でのやり方というのは違いが結構あって。そこは守備で守っていても感じることが多かったですし、打席の中でもベンチの雰囲気とか、大学には大学の雰囲気があって。今日スタメンでフル出場して、それに慣れることができたかなとは思います。
―高校と大学で具体的にはどのような違いが
高校ではやっぱりスピード感がある試合展開が多くて、攻守交替も早かったり、一球一球の間が短かったりするんですけど、ゆっくりやれているというか、余裕を持って行動している大学の雰囲気は、具体的に違うところかなと思います。
―鈴木誠也(広島東洋)選手が好きと伺ったが、鈴木選手を参考に取り組んでいることは
特にはバッティングフォームですね。試合でホームランやヒットを打った時の動画を見て、自分なりに特徴だとか、「もっとこうした方がいいかな」という風な、改善というかアドバイスというか、自分の中で一つの目印にはさせてもらっています。
―春季リーグ戦も後半戦。残りの試合をどのように取り組んでいきたいか
今のところいい形では来ていると思うので、後半も勢いを落とさず上にどんどん上がっていく気持ちで勝っていければ、その先の全日本選手権も見えてくると思うので。自分は1年生らしく、チームに勢いを与えられるように一生懸命声を出したりして、頑張っていきたいと思います。
―次戦に向けて意気込みをお願いします
もし試合に出られたら今日のように積極的に打っていって、1年生らしく思い切ってプレーして、チームに良い流れを持ってこれるプレーをできたらなと思います。
古屋一輝
—今日を振り返って
昨日西村さんが良い投球をしていたのに1本も打てずに負けてしまって申し訳なかったので自分が打って勝とうという思いで試合に臨みました。
—今年の立大の印象
いつも通り声をものすごい出すチームですが、実力は自分たちの方があると思うので怖くはないですし、自分たちの野球をすれば勝てる印象です。
—昨日無安打だったが今日猛打賞ということで何か変化させたことは
昨日は全部タイミングが詰まっていたので早めにテイクバックをとってとにかく前に差し込まれないようにという意識でタイミングを変化させました。
—ここまでのリーグ戦を振り返って
チームとしては僕と鈴木(歩夢)が打たないと勝てないと思っていて、僕と鈴木が出て堀尾(浩誠)が返す理想の形が作れれば勝てると思いました。投手陣もここまで良いピッチングをしてくれているので打者陣が頑張らないといけないです。チームはここまで良い雰囲気でやれています。
—第3戦に向けて
次勝たないと意味がないので今日のように先制点を取って自分たちの流れを作っていけるように明日も頑張ります。
鈴木歩夢
ー今日の試合を振り返って
先に点を取ることが大事なので、先制点を取れたのは良かったです。2、3回以降得点をすることが出来なかったので、そこが反省点ですかね。
ー初回の第1打席を振り返って
昨日、チャンスを潰してしまったので弱気にならずにどんどん振っていこうと思って、振れたことが結果につながったかなと思います。
ー昨日試合から修正されたこと
昨日は力んでしまったので、今日は力を抜いて打ちました。そこが良かったかなと思います。
ー今日は3安打です
初回のスリーベースみたいなヒットがもっと出ればいいかなと思いますけど、他にもバントなどの送る役割も必要だと思うので、結果としては良かったかなと思います。
ーチームの雰囲気は
初回の入り方の影響が大きいチームで、初回に先制したら勝つし、先制されたら負けるというチームなので、この勢いのままいけたら明日勝てるかなと思います。
ー明日に向けて一言お願いします
リーグ戦の中で一番大事な試合になると思うので、今日みたいにチームのためのバッティングができればいいなと思います。