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【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 直前特集 展望&主将・副主将インタビュー&法大エントリー選手一覧

【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 直前特集
展望&主将・副主将インタビュー&法大エントリー選手一覧

いよいよ明日に迫った第98回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会。今回は、チームを引っ張る清家陸駅伝主将と中光捷駅伝副将のインタビューの様子をお送りする。

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駅伝主将を務める清家陸選手。

エントリー選手一覧

選手名 学年 出身高校 10000m資格記録
鎌田 航生 4 法政二 28分30秒61
清家 陸 4 八幡浜 29分28秒24
守角 隼 4 八千代松陰 29分25秒18
内田 隼太 3 法政二 28分58秒65
川上 有生 3 東北 29分06秒97
河田 太一平 3 韮山 29分06秒76
中園 慎太朗 3 八千代松陰 29分24秒58
松本 康汰 3 愛知 28分56秒35
山本 恭澄 3 伊賀白鳳 29分56秒55
高須賀 大勢 2 専大松戸 31分29秒62
細迫 海気 2 世羅 29分24秒60
宗像 直輝 2 東農大二 29分25秒43
小泉 樹 1 國學院久我山 29分13秒48
武田 和馬 1 一関学院 30分17秒88

予選会展望

明日23日、第98回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(予選会)が幕を開ける。7年連続82回目の出場を狙う法大にとって大きなカギを握るのはスーパーエース・鎌田航生(4)だ。今年は箱根での1区区間賞から始まり、3月に行われた日本学生ハーフマラソンで優勝。5月に行われた関東インカレでは10000mの自己記録更新に加え7位入賞と、その強さはとどまるところを知らない。さらに中心になるのは、箱根経験者の清家陸(4)、川上有生(3)、河田太一平(3)、中園慎太朗(3)、松本康汰(3)に加え、今季10000mの自己ベストが28分台に突入した内田隼太(3)や下級生の細迫海気(2)にルーキーの小泉樹(1)もその1人だろう。またエントリーメンバー14人のうち3年生以下が11人と、4年生に頼らないチームの方針も垣間見える。一方、ここまで好調だった扇育(3)や稲毛崇斗(2)がエントリー外であることはやや気掛かりだが、それをカバーできるほどの選手層の厚さが今季のチームにはある。

清家が「予選会は3位以内が目標」と語るように、今のチームはもはや予選通過が目標でない。その上でライバルになるのは明大と中大だ。明大は予選会にエントリーしたチームの中で10000mの上位10人の平均タイムが最も早い。特に鈴木聖人と手嶋杏丞の2枚看板は強力だ。中大も吉居大和や森凪也を始め、三浦拓朗など力のあるメンバーが揃っている。また日体大もエースの藤本珠輝を筆頭に総合力は高い。このメンバーは鎌田が日本人トップとなるためのライバルとなる相手と言っても過言ではない。

昨年は終盤に驚異の追い上げを見せ、8位に滑り込み本戦出場を決めた。今年は前半から突っ込むのか。はたまた昨年通り、終盤に追い上げるのか。どのようなレース運びを見せるのかにも注目だ。『箱根駅伝総合5位以内』を掲げる今季のチームにとって、ここで屈するわけにはいかない。涙の17位から強いオレンジエクスプレスを取り戻すための逆襲が始まる。
心をひとつにー 号砲は明日午前9時35分だ。

主将、副将インタビュー

清家陸 駅伝主将

—今年度、ここまでチームを総括してみていかがですか
新チームが発足した直後は怪我人が多くて、不安要素はあったんですけど、春から夏にかけて、選手一人一人が自主性を持って練習に取り組んでいました。また食事やケアなどの練習面以外でも気を使っている選手が増えたおかげで、先日の日体大記録会ではチームとして記録も出ましたし、予選会へ向けてかなり仕上がってきていると思います。

—主将として特別意識してきたことはありますか
チームの手本となるように、先頭に立って頼られる存在になりたいと思っていたので、どんな時でも冷静に行動していました。

—今年度のチームカラーは
学年の垣根を越えて、良い意味で仲が良くて切磋琢磨できるという所で、『法政らしさ』が出ていると思います。

—全日本大学駅伝予選会やその他記録会などで、下級生の活躍が目立ちますが、どう見ていますか
下級生は積極的に走ってくれた印象があります。それも自分で考えて、練習や生活など主体性を持って送れていたので、結果として結び付いていると思います。

—下級生の中で特に期待をしている選手はいますか
細迫(海気)や稲毛(崇斗)などの2年生が練習を引っ張る存在になってくれているので、その2年生コンビは期待しています。また1年生の小泉(樹)に関しても試合に合わせる力は上級生に引けを取らないですし、調整力や自分で考えてやる力はあるなと思います。

—今年は夏合宿が出来ましたが、手応えはありましたか
昨年の予選会の高速レースの反省を踏まえて、今年はもう1段階練習の質を上げないといけないという中で、例年以上にしっかり質の高い練習は積めたと思います。距離に関しても合宿を通して踏んできたので、さらにチームとして強くなったという感じはあります。

—清家選手自身のここまでの調子はいかがですか
自分自身の事でいうと、夏に関してはどちらかと言うとチーム全体の事に気を使いすぎていたというのはありました。日体大記録会に関しても思うような結果は出ませんでしたし、調子は落としていたんですけど、今は個人としても徐々に調子は上がってきています。

—予選会でのチームの目標順位は
『3位以内』というのを考えています。昨年、順天堂さんが1位で通過して箱根でもシードを獲得したというのもあって、上位で通過しなければ、箱根では通用しないということが分かったので、今年はただ通過するのではなく、予選会でしっかり上位に食い込み、存在感を示すという所が一番大事だと思います。

—特に意識するチームはありますか
箱根に関しては、『総合5位以内』を目指しているので、そうなると明治さんや中央さんと競り合って、勝ちたいなと思っています。

—自身の目標タイムは
61分台を目指したいとかはないんですけど、去年と同じくらいで、周りをしっかり見ながら62分台で走りたいと思っています。ベストを出したいというよりも今年は周りを気にしていきたいですね。

—意気込みをお願いします
やるだけのことはやってきたので、あとはしっかり調整をして、自分たちの決めた目標を達成できればと思います。

—応援してくれるファンの皆様へ一言お願いします
コロナの状況にも関わらず、夏合宿などで差し入れを頂いて、本当に感謝していますし、力になりました。まずは予選会をしっかり通過して全日本、箱根と更に強い法政をお見せできるように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。

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清家陸(せいけ・りく)
社会学部4年
出身校:八幡浜(愛媛)

中光捷 駅伝副将

—今年のチームのカラーや雰囲気は
純粋に陸上と向き合っているというか、生活面でルーズな人はいるのですが陸上のことになると結構真剣になったり、スタート前も結構明るい雰囲気で楽しみながら走る人などみんなが前向きに取り組んでいるチームだと思います。明るい感じの雰囲気ですが、走る時はちゃんとスイッチが入るという感じです。

—副キャプテンとして意識していることは
キャプテンが引っ張って、副キャプテンは押していく存在だと捉えています。表立ったことはあまりできていないと思うんですけど、下級生とコミュニケーションを取ったり、1年生に対してのアドバイスをしたりしています。また、夏合宿の前には下級生を集めて学年ごとにミーティングをして、チームの底上げをするような意識でやってきました。

—トラックシーズンを振り返って
個人としては春先にけがをしてしまい、そこからピークを持っていくことがトラックシーズン中にはできなくて、自己ベスト更新というわけにはいかなかったです。しかし復帰後、練習をしっかり積んで合宿ではAチームに参加でき、順調に最終目標の箱根に向けて良い練習ができたと感じています。チームとしては2、3月ごろにみんな調子が悪くて、けが人も多かったですが、そこからみんなしっかりと考えて練習に取り組み、トラックレースを走ることができました。全日本予選でも、みんながしっかり走ってくれてチームとして最終的には、いい形でトラックシーズンを終えることができたのではないかなと思います。

—小泉樹選手や細迫海気選手など下級生の活躍も見られました
小泉(樹)に関しては1年生なので右も左もわからない状況だったと思いますが、しっかり先輩のアドバイスを聞いて無理せず慎重に練習した結果、全日本予選の時に調子が上がって、いい結果が出たんじゃないかなと思っています。細迫(海気)に関しても昨年の箱根前に調子が落ちてしまい、メンバーには入らなかったんですけど、その反省を生かしてしっかり練習に取り組んでいたので、大事な全日本予選にピークを持ってくることができたのではないかなと思います。

—夏合宿はどのようなテーマを持って練習に取り組みましたか
今年の夏合宿は箱根予選、箱根に向けてしっかり自分で考えて練習を組み立てるということを意識していました。(以前は)結構きつい練習の最後とかはみんな全力疾走になってしまっていたんですけど、(今回は)みんなが余裕を持って取り組めていたのでしっかりできていたと思います。

—夏合宿での手応えはいかがですか
例年この時期はけがをしていることが多かったんですけど、今年はしっかりメニューをこなせて距離を踏むことができたので、例年に比べるといい練習ができたのではないかなと思います。チームの立ち位置でいうと、中間より少し上くらいでどうしても上の順位には絡めない状態なので、しっかり状態を上げていき駅伝のメンバーに入れたらと思います。

—箱根予選に向けてのチームの雰囲気は
昨年しか予選会を経験していないので、去年としか比較できないのですが、違うチームかなというくらい雰囲気が良いです。みんながしっかり練習をこなせており、チーム全体としてけが人が少ないということもあって、すごくいい雰囲気になっているのではないかなと思います。

—予選会に向けて意識していることは
練習はしっかりできているので、あとは練習でやってきたことを出せるかというところだと思います。普段から練習以外の生活面などもきっちりやってきているので、小さいミスをなくして今までやってきたことを出すということです。

—チームとしての予選会の目標は
チームとしては3位以内が目標です。それに向けた練習もしっかりできているかなと感じています。

—目標達成に向けて必要になってくることは
ミスをしないことはもちろんですが、3位以内というのはミスをしないだけでは取れる順位ではないので、走る12人それぞれが自分の役割と状態を見極めて、勝負できるところでしっかり勝負するということが大事なのかなと思っています。

—期待している選手は
2年生の稲毛(崇斗)と細迫(海気)の2人ですかね。個人的にはコンビとして見ています(笑)。2人とも小柄でちょこちょこ走るんですけど淡々と練習していて、学年も同じなのでお互いに意識しているところもあると思います。似たようなタイプで実力も近く、見ていて面白い2人です。そうやって淡々と陸上と向き合って練習できる人は、積み重ねで3、4年生になると結果が出てくると思うのでこの先楽しみです。

—最後にファンの方々へ一言お願いします
法政大学は昨年の箱根駅伝で悔しい思いをしましたが、そこからしっかりチームで話し合い新たに箱根5位という目標を立て、夏合宿もみなさんの支えがあり乗り切ることができました。今までの練習の成果を発揮して今回の箱根駅伝こそは、皆さんの期待と自分たちが今までやってきたことに応えられるような結果を出したいと思っております。応援よろしくお願いいたします。

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中光捷(なかみつ・さとし)
スポーツ健康学部4年
出身校:専大松戸(千葉)

(取材:大井涼平・齋藤彩名)

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