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【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走直前インタビュー 第3回 内田隼太、扇育、川上有生、河田太一平

箱根直前インタビュー
2021年12月14日(火)
オンライン取材

東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根)まで残すところあと4日。『総合5位以内』、そして3年ぶりの『シード奪還』を狙う。今月14日、直前合宿中の選手たちに箱根への意気込みを伺った。今回は、3年生の内田隼太選手、扇育選手、川上有生選手、河田太一平選手のインタビューをお届けする。
※取材はオンラインにて実施。

 飛躍を見せている内田

インタビュー

内田隼太

―エントリーされて、今の心境はいかがですか
初のエントリーなのですが、大学に入学して1年目から箱根のメンバーには入っているつもりでした。なので、この2年間エントリーできなかったという悔しい思いはありました。ただやっと、けがなくエントリーに入ることができたので、安心しています。

―現在(12月14日)の調子はいかがですか
春から大きな怪我はなく、練習を積めていて、練習もできているので、問題ないと思います。

―けがをしなくなった要因はどのようなところにあると考えていますか
週2日ウエイトトレーニングを行ったことで、身体ができてきた、というのはあります。またアップの面でも動きづくりという部分を日々の練習前でも意識して行っていたので、そいう毎日の積み重ねが今の結果につながっていると思います。

―食事の面でも改善をしていると聞きました
食事はチームとして、今年から意識しています。体重が減るとけがのリスクも大きくなるので、僕自身もご飯の量を確認して気を付けるようにしています。

―ご自身も食べる量は増えましたか
そうですね。ただ練習がきつくて、量が減ってしまう時はあるのですが、そういう時は別の日に調整したり、自分で考えれられるようになったと思います。

―現在の練習で意識しているポイントはどのようなところですか
今は調整に入っているので、強化するというよりは、箱根当日に調子を合わせられるようにするにはどうすれば良いか、というのを考えて練習しています。

―本戦での希望区間は
1区を走りたいです。

―1区の魅力はどのような所にあると考えていますか
チームの流れを作る大事な区間だと思っています。その分、責任を背負って走るのが良いですね。また僕はスピードタイプですし、ラストの勝負などあるので、自分にあった区間だと思います。

―1区を走る上で、参考にしたい選手はいますか
前回、先輩の鎌田(航生、4年)さんが1区で区間賞を取っているのは、良い材料だと思います。なので僕も真似できるところは、真似していきたいです。

―練習からも鎌田選手とのコミュニケーションは多いですか
そうですね。走り方は聞くようにしています。

―内田選手1区、鎌田選手2区に決まったと仮定するならば、鎌田選手にはどのような声をかけようと思っていますか
チーム目標で5位を立てているので、少しでも僕と鎌田さんで稼がないといけないという想いはあります。なので、「少しでも前の順位でたすきをつないでほしい」と言うと思います。

―20kmへの不安はありますか
スピードの方が得意なので、距離が伸びるほど不安な面はあります。ただこの1年間けがなく、距離は積めてきているので15km以降は課題だと思うんですけど、その課題を克服するために練習してきているので、そこは自信を持って本番に臨みたいです。

―ハイペースかスローペースか、どちらが走りやすいですか
どちらかというとスローペースで流れてくれた方がありがたいです。ただ、全日本大学駅伝ではハイペースだったのですが、対応することができたのでどちらでも大丈夫です。

―1区の法大記録は徳本一善選手(平14年卒、現駿河台大学陸上部監督)の1時間2分39秒ですが、その記録は狙いたいですか
狙いたいですが、1区は展開次第で大きく変わると思うので、それ以上に先頭と10秒から20秒くらいの差で2区に渡すことを意識したいです。

―全日本ではタイツを着用されていましたが、箱根でも着用する予定ですか
タイツで行こうと思います。

―箱根まで残り約2週間ほどですが、どのように時間を使いたいですか
練習はいつも通りにやって行くだけだと思います。あとは気持ち作りは大事にしたいです。

―箱根が終わったらやりたいことはありますか
走るのが嫌な訳ではないですが、1回走らない時間を作りたいと思います(笑)

―本番への意気込みをお願いします
けがで苦しんで落ち込んでいる時はありましたが、今回の箱根では2年間走れなかったのは、無駄ではなかったと思えるような走りをしたいと思います。

(取材・大井涼平)

内田隼太(うちだ・しゅんた)
経済学部3年
2000年9月19日生まれ
166cm・53kg
出身校:法政二(神奈川県)
10000m自己記録:28分58秒65

扇育

― 3年目にして初のエントリーとなりましたが、今の心境はいかがでしょうか
初めて16人のメンバーに入ることができたのでうれしい気持ちです。

―大学に入学してからここまでを振り返っていかがでしょうか
ずっと怪我などがあって、走れなかった時期が続きました。思うように結果が出せなかったので悔しい思いを抱えながら過ごしてきました。

―けがをしていた箇所はどの部分でしょうか
大腿骨や膝を痛めていました。

―上手くいかない中でモチベーションを保つことはできていましたか
けがをしていた時は、モチベーションは正直ありませんでした。ですが、なんとかここまでやってくることができました。

―立ち直れた要因は何でしたか
やはり、駅伝をやると決めて大学に入学したので、最後までやり通してしっかり結果を残したいという気持ちがありました。

―昨年の今頃はどういった状態でしたか
膝の怪我からようやく回復して、丁度走り始めたくらいでした。

―いつ頃から練習が積めるようになりましたか
今年の3月頃から軌道に乗り始めました。今シーズンの序盤は10000mで結果を残すことができ、調子が良かったです。

―全日本の予選会後の状態はいかがでしたか
予選会後すぐに怪我をしてしまいました。そこから1か月程度は練習ができなかったです。状態としては良くなかったですね。

―夏場の練習はどのようなテーマを持って練習していましたか
夏も最初の頃は怪我の影響で全く走っていませんでした。そこから徐々に徐々にやっていった感じです。ですので、練習量としてはみんなと比べるとかなり少ないです。合宿の方も参加させて頂いていましたが、全然みんなと同じ練習はできなかったです。

―夏場はどういったことを考えて取り組んでいましたか
箱根にエントリーされるように、しっかり冬にピークを持っていけるようにということを考えて練習していました。夏に練習ができない時点で、予選会には間に合わないと思っていたので、ずっと本戦だけに焦点を当てて練習をやってきました。

―秋、冬にかけて調整は順調に進んでいますか
そうですね。9月の終わり頃からはしっかり練習が積めるようになりました。

―11月の富津でのタイムトライアルで学内1位だったそうですが、手応えはいかがでしたか
タイムトライアルはエントリーの選考がかかっていました。自分としては20kmのレースが2回目だったということもあり、スタート前はしっかり走れるのか不安な気持ちがありました。その中でしっかり結果を残すことができたので良かったです。タイムトライアルでは前半を結構ゆっくり入ったのですが、駅伝を見据えるなら、もう少し速く入らないといけないので、その点は課題だと思います。

―距離への不安などは今もありますか
今も少し残っています。

―現在は合宿中ということですが、どのようなことを意識して練習をしていますか
本戦まで残り少ないので、怪我をしないことだけを心がけて練習を行っています。

―コンディションとしてはいかがでしょうか
状態は普通です。

―レースを想定した練習での手応えはいかがでしたか
まだ、ちょっと力が足りないというか。まだまだだなという感じです。

―扇選手の強みはどういった部分でしょうか
キツくなってから粘れるところだと思います。

―希望している区間はありますか
希望している区間は特にないです。どの区間を任されても自分の仕事をしっかり果たせるように頑張りたいです。チームとしては総合5位以内が目標なので区間一桁順位で走って、流れを作れるような走りができればと思います。

―最後にファンの方へ一言お願いします
総合5位という目標を達成できるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

(取材・根本成)

扇育(おおぎ・はぐみ)
経済学部3年
2000年7月7日生まれ
180cm・60kg
出身校:松浦(長崎県)
10000m自己記録:29分43秒48

川上有生

―16人のエントリーメンバーに選ばれた今の心境を教えてください
16人に入らないと走ることもできないので、走る資格を得ることができたなという気持ちです。

―前回のご自身の走りを振り返って
1週間前までは調子が良かったんですけど、当日に調子を合わせることができず苦しい走りになってしまいました。

―初めて箱根駅伝を走った後、反響はありましたか
僕が思っていたよりもみんな見てくれていたみたいで、「お疲れさま」とか声をかけてくれました。

―今シーズンの前半を振り返っていかがですか
春先の学生ハーフ、六大学対抗はあまり良い走りができなかったんですけど、そこから関東インカレ、全日本予選と徐々に良い走りができるようになったという感じです。

―2年ぶりに行われた夏合宿ではどのようなことに取り組みましたか
質・量ともに充実していて、1年生の時よりも格段に良い練習ができました。

―秋は箱根予選会、全日本大学駅伝と大会が続きましたが、疲労はありませんでしたか
全日本が終わった後はあまり疲労はありませんでした。ただMARCH対抗戦が終わった後は、ももの前側を少し痛めてしまいました。

―現在の脚の状態は
1週間ほど各自で練習する時間があったので、その時間を使って回復することができました。今はもう大丈夫です。

―MARCH対抗戦では独特の演出もありましたが、大会の雰囲気はいかがでしたか
小さい頃にバスケの試合を見に行ったことがあるんですけど、光を使った演出はその時のようでした。いい意味で陸上の大会っぽくなかったです。

―優勝候補に挙げられる青学大の主力選手と同じレースを走りましたが、感じたことはありますか
僕が走った組に限らず、1組から5組まですべて青学大の選手が1着だったので、強いなと思いました。

―ご自身の結果についてはいかがですか
28分台を出すことが目標でした。結果は29分11秒だったんですけど、前半の5000mを14分15秒を切るペースで入ることができたのはよかったです。

―アンケートに陸上以外で得意なスポーツに「バスケットボール」と回答されていましたが、競技経験は
小学生の時にやっていました。

―陸上を始めたのはいつからですか
中学生で陸上部に入部してからです。

―現在は合宿中ですが、チームの雰囲気はいかがですか
目標の総合5位に向けて、いい雰囲気で練習ができています。

―今大会の希望区間は
9区や10区を走りたいと思っています。

―箱根駅伝へ向けての意気込みをお願いします
前回は当日にコンディションを合わせることができなかったので、今大会は1月2日、3日に持っていけるようにしたいと思います。いい形でこの1年を締めくくりたいです。

(取材・窪田真一)

川上有生(かわかみ・ゆうき)
スポーツ健康学部3年
2001年1月1日生まれ
175cm・57kg
出身校:東北(宮城県)
10000m自己記録:29分06秒97

河田太一平

―3年連続のエントリーとなりましたが、いかがですか
来年しっかりと結果を残すためにも、今年を最後だと思うくらいの気持ちでやろうと思っています。

―今シーズン1番印象に残っている試合はどの試合ですか
関東インカレのハーフマラソンが印象に残っています。入賞は果たしたいという思いがあったので、その中で日本人2位という結果で、個人的には満足した試合でした。

―関東インカレに関する周囲の反応はいかがでしたか
法大の中で1番最初に入賞を決められたということもあり、いろいろな人からメッセージをいただきました。チームに勢いをつけられたという意味で嬉しかったですし、得点に絡むことが出来たのも、とても嬉しかったです。

―ここまでのシーズンを振り返っていかがですか
しっかり力がついてきたと感じています。ペースや距離の面で、昨年と比べて成長を感じますし、自信もついたと思います。

―ご自身の中で、課題に感じている点はありますか
試合の後半に足がつりそうになってしまうことが多いことです。トレーナーさんに聞いたりして対策はしてきていますが、試合当日にならないとわからないこともあるため、そこが不安ではあります。

―ご自身のチームでの役割は
走りで引っ張ったり、結果を出すことだと思います。直接何かを言ったりすることはあまりないので、自分がしっかり走って、練習の際などに指標になればと思います。

―同期の3年生と話していることはありますか
3年生は力のある選手が多いのですが、鎌田(航生、4年)さんのように、突出した選手がいない状態です。今よりももっと力をあげていって、今年の目標を達成して、さらにそれを超えていけるようになると良いね、という話は時々出たりします。

―事前アンケートでは、仲のいい選手に鎌田選手を挙げていらっしゃいました
練習のことを話したり、くだらないことを話したりします。友達感覚、ですかね(笑)。いい意味で先輩らしさがないといいますか。

―鎌田選手はどのような選手でしょうか
普段はあまり先輩の威厳はないんですけど(笑)。でも試合になると本当にすごくて、走りに関してはとても尊敬しています。

―坪田監督が、河田選手のことを準エースとおっしゃっていました
嬉しい反面プレッシャーも感じます。来年エース格になれるように、今年しっかりと結果を残して、来年も頑張っていきたいです。

―河田選手にとって、箱根とはどのような舞台ですか
地元は近いですが、あまり見に行ったこともなく、大学に入るまでは身近に感じることはなかったです。ただ、1年間の集大成を見せる場として、自分の中ではかなり大きな位置づけの大会です。

―希望区間とその理由をお聞かせください
往路であれば4区、復路であれば9区です。
4区は1年生の時に走って、いい記録で走れたというのがあります。また、僕はアップダウンがあるコースが得意ということもあるので、往路では4区です。
9区は復路のエース区間ということもあり、他大の強い選手とも走れると思うので、復路であれば9区です。

―ここから2週間、どのような調整を行っていきますか
疲労は残さないようにしつつ、レースペースやそれ以上のペースを意識するつもりです。あとは、余裕を持って終わらせるというのも意識しています。

―富津合宿ではどのような練習をしていますか
インターバル走や距離走に取り組みました。区間によっては単独走になると思うので、箱根を意識した練習を行っています。

―チーム目標の達成のために必要なことは何だとお考えですか
総合5位は1区間も気が抜けない順位だと思うので、自分の課された区間や仕事をこなしていくことが大事だと思います。

―ご自身の強みを教えてください
タフさだと思います。アップダウンがあるコースでも走ることができますし、長い距離もある程度走れるので、そういった面でのタフさは強みだと考えています。

―個人の目標は何ですか
どこかの区間で区間賞をとって帰りたいなと思っています。前回大会では、鎌田さんが1区で区間賞をとってきてくれて、自分がそれを壊してしまいました。来年への法政のチームとしての弾みになるような走りができればと思います。

―箱根への意気込みをお聞かせください
今年はチーム目標の『総合5位以内』というのがあります。前回大会のリベンジの意味も込めて、今年を最後の年だと思って、精いっぱい、頑張って走りたいです。

―ファンに向けて一言お願いします
今年は僕自身けがをしてしまったり、全日本大学駅伝でもシードを逃してしまったり、と、不甲斐ない結果になってしまいました。終わり良ければ総て良しではないですが、最後の締めとして、自分の持っている力を出しきって、チームに貢献できるよう、頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

(取材・岩田かおり)

河田太一平(かわだ・たいへい)
社会学部3年
2000年6月3日生まれ
165cm・58kg
出身校:韮山(静岡県)
10000m自己記録:29分06秒76

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