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【重量挙】第66回全日本学生ウエイトリフティング新人選手権事後インタビュー

第66回全日本学生ウエイトリフティング新人選手権
2022年3月3日(木)、4日(金)、5日(土)
埼玉・上尾市スポーツ総合センター

3月3日から5日にかけて第66回全日本学生ウエイトリフティング新人選手権が上尾市のスポーツ総合センターで開催されました。佐藤新之介選手が(文1)+109kg級において、スナッチ、クリーン&ジャーク、そしてトータルと全てで大会記録を樹立する快挙を成し遂げたのを始め、各選手が活躍を見せました。弊会では今大会に出場した内田悠月選手(人3)、鶴田幸太選手(人1)、工藤颯太選手(法1)、佐藤選手にお話を伺いました。
※取材は3月21日(月)にオンラインで実施

スナッチ、ジャークともに自己新記録で優勝の佐藤(提供・法政大学体育会重量挙部)

試合結果

個人成績

階級 選手名 スナッチ クリーン&ジャーク トータル
61㎏級 内田悠月 92〇 95〇 99× 4位 115〇 118〇 125× 2位 213 2位
81kg級 鶴田幸大 115〇 120〇 123〇 1位 135〇 140〇 145× 4位 263 4位
96kg級 工藤颯太 110〇 115〇 120〇 3位 152〇 157〇 166× 1位 277 2位
+109kg級 佐藤新之介 125× 125× 125〇★ 1位 155〇 163〇★ 170× 1位 288★ 優勝

※単位はすべてkg。★は大会新記録

選手インタビュー

61㎏級 内田悠月

―今大会を振り返って
コロナ禍で、中々試合ができておらず1年ぶりの試合のなかで、緊張するかなと思ったんですけど、楽しんでできました。

―試合前のコンディションは
実は、試合の4~5週間前にクラスターでコロナに感染してしまいました。そのなかで、自分のできる重量を見定めて無理のないように試合に臨めるように持ってきました。

―コロナ禍でのトレーニングで難しかったことは
今はそうでもないかもしれないんですけど、コロナで体育館が使えなかったり、トレーニングができる場所が限られていました。寮でも満足に使えなかったですし、練習する場所という点で苦労しました。ただ今は、かなり緩和されてきているのでやりやすいです。

―自己ベストは
スナッチが100kgでジャークが131kgです。

―自己ベストを更新するには
今の自分に足りないのは技術だと思います。ウエイトリフティングは足のパワーで挙げているスポーツで、それ自体は大丈夫だと思うのですが、肩の硬さがあって、バーベルが挙がっても、良い位置に乗せるのが難しいので、柔軟性の部分を磨いていきたいです。

―昨年から成長した点は
1年程、試合に出ておらず試合に出ることにこそ意味があると思っていたので、今回の試合は、あまり大きくないと思っていました。ただ、試合ということに変わることはなかったので、緊張すると思ったんですけど、ワクワクした気持ちで挑めましたので、気負い過ぎないメンタルを得られたことが強みになったと思います。

―今回の大会を通して課題は
スナッチもジャークも1本目が取れたんですけど、勝負どころの3本目を両方落としていしまったので、試合前の重量慣れをもっとしておくべきだったと思いました。

―今後の意気込みをお願いします
大学生の競技生活は今年が最後なので、最初で最後のインカレ目指して死ぬ気で頑張りたいと思います。

81㎏級 鶴田幸大

―今大会を振り返って
大学でのデビュー戦だったので、緊張もありました。スナッチでは1位でしたが、苦手とするジャークで相手に11kg差をまくられてしまい表彰台を逃してしまったので悔しいです。

―スナッチは3回全て成功でした
スナッチは得意とする種目なので、1位は絶対取ろうと思っていました。ですが2月の中旬でコロナウイルスの部内クラスターであまり練習ができなかったので、もっと練習ができていればよかったです。

―クラスターの期間の練習は
一応、寮内に器具はあります。ただ、重い重量を触って落とすということができないので、軽く動く程度しかできませんでした。

―ブランクは影響があった
感覚が狂ってしまうので、ありました。

―今後の練習で強化するポイントは
柔軟性には自信があるのですが、筋力的な部分がないので、筋力トレーニングに励み、今以上にしっかり取り組んでいきたいです。

―法大に入学した理由は
まずは法政大学の重量挙げ部が強いというのがあります。また。自分の父親も法政大学の重量挙げ部だったので、そんな姿を見て、自分も法政大学の団体優勝に貢献したいと思い、入学しました。

―高校との違いは
大学のトップレベルの選手が集まっているので、学ぶ部分が多いですし、日常生活でも刺激をもらえることは多いです。そして先輩になって良い法政大学というのを後輩につないでいけたらと思います。

―特に学ぶ同期や先輩は
同期ならこの前の大会にも出場した山下君、佐野君、先輩なら同部屋の田宮先輩に指導を受けるので、常日頃お世話になっております。

―今大会で見つかった課題は
練習量だと思いました。いくら練習でできていても、本番の舞台で失敗したらどうしようとか思うんですけど、それを克服するには練習量だと思うので、次の大会に向けて、筋力トレーニングや補強を多く行い、そういった気持ちに打ち勝ちたいと思います。

―意気込みを
5月の全日本個人で自己ベストを更新し、一つでも上に行けるように頑張ります。また昨年度かなわなかったインカレ出場を果たし、一点でも多く獲得し、法政大学の団体優勝に貢献したいと思います。

96㎏級 工藤颯太

―今大会を振り返って
思うように練習ができない中での大会で、自己新を狙うというような大会ではなく今までの積み重ねで出場した大会でした。

―状態は良くなかった
そうですね。重量慣れができなかったです。

―しかし、スナッチでは3本全て成功でした
練習では、自己ベストに近い重量はそこまで触ってないなかったのですが、大会前に一本目に触る重量は全て成功していたので自信はありました。また、アップ中に先輩が気にかけてくれたので楽な気持ちで臨めました。

―今大会で見つかった課題は
取っていれば優勝の状況のジャークで失敗してしまったので、自分の勝負弱さが出てしまいました。その他にも、重量に負けていました。なので体幹だったり、もっと重量負けしないような筋トレをしていきたいです。

―3本目はジャーク166kgでした。手ごたえは
スナッチ3本とジャーク1.2本目は取っていたので3本目は重量負けしていました。

―法大を選んだ理由は
歴代で見ても強豪校とされていて、おのずと強い選手が多く集まる環境で、食事などのサポートも充実しています。また地元の先生が法政大学出身ということもあり決めました。

―実際に入ってみて
入学する前は一年生は睡眠時間が削られるほど、寮の仕事や上下関係が厳しいと聞いていたので、そこはやや不安でした。ただ歴代の先輩が理不尽なルールを改善してくれて、そういうこともあり、練習に打ち込みやすくなっています。その点で良かったと思います。

―特に親しみのある先輩は
今回、セコンドについてくださった田宮翼さんと中野健一さんにはフォームのことなど指導を頂いています。また大会前にはいつもやるルーティンがあるのですが、それも手伝ってもらっていたり感謝しています。また、普段同じリンクで練習する山下さんには感謝しています。

―ルーティンとは
スナッチもジャークも肘を決める瞬間が苦手なので、練習のときに、重量を触る前に意識できるように身体を意識する筋肉の部分を叩いてもらって、上手くイメージできるようにです。

―どうのような成長曲線を描きたいか
まず二年生では、インカレに出場することです。そして法政二連覇に貢献したいです。三年生になったら、また後輩も増え、四年生のサポートの部分もあると思うので、それも行いつつ自分自身も高めていきたいと思います。

+109㎏級 佐藤新之介

―今大会を振り返って
1位を取れたことは良かったですが、内容は良くなかったので今後改善していきたいです。

―スナッチ、ジャークをそれぞれ振り返って
スナッチは一本目、二本目を落としてしまって、三本目は取ることができたんですけど、かなり危なかったです。ジャークは1.2本目は取れて、3本目は自分の記録を狙いにいったなかで、取れなかったのでそこを取れるようにしたいです。そういった所を直さなければインカレにはつながってこないと思います。

―スナッチは2回失敗でしたが、重圧は
自分は1.2本目を落としたことがなかったので、この3本目を取らなければ記録が残らないというのは緊張しました。

―その原因は
スナッチのフォームで悪い癖が出てしまったと思います。

―クラスターの影響は
思ったよりも調整ができずに、精神面での不安が大きかったです。

―なかなか練習ができずに部内でも不安はあった
練習があまりできず、いつもと違う状況だったので、多少はあったと思います。

―そのなかでも、大会新記録を更新しました。その要因は
たまたま運が良かったのはあります。また、練習はあまりできなかったですが、試合まで形にもっていくことができたという感じです。

―一年生としてこの一年を振り返って、最も学ぶことの多かった選手は
みなさんにお世話になったのはそうですが、田宮さんには一番お世話になったと思います。練習とかでのアドバイスを多く下さったりしています。

―今後の意気込み
インカレで個人、団体でともに優勝できるようになりたいなと思います。

(取材・大井涼平)

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