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【硬式野球】他大学インタビュー2022 立教大学野球部①~溝口智成監督、山田健太主将~

硬式野球

2022年3月26日(土)
オンライン

4月16日から立大と対戦する法大野球部。弊会は対戦相手である立大野球部にオンラインでインタビューを敢行した。今回は、溝口智成監督、山田健太主将に話を伺った。

立大の指揮を執る溝口監督

監督、選手インタビュー

溝口智成 監督

―昨年を振り返って
リーグ戦優勝というのがチームの目標ですので、結果的に優勝ができなかったのは、非常に悔しい思いをしました。その中で見出すとすれば、春秋ともに終盤まで優勝戦線に食い込むことでき、久しぶりにそういった戦いを長くできたので、糧になる経験度合いが大きかったと思います。

―優勝戦線から抜け出すためには
優勝するために、もう一つ二つ上のレベルで個人個人の技量を底上げすることだと思います。ファインプレーをして勝つというより普通のプレーが今までよりもレベルを上げないと巡り合わせで勝つことがあっても、しっかりとしたチーム力にはつながらないと思います。また、最後は綺麗に勝つというよりも一点をもぎ取って勝つというような試合の連続なので、そこでの粘りができるようなチームのつながりや一人がだめでももう一人がカバーすると言うようになレベルアップが求められると思っています。

―今年の立大のは
ここ数年に比べると、下級生から試合に出ていた選手が多いので、その意味で春秋出ていた選手が、その悔しさをまさに経験した者が、どう成長して体現してくれるかというのが楽しみなチームです。ただ経験だけでは勝てないので、悔しさを知っているチームとしてどう行くのかというのを見ています。ですが決して、打ち勝つというようなチームではないので、つないで一点をもぎ取っていきたいです。

―その中で一番の期待は
ディフェンス面では、池田(陽佑)と昨年の秋から出てきた荘司(康誠)にはダブルエースの働きを期待しています。野手では、最終学年になりましたし、主将の山田(健太)です。彼がチームの主軸として活躍してもらうのは大前提だと思います。

―山田選手は、先日発表された日本代表にも選出されました
主将として相当の覚悟は感じます。今回は幻にはなりましたが、学生から二人選ばれたというのは山田にとっては大変励みになることだったと思います。その刺激を受けて、春は大活躍してほしいです。

―法大の印象は
どうなんでしょうか。こちらが聞きたいのですが(笑)。法大は毎年分からないというのが印象です。齊藤(大輝、人4=横浜)選手や篠木(健太郎、営2=木更津総合)選手、尾﨑(完太、キャ3=滋賀学園)選手など残っている選手は分かりますが、どうなんでしょう。毎回層が厚く、今年に限らずどんな良いタレントが出てくるのだろうかと見ています。

―特に警戒する選手は
やはり齊藤選手ですかね。松山での候補合宿でも見ましたが、良い選手ですし、彼も主将ということで相当な決意でやると思います。昨季、少し対戦しましたが、篠木選手は一年生らしからぬ球を投げていたので、今季もまたあのスピードで来られたら手ごわいなと思います。

―法大戦への意気込みを
うちにとっては、法大さんが開幕戦なので、開幕で良いスタートを切るということが重要です。何としても法政さんから勝ち点を挙げるべく戦っていきたいと思っています。

(取材:大井涼平)


溝口 智成(みぞぐち・ともなり)
1967年11月23日生まれ
神奈川県出身・湘南高→立大→リクルート
『立大では、一塁を守り2度のベストナイン、主将も経験。卒業後はリクルートに入社し、社会人野球の舞台で6年間プレーし1997年に引退。2014年に立大野球部の監督に就任し、4年目の17年はチームを日本一に導いた。』

山田健太 主将

―昨季を振り返って
昨シーズンは個人としてはうまくいくことが少なく、本当に試行錯誤しながらなんとか乗り越えたものでした。納得のいくシーズンではなかったので、それを踏まえてこの冬練習してきました。

―対戦相手から対策されることも多いと思います。どのように対応を
1年生のころから出させてもらっているので、対策されるのは当たり前のことだと理解したうえで打席に立ってます。自分をよく理解することが一番の対策だと思います。自分が普段どうなのかのデータも出してくれているので、それを見て打席に立っています。

―昨季は三振の数が少なくなりました
やっぱり、ここ数年三振が多くて。それは自分でもわかっていたので、ボールを長く見ることを意識した結果だと思います。

―見えた課題は
3年間の間で、良い結果も出ましたし、反対に悪い結果になった時もありました。結果が出ないときはどうしても力が入って、上半身だけでバットを振ってしまう傾向があったので、そこが一番の課題だと感じました。なので、下半身強化はもちろん、下半身を使うことを意識してやっています。

―チームとして昨季を振り返って
去年は春秋を通して、入学してから初めて優勝争いができたのですが、最後勝ちきることができず優勝ができなかったです。その中でも優勝争いをするという良い経験ができましたし、一球の重みやアウトを1つ取ることの難しさも経験することができました。良い経験が去年一年間でできたので、今年に生かしていけたらと思っています。

―冬場はどのような練習を
下を使ってバットを振ることや下半身強化を意識していました。ウエイトトレーニングや食事面に気を遣い、自分の体を一回り大きくすることを意識して冬場の練習に取り組みました。

―練習の手ごたえは
まだ100%の状態ではないですが、自分の中で納得のいく打席が増えてきています。まだ何試合かオープン戦もあるので、リーグ戦までにもうひとつ仕上げていけたらと思っています。

―主将になりましたが意識の変化などは
より一層チームの勝利に対しての思いは強くなりました。チームの先頭に立って何事もやっていくという責任感や意識が生まれました。

―大切にしていることは
自分の思っていることはチームメイトに伝えることは大切にしています。自分の軸がぶれてしまったらチーム全体としても芯の無いチームになってしまうと思うので、軸をしっかり持って発言するようにしています。

―チームに対し、お話したことは
新チームになって、自分がキャプテンになった1番初めに言ったのは「日本一を目指してやろう」ということです。立教は2017年から優勝できていないですが、「今のチームはリーグ優勝・日本一が目指せるチームだと思っているから、高い目標だけど、そこに向かって毎日厳しい練習をしていこう」ということを伝えました。

―以前、元々主将をやるタイプではないとおっしゃっていましたが、自分から立候補した理由は
1年の春から試合に出させてもらっていたので、自分たちの代では自分が先頭に立って引っ張っていかなきゃな、と感じていました。学年が上がるにつれて自然とその責任感を持つことができたので立候補しました。

―新チームになってからの約4か月間を振り返って
チームがうまくいくときもあればうまくいかないときもありますが、その中でチームのことを考えて広い視野を持っていこうと意識してやってきました。自分の中で悩む時期もありましたが、今はキャプテンだから、と思い過ぎず素の自分でいようと思っています。とにかくチームの先頭に立って、誰よりも元気にやっていこうということを頭に入れています。現時点では楽しいですし、リーグ戦が開幕するのが楽しみです。

―副将の黒岩陽介選手、佐藤元選手について
2人ともキャプテン経験者なので、キャプテンの大変さを知っています。キャプテン経験者の二人が副将についてくれているので本当に頼りがいがあって信頼しています。

―今年のチームの強みは
立教の良さでもある雰囲気の良さ、明るさは今年もあります。また、去年優勝争いを経験した人がたくさん残っているので、経験値があるところが強みだと感じます。

―法大の印象は
メンバーの厚さというのは法政大学には本当に感じています。そこに対しての力の差というのは正直あるとは思うんですけれど、自分たちの野球をすることで勝負になると思いますし、そこはもう油断せずにやっていきたいです。

―雰囲気の良さはどのようなときに感じますか
試合もそうですが練習の時の声の大きさや、立教はほとんど上下関係がないので、先輩後輩関係なくグラウンドの中で全員が良い顔をしてプレーしていると思います。

―現在のチームの課題は
まだ100%勝ちきることができていないです。終盤の強さや粘りをリーグ戦までに高めていけたらと思います。

―主将として期待している選手は
同期のピッチャーの荘司(康誠)です。球もいいですし、変化球など総合力も高いので、勝てるピッチャーなのかなと思っています。去年から投げ始めていましたが、この冬を超えて、レベルアップしているので、春秋通して楽しみな選手です。

―法大の印象は
例年、法政大学はポテンシャルの高い選手がそろっていて、チーム全体として勢いに乗らせたら怖いなと感じています。

―法大の中で警戒の選手は
去年から出ていた野手が多いと思うので、誰かひとりは決められないですが、野手全体を警戒してやっていけたらと思います。

―チームの目標は
リーグ戦で2017年から優勝できていないので、今年こそは優勝するぞという思いで練習しています。

―個人の目標は
個人としては、チームの優勝に向けて、与えられた場所で自分のやるべきことを100%パフォーマンスできたらと思います。

―ドラフトの上位候補として名前が挙がっています。進路については
大学入学した時から、4年後プロ野球の世界に行くことを目標にやってきました。今年自分のドラフトイヤーなので意識しないのは無理ですが、それをあまり意識し過ぎず自分のやるべきことができたらと思います。

―中止になりましたが、侍ジャパンのメンバーに選出されていました
本当に光栄なことです。トップレベルの選手たちと野球がしたかったな、良い経験になっただろうなとも思います。中止にはなってしまいましたが、選んでくださったことにはうれしい気持ちしかないです。

―最後に意気込みをお願いします
入学してからまだ優勝していないので、春秋通して優勝を経験したいと思います。

(取材:東夏紀)


山田 健太(やまだ・けんた)
コミュニティ福祉学部4年 2000年7月19日生まれ
愛知県出身・大阪桐蔭
183cm86㎏・右投右打
昨季成績:10試合 43打席 37打数 10安打 1本 5打点 4四死球 6三振 打率.270
『1年次から試合に出続け、通算打率は3割を超える強打者。ここまで0失策と攻守ともに高い技術力を持つ。主将となった今季、悲願の優勝に向けチームを引っ張ることができるか。』

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