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【ラグビー】関東大学リーグ戦 対東海大 高かった絶対王者の壁…悔しい今シーズン初黒星

関東大学リーグ戦1部
対東海大
2022年10月2日(日)
小田原市城山陸上競技場

開幕連勝スタートを切った法大は、絶対王者・東海大と激突。前半開始早々に先制されるも12分には石岡がトライを返し、序盤は互角の戦いに。しかし徐々に東海大ペースになり前半を8-26で折り返す。後半も東海大の勢いのある攻撃を止めることができず、15-71で完敗。リーグ戦3戦目で今シーズン初黒星を喫した。

 

王者東海の勢いを止めることができなかった

試合結果

トータル試合結果

15
法大
8 前半 26 71
 東海大
7 後半 45

 

ポイント詳細

1/1 4/6
0/1 G 3/6
1/0 PG 0/0
0/0 DG 0/1
T:石岡、山下 G:熊田 PG:熊田

※前半/後半、得点者は法大のみ記載

法政大学メンバー

No. ポジション 選手氏名 学年 出身校
1 PR 中野一樹 3 國學院栃木
2 HO 石川空悟 3 佐賀工業
3 PR 河村龍成 4 明和県央
4 LO 竹部力 3 大分舞鶴
5 LO 佐々木康成 4 大分舞鶴
6 FL 山下武準 3 法政二
7 FL 吉永昴生 4 東福岡
8 NO.8 佐野祐太 2 目黒学院
9 SH 小山田裕悟 1 桐蔭学園
10 SO 熊田経道 3 大阪産業大附属
11 WTB 松田陸空 2 石見智翠館
12 CTB 金侑悟 2 大阪朝鮮
13 CTB 高城喜一 3 金光藤蔭
14 WTB 坂田龍之介 4 東海大仰星
15 FB 石岡玲英 3 御所実業
16 Re 徐和真 4 大阪朝鮮
17 Re 袴田賢 2 法政二
18 Re 渡辺明志 2 佐賀工業
19 Re 渡部創太郎 3 桐蔭学園
20 Re 寺前琉達 2 目黒学院
21 Re 北川拓来 1 昌平
22 Re 中井駿 2 大分舞鶴
23 Re 小高巧 4 目黒学院

 

戦評

 10シーズンぶりの開幕連勝スタートを切り勢いに乗る法大。今節の相手はリーグ戦4連覇中の絶対王者・東海大。今シーズンは東洋大との開幕戦を落とし、ここまで1勝1敗といまいち本来の力を発揮できていない。体格では圧倒的に上回る相手だが、法大らしいラグビーを発揮できれば、付け入る隙は十分にある。ここまでの勢いそのままに絶対王者を撃破し、開幕連勝記録を3に伸ばしたいところだ。
法大のスタメンは、スクラムの要でもあるフロントローを入れ替え、中野一樹(3)と石川空悟(3)が今シーズン初先発を飾った。また、吉永昴生(4)と共に主将を務める徐和真(4)が今シーズン初めてベンチ入りを果たした。

 試合開始早々、スコアが動く。2分、東海大の流れるようなパスワークにディフェンスが追い付くことができず、早々と先制トライを許す。嫌な立ち上がりとなったが、法大もすかさず反撃する。12分、左サイドでのラックから早いパス回しで一気に右サイドを駆け上がっていた坂田龍之介(4)まで展開し、最後は倒れ込みながらオフロードパスを送る。そのパスを受けた石岡玲英(3)がタックルを受けながらもインゴールに飛び込み、トライを返す。CKは外れたもののスコアは5-7に。序盤はこのままロースコアな展開が続く。しかし24分、自陣ゴール前中央での攻防から一気に左サイドにパスを送られ、そのままトライを奪われる。このトライを機に東海大が攻勢を強める。31分、38分と連続トライを許し、前半だけで4トライを奪われる。法大はその間、熊田経道(3)のPGで3点を返すも、前半を8-26と大きくリードされて折り返す。

 序盤のスクラムでは良いシーンも見られた

 後半に入っても東海大の勢いは止まらず、47分に武藤ゆらぎ(東海大)が技ありドロップゴールを決めると、49分、60分、64分と立て続けに3トライを奪われる。なんとか反撃したい法大は67分、センターラインから延べ9人が細かく早いパスを繋いでいき相手を翻弄。最後は FLの山下武準(3)がトライを決め、CKも決まり7点を返す。しかしその後、31分、35分、39分と再び3トライを立て続けに奪われ、スコアは15-71に。ここでノーサイドの笛が鳴り、万事休す。最後の最後まで攻撃の手を緩めなかった東海大に合計10トライを奪われ、力の差を見せつけられる結果に。これで法大はリーグ戦3試合目にして今シーズン初黒星となった。

今シーズン初トライを決めた山下

 勝てば“優勝”が近づく一戦だったが、絶対王者の壁は高かった。攻撃面では力強いアタック。ディフェンスやセットプレーでは高い修正力。ひとつひとつのプレーの質の違いが両者の勝敗を分けたと言え、まさに「完敗」だった。しかし法大にもチャンスや収穫はあった。奪った2つのトライは、法大らしい早いパス回しで展開していく攻撃がよく表れたシーンだった。また、今シーズン好調のスクラムについても、吉永が「最初の3本くらいは自分達の流れに持っていけた」と振り返るように、試合序盤では体格で上回る相手に押し勝ち、ペナルティを誘うシーンも見られた。これらのプレーが王者東海相手にも通用したことは、今後に向けて大きな収穫だろう。

 ここまで昨シーズンの上位3校と対戦し、2勝1敗と開幕前の下馬票を覆す快進撃を見せている法大。大学選手権に向け、ここからは絶対に落とせない試合が続く。次戦は、昨シーズン悔しい逆転負けを喫している関東学院大。今回の敗戦を糧にさらに強くなった、橙紺ジャージの戦士たちの更なる快進撃に期待したい!

 (記事・写真:板倉大吾)

記者会見

新宮孝行監督、吉永昴生(4年・FL・東福岡)

—試合を振り返って
新宮監督:自分達の強みであるディフェンスが、東海さんの点数対策でやられ、セットプレーが後手に回ってしまって、前半のショットやペナルティが上手くいかず流れが向こうに行って、後半最初に取らなければいけない所を、東海さんの良いアタックにやられて、コミュニケーションを取れず配線したと。 4連覇している東海さんに脱帽したという感じです。

吉永:今回の試合では個々の力でもチームの力でも東海さんに負けてしまったという部分で、大敗してしまったと感じています。自分達の強みとしているディフェンスであったり、キックという部分がミスに繋がっていったので、自分達の強みを活かしきれずに相手に点数を取られてしまった形で失点に繋がっていってしまいました。これからこのミスが分かった試合をどう今後の練習や試合に繋げていくのかが重要になってくるので、今後に向けてしっかり取り組んでいきたいと思います。

—開始直後にトライを奪われ、影響や話し合いなどは
吉永:前に出てディフェンスをして、ボールを持った瞬間に仕留めるというのが自分たちの目標だったんですけど、東海さんの対策でそこを一歩外に切られて、そこからスコアに繋げられたというのが80分間通してあったので、そこを修正しきれなかったというのが1番大きかったのかなと感じています。その中でもミスからのコールとしては、自分達の強みとして前に出たいというのがあったので、そこを修正しきれずに前に出ることばかり意識してしまったのがダメだったかなと思います。

—大東戦と日大戦ではスクラムが好調だったが、この試合でのスクラムの出来は
吉永:最初の3本くらいは自分達の流れに持っていけたんですけど、修正力の高い東海さんに修正されてしまって、自分達のやりたいスクラムが組めなくなっていってしまったのが、後半に自分達のスクラムが組めなくて、流れを持っていかれてしまったので、どう修正するかというのが課題になってくると思います。

—勝てば”優勝”が近づくというのは、意識していたのか
吉永:その言葉は1週間前からずっと意識していました。この試合に勝ったら優勝が見えて、優勝が近づいてくるという意識はありました。

—その意識の対しての気負いなどは
吉永:気負いは無かったです。自分達はチャレンジャーとして王者・東海さんを倒す、打倒東海を目指してやってきたので気負いというのは無かったですけど、2戦調子良く勝っていて、今回東海さんも良いスコアに繋げていけるかなとは感じていたので、そこで足元すくわれたのは事実かなと思います。

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