第95回日本学生氷上選手権大会(インカレ)準決勝
2022年12月25日(日)
KOSE新横浜スケートセンター
3位決定戦の相手は、堅牢な守備が持ち味の中大。点を取られた後に取り返すシーソーゲームを展開し、同点で延長戦に突入したが、ゲームウイニングショット戦の末、惜しくも敗戦。チームは4年生の最終戦を白星で飾ることはできなかった。
試合結果
トータル試合結果
5 (38) |
1(6) | 1P | 1(11) | 6 (38) |
---|---|---|---|---|
1(10) | 2P | 2(12) | ||
3(19) | 3P | 2(11) | ||
0(3) | OVT | 0(3) | ||
法政大学 | 0(0) | GWS | 1(1) | 中央大学 |
※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。
ゴールデータ
チーム | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK |
---|---|---|---|---|---|
中大 | 11:34 | #40 佐藤 佑哉 | ー | ー | PP |
法大 | 19:42 | #77 安藤 永吉 | #14 荒井 大空 | ー | ー |
中大 | 22:48 | #24 荒木 零士 | #43 畑山 隆貴 | ー | ー |
中大 | 24:19 | #1 吉野 訓平 | #29 柴田 響 | #71 木村 祐翔 | ー |
法大 | 32:40 | #14 荒井 大空 | ー | ー | ー |
中大 | 43:44 | #21 権平 優斗 | #89 鈴木 翔 | ー | ー |
法大 | 50:55 | #77 安藤 永吉 | #14 荒井 大空 | #90 金子 将大 | ー |
法大 | 52:23 | #29 砂岡 鷹 | #17 北川 海斗 | #90 金子 将大 | ー |
中大 | 53:21 | #71 木村 祐翔 | ー | ー | ー |
法大 | 56:57 | #80 金澤 颯 | #69 渡辺 友汰 | #17 北川 海斗 | ー |
中大 | GWS | #43 畑山 隆貴 | ー | ー | ー |
メンバー
SET | DF | DF | FW | FW | FW |
---|---|---|---|---|---|
1 | A6 塚本 純平(法3) | 44 床 勇大可(法2) | 90 金子 将大(法1) | 14 荒井 大空(文3) | C77 安藤 永吉(法4) |
2 | 69 渡辺 友汰(法3) | 92 齊藤 輝(法2) | 80 金澤 颯(文3) | 91 大澤 龍聖(法1) | 17 北川 海斗(文2) |
3 | 10 武田 幸将(法1) | 29 砂岡 鷹(営3) | 88 山村 旭飛(文2) | 11 髙木 然(文2) | 34 水口 晴斗(営1) |
4 | 23 赤澤 朋哉(文1) | 28 岡本 鱒乃助(営4) | 15 冷水 大雅(法4) | A12 山口 琢也 (文4) | 19 楢山 皓大(法2) |
※GKは#1柏原瑞が先発出場。控えに#21須田泰斗。
※試合の詳細は日本アイスホッケー連盟の公式ウェブサイトをご覧ください。(青い部分をクリックしていただくとHPに移動いたします。)
戦評
明治大学に敗れ、3位決定戦にまわる法政大学は中央大学を迎え撃つ。昨年同様勝ってシーズン最終戦を終えることはできるのか。第1P、準決勝同様守備を固めてからの攻撃を徹底したい法大。しかし、お互いにペナルティで1人を欠く人数4対4の状況で先制点を許す。追いついて第1Pを終えたい法大は、残り時間2分ごろにPPのチャンスを迎えると、#77安藤が角度のないところからゴールを決め、同点とする。第2P、10分ごろにはパスがつながらないミスを相手に突かれ失点を許す。すると立て続けに速い展開から追加点を許し、1-3とリードを広げるも、法大は第2P7分ごろ、ニュートラルゾーンでパックを奪い、#14荒井がそのまま決め切り2-3とし、最終Pへ。選手たちも後半に持ち味を発揮すると自負している法大だったが、自陣ゴール付近でパックを奪われそのまま失点。再び2点差にされてしまう。残り10分を切った場面、ゴール裏からパックを運んだ#77安藤がこの日2ゴール目となるゴールを決め、1点差に詰め寄る。さらに2分後、#29砂岡が左隅にゴールを決め、4-4とし、試合を振り出しに戻す。しかし、中大もここで引き下がらない。パックを奪ってからの速攻で、またも勝ち越しゴールを決められ、4-5に。6人攻撃を考えなくてはならない展開になった法大だったが、残り3分、ゴール裏でのパックキープからこぼれてきたパックに反応した#69渡辺が遠い位置から決め、3度目の同点に。そのまま試合は延長へ突入することとなった。延長戦、パックを丁寧にキープしながらの攻撃で何度もゴールを脅かしたが決め切ることはできなかった。試合はゲームウイニングショットまでもつれ込む。先攻の法大、最初のシューターである#77安藤は惜しくも失敗。後攻の中大1人目#40佐藤は成功。さらに続く法大の2人目#14荒井も失敗し、チームに嫌な流れがただよう。しかし、中大の2人目#92夏野のショットをGK#1柏原がストップすると、法大3人目の#91大澤が技ありの切り返しで見事決め1-1に。中大の3人目をまたも#1柏原が止め3人目時点でイーブンとし、流れを呼び戻す。法大4人目の#17北川、中大4人目の#23沼田がお互いに成功し、迎えた5人目。法大は#88山村がシューターを担当するも失敗。中大の#43畑山のシュートを何としてでも止めたい法大。しかし、#43畑山の放ったシュートは無情にもゴールに収まり、試合終了。最後の試合を勝って終わることはできなかった。昨年はリーグ戦5位、インカレ3位という結果だったが、今年はリーグ戦、インカレともに第4位となった。リーグ戦では10年ぶりとなる4強入りを果たし、春からの成長を大いに感じるシーズンであった。オレンジ核命は来年以降に期待がかかる。(撮影・取材 脇野剛、鳥越花音、菊池和貴、溝口真央)
監督・選手インタビュー
#14 荒井大空
ー今日の試合を振り返って
負けてしまいましたが、法政らしさが出た試合だと思います。
ー具体的にどういうところに感じましたか
強いチームでも弱いチームでも接戦をできるところですかね。
ー4位という結果について教えてください
最後に4年生を3位で終わらせてあげたかったですね。悔しい結果になってしまいました。
ー試合が終わり、控え室ではどのようなお話をしていましたか
「最後は4位で終わりましたが、4年生も悔いの残らない試合ができた」という話を聞きました。悔しいですが、4年生がそれで悔いがないならという話をしました。
ー4年生と同じセットで出場していることが多かったように見受けられます。何か4年生に対して一言お願いします
1年間かけて良いチームを作ってくれたので、来年もこの良いチームのままスタートできるように頑張っていきます。応援よろしくお願いします。
ー来年は最上級生になりますが、どういうチームにしていきたいですか 試合では法政らしさを出していきたいです。雰囲気は楽しいチームにしていきたいと思います。みんな仲の良いチームにしていきたいです。
ー荒井さん自身の目標を教えていただけますか プレーでチームを引っ張っていけるように頑張りたいと思います。
#77 安藤永吉
―今日の試合を振り返って
先制されたのですが、今大会の法政は後半に強いので、特に焦ることなく自身をもって臨めました。実際3Pに点を取られても追いつける、底力というかみんな一つになって戦えたなと感じました。
―自身の最終戦に2ゴールされました
2ゴールできたのは周りのおかげなのですが、もう1点くらい決めて試合の流れを変えられれば良かったと思います。
―1年間キャプテンをして感じたことはありますか
春の大会で東洋大に0-9のスコアで負けてしまって、正直このチームはどうなるのかなという不安がありました。でも必死に練習する選手も増えて、試合を重ねていくうちに体を張った献身的なプレーをする選手も増えてきてくれたので、こうやって最後の試合を迎えられたと思います。個人的な感想ですけど、いろんな大学があるなかで春から1番成長した大学だと思います。
―オレンジ核命を掲げての代でした
オレンジ核命というのは最終的に優勝して歴史を変えるというのが大きなゴールだったのですが、現実はそう簡単にいかなくて、甘くないという結果でした。でも自分たちの代でなんとか土台はつくれたと思うので、後輩たちにオレンジ核命第2章じゃないですけど、また来年以降に引き継いでもらって、どんどん上に行ってもらいたいと思います。
ー同期のイメージや思い出はありますか 喧嘩とかは1度もしたことがないほど、すごく仲が良く、オフシーズンも旅行に一緒に行くくらいずっと一緒にいました。特にキーパーの柏原が今日はけがをしていて、万全な状態ではなかったにもかかわらず、すごく頑張ってくれたので、最後4年生がプレーをする姿で後輩たちに示せたかなと思います。
ー4年間の個人的なベストゲームを教えてください 去年のインカレの早稲田戦(2021年12月27日)だと思います。負けられない準々決勝という試合でハットトリックを決められたことが1番印象に残っています。
ー今後の進路について トップチームに行ってアイスホッケーは続ける予定です。
外久保栄次監督
ー今日の試合も含めインカレを振り返って びっくりするくらい成長したなと思います。春と比べたら雲泥の差ですし、春のチームの状態であればこんな試合はできなかったと思うので、来年が非常に楽しみだなという感じがしますね。
ー今年1年間のチームを振り返って キャプテンの安藤が、本当に素晴らしいキャプテンで、チームを引っ張っていってくれた1年ですね。安藤が作ってくれたチームだと思います。
ー4年生に向けてどんな言葉をかけましたか 今年のスローガンであるオレンジ核命の第1章を完結してくれて、1ステップ上までチームを引き上げてくれたことに感謝をしているということを彼らには伝えました。
ー3年生を中心にどんなチームを作り上げたいか 昨日や今日のような魂が前面に出ていて、お客さんが最後まで楽しめるような試合を1試合でも多く作っていけたら良いと思います。
ーチームとして伸ばすべきところ 伸ばすべきところはまだまだあって、きりはないです。基本に忠実にパスやレシーブ、シュートといった部分をレベルアップしていかないと、上位には勝てないかなと思います。