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【硬式野球】東京六大学野球2023秋季リーグ戦 東大2回戦 𠮷安の適時打で先制も中盤に勝ち越しを許して接戦を落とす

東京六大学野球2023秋季リーグ戦 東大2回戦
2023年10月8日(日)
神宮球場

2連勝での勝ち点で勢いをつけたい法大は2回、𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)の適時打で1点を先制するも、直後に内野安打で追いつかれる。3回には松下歩叶(営2=桐蔭学園)が適時打を放ち再び勝ち越すも、4回に同点に追いつかれると5回には2点を失い2-4に。3番手・塙雄裕(法4=常総学院)は5回途中から8回までのロングリリーフで失点を食い止めるも、終盤は東大・松岡由機の前に走者を出せず。接戦を落とした。


2試合連続となる適時打を放った𠮷安

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 1 1 0 0 0 0 0 0 2 7 0
東 大 0 1 0 1 2 0 0 0 × 4 7 1

(法大)尾﨑、●丸山、塙—𠮷安
(東大)○松岡―和田
[本塁打]
法:
東:

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (5) 武川 4 2 0 .265 .342 中飛 右安 左安 死球 三振
2 (8) 中津 5 1 0 .310 .382 中安 右飛 二失 三振 左飛
3 (6) 今泉 4 1 0 .286 .429 三振 遊安 三ゴ 三振
4 (3) 2 0 0 .393 .433 左飛 四球 四球 中飛
5 (4) 松下 4 1 1 .292 .292 三ゴ 中安① 二飛 遊ゴ
6 (7) 浜岡 4 0 0 .200 .250 二ゴ 遊ゴ ニゴ 中飛
7 (9) 鈴木照 4 1 0 .167 .167 中安 左飛 右飛 ニゴ
8 (2) 𠮷安 4 1 1 .241 .333 右2① ニゴ 左飛 三振
9 (1) 尾﨑 0 0 0 .000 .250 四球
H 大沢 1 0 0 .000 .000 中飛
1 丸山
1 1 0 0 .000 .500 左飛
H 姫木 1 0 0 .125 .125 右飛
34 7 2 .245 .324

 

投手成績

球数 打者 防御率
尾﨑 3 60 14 2 3 4 1 3.45
丸山 1 0/3 23 8 3 0 2 3 27.00
4 48 14 2 5 0 0 2.57
8 131 36 7 8 6 4 2.84

 

ベンチ入りメンバー

10 今泉颯太(法4=中京大中京) 27 吉安遼哉(法3=大阪桐蔭) 35 浜岡陸(法2=花咲徳栄)
1 尾﨑完太(キャ4=滋賀学園) 32 中西祐樹(法1=木更津総合) 2 鈴木大照(文3=明徳義塾)
11 山城航太郎(キャ3=福岡大大濠) 5 真鍋駿(文4=広島商) 9 浦和博(キャ4=鳴門)
13 塙雄裕(法4=常総学院) 6 高原侑希(法4=福井工大福井) 33 西村友哉(法3=中京大中京)
15 丸山陽太(スポ2=成東) 24 武川廉(人3=滋賀学園) 34 姫木陸斗(人3=日大藤沢)
17 武冨陸(営4=日大藤沢) 25 山下陽輔(営2=智辯学園) 36 中津大和(営3=小松大谷)
21 吉鶴翔瑛(営3=木更津総合) 28 石黒和弥(法2=高岡商) 39 大沢翔一郎(法3=上尾)
47 古川翼(キャ1=仙台育英) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)
22 田所宗大(キャ3=いなべ総合) 31 増田凜之介(社2=春日部共栄)

戦評

昨日大勝した勢いそのままに迎えた法東2回戦。

この日の先発は尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)。昨日はベンチ入りを外れるも「今日の試合のイメージをしていました」と今日の試合に臨んだ。その立ち上がり、先頭の酒井捷に四球を与えるも三振2つを奪う。

その後試合は動きを見せる。2回表だった。2死からこの日スタメンに抜擢された鈴木大照(文3=明徳義塾)が左打席に入ると、初球を中前に落ちる安打にする。続く𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)の2球目にすかさず鈴木照は盗塁を決めた。フルカウントから𠮷安が振りぬいた。快音が響き、鋭い打球が右翼手を襲う。少し飛距離が足りないようにも見えたが、振りぬいた分打球は伸びた。右翼手の頭上を越え、先制点をもたらす二塁打になった。

𠮷安の適時打で先制した!

その裏、二塁手・松下歩叶(営2=桐蔭学園)の好捕があったが、その送球が逸れるとその間に二塁から同点の走者が生還して同点に追いつかれる。
しかし、直後の3回表には先頭の今泉颯太(法4=中京大中京)が三遊間深いところに転がして内野安打で出塁すると、浦和博(キャ4=鳴門)も四球で続く。無死一、二塁の場面、5番・松下は犠打の構え。その初球が暴投になって走者はそれぞれ進塁し二、三塁に。追い込まれるも、2ボール2ストライクからの5球目。低めのボールを拾い上げて中前へはじき返した。今泉が悠々生還すると、二塁から浦も本塁へ突入。セーフになるタイミングではあったが、中堅手・別府洸太朗から鋭い送球が返ってきた。際どいタイミングで浦が本塁憤死。後続が倒れてこの回奪ったのは1点のみ。

松下の適時打で再び勝ち越す!

2-1とリードは1点で進み、4回からは継投で逃げ切りを図った。
しかし、2番手・丸山陽太(スポ2=成東)がいきなり安打と犠打でピンチを招くと、代打・中山太陽に左中間を真っ二つに破られた。同点に追いつかれると、5回にも丸山が内野安打と四球でピンチを招く。ここで丸山は降板。
3番手・塙雄裕(法4=常総学院)に切り替える。その塙だったが、犠打で進塁を許すと、6番・内田開智に適時打、さらには7番・山口真之介の高い三塁ゴロで2点を失う。

丸山は最速148キロも自責点3と悔しいマウンドになった

反撃したい打線だったが、5回に浦の四球と暴投で作った無死二塁を生かせず。6回に武川廉(人3=滋賀学園)が死球と盗塁で好機を作るも、中津大和(営3=小松大谷)の懸命の粘りも及ばず。
終わってみればこの6回が最後の好機だった。5回途中から登板した塙は最後まで投げ、4回5奪三振を奪う。さらにテンポを上げて攻撃へ望みをつないだが、7回、8回、9回と得点圏を演出するどころか走者を出すことすら叶わず。2点のビハインドをひっくり返せず惜敗。勝ち点獲得へ3回戦に全てを懸ける。

(記事:皆川真輝、写真:高橋芽唯)

クローズアップ:吉安遼哉『扇の要としての責任を胸に。2試合連続の適時打と打でも貢献』

法大の扇の要、吉安遼哉(法3=大阪桐蔭)。彼なしでは法大の進化はなかったであろう。タイプの違う2人のエースを支え、チームを勝利に導いてきた。好リードだけではない。鋭い二塁送球で盗塁をいくどとなく刺し、ピンチを救ってきた。今年はバッティング面でもチームを救うべくバットを振る。

東大2回戦目。先発は尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)だ。今シーズン思うような投球ができてないが、リードだけではなく精神面でも吉安は支える。三振を誘う配球で1回を抑える。

2回表前の打席の鈴木大照(文3=明徳義塾)が塁に出ると、フルカウントから右方向に運び、先制のタイムリーを放った。「取られるかと思ったんですけど抜けてくれてよかったです」と安堵の顔を見せた。2試合連続の適時打だったが、「シンプルに考えて打席に入ってます」と冷静さを見せる。

追いつかれるも、その後の大量失点のチャンスをなんとか抑えた場面は吉安の執念でもあるだろう。以前慶大1回戦で敗戦した際、「初回に流れを持って行かれてしまいました。完全にキャッチャーの自分の責任です」と話すなど負けず嫌いな思いをぶつけた。

なかなか厳しい試合展開の中、継投策で東大に対抗する。どんな投手でも吉安は堂々とミットを構え、試合を作る。しかし流れを変えることができず、逆転を許したまま試合が進んでしまった。「悪い流れを断ち切れず、ずるずると言ってしまいました」と悔しさを見せた。

チームは負けてしまったものの、吉安の強い思いは変わらない。背番号『27』というプロ野球で多くの名捕手が着けた”キャッチャーナンバー”を背負い、好リードと盗塁阻止で本塁を守り切る。バッティングでも長打力を生かし、チームを救うプレーでこれからも法大を支える。ベストナインを目指し吉安は更なる上を目指す。

(髙橋芽唯)

選手インタビュー

今泉颯太 主将

―今日の試合を振り返って
試合を通して自分たちのプレーができなかったことが負けという結果になり悔しいです。

―今日感じられた課題は
1人の投手から2点しか取れなかったことだと思います。

―終盤はかなり球場の雰囲気も東大に傾いていました。その中でどういったことを意識されておりましたか
あまり意識はしませんでした。

―明日への意気込み
勝ち点取ります。

尾﨑完太 選手

―今日の試合を振り返って
次に繋げようという感じです

―昨日はベンチを外れましたがどういった調整を
今日の試合のイメージをしていました

―登板前に考えられたことは
自分なりに頑張って試合を作ることだけ考えていました

―今日のご自身の状態は
状態は良くなかったです

―次回登板への意気込み
頑張ります

𠮷安遼哉 選手

―今日の試合を振り返って
悪い流れを断ち切れず、ずるずるといってしまいました。

―2日続けての適時打でした。打席に入る前には何を考えた
シンプルに考えて打席に入ってます。

―感触は
取られるかと思ったんですけど抜けてくれてよかったです。

―次戦に向けて意気込み
必ず勝ちます。

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